「誰が寂しいもんか…私は一人で生きていける!私は強い!」
【名前】 |
グロッタ・ストマック |
【読み方】 |
ぐろった・すとまっく |
【声/俳優】 |
千歳まち |
【登場作品】 |
仮面ライダーガヴ |
【登場話】 |
第1話「おカシな仮面ライダー!?」 |
【所属】 |
ストマック家/ストマック社 |
【分類】 |
グラニュート |
【特色/力】 |
大鎌/衝撃の吸収及び放出 |
【モチーフ】 |
クラーケン |
【名前の由来】 |
舌(ギリシャ:Γλῶττα)+胃(英:Stomach) |
【詳細】
短杖を可変させることで大鎌を作り出しその細腕からは伺えないレベルの剛力で奮って敵対者を叩きのめす。
人間態のままでは本気を出せないがそのままでも筋力、耐久力共に並のグラニュートとは隔絶した能力を持つ公式認定のストマック社における
暴力担当。
体表に備わる突起状の器官に受けた攻撃の衝撃を吸着させることで大ダメージを回避する能力を持ち、複数の突起に吸着した衝撃を一気に開放することで凄まじい破壊力を発揮する。
この能力でもたらされる破壊は外敵が与えてきた攻撃を跳ね返す形であるため、グロッタ本人のエネルギーを消費するわけではない。
しかし吸着した衝撃をいつまでも残しておけるわけではなく、放出できない時間が続くと攻撃がそのまま通るようになるためグロッタ本体へダメージを通すためには強烈な攻撃による一撃必殺を狙うよりは、連続攻撃で突起全てを衝撃で埋めてしまうことが必要となる。
そのため、タイマン勝負では無類の強さを誇る一方、一対多の戦闘に弱い。
それでも本人の剛腕から繰り出される攻撃は
仮面ライダーを複数相手取ってなお余りある強烈さ故に、劇中ではガヴケーキングフォームとヴラムアラモードモードという自分と同格の力を持つ仮面ライダー達に加えケーキングフォームが召喚したホイップ兵が2体加わっての飽和攻撃でようやく衝撃吸着数の限界まで追い込むことができた。
一族の長女であるためか厳格かつ冷徹。
活躍は少ないが兄のランゴと同じような空気を携え、人間は
闇菓子製造の材料、もしくはそれ以下という認識しかしていない。
第4話においては
ヒトプレスとなったショウマの母、井上みちるが闇菓子の材料にされたあとゴミ箱に落ちた彼女のヒトプレスを握りつぶすという残虐性を見せている。
そのためショウゴにしてみれば母親の命を奪った直接の仇。
第2話でもスパイスを採取したヒトプレスを破壊していることから、彼女もまたランゴ同様人間は単なる”調味料”認識なのだろう。
菓子製造担当ということから良質のヒトプレスの入手についても気にかけており、最近ヒトプレスの納品が滞り始めたことから
シータ&
ジープ・ストマック達に対しクレームを入れに来る等業務に対しては比較的真面目に取り組んでいる。
まぁ闇菓子の製造は違法なので、そういった業務に対して真面目というのも語弊があるが。
ストマック社は表向き一般的なグラニュート向けの菓子の製造、販売を行っていることから彼女の肩書も表向きの業務担当を兼ねたものであると思われる。
第7話では上記のクレームと弟妹へ入れに来ると彼らの苦し紛れの言い訳を聞いて自らバイトへ活を入れるため人間界に出現。
バイトの一人である
ディーンの拠点で彼を待っていたが、そこへやってきた辛木田絆斗をそのバイト本人と誤解し、人間と勘違いして話しかけてきた彼を蹴り飛ばすとそこで初めて人間であることに気がついた。
そしてその発言からグロッタが人間に擬態したグラニュートであることに気がついた絆斗が仮面ライダーヴァレンへと変身したため、第8話では彼と交戦状態へ突入する。
短杖を大鎌へと変形させヴァレンの反撃をものともせず圧倒的な身体能力だけで圧倒。
顔面パンチを食らうも怯みすらせず、「歯食いしばれ!」と言い放ち強烈なアッパーカットを叩き込むとすかさず大鎌で一閃。
そして強烈な踏みつけで変身解除に追い込む。
「勝てると思ってるなら甘すぎね」
と言い残し撤退した。
絆斗はグロッタ戦で敗北するも、「グラニュートは人間態がある」ことを知り、後に酸賀研造から「人間に擬態しても腹部の口は無くならない」ことを知る。
そしてグロッタは「仕入れのジャマをしている人間がいる」ことを知ったため即座に兄に報告していたが、その時点で彼女は赤ガヴことショウマのことを知らなかった上、シータとジープは逆にヴァレンのことを知らなかったことから認識の齟齬がありランゴに赤ガヴのことを黙っていたことがバレてしまう。
結局二人はストマック社をクビにされてしまい、仕入れ担当をランゴの
エージェント(赤)が担当することになるが、愕然とする弟達に対しても優しげに「可哀想に。でも安心して?会社はクビでも、あんた達は可愛い妹と弟だから♪」と告げ二人の前から立ち去った。
その後第10話では上記の会議中、ニエルブが赤ガヴと自身が出会ったヴァレンの情報に全く反応を示さなかったことから彼がそれらについて既に知っていたことを看破し、何を企んでるのかを問いかけに彼の研究スペースを訪れていた。
こうした大雑把ではあるが、弟妹らの僅かな態度を敏感に察する様子から、実は家族思いな一面を隠し持っており、ストマック家は確かにグロッタにとっての大切な居場所であった。
だがその場所を”守る”という発想が元からない彼女は、自身の強さを発揮、あるいは誇示する形でしか家族の中で存在感を示すことができず、グラニュート界全体の「強さ=力」という常識的観念に染まりきってしまったグロッタに好意的に接する兄弟達はほとんどいない。
その戦闘力を少しでも違った方向に活かすことができればジープやシータ達が頼ったのがニエルブではなくグロッタであったかもしれないし、ニエルブも「姉に相談したところですぐ暴力に訴えて終わり(意訳)」という形で相談先として端から認識されない(=頼る先としてカウントされていない)こともなかったかもしれない。
其の実、グロッタ・ストマックはストマック家の中である意味一番孤独であった。
ジープにさえ、シータという片割れがいたというのに。
そしてそのジープが
ボッカ・ジャルダックの一人娘である
リゼル・ジャルダックと婚姻し、ストマック社が大統領の手中に収まってしまうと菓子製造担当者というポジションすらゆらぎ始めてしまう。
ボッカの命令で
闇菓子1000万個製造しなければならない事態に陥ってしまうと、人間そのものが絶滅し闇菓子の材料が枯渇しかねないことから反対の姿勢を見せる。
また一度に大量の人間がいなくなると騒ぎになり、人間達が怯えて
ヒトプレスの質が低下するという真っ当な観点から、担当者となったランゴに講義しに行くも揺るぎない兄の姿に幾分か安堵する様子を見せた。
しかしガヴマスターモードとの戦いでランゴが消息不明となると、ジープがその事態を招いたことを察して直談判に出向く。
その場はリゼルがやってきたため撤退するも、ついには長兄すらいなくなったことで宙ぶらりん状態のグロッタは苛立ちをつのらせていき、菓子製造担当から仕入れ担当に役職が変動したため、
エージェント(桃)を伴って人間界に出向き、成績不良のアルバイトを見繕うと暴力で脅して回収効率を上げるという手段で
ヒトプレスを集め始める。
その後ジープの
ガヴが
ビターガヴに改造されたことを知るとニエルブの元を訪れ詰め寄るも、その拍子に
デンテ・ストマックが生きていたことを知り、彼が住処にしている洞窟まで押しかける。
バラバラになってしまった家族と会社、それをむざむざ奪われるわけにいかないと長女としての立ち位置からデンテに戻るよう説得しようとしたが、グロッタが抱える寂寥感を叔父に指摘された上、もうひとりの家族ことショウマへ渡りをつけ人間界で暮らすことを提案される。
もちろん闇菓子から足を洗うことが必須条件であるが。
しかしストレスが限界に達したグロッタは衝動的に大鎌を振りかぶりデンテを一閃。
ついには家族の一人を自らの手で葬ってしまった。
その現場に出くわしたショウマとラキアだったが、デンテの身体に残る傷跡がかつて弟にもあったことに気がついたラキアが肉親の敵がグロッタであることを確信。
デンテまで手にかけたことへの激情もプラスされる形でブラムに変身したラキアと戦い始める。
精神的に追い込まれた状態とはいえ、タイマン勝負にめっぽう強いことからラキアを圧倒して変身解除に追い込むが、後ろから不意打ちで放たれたガヴオーバーモードのオーバースマッシュを叩き込まれ吹き飛ばされてしまった。
衝撃吸収と十分な威力が発揮されたものではなかったためなんとかその場は生き延びたものの、密かにデンテに対しストマック社への帰参を打診していたニエルブの目論みと拠り所を自らの手で破壊してしまったグロッタはより孤立を深める羽目になってしまった。
【余談】
演じる千歳まち女史は特撮初参加。
名前の由来はギリシャ語の「舌」を意味する「Γλῶττα」から。
最終更新:2025年09月06日 02:10