テニスワルド

「オホホホホ!どうやら少しは腕を磨いてきたようテニス、よくってよ。相手して差し上げるテニス!」

【名前】 テニスワルド
【読み方】 てにすわるど
【声】 駒田航
【登場作品】 機界戦隊ゼンカイジャー
【登場話】 第29カイ「王子のねらい、知ってるかい?」
【所属】 キカイトピア/トジテンド王朝
【分類】 ワルド/キカイノイド
【世界】 テニストピア
トジルギア テニストジルギア
【名産】 顔印のテニスボール
【名物】 超ラケット
【モチーフ】 テニスボール、テニスラケット、テニス選手、お蝶夫人

【詳細】

クダックに「テニストジルギア」を組み込み、ACEをねらって誕生したワルド

紫色のサンバイザーを被った豪奢な金髪ロールの女性テニス選手を思わせる外見だが、髪は無数のテニスボールが連なり、顔面はテニスラケットの網目部分(ガット)で出来た防衛マスクに覆われたものであるなど、テニスの用具でテニス選手を模したオブジェめいた見た目をしている。
ガット部分が顔面に張り付いている影響でニヤリと笑っているようにも見える。
声そのものは男性だが、上記の台詞のように「私(わたくし)」を一人称とする高飛車なお嬢様口調を操る。

蝶の要素を持つ「超ラケット」で一球入魂の高速サーブを繰り出し、ヒットした人々をテニスボールへと変化させる能力を持つ。
組み込まれたテニストジルギアから得られるテニスパワーを悪用したもので、次々に人がテニスボールに変えられていく奇怪なテニスの世界を演出する。

他のワルド怪人の例に習い厄介な特性も有し、ガット型の防衛マスクはあらゆる攻撃を無効化する鉄壁の防御を誇る。
このマスクを身に着けた状態のテニスワルドに対してほとんどの攻撃が通用せず、テニスのプレーでしかダメージを受けない。
確かにプロテニスプレーヤーのサーブが無防備なところに直撃すれば生身の人間であれば相応のダメージが入るが、このテニスワルドはキカイノイドであり、ワルド怪人。
普通のテニスプレーではダメージを与えようにも、ただの人間のプレーではまともなダメージが入らない。

そのくせ自分自身が繰り出すサーブの威力は非常に高く、分身することで一人でダブルスしてみせたり、マムシを彷彿とさせる蛇行ショットを放つ等高い攻撃能力を持ち、試合の体裁を保たずともテニス以外の攻撃をオートで無効化してしまう鉄壁の防御故に、実は意外と戦闘に特化したワルドとして仕上がっている。

欠点としては人間をテニスボールに変える能力は自身のサーブを当てた相手に限られることから効率が悪いことか。
防御能力にテニスパワーを多く配分させていると考えると、その効率の悪さも生存能力の高さを保証しているわけなので、問題になりにくい。

バラシタラによって生み出された直後から街中に出現。
高速サーブを繰り出して人々をテニスボールへと変えていく。
その被害者の中にはたまたま通りがかった介人の祖母であるヤツデの姿もあり…

ゾックスに発見されたため、ツーカイザーにチェンジした彼から攻撃を受けるも、ガット型防衛マスクの能力で無効化。
ゾックスがそのことに気がつくも、「テニスでしかダメージを与えられない」とわざわざ自分の能力を説明するセリフを残し、大量のテニスボールによる弾幕を形成しその場から逃走した。

その後交戦したゾックスの情報提供からテニスワルドの性質を知った介人達は、テニスで敵を倒すため漫画知識でテニスの指南を行うゾックスから特訓を受けていく。

ヤツデが被害にあっていることを知ったステイシーはその特訓の様子を見て呑気に遊んでいるように見えたのかいらだちを募らせる。
そして特訓を終えた介人達が被害を拡大させていたテニスワルドの前に立ちふさがるも、審判役のクダイターの不公平なジャッジや、テニスワルドの繰り出す漫画のような数々の技の前にキカイノイドメンバーが次々にノックアウトされてしまう。

残った介人とゾックスは二人で尚も抵抗しようとし、それに対して分身しての一人ダブルスという矛盾した技で圧倒。
スーパーツーカイザーを変身解除させてしまったことから、二人にブーイングを受けるも、介人らの方が人数ではこちらを上回っていると、理路整然とした指摘をし余裕を見せるテニスワルド。

しかしそこにステイシーがヤツデを救うため、「サトシ」(ヤツデの前では本名ではなくサトシで通していたステイシー)と名乗って現れる。
実は亡くなった実の母からテニスを習っていたというステイ…もといサトシは本物のテニスを冒涜するようなテニスワルドとそれを生み出すことで母親との思い出を怪我した実の父であるバラシタラに対して静かな怒りを覚えており、派手な技ではないが基本に忠実な技量に裏打ちされたパーフェクトなテニス(ゾックス談)を展開するサトシの前に、テニスワルドは逆に翻弄されてしまう。

サトシ「テニスは好きだが…お前は嫌いだ!」


そしてバウンド方向を操作するスマッシュが顔面にヒットしてしまい、テニスパワーの根源であるマスクを弾き飛ばされてしまった。
これによってテニスパワーのご加護なる力を喪ってしまったテニスワルドは、ネバーギブアップと励ます審判クダイターもろとも一斉チェンジしたゼンカイジャー達が放つ超ゼンカイスーパーバスターとゼンカイフィニッシュバスターが直撃し爆散した。

それによってテニスワルドの被害者たちは元に戻り、その場を去ろうとするサトシに対し、ゾックスは「お前、面白いところあんじゃん」と多少認めるかのような言葉を投げかけるのだった。

その直後「もう一試合行こうぜ!」と言いながら現れたクダイテストがテニストジルギアを踏みつけたことでダイテニスワルドが誕生した。

【余談】

デザインはテニス用具を組み立ててテニス選手を模したような形になっているが、全体的なシルエットは有名なテニス漫画である「エースをねらえ!」に登場するお蝶夫人もとい、本名「竜崎麗香」が元になっている。
一人称や「よくってよ」という口癖を含めた言動もソレ。
お嬢様キャラクターの根幹を作った人物と言っても過言ではなく、デザインを担当した篠原保氏も彼女か大坂なおみ女史しか頭に浮かばなかったとのこと。
なおマジーヌ役の宮本侑芽女史お気に入りなワルドであるとか。

ただやってることはテニヌ等とも称されるテニスの王子様じみた超次元テニスである。
ゾックスが「基本に忠実なパーフェクトなテニス」とステイもといサトシのプレーを称しているが、これはゾックス役の増子敦貴がミュージカル版テニスの王子様にてそういったプレイスタイルの白石蔵ノ介というキャラクターを演じていることに由来する。
なお増子氏は本来右利きだが、撮影ではギアダリンガーを左手で持つため左でラケットを振ったせいで筋肉痛を起こしてしまったと放送後自身のTwitterアカウントで明かしている。

声を担当した駒田航氏はスーパー戦隊シリーズ初参加であり、現時点で仮面ライダー作品への出演はないが、ウルトラマンシリーズにて、ウルトラマンリブットを担当している。

最終更新:2025年07月30日 02:40