無題 Name としあき 13/04/01(月)09:06:55 No.9358209 del
■MONO■
アオイ
よく晴れた初夏の朝、ある家のヒマワリが少年の姿へと変わった
黄色い髪と小麦色の肌をした、太陽が好きな少年だった
彼を最初に見付けたのは、その家の子供――寂しがり屋な一人の少女
彼女は少年に「アオイ」と名付け、友達になろうと呼びかけた
それから二人はいつでも一緒、暇さえあれば陽だまりに並んで座っていた
しかし秋も迫ったある日の夕方、アオイは少女にこう言った
「僕は西へ旅に出る。ヒマワリだから、お日様を追わないと」
少女が何度たずねても、アオイはそれしか答えない
間もなくアオイは旅立った
いつか地球を一回りして、またこの家に戻ってくると、約束をして
そして少女は待ち続けた、秋になっても、冬になっても待っていた
この時、少女は知らなかったのだ――ヒマワリは夏の間しか咲けないのだと
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アオイ
よく晴れた初夏の朝、ある家のヒマワリが少年の姿へと変わった
黄色い髪と小麦色の肌をした、太陽が好きな少年だった
彼を最初に見付けたのは、その家の子供――寂しがり屋な一人の少女
彼女は少年に「アオイ」と名付け、友達になろうと呼びかけた
それから二人はいつでも一緒、暇さえあれば陽だまりに並んで座っていた
しかし秋も迫ったある日の夕方、アオイは少女にこう言った
「僕は西へ旅に出る。ヒマワリだから、お日様を追わないと」
少女が何度たずねても、アオイはそれしか答えない
間もなくアオイは旅立った
いつか地球を一回りして、またこの家に戻ってくると、約束をして
そして少女は待ち続けた、秋になっても、冬になっても待っていた
この時、少女は知らなかったのだ――ヒマワリは夏の間しか咲けないのだと