パチスロ ラブストーリー - 「SFCのゲーム制覇しましょ」まとめ

前のゲーム | 次のゲーム

クリア条件：スタッフロールを見る
開始時間：2020/09/26(土) 23:01:17.31
終了時間：2020/09/29(火) 02:16:31.36
参加人数：1

ココナッツジャパンから発売されたパチスロアドベンチャーゲーム。
謎の男を捜して中部・北陸地方を駆け回る。
現実の物をもじった台が登場する。
パスワードコンティニュー制。

---

タイトル画面
パチスロとラブストーリーというミスマッチが興味深い作品

ゲームを立ち上げるとまずは意味深なポエムからの開始
続いて「ピエール」と「カトリーヌ」なる亀のカップルが悲劇に見舞われる謎の展開
一体何を見せられているのか？という感じですが、全てはEDを迎えた時明らかに！
……なると思います、多分

主人公「恵比寿鯛介」はパチスロ好きの大学生
謎多きヒロイン「亀田みどり」と共に亀を連れた男の足跡を追っていくこととなります
ヒロインの名前がネタバレでは？とか言ってはいけない

道中ではパチスロに夢中になっている間にみどりが連れ去られそうになったりとか

傾奇者っぽい名前の誘拐犯（上記と別件）がパチ屋の景品になっている加賀友禅を要求してくるなどの面白シーン満載
完全に警察案件な上に犯行動機すら割としょうもないのですが「みどりさえぶじなら、それでいい」とのことで何か有耶無耶に
……いや、良くはねーだろｗ

時にはラブストーリーらしく悶絶しそうな台詞を叫んでみたりもしつつ

紆余曲折を経て最終章
遂に尋ね人である「薬師毒三」の住処を突き止めた二人
コイツはコイツで亀を材料に長生きの薬を作ろうとしているとかいう中々の奇人
一応ラスト直前のパスワードも掲載しておきます

さてピエールを譲ってくれるように懇願するものの毒三は承知しません
交渉の末に交換条件として提示されたのが代わりの亀を用意することと……

こちらのパチスロ台を攻略せよというもの（何故？）
初期状態では全ての絵柄が「7」になっており目押し不可
クリアまでのノルマは3,000枚、制限時間は3時間
これはゲーム的表現などではなくリアルタイムで3時間という意味なので誤解なきよう

攻略出来なかった場合はバッドEDへ突入しピエールは哀れ釜茹でに
叫び声と共に忽然と姿を消したみどりを探す鯛介とその姿を見つめる一匹の亀の姿
みどりの正体は……もうおわかりですね

なおコインを稼いでいくと徐々に絵柄が見えるようになっていきます
2回目の挑戦にて30分程残しつつノルマ達成

EDとスタッフロール
ピエールの救出は果たしたものの……

エピローグ
3ヶ月後、鯛介のアパートに誰かが訪ねてくる
その人物を目にして驚きの表情を浮かべる鯛介
……という希望を抱かせるシーンで幕

・雑感

パチ夫くんでお馴染みココナッツジャパンの作品となっており、一応同社の元祖パチスロ日本一にも本作と同名のキャラクターが出演しているみたいです（同一人物かどうかは不明）。
オープニングデモからいきなりミドリガメの話が始まるので、これとパチスロとラブストーリーが一体どう結びつくんだよ？と当惑させられますが、「人間の美少女に変化したメス亀とパチスロ店を巡りながらつがいのオス亀（を買った男）を探す」という結構な力業で物語を展開していく様は圧巻。
ツッコミだしたらキリがないストーリーは色々な意味で先が気になる作りになっており、ゲームを進めていくモチベーションとしての役割は十二分に果たしているのではｗ
端的に言えばバカゲー、パチスロ自体は真面目に作ってあると思います。

攻略のポイントとしては、リセット＆ロードを駆使して「ういろう」や「ごへいモチ」を特定の人物に転売することで資金の無限増殖が可能となっており、これにより金にモノを言わせてボーナス確定アイテム「ハイパー注射」を椀飯振舞することでかなり楽に展開していくことが可能。
裏を返せばまともにパチスロを打つ必要がないということでもあり、ゲームバランスとしては如何なものかと思う反面、パチスロはどうでもいいからストーリーを堪能したいという視点から見れば有難い仕様と言えるかも。
他方で最終局面では突然ノーアイテムで3時間打ち続けることを強要されるガチの耐久戦にシフトし、この点については流石に閉口の一語というか、幾らなんでもそりゃないでしょうという感想以外は持ち得ませんｗ

総評としてはジャンルそのものの取っつき難さもあり決して名作佳作の類ではないものの、独特のストーリーや世界観には数あるパチゲーの中でも一際光る個性を見出すことができ、一見の価値ある迷作といった風情があります。
興味が湧いた方は話の種にプレイしてみても良いのでは？