「はぁ、はぁ、はぁ、はぁー……どうよ?ここまでくれば、連中も追ってこまい、けっけっけ」
「人を、はぁ、引っ張ったまま、ぜぇ、全力、はぁ、疾走するな、はぁ、はぁ、クソ、バカが、ぜぇ、はぁ」
「人を、はぁ、引っ張ったまま、ぜぇ、全力、はぁ、疾走するな、はぁ、はぁ、クソ、バカが、ぜぇ、はぁ」
走ること10分弱ほど、センターのある大きな通りを抜けて、商店と民家の並ぶ小さな通りへ。
そこにあるこじんまりとした喫茶店に二人は駆け込んだ。
―――いや、少年が少女を引っ張り込んだというほうが正しいのかもしれないが。
そこにあるこじんまりとした喫茶店に二人は駆け込んだ。
―――いや、少年が少女を引っ張り込んだというほうが正しいのかもしれないが。
「いーだろここ。馴染みの店なんだぜー」
「そんな、ぜぇ、ことは、はぁ、どうでも、いい……」
少女は未だ息を切らして、テーヴルの上に突っ伏していた。
「なんだい、オレより若いのにー。ダメだぜ?体力つけなきゃ」
「だま、れ……」
「全く、小学生がそんなんじゃイカンよー?サッカーとかもっとやらんとー」
少女がピクリ、と動いた。そしてゆらりと、起き上がり、男に視線を向ける。
「……こんなシュミの小学生が、どこにいるんだよ、クソバカ」
毒気づいたニュアンス混ざりで、少女は言う。
「いやほら、割りと見るときゃ見るぜ?そーいうカッコの小さい子とか」
「見た目だけで判断するなバカ、これでも私は15なんだ。身長だけで判断してんな」
にらみつけるような、鋭い視線を投げつける、15歳だと言い張る少女と、その視線を受ける男。
「なんなら学生証でも見せようか?別に困るもんじゃなし」
懐から手帳を出してヒラヒラとさせている。
「あー、うん、わかった、信じる。すまんかった」
両手と頭をテーブルにつき、平謝りする男。
「……わかりゃいいんだよ」
「そんな、ぜぇ、ことは、はぁ、どうでも、いい……」
少女は未だ息を切らして、テーヴルの上に突っ伏していた。
「なんだい、オレより若いのにー。ダメだぜ?体力つけなきゃ」
「だま、れ……」
「全く、小学生がそんなんじゃイカンよー?サッカーとかもっとやらんとー」
少女がピクリ、と動いた。そしてゆらりと、起き上がり、男に視線を向ける。
「……こんなシュミの小学生が、どこにいるんだよ、クソバカ」
毒気づいたニュアンス混ざりで、少女は言う。
「いやほら、割りと見るときゃ見るぜ?そーいうカッコの小さい子とか」
「見た目だけで判断するなバカ、これでも私は15なんだ。身長だけで判断してんな」
にらみつけるような、鋭い視線を投げつける、15歳だと言い張る少女と、その視線を受ける男。
「なんなら学生証でも見せようか?別に困るもんじゃなし」
懐から手帳を出してヒラヒラとさせている。
「あー、うん、わかった、信じる。すまんかった」
両手と頭をテーブルにつき、平謝りする男。
「……わかりゃいいんだよ」
「ていうか、アンタたち、青春してないで何か頼みなさい。格安にしてあげるから」
カウンターにて、憮然とした顔をしていた金髪の美女が―――女性にしてはやたら野太い声で二人に語りかける。
「特に晃、アンタ男の子なんだから女の子にもうちょっと優しくしなさい。というわけでお前オゴレ、この子に」
「ちょ、マリコさんそりゃないよ!?最近ホーミングレーザーユニット買ってお金あんまないんだよ!?」
「うるさい、神姫対戦してるくらいなんだから、そのくらいはあるでしょ」
「ていうかマリコさんアンタから買ったんだって!?アンタが売りつけたんだって!?」
「勝手になんか見繕うわよー、ちょっと高めのヤツ」
「ひ、平に!平にご容赦をぉおおおお!」
マリコさんといわれた女性(?)にぺっこんぺっこん頭を下げる、はたまた晃と言われた男。その姿はかなり情けない。
「特に晃、アンタ男の子なんだから女の子にもうちょっと優しくしなさい。というわけでお前オゴレ、この子に」
「ちょ、マリコさんそりゃないよ!?最近ホーミングレーザーユニット買ってお金あんまないんだよ!?」
「うるさい、神姫対戦してるくらいなんだから、そのくらいはあるでしょ」
「ていうかマリコさんアンタから買ったんだって!?アンタが売りつけたんだって!?」
「勝手になんか見繕うわよー、ちょっと高めのヤツ」
「ひ、平に!平にご容赦をぉおおおお!」
マリコさんといわれた女性(?)にぺっこんぺっこん頭を下げる、はたまた晃と言われた男。その姿はかなり情けない。
「……ヒカル?」
女性(?)の言ったヒカル、という名に、少女は首を傾げていた。
何かを思い出そうとするような、そんな仕草。
「そういや自己紹介もしてなかったっけか、悪ィ悪ィ」
間違った土下座フォームから、スバッと再びテーブルのほうへ。
「オレ、相沢 晃ってーの、んでこいつがマイパートナーの……ぉぃ、なにふてくされてんの?」
「あいざわ……ひかる……どっかで……昔?」
少年―――相沢 晃の自己紹介から、余計に考え込む少女。
一方、胸ポケットでうずくまってる神姫を引っ張り出すのに苦労している晃。
「こら、ムラクモさんも自己紹介しなきゃダメでしょ?なに怒ってるのさ」
「……だって、あの人マイマスターのことバカにしたもん……」
ぷいっ、と紅い神姫―――ムラクモは頬を膨らませていた。
「その仇はお前がちゃんと取ってくれただろ?さっきのことは流して、とりあえず、な?」
「……マイマスターがそこまで言うなら、いいけどさ……」
「まま、そう言うなって、とりあえずでいいからさ」
胸ポケットからぴょこん、と飛び降り、テーブルの上に着地、ぶすっとしながらも、ムラクモは少女のほうに顔を向ける。
「どうも、私この人のパートナーで、ムラクモと申します。あんまり宜しくしたくないけどどうぞ……聞いてる?」
考え込んでいた少女はハッ、となり、ムラクモのほうに向き直った。
「ああ、ごめん……大丈夫、聞いてるから」
「ホントかなぁ……」
「紹介されたからには、私の神姫も自己紹介しないとダメだね―――フラン?」
「ん、マスターがご所望なら……」
黒い革と、ドクロのモチーフが入ったポシェットから、黒い神姫が飛び出した。
少女の手をステップ台代わりにして、テーブルの上に降り立つ。
「ぼくはフランドール。マスター、西園寺 咲耶のパートナー」
大袈裟なお辞儀をしながら自己紹介、再び顔を上げ、ムラクモに対し口を開く。
「ムラクモっていったよね、次は絶対、斬ってやるからね」
「なんだと!次だって負けない、マイマスターと一緒に返り討ちにしてやるさ!」
テーブルの上で威嚇しあう、黒と紅。そんな二人を眺める少女、西園寺 咲耶。
そして、今度は晃のほうが考え込んでいた。
「サクヤ……?さく、咲耶……さいおんじ……」
考え込む晃とは対照的に、神姫二人はさらにヒートアップ。
「あんな僅差のまぐれ勝ちで威張らないでよ、本当ならキミなんか、ものの数秒でバラバラだったんだからさ」
「できなかったくせに偉そうに言うな!来たってガンポッドで蜂の巣にしてやる」
「なにを三輪車ごときが!お前の銃なんか、ぼくの刀の前にはただの豆鉄砲じゃないかっ!」
「うるさい!いくら銃弾が切れたって光学兵器はムリだろっ!なら私がまた勝つ!」
「なんだよ!」
「そっちこそ!」
マンガならば、視線の間に火花が散るであろう激しい言い合い。言ってることは実際かなり子どもっぽいのだが。
この間、未だ相沢 晃は唸っていた。
女性(?)の言ったヒカル、という名に、少女は首を傾げていた。
何かを思い出そうとするような、そんな仕草。
「そういや自己紹介もしてなかったっけか、悪ィ悪ィ」
間違った土下座フォームから、スバッと再びテーブルのほうへ。
「オレ、相沢 晃ってーの、んでこいつがマイパートナーの……ぉぃ、なにふてくされてんの?」
「あいざわ……ひかる……どっかで……昔?」
少年―――相沢 晃の自己紹介から、余計に考え込む少女。
一方、胸ポケットでうずくまってる神姫を引っ張り出すのに苦労している晃。
「こら、ムラクモさんも自己紹介しなきゃダメでしょ?なに怒ってるのさ」
「……だって、あの人マイマスターのことバカにしたもん……」
ぷいっ、と紅い神姫―――ムラクモは頬を膨らませていた。
「その仇はお前がちゃんと取ってくれただろ?さっきのことは流して、とりあえず、な?」
「……マイマスターがそこまで言うなら、いいけどさ……」
「まま、そう言うなって、とりあえずでいいからさ」
胸ポケットからぴょこん、と飛び降り、テーブルの上に着地、ぶすっとしながらも、ムラクモは少女のほうに顔を向ける。
「どうも、私この人のパートナーで、ムラクモと申します。あんまり宜しくしたくないけどどうぞ……聞いてる?」
考え込んでいた少女はハッ、となり、ムラクモのほうに向き直った。
「ああ、ごめん……大丈夫、聞いてるから」
「ホントかなぁ……」
「紹介されたからには、私の神姫も自己紹介しないとダメだね―――フラン?」
「ん、マスターがご所望なら……」
黒い革と、ドクロのモチーフが入ったポシェットから、黒い神姫が飛び出した。
少女の手をステップ台代わりにして、テーブルの上に降り立つ。
「ぼくはフランドール。マスター、西園寺 咲耶のパートナー」
大袈裟なお辞儀をしながら自己紹介、再び顔を上げ、ムラクモに対し口を開く。
「ムラクモっていったよね、次は絶対、斬ってやるからね」
「なんだと!次だって負けない、マイマスターと一緒に返り討ちにしてやるさ!」
テーブルの上で威嚇しあう、黒と紅。そんな二人を眺める少女、西園寺 咲耶。
そして、今度は晃のほうが考え込んでいた。
「サクヤ……?さく、咲耶……さいおんじ……」
考え込む晃とは対照的に、神姫二人はさらにヒートアップ。
「あんな僅差のまぐれ勝ちで威張らないでよ、本当ならキミなんか、ものの数秒でバラバラだったんだからさ」
「できなかったくせに偉そうに言うな!来たってガンポッドで蜂の巣にしてやる」
「なにを三輪車ごときが!お前の銃なんか、ぼくの刀の前にはただの豆鉄砲じゃないかっ!」
「うるさい!いくら銃弾が切れたって光学兵器はムリだろっ!なら私がまた勝つ!」
「なんだよ!」
「そっちこそ!」
マンガならば、視線の間に火花が散るであろう激しい言い合い。言ってることは実際かなり子どもっぽいのだが。
この間、未だ相沢 晃は唸っていた。
「さくやさくや―――そうだッ!さっちゃんだ!」
テーブルに派手な音が立つほど、激しく両手を付く。
その衝撃で、紅と黒がふらふらりと揺れた。
「な、なにマイマスター!?」
「ちょっと!急に揺らすな!」
「……なに?」
紅と黒の抗議の向こう側、咲耶が喧しそうに晃を見た。
テーブルに派手な音が立つほど、激しく両手を付く。
その衝撃で、紅と黒がふらふらりと揺れた。
「な、なにマイマスター!?」
「ちょっと!急に揺らすな!」
「……なに?」
紅と黒の抗議の向こう側、咲耶が喧しそうに晃を見た。
「さっちゃんだろ!?幼稚園から小学校まで同じでさ、近所に住んでた!」
「……は?」
晃の興奮した物言いに、少女は明らかな疑問符を頭に。
「ほら、オレいたろ!?お前ひーくんって言ってたじゃないか!その晃だよ、オレ!」
「え……あ」
咲耶もまた、やっと気がついた、そんな表情を顔に出して。
「ひーくんって、まさか、アンタが……」
「そうそう!オレオレ!詐欺じゃないけどオレだって!」
「……は?」
晃の興奮した物言いに、少女は明らかな疑問符を頭に。
「ほら、オレいたろ!?お前ひーくんって言ってたじゃないか!その晃だよ、オレ!」
「え……あ」
咲耶もまた、やっと気がついた、そんな表情を顔に出して。
「ひーくんって、まさか、アンタが……」
「そうそう!オレオレ!詐欺じゃないけどオレだって!」
二人の邂逅。
運命の小さな歯車は、カチカチと回り始めた。
運命の小さな歯車は、カチカチと回り始めた。