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【オープニング】
●You guilty
 ラッドシティの街中、犯罪課に所属する初老の男は今日も巡回をしていた。
 エンドブレイカー達により、エリクシル争奪戦が集結し、紫煙の木も無くなり、ラッドシティに本当の平和が戻りつつあった。
 しかしそれでも、未だに事件は無くなることはない。
「ドロボーッ!」
 近くの見せから怒声が飛ぶ。振り返ると同時に1人の男が脇を通り抜けていく。その後を追うのは店主らしき小太りの男性。
 初老の男はすぐさま逃げる男を追いかけた。
 人混みをかき分け、裏路地を駆けまわり、漸く袋小路に追い詰めた犯人を初老の男は知っていた。
「スペッサルト……お前か」
「エ、エスメルか……。いや、これは違うんだ、ほんのちょっと腹が減って、つい魔が差して……」
 追い詰められた男、スペッサルトは手にしたリンゴを見てまくし立てるように言う。
 エスメルと呼ばれた初老の男は髭を指で撫でながら近づいていく。
「ま、待て! 待ってくれ! ほんのちょっと、ほんのちょっと魔が差しただけなんだ見逃してくれ! 金は働いてちゃんと返すから……!」
「スペッサルト。お前は前に不法侵入と窃盗、器物破損で捕まり、牢に入り、3日前に出たばかりだ……」
「そ、そうだ! 出たばかりでまだ働き先も決まってない! 金も無くてメシも食えねぇんだ! だからお願いだ、見逃し……」
「黙れ! 貴様のような屑が居るからこそ、平和は訪れないのだ! 貴様のように同じ過ちを繰り返す者に生きる価値など有りはしないっ!」
 スペッサルトの言葉を遮り、憤怒の表情で腰に指していた剣を抜き取ると同時に一閃。
 袋小路には声を漏らす事もなく真っ二つに切り裂かれたスペッサルトだったモノが残されていた。
「これで少しは街も平和になるだろう……」
 マスカレイドの仮面が消えると、その下には清々しい笑顔が浮かんでいた。

●I'm justice
「というのが、私の見た内容よ」
 月の箱庭・シルフィア(c01856)が喫茶店「ミミ」に集まったエンドブレイカー達に告げる。
「犯人はエスメルという騎士。ラッドシティの犯罪課に所属している……いわば同僚よ」
 エンドブレイカー達は現在も、ラッドシティでは犯罪課に所属していることとなっている。
「エスメルの仕事は警邏……つまりその場で問題があったら直ぐに対処するために街中を見まわるのが仕事よ」
 今回の事件はその警邏中に起きるようだ。
「エスメルは正義感の非常に強い、滅私奉公が服を着ているような人物らしいわ。まぁ、行き過ぎた正義という事でしょう」
 エスメルは年老いても尚力は衰えておらず、経験豊富な事もあり騎士団の中でもかなり優秀な人物と言われているそうだ。
「怒りに我を忘れる事は無さそうね。怒りを持ちつつも、頭の中は冷めきっているような。かなりの強敵よ」
 シルフィアが言うには、剣と群竜士の力を使うようだ。
「エスメルの標的は常に犯罪者。今はまだ常識の範囲内での犯罪者を狙ってるけど……。でも何れ、ほんの小さな罪も対象になりかねない。最善は倒すことだが……致命傷を与えることが出来るだけでもいいかもね。老体だし、そう簡単に治りはしないでしょう」
 ほんの小さな罪……つまり、少し騒がしくしただけでも、「他者への迷惑行為を平然と行う者」として断罪されかねないということだ。
「今から行けば……追い詰めた所に間に合う筈。それから、犯人を確保し、エスメルを倒し、確保した犯人を他の騎士に突き出せば終わりよ」
 簡単に言うが、要は護衛対象を避難させること無く敵を倒せ、ということだ。
「言うは易く行うは難し……ね。当然私も行くけど、出来ればあと数人、手を貸して欲しい」
 そう言い、シルフィアは強力を仰いだ。

【リプレイ】
●Justice excessive
「もう逃げられんぞ! 覚悟せい!」
 男の怒声が路地裏に響き、背を向けた男がビクッと肩を震わせ振り返る。
「まさか、な……。スペッサルト……お前か」
 少し悲しみを乗せた声を、スペッサルトは気づかぬまま安堵を漏らす。
「エ、エスメルか……。いや、これは違うんだ、ほんのちょっと腹が減って、つい魔が差して……」
 手にしたリンゴを翳し言い訳を立て並べるスペッサルト。それを見ながら徐に近づくエスメル。その姿に言い知れぬ恐怖を感じたのか、スペッサルトの顔は青ざめる。
「ま、まっ――」
「ちょっと待って!」
 そこに、本来なら現れる筈の無い者、エンドブレイカー達が到着する。
「どうしたんですか、何かあったんですか?」
「何でもない。今からおじさんが悪い人を懲らしめるだけじゃよ」
 スペッサルトとエスメルの間に割り込んだ戦友と共に歩む・イチハ(c01807)の問に答えつつ抜剣。
「た、助けてくれっ! 殺されるッッ!」
 イチハの背に隠れるようにしがみつくスペッサルト。
「いきなり剣を抜いて襲い掛かるなんて穏やかじゃないね」
 背中から世界樹の妖精術士・シル(c25139)の冷ややかな声が掛かる。
「何も知らない人が見たら、ただの人殺しに見えちゃうよ?」
 しかしエスメルはフッ、と短く漏らすだけで動きを止めない。
「さぁ、退きたまえ。悪いのはその男だ。キミじゃあない」
 優しい声で話すエスメル。それでも退く様子を見せないイチハに、ため息混じりに言い放つ。
「やれやれ……。どうやらキミも、『悪い人』のようだね」
 剣はスペッサルトではなくイチハめがけて振り下ろされようとしていた。
「悪事を許せぬのは私とて同じ事」
「ほぅ……ならば何故前に立つ?」
「過ちを償う機会も与えずに殺して終わらせてしまうのは、専横というもの」
 イチハを守るように、剣を持つ手を掴むのは猛る烈風・アヤセ(c01136)だ。
 その間にスペッサルトを袋小路から逃すイチハ。勿論、エスメルがそれを逃す筈もなく。
「悪いことしてる人は、確かにおしおきしなきゃいけないよ」
 シルがその視線を塞ぐように立ち、視界の端にバトルシスター・ウォルター(c28226)がムーンカーテンでスペッサルトを昏睡させるのを見届ける。
「でも、それで命を奪うのは、行き過ぎだと思うよ。それがたとえ正義の為だとしてもね!」
「正義、か……」
 その言葉を聞いたエスメルは遠い目をする。しかしそれも一瞬の事。
「フッ……。どうやら、口で言っても通らぬようだな」
 剣を収めたエスメルはその身に闘気を漲らせる。老いて尚現役と謳われるだけあり、その威圧感は中々のものであった。
「スペッサルトの保護、完了した。今は我が友等が見張っている」
 戻ってきたウォルターがエスメルに聞こえないように呟く。
「先ずは礼を言おう。このラッドシティを守り抜いてくれた者達よ」
 顔半分をマスカレイドの仮面で覆われたまま、エスメルが述べたのは感謝の言葉だった。
「長老衆の妄言、と思っていた者達とこうして会うとはな……。先ずはお前達を、公務執行妨害罪にて処罰する……!」
 その言葉が始まりの合図だった。

●Righteous indignation
 先手を取ったのはアヤセだ。エスメルを真正面から向き合い、バトルガントレットの掌が輝きを増していく。
「理不尽な暴力で人の命を奪って、正義がありますか?」
 真っ直ぐに、エスメルを射抜くように見るアヤセは掌底を打ち付け、イチハが竪琴を弾き力を溜めつつ戦意を奪っていく。
 直撃を受けても姿勢は揺るがず、抜剣した剣にオーラが纏わり付く。振るうは一撃、構えは必殺の為の布石。
「フンッ、ハァッ!」
 バトルガントレットで剣戟を受け止めるアヤセ。
「いかん、もう始まっていた!」
 丁度その時、野暮用で遅れていたにゃんこ神楽神官・エマス(c30188)と喫茶店ミミの女店主・リムィリファルァ(c32636)がノソリンに乗って到着した。
「……みんなごめんなさい。ちょっと、どうしても外せない急用ができちゃってね。埋め合わせは終わった後にお店でサービスさせてもらうわよ」
 騎乗したままリムィリファルァは言う。憤怒に満ちた視線を向けられても表情は揺るがない。
「ならば聞こう! 正義だけで平和を守れるのか! 正義で裁けぬ悪を何とする!」
 それは正義であることに誇りを持ち、信念を掲げた者の咆哮。
「独善的な正義感など、ただの暴虐に過ぎぬ。誇りの無い、唾棄すべき蛮行だ」
 言葉は冷たく鋭利に、表情は喜々として返すのはウォルターだ。
 ムーンブレイドから流れ出る魔力が月光を創り出しエスメルを夢へと誘う。
「それがどうした」
 関係ない、とばかりに月の箱庭・シルフィア(c01856)がソーンで具現化させていく。作り出された毒矢と触手がエスメルを襲う。
 続けてシルが祈りを込めた世界樹の弾丸をエスメルの急所へ精密に撃っていく。
「誰かが止めてあげないと……あの人は罪をこの後も重ねていくわ」
 リムィリファルァは一瞬、後方に居るエマスを見やるが、直ぐにノソリンを走らせエスメルに突撃する。
「ぬぅっ、付け上がるなっ!」
 突撃してきたノソリンをサイドステップで避けた直後、光の本流が体を貫く。
「読み通りだな……!」
 神鏡を手にしたエマスがニヤリと口を歪める。リムィリファルァの攻撃が外れようとも、当たろうとも、どちらにも対応出来るよう予め構えていたからだ。
「今のやり方はもう、只の殺しでしかない。犯罪者と殆ど変わりないな」
 その身の過去がそうさせるのか、淡々と短くエマスは言い放つ。
「ならば何故、人は罪を重ねる! 過ちを償う? そこで眠りこけている男は不法侵入、窃盗、強盗、詐欺、暴行、幾度と無く罪を犯し、そしてその度に償いまた罪を重ねた!」
 エスメルは怒った。義憤故か、正義感故か。
「いや、その男だけではない! ワシは何度も見てきた! 幾度と無く罪を犯す者を! そのような者達を野放しにしては、市民の平和は何時まで経っても守る事は出来はせんのだっ!」
 怒髪天の如く怒りを顕にするエスメル。そしてその怒りは剣に宿りリムィリファルァを襲った。
 咄嗟にノソリンが鎧に守られた尾で防ぐが、叩き割られそのまま下段まで斬られる。リムィリファルァとエスメルは一瞬だけ互いの顔を見た。貌に浮かぶは怒り。しかし瞳に映るは怒り以外の何か。
「人は必ず立ち直れる素質が――」
「あるとでも言うつもりかっ! ならば何故、同じ罪を繰り返すっ!」
 堂々巡り。人の可能性も、過去の罪の数を持ち出し否定する。否、過去の罪の数があればあるほど、救済の可能性が遠のき、霞む。
「あの人は皆がちゃんと捕まえて、然るべきところに突き出して、然るべき罰が下されるでしょう。……それよりも、誰よりも罪を憎む貴方自身が、どうして罪を犯そうとしてるんですか?」
 イチハが怒りを鎮めようとフレンドメロディを奏で、ウォルターが自身とエスメルに月光のカーテンを編み、包み込む。
「例えそいつが裁かれたとしても、それだけで全ての悪が無くなる訳ではなかろう。だからこそ、ワシはこうするのだっ!」
「ならば今ここで倒されようと、文句はあるまい?」
 ソーンで出来た瞳がエスメルを見つめ、そこから同じくソーンで創りだされた槍が雨のように降り注ぐ。
「あぁ! そうだとも……! 何れワシは見窄らしい最期を迎えるだろう。その覚悟はとうの昔に出来ておる!」
 エスメルの覚悟の前ではどんな言葉も届かず、ソーンの檻から繰り出される攻撃を全身に受けつつも、未だ疲労は伺えない。
「まずは、動きを止める! ニルちゃん、撃ち抜くよ!!」
 シルが三度祈りを込めた世界樹の弾丸は二度、三度とエスメルの体を打ち抜き、自由を奪う。
 続けて蛙と鶴の折紙符が数体エスメルへ、兜の折紙符はエマスの手に残される。
 リムィリファルァが放つ不可視の衝撃がエスメルを襲う……が、依然致命傷には至らない。
「貴方の道行きはここで終わりです。貴方の本当の願いは、私が受け継ぎますよ」
 アヤセが竜の力を宿した手足でエスメルを捉え、激しく打ち付ける。
「ワシの本当の願いだと! 貴様らにそれが理解出来て堪るかぁっ!」
 攻撃を受けつつもエスメルの気迫は更に強くなっていく。
「残念には思うが、我らには我らの為すべき事がある」
 ウォルターが毒針を飛ばすが、軽く剣で全て叩き落された。
「……貴様らの言いたい事はそれだけか?」
 毒針を叩き落としたエスメルは静かに呟く。怒りは鳴りを潜め、凪のように表情は変化しない。
「ワシにはまだやらねばならぬ事がある。今ここで倒れる訳にはいかんのだ!」
 刹那、裂帛の気合と共にエンドブレイカー達の中央に踊り出るエスメル。
「ぬぉぉぉぉぉっ! 先ずは小娘! 厄介なお前からだっ!」
 狙うは必殺、倒すは後衛。溜めに溜めた力を拳と脚に乗せ、シルとウォルターを襲う。必死にダメージを抑えようとするが、猛攻の前では蟷螂の斧と言えるだろう。
「くっ……仕留めきれんかったか…!」
 肩で息をするシルを見て舌打ちするエスメル。敵陣深く入り込んだからには一撃必殺。しかしそれが叶わなかったとしたら……。
 鈴音を響かせ舞うイチハが傷ついた仲間を癒し、シルは眼前に無数の漆黒のエネルギー球を創りだす。
「体勢なんて整えさせないよ!」
 手足を削りつつも何とか正面からの衝突を避けるエスメル。しかしそれでも、防具は削り取られ背中や腹部にも傷を負っている。
「まだ終わらんぞ?」
 シルの後方から投げ出されるシルフィアの魔鍵がエスメルの影に突き刺さる。
「我が名において命じる、ガルトゥース!」
 リムィリファルァが魔道書から封印魔術を喚び出しエスメルの体を術が侵食し、それに続くようにエマスも式神を折り放つ。
「ぐっ……」
 集中砲火を浴びるエスメルに次第に焦りの色が見え始める。終わりは近い。誰もがそう感じていた。

●Villain
 エスメルの体力は老体とは思えない程高く、あれから何度も集中砲火を受けても倒れる事は無かった。
「ボクはこれで最後です……!」
 イチハの舞が終わる。これで回復手段はシルフィアとウォルターの2人のみとなる。
「ありがとうございます! お願い……当たって!」
 祈りを込めた弾丸がエマスに放たれるが、一太刀の下に叩き落されてしまう。だが同時に放たれたエマスの式神がエスメルに突き刺さる。
「ッ……これで終わりですっ!」
 アヤセの拳がエスメルの拳とぶつかり合う。互いの信念が拳に乗り鬩ぎ合う。
 その影に隠れるようにしてリムィリファルァがノソリンを突進させる。
「ぐっ……ぬぅぅ……!」
 ウォルターの毒針が目に刺さり、シルフィアの魔鍵が影を捉える。
「はぁ……はぁ……くっ!」
 漸く、エスメルに疲労の色が見え始めた。並の敵ならとうに倒れてもおかしくない筈だが、それでもまだ倒すには至らない。
「おのれ……ッ!」
 ギリッと奥歯を噛み締める。手足からは血を流し、腹はディスインテグレートにより大きく負傷している。
 エスメルは一瞬、路地裏を見る。スペッサルトは何処かに隠されているのか、一見しただけでは姿が見えない。そして、人の薄い場所を見つける。
「ハァッ!」
 剣を抜きシルフィアに斬りかかるエスメル。何とか魔鍵で受け止めようとするが、全力で振り下ろされる剣に押し負け、そのまま下段まで振り下ろし、そこから上段、袈裟に振るわれる。
「くっ……」
 そこに再び集中砲火を受けるエスメル。血を流しながらも辛うじて持ち堪えた。
「フ、フフフッ……! ワシの勝ちだ……!」
 剣を杖にして立つエスメルは不敵な笑いを浮かべ、路地へと走りだす。
「待てっ!」
 エマスが追いかけるが地の利はエスメルにあるようで、曲がり角に入られた所で姿を見失った。その先には幾つもの分かれ道があり、血の跡も途中で途切れていた。見つけ出すのは不可能だろう。
 致命傷は与えたものの、撃破には至らなかった。しかしそれでも、当面の悲劇は回避出来たと言えるだろう。
「……とりあえず、終わった、わね」
 傷を癒しつつ、シルフィアが告げる。残るはスペッサルトだろう。
「後はスペッサルトを突き出すだけだな。こっちだ。我が友等が見張っている筈だ」
 そう言いウォルターはスペッサルトを隠している場所へと案内する。
 目を覚ましたスペッサルトは咽び泣きつつ感謝していた。
「ありがとう……! 君達のお陰で助かった……!」
 しかしエスメルからスペッサルトの罪状を聞いていたエンドブレイカー達の表情は浮かないままで。
「悪いことしているのは確かだから、ちゃんと罪は償わなきゃだめだよ」
 シルがスペッサルトを掴み言い放つ。その言葉を聞いたスペッサルトは真っ赤に咽び泣いていたのを一転、真っ青になっていく。
「え、いや、ま、待ち給えあれは……」
 しどろもどろに言い訳をしようとするスペッサルトを見たリムィリファルァが口を開く。
「生き延びることが出来たんですし、……1度良く考えて、身の振り方を考える。……それでいいんじゃないでしょうか? ……釈放された時はお店に寄って下さい。温かい食事をご用意して、お待ちしておりますわ」
「だから、このまま懲罰騎士団へ行ってもらうね!」
 そう言うとシルはエマスと入れ替わるように離れ、エマスとウォルターがスペッサルトの両脇を固め逃げれないようにする。
「ち、違うぞ!? 私は何もして……」
「いないと? ならば今死ぬか?」
 苛立ちを隠すこと無くシルフィアが爪をスペッサルトの首へと向ける。
「っ……」
 漸く黙ったスペッサルトをエンドブレイカー達は連行していった。
 スペッサルトを犯罪課に連れていき、ウォルターがエンドブレイカーの事を知っている刑事見つけ出し、引き渡す。
「おじさんがすぐに立ち直れるように、ボクがいっぱいお祈りするからね!」
 刑事に連れて行かれるスペッサルトにイチハが声をかける。が、スペッサルトは振り返らない。
「……私はあれから……いや、もういいか」
 他の刑事を眺めつつエマスは誰にと無く呟く。その目は一体何を視るのか。
「……行きましょう、エマス。……また何か、考え込んでいるでしょう? ……とりあえずは、皆さんと「ミミ」で食事でもしましょうよ! お詫びにサービスしないといけないしね! エマス、手伝って!」
 エマスの腕を取り努めて明るくリムィリファルァが言い、ミミへの帰路へ着くエンドブレイカー達。日は沈み、夕餉の香りのある日常へと戻っていった。



結果:成功!
最終更新:2013年05月19日 15:28