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  • 真贋バトルロワイヤル
  • さいごに心の中でデレる真贋ロワのアーニャさん

真贋バトルロワイヤル

さいごに心の中でデレる真贋ロワのアーニャさん

最終更新:2024年10月20日 06:41

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「Боже мой(なんてこと)!」

 それが、クルーゼの放送を聞き慌てて名簿を確認し、姉であるマリヤ・ミハイロヴナ・九条の名前を見つけたアリサの言葉だった。
 正直、名簿を見て最初は面食らった。
 何せ、数が多いのだ。
 百を遥かに超える人数の中から自分の名前を探すだけでも一苦労である。
 これがもし、あいうえお順やアルファベット順ならそこまでの苦労ではなかっただろうが、主催独自の基準により並ぶ名簿だと上から見ていくしかない。
 名簿を見ながら途中二つあるキラ・ヤマトの名前や、キズナブラックやキズナレッドなる人というよりコードネームみたいな名前に疑問を覚えたり、豊臣秀吉や徳川家康という名前に驚きつつ、ようやっと自分の名前を見つけた。
 そして直後、真上に姉の名前があることも。
 その結果、彼女は思わず叫ぶのだった。

「はっ!?」

 自らの叫び声を聞き、反射的に口を押えるアリサ。
 こんな状況で大声を出すことの愚かさは、成績優秀な彼女には十分に分かっている。
 それでも抑えられなかったことを反省しつつ、同時にこの名簿はある程度知人同士で固めているのだろうと推察する。
 同時に、自分の知っている参加者は姉のマーニャだけだとも。
 自分の名前の下にあるのは渋井丸拓男という名の知らぬ男であり、マーニャの上にあるのは総司令官という、名前と言うか最早役職しか示されていないものだ。
 姉に自分の知らない人間関係がないとは思わないが、だからと言って司令官と関係を持つとは考えられないだろう。
 ゆえにアリサはこう考えたのだ。

 ただ知人同士、あるいは同じ名前同士で集めているのならアスラン・ザラという名前は上の方に一つと、下の方に?を付けてもう一つあるのだが、それについてアリサは一旦考えを放棄した。
 現状分からないことが多すぎるので、考えても仕方ないと判断したためだ。
 それに彼女には考えることがもう一つある。

「仮面ライダーエグゼイドはいないのかしら?」

 アリサが思考するのはエグゼイドという仮面ライダーのこと。
 正直、仮面ライダーが現状何なのか分からないが、名簿に仮面ライダーガッチャードやゼインと書かれているのなら、仮面ライダーは元の名前とは別に名簿でこう書かれていると推察できる。
 ガッチャードの本名が一ノ瀬宝太郎だとみんな知っているのにそう称しているのだから、きっとそういうルールになのだろう。
 もしかしたらあの場でガッチャードの本名が明かされることが想定外だったとしても、殺し合い開始から二時間経っているのだから、修正する機会ぐらいいつでもあっただろう。
 にも拘わらずしてないのだからそうに違いない。
 それが主催者の仕掛けたブラフというなら話は変わってくるが、現状確かめる術はない。
 ならば、ひとまずエグゼイドなる仮面ライダーはいないと考え、プロトガシャットを渡す相手は技術者に絞った方がいいだろう。

 そこまで考えたアリサはひとまず名簿を消し、今度は地図アプリを開く。
 すると現在地はF-4 租界と出た。
 ならば目的地はひとまず、ここからでも見える巨大な城、アプリによると名前はコーカサスカブト城へ行くのが無難だろう。
 他の参加者がいるかもしれないし、休めるところもあると思われる。
 そう決めた彼女が歩いていると、目の前に一枚のメダルが落ちているのを見つけた。
 そのメダルは灰色で、デザインはマッスルポーズ、正確に言うならボディビルのダブルバイセップス・フロントというポーズが描かれたシルエットである。
 彼女がそれを拾うとメダルは消失し、代わりに体に変化が現れた。

「な、なにこれ!? 体力が戻って……!?」

 なんと、アリサの疲労が回復したのだ。
 完全な健康体とは言えないが、さっきまでの休まないと辛いというほどではなくなっていた。

 これは、今のアリサが知るところではないがエナジーアイテムの効果である。
 さっき拾ったアイテムの効果は回復。その名の通り、取ると体力を回復させる効果を持つ。

 そんなことは露とも知らないアリサは、突如回復した現象を気味悪く思いつつも、今は都合がいいと考え目的地を目指す。
 そして城の入口が見えてきた頃合いに、唐突に呼び止められこう問われた。

「しおちゃんを知りませんか!?」

 どこかの学校の制服を着たピンクの髪色が特徴的な少女が、必死の形相でアリサに向けて尋ねる。
 しかしそれに答えるより先にアリサは全く別の事を注意した。

「ま、まずは服を着替えなさい!」

 なぜなら、ピンク髪の少女の制服は一部が引き裂かれていたのだから。



◆


 時は少し遡る。

「しおちゃん……!!」

 ピンク髪の制服の少女、松阪さとうは実装された名簿を確認して戦慄する。
 彼女の視線の先にあるのは一つの名前。

 神戸しお。

 松阪さとうにとってこの世で最も愛する人にして、最も大切な少女。
 彼女に比べれば世のほぼすべての人間が有象無象。
 友人である飛騨しょうこも、しおとの幸せな生活の為なら、彼女への愛の為ならきっと切り捨てられる。
 そんな相手が、殺し合いに参加させられている。

「探さなきゃ」

 さとうの思考がしおを探すことのみに染め上がる。
 さっきまで抱いていた同じ名前が二つあることや、戦国武将の名前があることへの疑問が全て消えていく。
 しおが死んでしまうということに、血と悪意であの甘く優しい少女が汚されてしまうことに、さとうはたまらなく恐怖と嫌悪感を覚えてしまう。

 同時に納得もした。
 殺し合いに参加させられる直前、さとうはしおがいなくなったことに気付いた。。
 なぜいなくなってしまったのかと思ったが、攫われていたというのなら納得だ。
 しおちゃんが、自分を捨てるはずないのだから。

 だからさとうは走り出す。
 ここがどこかも知らず、どこを目指せばいいかも分からないままに。
 そして最初に出会った、アタッシュケースを持った銀髪の、自分と同じくらいの少女に、愛しい少女を知らないか尋ねる。

「ま、まずは服を着替えなさい!」

 しかし返ってきたのは全然違う言葉だった。
 一瞬、あまりにも求めている答えと違う言葉のせいで目の前の少女に殺意すら覚えるさとう。
 だがよくよく考えてみれば相手の言い分はもっともだ。

 今、さとうの服装は渋井丸拓男と葉多平ツネキチに襲われ、Yシャツの一部が裂けたままの状態だ。
 そんな少女が助けを求めるならともかく人探しをしていたら、一言いうのが当たり前である。
 最悪、痴女と思われて距離を置かれしおを探すどころじゃなくなることすらありえる。
 そう考えれば、目の前の相手の言葉は正論どころか、むしろ感謝すべき内容だろう。

(落ち着かなきゃ)

 さとうは一回深呼吸をし、銀髪の少女に頭を下げる。

「ご、ごめんなさい。気が動転してて着替えを探すことも忘れてて……」
「ほら、着替えならあるから」

 素直に謝罪するさとうに対し銀髪の少女、アリサは自身のリュックから、赤を基調とした服を取り出した。
 それはさとうから見ればどこかの学校の制服の様に見えたが、この際着れるなら別に何でもいい。

 アリサが取り出した制服はこの殺し合いにおいては井ノ上たきなしか知らない、ファーストリコリスの証。
 彼女の相棒である錦木千束など限られた存在にしか与えられない、エリートの証明である。
 とはいえ、この殺し合いにおいては単なる服でしかないが。

 それはさておき、制服を受け取ったさとうはアリサと共にコーカサスカブト城の門を潜り抜ける。
 元々城を目指していたアリサと違ってさとうに目的地などないが、流石に外で着替えることに躊躇いを覚える羞恥心くらいは存在していた。
 城に入った瞬間――

『我が名はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。
 亡き皇妃、マリアンヌ・ランペルージが息子。
 神聖ブリタニア帝国第99代皇帝である!』

 いきなり城内にあるテレビが、最初の場で目立っていた少年の姿を映し出す。
 こんな場所にテレビ? と二人が疑問に思う間もなく、ルルーシュのおおよそ真っ当な方法で殺し合いに抗う気がないとしか思えない演説が始まる。
 彼の話にアリサはあからさまに嫌悪感を示すが、さとうは何やら考え込む。

 そのまま放送が終わり、お互い放送について話そうかと思ったが、それより先に二人はさとうの着替えを優先することにした。

 とりあえず移動したコーカサスカブト城城内の一室にて、さとうは着替えを終わらせる。
 部屋にあった姿見で軽く確認するが、おかしくはないだろう。
 その後で求めるのは、彼女がアリサに出会った時にした質問の答えだ。
 とはいえアリサはしおの外見を知らないので、懇切丁寧に説明したうえでだ。

「……ごめんなさい、私は会ってないわ」
「そう……」

 アリサの言葉にさとうは、ならば用はないと踵を返す。
 それをアリサは引き留め、代わりに自分の姉を見ていないか尋ねた。

「見てないわ」

 さとうは一言で切り捨てた。
 彼女が出会ったのはアリサを除けば男二人だけ。どうやってもアリサが求める存在のことなど知る術はないのだから。
 そんなことよりしおちゃんが心配だ。
 なのでもう話すことなどないと、さとうは部屋を出て行こうとする。

「待って!」

 だがアリサは部屋の扉の前に立ち、さとうを引き留める。
 それにさとうは苛立ち、殺しこそするつもりはないものの無理に振り払う。

「一人じゃ、駄目よ……! それじゃ何もできない……!!」
「……どういう意味?」

 しかしアリサの小さく呟いた声がさとうの耳に入り、聞き返す。
 彼女は力ずくで振り切るのではなく、言葉で黙らせることにした。
 しおが殺し合いの中で生きている限り、さとうに殺し合いに乗る意志はない。
 だが場合によっては殺すという選択肢は、彼女の中に常にある。

 そんなことは知らないアリサだが、彼女は必死に話を始めた。

「あなた、そのしおって子が凄く大事なのは伝わるけど、どうやって探すつもり?」
「あのルルーシュって奴の所に行くつもりだけど」
「確かに人は集まるかもしれないけど……あんな奴の軍門に下る気!?」

 さとうの言葉にアリサは声を荒げる。
 確かに彼女の言う通り、ルルーシュの演説はおおよそ人道とは真逆の内容だ。
 打倒するならまだしも、あれにわざわざひれ伏しに行こうなど、まともとは言えない。

 だがさとうには関係ない。
 彼女にとって大事なのは神戸しおのみ。
 たった一人の大切な人間が残っているのなら、彼女以外の参加者など死のうが生きようが知ったことじゃない。
 彼女を守る為ならどんなことでもする。
 誰かの弱みを握って利用することも。
 対して知りもしない相手を殺すことも。
 それが松阪さとうの愛。

 だから場合によってはどんな外道の下にも就く。
 何をすることになっても、しおと合流し守り抜くという覚悟がある。
 殺しでも、騙しでも、場合によっては死ぬほど嫌だけど抱かれることも。

「アリサだったっけ? あなた、大切な人の為にどこまでできるの?」
「な、何を……」
「私はなんだってできるよ。
 騙すことも殺すことも、耐えることも守ることもできる。
 人はね、本当の運命の人と出会えたらどんなことだってできるの。
 辛いことや苦しいこと、嫌なことがあってもその人と一緒にいるだけで全部どうでもよくなる。
 その人と二人でいれば、苦い出来事よりもいっぱいの砂糖菓子みたいな甘い幸せがずっと味わえるの」

 さとうの知らず高揚している顔を見て、アリサは一歩下がりそうになる。
 彼女は怯えていた。 
 今まで出会ったことのない異常、常軌を逸脱した精神性の持ち主であるさとうに。
 しかしここで怯むわけにはいかない。
 あのルルーシュと同じく、人を傷つけることに躊躇のない存在を見過ごすわけにはいかない。

「あなたがそんな危険な人なら、私にも考えがあるわ」
「……どんな?」

 アリサの言葉に対し、さとうは狂気の瞳で彼女を睨む。
 それに対しアリサは手にあるヴェルデバスターガンダムの起動鍵を使い、力ずくで脅すことを決意する。
 使い方自体は移動中に確認したものの、いい気はしない。
 力で人を抑えつけるなど、ルルーシュや殺し合いの主催者達と何も変わらない。
 だがしかし、その気概で見過ごすには松阪さとうは危険すぎる。
 なのでやむなくヴェルデバスターガンダムを起動しようとしたところで――

 グサリ!

 背後の扉から一本の剣が突如生え、アリサの腹を貫いた。



◆


『掴め!最高のガッチャ!
 6時間後にまた会おう!』

 知らない男の声が唐突に聞こえたと思った瞬間、勇者アルフは正気を取り戻した。
 一体どれほど呆然としていたのだろう。
 僕はどれだけ、あのもう一人の『僕』の言葉にショックを受けていたのだろう。
 何も分からない。
 自分の心も。自分が行く道も。

 進むべき道はある。殺し合いに抗い、罪なき人々を助け、あの羂索という悪を倒すという正義の道が。
 だがそれは本当に自分の意志で選んだ道だろうか。
 勇者ロトの生まれ変わりという、本当かただの噂かも分からない風評によって押し付けられた勇者の称号がやらせているだけなのか。

「……こんなところにいつまでもいても仕方ない」

 それでもアルフは動いた。
 これ以上この場にいても意味がないという理性と、これ以上ローラの遺体を見たくないという感情によって。
 彼はローラの遺体をそのままに、コーカサスカブト城玉座の間を去っていく。

 そして当てもなく彷徨った。
 何も考えていなかった。
 もう一人の『僕』を探そうとすらしていなかった。
 そしてある部屋の前を通りかかった時、中から声が聞こえた。

「あなた、大切な人の為にどこまでできるの?」

 聞き覚えのない少女の声。
 アルフにとってその声は、ただの市民の声でしかない。
 だが――

「私はなんだってできるよ。
 騙すことも殺すことも、耐えることも守ることもできる。
 人はね、本当の運命の人と出会えたらどんなことだってできるの。
 辛いことや苦しいこと、嫌なことがあってもその人と一緒にいるだけで全部どうでもよくなる。
 その人と二人でいれば、苦い出来事よりもいっぱいの砂糖菓子みたいな甘い幸せがずっと味わえるの」

 不思議なくらいアルフの心を苛む、そんな言葉だった。
 この声に彼の心は軋む。

 そうだ、僕が本当にローラを愛していたのなら、別の世界の自分の所業にショックを受けたとしても、まずは仇を討つことを最優先にすべきだろう。
 愛したはず相手の死すら嘆かないで、何が愛なのだろうか。
 それは勇者以前に、人としての心すら持っていないのではないか。
 『僕』の言う通り、僕はただ肩書に振り回されただけなのだろうか。

「でも、嫌じゃなかったはずなんだ」

 僕が竜王を倒したのち、僕はアレフガルドを出て行った。
 その時、ローラも付いてきた。
 これを僕はいくらでも拒絶できた筈なのだ。
 置いていくことも、説得してアレフガルドに残すこともできた。にも拘わらずしなかった。
 一人で行きたかったのなら、彼女といたくなかったのなら、そうしたはずなのだ。

「――確かめたい」

 僕の気持ちがどこにあるのか。それはきっと、ローラともう一度離さなければ永遠に分からないだろう。
 だけどローラは死んでしまった。
 かつての勇者ロトの仲間には死者を生き返らせる呪文の使い手がいたなんて話もあるが、本当かどうか。
 第一、それが本当だとして今この場で使える参加者がいる訳もない。
 なら答えは一つ。

「だって、仕方ないじゃないか。
 姫が死んだら、国が成り立たないじゃないか」

 アルフは、殺し合いに乗った。
 だがそれはやみのせんしが望んだ決断によってではない。
 アルフがしているのはただの責任転嫁だ。
 いずれ収める自らの国の為に、ローラが必要だから生き返らせなければならないという強迫概念。
 もう勇者ではないのだから、勇者である必要などないのだから、王になるのだから非情な決断も必要なはずという、思考の放棄。
 自分の気持ちを確かめたい気持ちもあるが、それだけを理由に罪なき人々を殺すわけにはいかない。
 だがこれだけ理由があるなら、殺し合いに乗るのも仕方ない。
 もしかしたら自らの意志で竜王に下った男より醜悪かもしれない思考が、ここに生まれる。

 グサリ!

 思考の果て、殺し合いに乗ったアルフの最初の行動は、部屋の扉に剣を突き刺すことだった。
 元々部屋に二人いることも、内一人が扉の前に立っていることも分かっていた。
 だから扉を刺せば連鎖して中にいる参加者を最低一人は殺せると判断したのだ。
 結果は正解。確かな手ごたえを感じたアレフは剣を引き抜き、そのまま扉を蹴破る。

「なっ……!?」

 すると中にいたのは顔を驚愕に染めるピンク髪の少女、松阪さとうの姿だった。

「ギラ」

 アレフはさとうを視認した瞬間に呪文を放つ。
 目の前の少女は間違いなく一般人。なら弱い呪文でも即座に殺せると判断したためだ。

 しかしその判断は裏目に出る。
 さとうは咄嗟に地面を転がり呪文を回避。
 そしてポケットから青色の小さな正方形の物体を取り出し、姿見にかざしたかと思うと、なんと虚空からベルトが現れ彼女に装着された。

 これは参加者で言うなら浅倉威の世界にある、ライダーと呼ばれる存在になる為のカードデッキ。
 デッキを鏡など風景を反射する物にかざすとライダーに変身できるようになるのだ。
 さとうの手元にあるのはタイガという、元は浅倉威が一時敵視していた男が使っているデッキである。

 元々はさとうを襲った男である渋井丸拓男に支給された物。
 彼女が返り討ちにした後、何か使えそうなものが無いかとリュックを漁り手に入れたのだ。
 そして、彼女がルルーシュの元へ行こうとした理由でもある。
 彼が上げた仮面ライダーの首は無理でも、変身アイテムを持っていけば無下にされないだろうと判断したために。

「変身!」

 しかしそんなことは今のさとうに関係ない。
 彼女が今この場で目の前のアルフを倒すか、あるいは逃げ出せない限り机上の空論でしかない。
 なので彼女はデッキをベルトに収め、斧を持つ青と銀色の鎧を纏うライダーへと変身した。

「モンスターになった……!?」

 さとう変身を見てライダーを知らないアレフは驚く。
 間違いなく一般人だった相手が、恐らく今まで戦ってきた怪物に匹敵する存在となったことに彼は少し戸惑うも、しかしすぐに切り替え戦闘態勢に入った。

「私の、アタッ……シュ……」

 そこに、実は扉と共に蹴り飛ばされ下敷きとなっていたアリサが、声も絶え絶えに必死に訴えかける。
 アタッシュケースという物を知らないアレフにはただの戯言だが、さとうにはアリサが持つアタッシュケースに何か意味があるのか、と考える。
 しかし、その考えもアレフをどうにかしなければ、さとうの算段と同じく机上の空論で終わるだろう。


 こうして愛が分からなかった少女と愛が分からなくなった男、
 あるいは、鎧を纏う堕ちた英雄と、英雄を目指す男が用いる鎧を纏った少女の戦いが始まる。


【エリアF-4/コーカサスカブト城内部/9月2日午前6時00分】

【松坂さとう@ハッピーシュガーライフ】
状態:健康、不安による焦り
服装:ファーストリコリスの制服@リコリス・リコイル
装備:仮面ライダータイガのデッキ@仮面ライダー龍騎
令呪:残り三画
道具:基本支給品 ランダム支給品0~2(確認済み)、ホットライン、サバイバルナイフ@現実、キルアのスタンガン@HUNTER×HUNTER、さとうの制服(Yシャツの一部が引き裂かれている)
思考
基本方針:しおちゃんと二人で元の世界に戻る
1:アレフに対処する
2:しおちゃんを探す。とりあえずテレビ局に行く。
3:↑に並行してしおちゃんと一緒に元の世界に戻る方法を探す。
4:邪魔をする存在には容赦しない
5:あのアタッシュケース(ライダーガシャットケース)に何かある……?
参戦時期:アニメ3話でしおちゃんが家にいないのを気付いた頃
備考
※神戸しおは自身と同じ時間軸から参戦していると思っています。

【勇者アレフ@ドラゴンクエスト】
状態:絶望、激しい精神的ショック
服装:いつもの格好(デフォルト画面の甲冑姿)
装備:ロトの剣@ドラゴンクエスト
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2(確認済み、ロトの防具はなし)、ホットライン
思考
基本:優勝してローラ姫を生き返らせる。仕方ない、そうしなければいけないのだから。
01:少女(さとう)を殺す
参戦時期:本編終了後
備考
※最初の放送(OP2で流れた物)を聞き逃しました。



◆


 腹を貫かれたアリサの意識は落ちていく。
 消えていく。
 終わっていく。
 自分はここで死んでしまうのだと、彼女は理解する。

 その中で次々と、出会ってきた人間のことが走馬灯として駆け巡る。
 ロシアにいたときの友達。
 日本に来てからできた友達。
 生徒会の皆。
 家族。
 殺し合いに参加させられている姉のマーニャは大丈夫だろうか。
 私はここで死んでしまうけど、せめてあなただけは生きて欲しい。

 次に思い浮かんだのは、殺し合いで出会った名前も知らない龍のような赤い戦士。
 彼は私を戦士と言ったが、どうやらそんなことはなかったみたい。
 別にあなたの期待に応える義理なんて無いから、謝ったりしないけど。

 その次は松阪さとう。
 愛の為に生きると公言する、狂っているとしか思えない少女。
 だけど、アタッシュケースの中身が殺し合いを打破する希望かもしれないと伝えられたのは彼女だけだ。
 殺し合いに乗るつもりはなさそうなので、できれば一人でも多くの参加者を生かして欲しい。

 そして最後に思い浮かぶのは、一人の少年。
 久世政近。
 中学時代に出会った、私の友達。
 いつもだらしなくてやる気がなくて成績も赤点ギリギリでおおよそロクでなしだけど、本当は周りをよく見てて寄り添ってくれて自然体でいさせてくれる男の子。
 一人でやろうとした私を助けてくれた人。
 なんで最期に思い浮かぶ顔がコイツなのか。
 いや、分かってる。
 私はきっと――

「     」

 あなたが好きだった。
 せめてロシア語でもいいから、伝えておけばよかった。
 それだけは、ちょっと後悔してる。


【アリサ・ミハイロヴナ・九条@時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 死亡】


 彼女の最期の思いは日本語でもロシア語でも、その言葉が出てこない。
 力尽きた人間の体に、喉を震わす機能など残っているはずもなく。


※会場にある施設には、原作ではTVのない場所にも設置されている場合があります。
※アリサ・ミハイロヴナ・九条の遺体、
 ライダーガシャットケース@仮面ライダーエグゼイド、11本のプロトガシャット@仮面ライダーエグゼイド、
 ヴェルデバスターガンダムの起動鍵@機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER、アリサのリュック(ランダムアイテム×0~1、ホットライン)がF-4 コーカサスカブト城内部に放置されています。
 また玉座の間にローラ姫の遺体、ローラ姫のリュック(ランダムアイテム×1~3、ホットライン)が放置されています。


【支給品解説】
  • ファーストリコリスの制服@リコリス・リコイル
アリサ・ミハイロヴナ・九条に支給。
DAの戦闘員リコリスの制服。ファーストはリコリスの中で最も高い階級のこと。
ファーストリコリスは服は赤色で、青色のリボン。

  • タイガのカードデッキ@仮面ライダー龍騎
渋井丸拓男に支給。
鏡に映すことで仮面ライダータイガに変身することが可能となるデッキ。
各種カードも付属されている。

006:無謀の中に光は宿った 投下順 008:夢中になれるモノが──
時系列順
候補作011:愛をとりもどせ 松坂さとう 015:linkage ─人間未満─
候補作090:一体誰が、それを正史と呼んだ? 勇者アレフ
候補作192:最後にロシア語でボソッと感謝するバトロワのアーリャさん アリサ・ミハイロヴナ・九条 GAME OVER

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