各企業では、採用試験を受けるにあたって一定の学力を要求している場合があります。外資系であれば英語や第二外国語、理系研究職では基本的な数学・物理化学の知識など。各企業が要求する学力は、幅広く一つに定まりません。そこで書類審査と平行して学力試験を行うことで、最終段階の面接前に、学力があるという前提条件を作るために受験者を制限する、所謂“足きり”が、この学力試験です(もちろん、それ以外の場合も)。
具体的な実施内容は各企業独特ですので、それぞれお問い合わせください。
実施パターンは、二つ。
複合(学力試験+適性検査)
それぞれのSPIやテストセンターは、専門の会社が運営しているテストになります。各種対策についてはここでは触れません。以下には、私が受けた試験について簡単に解説したいと思います。
テストセンターの試験は、主要都市の雑居ビルで開催される試験です。決まった時間があるわけではなく、PCを使って常時入れ替え式で行われる試験になります。テストセンターは多くの企業が利用しており、1回受験すれば結果を使い回しできます。ただし、企業側から受験指示がないと受けられません。
内容は、簡単な日本語の読解、算数計算などです。1,2回受験すればコツが掴め、3回目ぐらいの結果では十分な出来だと思いますので、使い回しをしましょう。なお、問題数は固定ではなく、常時正答率から出題を変更しているようなので、おそらく具体的な点数は出てきません(そもそも、正答について知ることはできません)。つまり受験者のレベル評価を行ってるだけだと考えられますので、内容について深く考える必要は無いと思います。そもそも、足きりに使うだけですので、よほど悪い結果にならない限りは、問題はないと考えられます。
理系研究職で、研究所などへの採用試験を行う場合、課されることがあります。私が受けた場合は、物理学の試験でした。内容は光の屈折率や振動に関する問題でした。これに関しては、対策は難しく、大学でやってきた内容について考える必要がありますので、簡単に紹介いたしました。
最近ポピュラーな受験形式です。自宅や学校のコンピューターから、会社のWebテストの受験ページにアクセスすることで、簡単に試験が受けられます。内容はテストセンターと似たような問題で、そこまで難しくはない? 簡単な問題が多いと考えれます。ただ企業によっては難しくなっており、時間が足りない問題もちらほらありました。また、並行して適性検査も行われます。内容は、私は○○だと言われている。はいorいいえ。……運転免許を取る時の適性検査のような、性格検査のような。いずれにせよ、答えはありませんので傾向を出すだけです。どのように評価するかは、各企業それぞれだと思います。
なお、このWebテストに関しては、色々と問題があったりします。制限時間は設けられていますが、試験時に誰かが監督しているわけではありません。パソコン上の情報を見られているわけでもありません。故に、簡単に不正が行われている可能性があります。友人は、あまり勉強が得意でなかったので、パソコンの両脇に頭の良い友人を座らせ、テストに挑んでいました。当然、その結果は……ええ、一流の企業に決まっていましたけど。