第一回シナリオ「ぱりす屋パニック!~人工精霊は愛する者の夢を見るか? 舞い散るフルーツサンド! 流れよ我が涙、と魔王は言いたかったかもしれない ワキオニギリは死のかほり~」(仮題)
ログを読んでからの閲覧を強くおすすめします。
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導入
怪異が終わってすっかり平和になってしまったPCたちはひばり亭で暇している。と、そこにオハラからの紹介で、観光業者「ぱりす屋」でのガイドの仕事が入る。
- 仕事内容
遺跡内でのライブRPG(のようなもの)のガイド。遺跡の真ん中(ユリアさんがいたところ)に舞台をしつらえ、そこに魔王ことシーフォンを倒しに行くという。倒すための武器は宮殿内に隠してある。(元ネタというかイメージとしてはD.W.ジョーンズの「ダークホルムの闇の君」という作品があったりします)
ガイド役としてパリスの妹・チュナが同行する。任務としては観光客ズ及びチュナの護衛と誘導。
観光客はすでに募集し、西シーウァから団体さんを呼ぶ手はずが整っている。
報酬は2000G(ただし危険手当つきで最終的には3000になる予定)。
ガイド役としてパリスの妹・チュナが同行する。任務としては観光客ズ及びチュナの護衛と誘導。
観光客はすでに募集し、西シーウァから団体さんを呼ぶ手はずが整っている。
報酬は2000G(ただし危険手当つきで最終的には3000になる予定)。
ここまでパリスから説明があり、回復アイテムが渡される。
☆アイテム:夜種王のワキオニギリ(体力1d6~2d6回復、ランダムで副作用。詳細はリプレイログを参照)
ポララボ×2(体力1で戦闘不能から復帰。余談だが個数から考えて、妹さんと二人で食べてくださいとフランに貰ったものをPCに押し付けようとしていると考えられる)
★単純なダンジョンシナリオなので、PC同士の漫才を誘発するようなアホアイテムを出したら盛り上がるんじゃね?と思った結果の産物。
シナリオのバランスがどうなるかわからなかった&うっかり戦闘不能になったPCが活躍できなくなると困るので多めに渡してありました。まあ結局使われないんですが。
☆アイテム:夜種王のワキオニギリ(体力1d6~2d6回復、ランダムで副作用。詳細はリプレイログを参照)
ポララボ×2(体力1で戦闘不能から復帰。余談だが個数から考えて、妹さんと二人で食べてくださいとフランに貰ったものをPCに押し付けようとしていると考えられる)
★単純なダンジョンシナリオなので、PC同士の漫才を誘発するようなアホアイテムを出したら盛り上がるんじゃね?と思った結果の産物。
シナリオのバランスがどうなるかわからなかった&うっかり戦闘不能になったPCが活躍できなくなると困るので多めに渡してありました。まあ結局使われないんですが。
事前に遺跡内部の状態について調べるなら、最近地震が多く、崩れて新しい部分が出てくることもしばしばある、という噂が聞ける。
二日後の夜にシーウァから団体が到着する。その中には大河神殿の偉い人の娘っぽい人も混ざっており、下手したら国際問題じゃね?ということを強調しておく。
☆NPC リィカ:チュナと同い年(12~13歳?)くらいの少女。偉い人の娘っぽい。
ロナルド:リィカの従者だが、剣などは扱えない一般人。
(★余談:当初の予定ではロナルドは任務完了の後「まあまあだったけどちょっとスリルが足りなかったねー」とか「やっぱり一人の魔王とだけ延々戦うってのはねー」とかツアーを批評してくるウザキャラ予定でしたが、世界観的にどうなのよと思ったのとRPが面倒だったので却下しました。名前付きのNPCのくせに目立たない原因はそれです)
出発は三日目の朝。
☆NPC リィカ:チュナと同い年(12~13歳?)くらいの少女。偉い人の娘っぽい。
ロナルド:リィカの従者だが、剣などは扱えない一般人。
(★余談:当初の予定ではロナルドは任務完了の後「まあまあだったけどちょっとスリルが足りなかったねー」とか「やっぱり一人の魔王とだけ延々戦うってのはねー」とかツアーを批評してくるウザキャラ予定でしたが、世界観的にどうなのよと思ったのとRPが面倒だったので却下しました。名前付きのNPCのくせに目立たない原因はそれです)
出発は三日目の朝。
事件発生
当日、魔王の事務所にたどり着き、魔王が決め台詞を言いかけたあたりで空から黒い影が飛来し、有無を言わさずリィカをさらっていく。一瞬で見えなくなり、飛んでいった方角は分かるが追撃などはできない。
☆謎の飛行生物
顔は人工精霊、カカシのような体つき、イブニングドレスのような服を着て唇を赤く塗り、背中には翼。
(シナリオの後半で明かされるが、これは愛されようとした彼女なりのオシャレの結果である。)
顔は人工精霊、カカシのような体つき、イブニングドレスのような服を着て唇を赤く塗り、背中には翼。
(シナリオの後半で明かされるが、これは愛されようとした彼女なりのオシャレの結果である。)
魔王とチュナ、「あんなの台本にあったっけ?」とぽかーん。それでもすぐ平静を取り戻し、これは演出だということでごまかす方向に話を進める。「私たちが時間を稼ぎますからその間に何とかしてください!」シーフォンは宮殿の方向に観光客を追い込み始め、チュナはパリスを呼びに走る。
人工精霊もどきを追っていくと、丸ごと地下に埋もれた屋敷がある。屋根の穴から入れる。
人工精霊もどきを追っていくと、丸ごと地下に埋もれた屋敷がある。屋根の穴から入れる。
☆ダンジョン:ポロナス一家の屋敷・二階(MAPはログ参照)
床は傾きボロボロだが、古代の貴族の屋敷だったようだ。
- 廊下
古代の書物が大量にまかれ、ぞんざいに扱われている。
内容は全て、書記長(的な偉い人)の妻であったらしい「エスメラルダ」という女性の輝かしい経歴を伝えるもの。どうやら彼女は同時代の貴婦人の羨望の的だったらしい。顔はリィカに似ている。
★これはフィロン処刑後、狂気に落ちる前のマリアが恨みを込めて集めたものである。
内容は全て、書記長(的な偉い人)の妻であったらしい「エスメラルダ」という女性の輝かしい経歴を伝えるもの。どうやら彼女は同時代の貴婦人の羨望の的だったらしい。顔はリィカに似ている。
★これはフィロン処刑後、狂気に落ちる前のマリアが恨みを込めて集めたものである。
- 父の部屋
開錠目標値/蹴り開け目標値=(14/11)。以下こう表記するが、実際に運用するときは変えていたりその場で考えているケースが多いので数値違ってるかも(開錠役ハヤテの機敏が想定以上に高かったので開始前にほんのちょっとずつ調整したりしていた)。
開錠にはハウスルールを使用(ログ参照)。
開錠にはハウスルールを使用(ログ参照)。
寝室、さらには妻の部屋へと通じる扉があるが、こちらは鍵はかかっていない。
本棚が立ち並び、知識人の書斎といった空間である。
日記がある。内容はログ参照。
本棚が立ち並び、知識人の書斎といった空間である。
日記がある。内容はログ参照。
- 寝室
とくになにもない。
- 母の部屋
廊下への扉は(15/10)。
豪華なドレッサーが並ぶ、貴婦人っぽい部屋である。
棚の上には少年と少女の人形が。これも顔は人工精霊。
かろうじて知能と呼べるものはあるが、「ま゛~」「シンニュウシャ発見~」で襲い掛かってくる。
豪華なドレッサーが並ぶ、貴婦人っぽい部屋である。
棚の上には少年と少女の人形が。これも顔は人工精霊。
かろうじて知能と呼べるものはあるが、「ま゛~」「シンニュウシャ発見~」で襲い掛かってくる。
☆少年人形 武勇/精神/機敏/HP=4,2,2,10
☆少女人形 2,4,2,10
高度な知能はないので、攻撃はランダム。弱い人を狙ってきたりはしない。
★前座だし、だれないよう得意技能以外の能力値、HPは低めに調整。
これでも武勇や精神が低い人に当たったら恐怖だよね、と思ったらそうでもなかった。出目暴走を除いて。
☆少女人形 2,4,2,10
高度な知能はないので、攻撃はランダム。弱い人を狙ってきたりはしない。
★前座だし、だれないよう得意技能以外の能力値、HPは低めに調整。
これでも武勇や精神が低い人に当たったら恐怖だよね、と思ったらそうでもなかった。出目暴走を除いて。
この部屋にも日記がある。ログ参照。
- 息子の部屋
14/12、最近開けたあとがある。
死者を悼むがごとく、花で埋もれている。
机の中に、リィカにそっくりな少女の肖像画。
日記あり。ログ参照。
★実プレイでは、このへんで一回マリアを出して情報を出そうかと迷ったが、前座で負傷してたしうっかり戦闘になられるとちょっと困るので、情報持ちキャラとして文鎮くんを登場させてみた。
死者を悼むがごとく、花で埋もれている。
机の中に、リィカにそっくりな少女の肖像画。
日記あり。ログ参照。
★実プレイでは、このへんで一回マリアを出して情報を出そうかと迷ったが、前座で負傷してたしうっかり戦闘になられるとちょっと困るので、情報持ちキャラとして文鎮くんを登場させてみた。
☆文鎮:フィロンが作り出した人工生命の一つ。人形じゃありきたりなのでなぜか文鎮に。マリアを「ねえさん」と呼び、一時はマリアの愚痴きき役も努めていたようだ。
知っている情報はだいたいこんな感じ。深いことは考えない、覚えない程度の頭脳。
知っている情報はだいたいこんな感じ。深いことは考えない、覚えない程度の頭脳。
- この屋敷には「だんなさま」「おくさま」「ごしゅじんさま」がいて、ねえさんと文鎮はごしゅじんさまに作られたが、3人は処刑されてしまった。
- ねえさんはごしゅじんさまラブで、その死を悼むために花を摘みにでかける。
- 客室1
13/13?(書き漏らし)
豪華な部屋であり、客を泊めるための寝室であるようだ。
「羽を開く蝶」「羽を閉じる蝶」を描いた魔法陣が床にある。
豪華な部屋であり、客を泊めるための寝室であるようだ。
「羽を開く蝶」「羽を閉じる蝶」を描いた魔法陣が床にある。
☆蝶の魔方陣:踏むと窓が全自動で開閉する。そんだけ。
★↑の予定だったのだが、時間も押していたしPCが意外にダメージを受けている状態で罠ありの階段(後出)を降りさせるのも…と思ったため、いっそ階下へ送っちまえとばかりにとっさに「一階へのトイレ直通魔方陣」に変更。一階廊下に転送される。
某市販SFもののリプレイで「床に重量感知装置があってPCたちが警戒するが、実はただの自動ドアのセンサーだった」というのがあったので似たようなことをやってみたかったのである。要はネタ。
某市販SFもののリプレイで「床に重量感知装置があってPCたちが警戒するが、実はただの自動ドアのセンサーだった」というのがあったので似たようなことをやってみたかったのである。要はネタ。
- 客室2
埋まっていて開かない。
ぶっちゃけ縮尺等を全然考えずに地図を描いたため、余ってしまった部屋。
「埋まっている」の一言でなかったことにできるから地下ダンジョンは便利。
ぶっちゃけ縮尺等を全然考えずに地図を描いたため、余ってしまった部屋。
「埋まっている」の一言でなかったことにできるから地下ダンジョンは便利。
☆ポロナス一家の屋敷・一階(MAPはログ参照)
4つ部屋があるが、これはそれぞれ
- 研究室
- 一人目の犠牲者が殺され埋められた部屋
- マリアの部屋
- マリアがいる部屋
にするつもりだったが、PCの同情が予想以上にマリアに集まっていたので、前にも人を殺していたってのはちょっとまずいかな?と思い、マリアが今いる部屋に犠牲者二人を統合、最初の犠牲者も生存していることにした。
この屋敷、炊事場はどこにあんのよとかは言ってはいけない。多分この統合で余った部屋がそれだ。
この屋敷、炊事場はどこにあんのよとかは言ってはいけない。多分この統合で余った部屋がそれだ。
- 研究室
乱雑な研究室。人工精霊に知能を持たせる方法の研究が行われていた跡があるが、メモや書物は専門用語だらけだったり古びていたりして解読はできない&価値はない。
外にゴミを送るためのダストシュートがあり、その中にロープで交換日記が隠されている。結ばれないことが分かっていながら、夢見ることだけは許されるだろうとフィロンとエスメラルダが始めたものである。
交換日記の中にはエスメラルダの書いた「私たちの娘はマリアと名づけましょう」という一文がある。
外にゴミを送るためのダストシュートがあり、その中にロープで交換日記が隠されている。結ばれないことが分かっていながら、夢見ることだけは許されるだろうとフィロンとエスメラルダが始めたものである。
交換日記の中にはエスメラルダの書いた「私たちの娘はマリアと名づけましょう」という一文がある。
- マリアの部屋
メイドの部屋らしい、質素な部屋である。
古びたお古のドレスや化粧品が置いてあり、ベッドの上には子供向けの絵本が散らばっている(中に「美容術」が混ざってたりもするが)。机には日記がある。
日記の内容はログ参照。絵本はロマンス系昔話にありがちな「愛する人を命をかけて守る」形のもの。
彼女の、「愛する人のためなら全て捨てて当たり前」という昭和演歌的価値観はここから生まれた。もっともフィロンは恋人が自分のために全て捨てて不幸になるよりは、別れて幸せになったほうがいいという思想だったのだが。
古びたお古のドレスや化粧品が置いてあり、ベッドの上には子供向けの絵本が散らばっている(中に「美容術」が混ざってたりもするが)。机には日記がある。
日記の内容はログ参照。絵本はロマンス系昔話にありがちな「愛する人を命をかけて守る」形のもの。
彼女の、「愛する人のためなら全て捨てて当たり前」という昭和演歌的価値観はここから生まれた。もっともフィロンは恋人が自分のために全て捨てて不幸になるよりは、別れて幸せになったほうがいいという思想だったのだが。
- マリアのいる部屋
マリアが床の穴に何かを入れ、蓋をして重石を乗せている。
エスメラルダ(と間違われているリィカ)を、フィロンと同じ死に方をさせることでフィロンの元に送るのが彼女の目的である。
エスメラルダ(と間違われているリィカ)を、フィロンと同じ死に方をさせることでフィロンの元に送るのが彼女の目的である。
- ☆敵キャラ・マリア
そのままでは武勇・機敏・精神・HP=3・4・6・15くらい(数値欠落)+全体魔法スキル付きという強敵。手を出せばジャマスルモノハユルサナイ系の狂気で襲い掛かってくる。逃げれば追わないので一時撤退はできるが。
だが名前を呼ぶことで完全な狂気から引き戻され、少し人間らしい反応をするようになる。同時に各能力値が1ずつ下がる。
だが交渉が上手くいかない限り「その子を返せ」→「ふぃろんさまはそんなことをのぞまない きえて」な流れで戦闘。
だが名前を呼ぶことで完全な狂気から引き戻され、少し人間らしい反応をするようになる。同時に各能力値が1ずつ下がる。
だが交渉が上手くいかない限り「その子を返せ」→「ふぃろんさまはそんなことをのぞまない きえて」な流れで戦闘。
★マリアの基本スタンス
- ときおり認識の混乱があるものの、一応フィロンが死んだことは理解している。そしてその原因を「ふぃろんさまのすきなひとになれなかった自分」と「すきなひとになれたのに見捨てたエスメラルダ」に見出している。
- 「すきになったら捧げ尽くすのが当たり前」と思っている。そのために自分が不幸になってもいい。自分が不幸になることで相手がもっと心を痛める可能性に関しては考えていない。
- だから、エスメラルダをフィロンへの供物としようとしている。エスメラルダへの憎しみ<すきなひとに喜んでもらうためにその人のすきなひとを一緒のところへ送って罪滅ぼしをしよう、という考えである。単純な彼女はポロナス一家以外の人間を、一つの人格と見なしていないフシがあるので。
キーワードは「娘の君が不幸になることをフィロンが望むと思うか」など。
あまり「エスメラルダを許してやれ」方面にもっていくと戦闘に。
あまり「エスメラルダを許してやれ」方面にもっていくと戦闘に。
戦闘で破壊した場合、「ごめんなさいふぃろんさま、でもこれでふぃろんさまのところへいける…」と言って死亡。
交渉に成功した場合、「みんな、ありがとう…」と言いながらも、体をつなぎ止めていた精神力が切れて破壊される。
どちらにしても最期に主人が迎えに来る幻影でも見たのか、その顔は安らかだ。
交渉に成功した場合、「みんな、ありがとう…」と言いながらも、体をつなぎ止めていた精神力が切れて破壊される。
どちらにしても最期に主人が迎えに来る幻影でも見たのか、その顔は安らかだ。
- リィカ
リィカは穴の底に閉じ込められている。重石をどければすぐに助け出せる。
もっとも彼女はいまだにこれを演出だと思って疑わず、ノリノリなままなのだが。
もう一人の犠牲者も助け出すことができる。
もっとも彼女はいまだにこれを演出だと思って疑わず、ノリノリなままなのだが。
もう一人の犠牲者も助け出すことができる。
エピローグ
遺跡内に残った観光客たちには、シーフォンたちが必死で演出だと思い込ませていた。
適当に話を合わせればなんとか事態は収拾できる。こうして表向きは、何も事件は起こらずに遺跡ツアーは幕を閉じた。
もっとも、ぱりす屋はしばらくの営業停止処分を食らう羽目になるのだが。
最後に、ひばり亭にやってきたパリスが、「エスメラルダの遺骨の一部は、本人の遺言で罪人墓地に葬られたらしい」ということを口にして、終わり。
適当に話を合わせればなんとか事態は収拾できる。こうして表向きは、何も事件は起こらずに遺跡ツアーは幕を閉じた。
もっとも、ぱりす屋はしばらくの営業停止処分を食らう羽目になるのだが。
最後に、ひばり亭にやってきたパリスが、「エスメラルダの遺骨の一部は、本人の遺言で罪人墓地に葬られたらしい」ということを口にして、終わり。