残骸
ロイドとジューダスが移動を始めて、しばらくすると銃声が聞こえた。
放送前にも何度か聞こえた、ぱららら、という連続した音。
更にその後すぐに、強烈な発光、そして轟音。
かなり近い距離だったらしく、風と共に砕かれた木々などが二人に吹き付けた。
すぐ近くで戦闘があったことを感じ、警戒してそこに近付いたが、そこには誰も居なかった。
放送前にも何度か聞こえた、ぱららら、という連続した音。
更にその後すぐに、強烈な発光、そして轟音。
かなり近い距離だったらしく、風と共に砕かれた木々などが二人に吹き付けた。
すぐ近くで戦闘があったことを感じ、警戒してそこに近付いたが、そこには誰も居なかった。
その場の光景は凄まじく、なぎ倒された木々、焼けた草花、隆起し砕かれた地面。
上空から爆撃にでもあったかの様なその光景は、正に戦場の体を表していた。
上空から爆撃にでもあったかの様なその光景は、正に戦場の体を表していた。
「こんな・・・」
息を呑みながら、ロイドが思わずつぶやく。
ジューダスは答えることなく、周囲を探索していた。まだ敵が潜んでいる可能性を危惧していた。
そしてしばらく離れた場所で、ジューダスは二人の死体を発見した。
どちらも男で、死後だいぶ時間が経過しており、荷物は何者かに取られていたが、
幸い(既に死んだ者に適した表現では無いかもしれないが)今しがたの戦闘の被害を受けずに済んだようだった。
「・・・ひでぇ」
いつの間にかロイドがジューダスの傍に立ち、二つの亡骸を見ながら言った。
「怖じ気づいたか?」
「そんなことねぇけどよ・・・」
「名簿の写真にあった、チェスター・バークライトとヒアデスだ。
彼等は先程の放送で呼ばれたから、それまでに死んでいたことになるな」
それを聞くロイドの顔は、沈んでいる。
先程放送を聴いたときよりも、悲哀の色が濃い。
この場で実際に戦闘後の壮絶な光景、そして屍を目撃したことが響いているようだった。
息を呑みながら、ロイドが思わずつぶやく。
ジューダスは答えることなく、周囲を探索していた。まだ敵が潜んでいる可能性を危惧していた。
そしてしばらく離れた場所で、ジューダスは二人の死体を発見した。
どちらも男で、死後だいぶ時間が経過しており、荷物は何者かに取られていたが、
幸い(既に死んだ者に適した表現では無いかもしれないが)今しがたの戦闘の被害を受けずに済んだようだった。
「・・・ひでぇ」
いつの間にかロイドがジューダスの傍に立ち、二つの亡骸を見ながら言った。
「怖じ気づいたか?」
「そんなことねぇけどよ・・・」
「名簿の写真にあった、チェスター・バークライトとヒアデスだ。
彼等は先程の放送で呼ばれたから、それまでに死んでいたことになるな」
それを聞くロイドの顔は、沈んでいる。
先程放送を聴いたときよりも、悲哀の色が濃い。
この場で実際に戦闘後の壮絶な光景、そして屍を目撃したことが響いているようだった。
・・・こんなことで動揺していたら駄目だ。
ロイドは自分自身にそう言い聞かせた。
ジューダスからも言われたが、死者をいちいち気にしていてはきりが無い。
そう、かつて仲間達と旅をしていた時、人の死には何度も遭遇してきたではないか。
しかしそれでも、この状況は異常である。
ここで行われる殺戮は、ただ『生きたい』という想いでのみ行われているはずだった。
あるいは願いを叶える為?
どちらにせよ自分達がこうした状況に投げ込まれたこと自体が理不尽なのだ。
そしてその理不尽は、ここまでで少なくとも十人の命を奪った。
「ここにはもう人は居ない様だ。移動した方がいいだろう」
仮面の男が言った。
ロイドは同意し、向き合う。
「結構暗くなったな」
「ああ。もう夜も遅くなるし、あまりふらふらすべきでは無いかもしれんな」
仮面の男は地図を見て、行動方針を立てている様だった。
ロイドはそれを覗き込み、地図から目を離して周囲を見回した。
「あっちの村か、そっちの城に行くか?」
「いや・・・できれば避けたいな。人が集まる場所には、
ゲームに乗った者も集まる可能性があるということだ。近付かない方がいいだろう」
「でも、それじゃあ俺やお前の仲間とも会えないんじゃないか?」
「僕やお前の仲間が、それほど馬鹿ではないことを祈るんだな」
その言葉を聞き、ロイドは自分以外の仲間達、コレット、クラトス、しいな、ゼロス、ジーニアスの姿を思い浮かべた。
ロイドは自分自身にそう言い聞かせた。
ジューダスからも言われたが、死者をいちいち気にしていてはきりが無い。
そう、かつて仲間達と旅をしていた時、人の死には何度も遭遇してきたではないか。
しかしそれでも、この状況は異常である。
ここで行われる殺戮は、ただ『生きたい』という想いでのみ行われているはずだった。
あるいは願いを叶える為?
どちらにせよ自分達がこうした状況に投げ込まれたこと自体が理不尽なのだ。
そしてその理不尽は、ここまでで少なくとも十人の命を奪った。
「ここにはもう人は居ない様だ。移動した方がいいだろう」
仮面の男が言った。
ロイドは同意し、向き合う。
「結構暗くなったな」
「ああ。もう夜も遅くなるし、あまりふらふらすべきでは無いかもしれんな」
仮面の男は地図を見て、行動方針を立てている様だった。
ロイドはそれを覗き込み、地図から目を離して周囲を見回した。
「あっちの村か、そっちの城に行くか?」
「いや・・・できれば避けたいな。人が集まる場所には、
ゲームに乗った者も集まる可能性があるということだ。近付かない方がいいだろう」
「でも、それじゃあ俺やお前の仲間とも会えないんじゃないか?」
「僕やお前の仲間が、それほど馬鹿ではないことを祈るんだな」
その言葉を聞き、ロイドは自分以外の仲間達、コレット、クラトス、しいな、ゼロス、ジーニアスの姿を思い浮かべた。
──ああ・・・大丈夫だ。みんな俺より、頭はいい。
「俺の仲間は大丈夫だ、ジューダス」
「そうか・・・」
「で、どこへ行く?」
仮面の男は地図を片付け、腕組みをしながら答えた。
「西は障害物も無く、こちらの視界も良くなるが、敵にも発見されやすい。そっちは避けたほうがいいだろう」
「でも、そっちに仲間が居たらどうすんだよ」
「そんなことを言い出したらきりが無いだろう。あくまで僕達の身の安全を優先しつつ、仲間を探すんだ。
いいか、このゲームではいつ誰が死んでもおかしくは無いことを覚えておけ」
ロイドは額に眉を寄せながら、しばらく黙り込み、
「・・・分かったよ」
と言った。ジューダスは横を向きながら、言葉を続ける。
「本来ならば、こういう状況において動き回るのは得策では無いんだ。
しかし誰かとの合流を目指すなら、動かざるを得ない」
「ああ・・・」
「当然休息も必要になる。あまり夜が深くなったら、動くのをやめて休むのがいい。
視界が悪くなる暗闇では、音をたててしまうことの方が危険なはずだ」
「・・・つまり?」
仮面の男はもう一度ロイドに向き直り、はっきりした口調で告げた。
「森に身を潜めながら、警戒しつつ移動すべきということだ」
「・・・分かった」
「そうか・・・」
「で、どこへ行く?」
仮面の男は地図を片付け、腕組みをしながら答えた。
「西は障害物も無く、こちらの視界も良くなるが、敵にも発見されやすい。そっちは避けたほうがいいだろう」
「でも、そっちに仲間が居たらどうすんだよ」
「そんなことを言い出したらきりが無いだろう。あくまで僕達の身の安全を優先しつつ、仲間を探すんだ。
いいか、このゲームではいつ誰が死んでもおかしくは無いことを覚えておけ」
ロイドは額に眉を寄せながら、しばらく黙り込み、
「・・・分かったよ」
と言った。ジューダスは横を向きながら、言葉を続ける。
「本来ならば、こういう状況において動き回るのは得策では無いんだ。
しかし誰かとの合流を目指すなら、動かざるを得ない」
「ああ・・・」
「当然休息も必要になる。あまり夜が深くなったら、動くのをやめて休むのがいい。
視界が悪くなる暗闇では、音をたててしまうことの方が危険なはずだ」
「・・・つまり?」
仮面の男はもう一度ロイドに向き直り、はっきりした口調で告げた。
「森に身を潜めながら、警戒しつつ移動すべきということだ」
「・・・分かった」
そうして二人はまた歩き始めた。
【ロイド:生存確認】
状態:無傷
所持品:ウッドブレード(自作)、トレカ、カードキー
第一行動方針:協力してくれる仲間を探す
第二行動方針:ジューダスと行動
第三行動方針:皆(Sの仲間及び協力してくれる仲間)で生きて帰る
現在地:C5の平原から移動中
状態:無傷
所持品:ウッドブレード(自作)、トレカ、カードキー
第一行動方針:協力してくれる仲間を探す
第二行動方針:ジューダスと行動
第三行動方針:皆(Sの仲間及び協力してくれる仲間)で生きて帰る
現在地:C5の平原から移動中
【ジューダス:生存確認】
状態:無傷
所持品:アイスコフィン、忍刀桔梗、(上記2つ二刀流可)???、???(???は両方武器ではない)
第一行動方針:協力してくれる仲間を探す
第二行動方針:ロイドと行動
第三行動方針:ミクトランを倒す
現在地:C5の平原から移動中
状態:無傷
所持品:アイスコフィン、忍刀桔梗、(上記2つ二刀流可)???、???(???は両方武器ではない)
第一行動方針:協力してくれる仲間を探す
第二行動方針:ロイドと行動
第三行動方針:ミクトランを倒す
現在地:C5の平原から移動中