「さてと…鬼が出るか蛇が出るか…」
深い森林の中で赤い髪の青年が手渡された皮袋の中身を物色し始めていた。
(支給品が明暗を分ける)
ミクトランの話を聞いた時、彼はそう思ったからだ。
皮袋の中に手を入れると彼の手が何かを掴んだ。取り出してみるとそれは反りを持った独特の剣だった。
鞘から抜いてみると、刀身の輝きが以前使ったことのあるモノと比べると随分と見劣りがする。
(鬼包丁……いや、違う。「ムメイ」ってヤツか?)
しかし贅沢は言ってられない。それに武器が手に入っただけでも彼の生存率は飛躍的に上がったのだ。
彼は刀を腰に差し、物色を再開した。
物色を再開した彼が次に取り出したのは若草色の外套だった。
(これは……エルヴンマント!!)
彼はそれがエルヴンマントだと分かるとすぐに身につけた。
普段は目立つ色だが森の中ではその色が保護色となる。
そのうえ、マントに付与された力によって身のこなしも軽くなる。
元々身のこなしが軽く、猟師として森に生きる彼とってはある意味最高の防具である。
物色を再開し、三つめの支給品を探してみたが、どうやら彼の皮袋に入っていたのは二つだけのようだった。
「ま、量より質ってヤツか。」
彼、リッド・ハーシェルは一言呟き、皮袋を手に持って木を登り、誰かに見つからないように姿を隠した。
深い森林の中で赤い髪の青年が手渡された皮袋の中身を物色し始めていた。
(支給品が明暗を分ける)
ミクトランの話を聞いた時、彼はそう思ったからだ。
皮袋の中に手を入れると彼の手が何かを掴んだ。取り出してみるとそれは反りを持った独特の剣だった。
鞘から抜いてみると、刀身の輝きが以前使ったことのあるモノと比べると随分と見劣りがする。
(鬼包丁……いや、違う。「ムメイ」ってヤツか?)
しかし贅沢は言ってられない。それに武器が手に入っただけでも彼の生存率は飛躍的に上がったのだ。
彼は刀を腰に差し、物色を再開した。
物色を再開した彼が次に取り出したのは若草色の外套だった。
(これは……エルヴンマント!!)
彼はそれがエルヴンマントだと分かるとすぐに身につけた。
普段は目立つ色だが森の中ではその色が保護色となる。
そのうえ、マントに付与された力によって身のこなしも軽くなる。
元々身のこなしが軽く、猟師として森に生きる彼とってはある意味最高の防具である。
物色を再開し、三つめの支給品を探してみたが、どうやら彼の皮袋に入っていたのは二つだけのようだった。
「ま、量より質ってヤツか。」
彼、リッド・ハーシェルは一言呟き、皮袋を手に持って木を登り、誰かに見つからないように姿を隠した。
リッドは木々の中でこれから何をどうするべきか考え始めた。
その結果、二つの結論に達した。
一つは願えば死者を生き返らせるというミクトランの話を信じ、
血塗られた勝利者となってこのゲームを終わらせること。
もう一つ、可能性は無いに等しいが、ゲームを終わらせる別の方法を探し出すこと。
どちらかといえば現実主義者である彼は、前者の結論が先に思い浮かんだが、その考えをすぐに却下した。
生き返ると分かっていても、女子供を手に掛けることなど自分には出来ない。
それに、参加者の中には自分にとって最愛の女(ひと)がいる。
リッドは後者の結論を選んだ。苦難の道ではあるが、可能性はゼロではないと確信しているからだ。
その結果、二つの結論に達した。
一つは願えば死者を生き返らせるというミクトランの話を信じ、
血塗られた勝利者となってこのゲームを終わらせること。
もう一つ、可能性は無いに等しいが、ゲームを終わらせる別の方法を探し出すこと。
どちらかといえば現実主義者である彼は、前者の結論が先に思い浮かんだが、その考えをすぐに却下した。
生き返ると分かっていても、女子供を手に掛けることなど自分には出来ない。
それに、参加者の中には自分にとって最愛の女(ひと)がいる。
リッドは後者の結論を選んだ。苦難の道ではあるが、可能性はゼロではないと確信しているからだ。
(キール・ツァイベル。アイツと合流することができれば何とかなるかもしれない。)
リッドは幼なじみの秀才が持つ可能性を信じた。
だが彼にはもう一つ、気かかることがあった。
それは、このゲームに乗って殺戮を繰り広げる存在であるマーダー、
あるいはマーダーになる可能性を持った人達のことである。
(あのマグニスってのはカンペキに俺らを殺る気だ。
それに青いワカメみたいな髪のゴツいヤツの眼…ありゃ「趣味は人殺しです」って眼だ。
しかもヒアデス…アイツまでいやがる。)
リッドはとりあえずこの三人を要注意人物とし、できれば身の安全の為に倒したい存在としてマークした。
リッドは幼なじみの秀才が持つ可能性を信じた。
だが彼にはもう一つ、気かかることがあった。
それは、このゲームに乗って殺戮を繰り広げる存在であるマーダー、
あるいはマーダーになる可能性を持った人達のことである。
(あのマグニスってのはカンペキに俺らを殺る気だ。
それに青いワカメみたいな髪のゴツいヤツの眼…ありゃ「趣味は人殺しです」って眼だ。
しかもヒアデス…アイツまでいやがる。)
リッドはとりあえずこの三人を要注意人物とし、できれば身の安全の為に倒したい存在としてマークした。
仲間…ファラ、キール、メルディを探す。
別の方法でゲームを終わらせられるかもしれないキールの可能性に賭ける。
できることなら要注意人物の三人を倒す。
(ま、とりあえずこんなところか。)
リッドは考えをまとめると木々を飛び移り森の中を探索し始めた。
別の方法でゲームを終わらせられるかもしれないキールの可能性に賭ける。
できることなら要注意人物の三人を倒す。
(ま、とりあえずこんなところか。)
リッドは考えをまとめると木々を飛び移り森の中を探索し始めた。
【リッド 生存確認 所持品:ムメイブレード エルヴンマント 現在位置:B2の森林地帯
第一行動方針:ファラ達との合流。 第二行動方針:要注意人物(ヒアデス、マグニス、バルバトス)の撃破。】
第一行動方針:ファラ達との合流。 第二行動方針:要注意人物(ヒアデス、マグニス、バルバトス)の撃破。】