「全くやれやれだ。この様な茶番に巻き込まれてしまうとは」
彼は肩を掠める程の青灰の髪に赤のメッシュが靡く前髪をかき上げた。その男の名はデミテル。
ダオスの配下であり西の孤島で魔術の研究をしていたが、つまらないミクトランの戯れ事でここでバトルロワイヤルとやらをするはめになってしまった。
「是が非でも受け入れろ、か。まあ最近今の研究にも飽きてきたころだ、死のうが生きようが…丁度いい」
彼は肩を掠める程の青灰の髪に赤のメッシュが靡く前髪をかき上げた。その男の名はデミテル。
ダオスの配下であり西の孤島で魔術の研究をしていたが、つまらないミクトランの戯れ事でここでバトルロワイヤルとやらをするはめになってしまった。
「是が非でも受け入れろ、か。まあ最近今の研究にも飽きてきたころだ、死のうが生きようが…丁度いい」
まず、デミテルは現在の状況を考えてみた。
ミクトランは同盟を組むのもよいとは言っていたが…
ふとダオスの事がよぎる。
「…まあ配下とはいえ所詮は彼にとって私は捨て駒と見ていたに違いない。同盟を組むのはダオス様は適当ではない、か。ただの配下という情で彼が私と組むのは考えられないな」
かといって、他に頼る者など皆無だ。
ジェストナーも頭の片隅には浮かんだが、どうしようもなく心許ない。
どの道にしろ、デミテルは一人で行動をするのを選ばざるを得なかった。しかしそもそも孤独を好む彼にはそれは大した問題ではなかった。
町ひとつを一晩で焼き払う魔力を持つ彼は、能力的には問題ない筈なのだがここには彼を圧倒的に越える力を有するものも多く存在する。
辺りを見回すと、右手に森、左手には川が流れている。足元を見ると草花が茂っていた。デミテルはそこにしゃがみ込む。
「成る程…調薬などに使えそうだ」
彼は魔術師として、草花の知識も豊富であった。毎日のように孤島の屋敷で研究に明け暮れていたからだ。
適当に目に付いた薬草を採取してゆく。
その時だった。
ミクトランは同盟を組むのもよいとは言っていたが…
ふとダオスの事がよぎる。
「…まあ配下とはいえ所詮は彼にとって私は捨て駒と見ていたに違いない。同盟を組むのはダオス様は適当ではない、か。ただの配下という情で彼が私と組むのは考えられないな」
かといって、他に頼る者など皆無だ。
ジェストナーも頭の片隅には浮かんだが、どうしようもなく心許ない。
どの道にしろ、デミテルは一人で行動をするのを選ばざるを得なかった。しかしそもそも孤独を好む彼にはそれは大した問題ではなかった。
町ひとつを一晩で焼き払う魔力を持つ彼は、能力的には問題ない筈なのだがここには彼を圧倒的に越える力を有するものも多く存在する。
辺りを見回すと、右手に森、左手には川が流れている。足元を見ると草花が茂っていた。デミテルはそこにしゃがみ込む。
「成る程…調薬などに使えそうだ」
彼は魔術師として、草花の知識も豊富であった。毎日のように孤島の屋敷で研究に明け暮れていたからだ。
適当に目に付いた薬草を採取してゆく。
その時だった。
バキバキバキッ!と枝が折れる音がする。
デミテルはとっさに岩陰に身を隠した。
「ふん、成る程、もう既に始まっているのか…」
デミテルが目にしたのは、白髪の少年と…
「あれは…、確かふじばやしすずか。」
しかし、様子を見るとすずは少年からの猛襲に逃げている様だった。
デミテルは固唾を飲んでその様子を静観する。
(こちらには全く気付いてはいないようだな…)
どちらが死のうが自分は構わない。しかし双方がいなくなれば更に自分の生存率を上げることができる。
すずはダオスの命を狙っているが…あの小娘にダオスが殺されるのはありえないことだ。
それにクレス達と連めばひょっとすれば可能かもしれないが、彼らは自分に怨恨を持っている。それでは自分の身が危ない。
それに自分にとっての脅威でもあるダオスを倒せる者は、あの時、捕らえられた者がいる部屋で多少目星がついた。
このまま自分にとっては不益以外なにものでもない二人を葬る方法はないものか。
デミテルはとっさに岩陰に身を隠した。
「ふん、成る程、もう既に始まっているのか…」
デミテルが目にしたのは、白髪の少年と…
「あれは…、確かふじばやしすずか。」
しかし、様子を見るとすずは少年からの猛襲に逃げている様だった。
デミテルは固唾を飲んでその様子を静観する。
(こちらには全く気付いてはいないようだな…)
どちらが死のうが自分は構わない。しかし双方がいなくなれば更に自分の生存率を上げることができる。
すずはダオスの命を狙っているが…あの小娘にダオスが殺されるのはありえないことだ。
それにクレス達と連めばひょっとすれば可能かもしれないが、彼らは自分に怨恨を持っている。それでは自分の身が危ない。
それに自分にとっての脅威でもあるダオスを倒せる者は、あの時、捕らえられた者がいる部屋で多少目星がついた。
このまま自分にとっては不益以外なにものでもない二人を葬る方法はないものか。
その瞬間だった。
少年の唸る右拳がすずの腹を捕らえる。
「ぐっ…!!」
すずはよろめいて、木の枝にあった足場を崩した。
その時少年は一気にすずへの間合いを縮める。
(今だ…!!!!)
デミテルは高速で術の詠唱を始めた。
己の使える最も強大な呪文――
少年がすずを投げ飛ばそうと、その細い脚に手を掛けたその時だった。
少年の唸る右拳がすずの腹を捕らえる。
「ぐっ…!!」
すずはよろめいて、木の枝にあった足場を崩した。
その時少年は一気にすずへの間合いを縮める。
(今だ…!!!!)
デミテルは高速で術の詠唱を始めた。
己の使える最も強大な呪文――
少年がすずを投げ飛ばそうと、その細い脚に手を掛けたその時だった。
「盛り上がっている所申し訳ないがそろそろお暇して頂こうか!」
岩陰から長身の身を翻す様に飛び出す。
「な…!!」
少年の眼が見開いた。
その目に魔力を最大限に高めた魔術師の姿が映る。
「もう遅い!!!」
宙に方陣が浮かび、磁場がねじ曲がるように黒い大気がこみ上げる。
その空間を押し広げる様に巨大なパフォメットを思わせる邪悪な悪魔が浮かび上がった。
「サモンデーモン!!!!!」
悪魔が手をかざすとと魔界の気を呼び込むと同時に大地が裂け、少年とすずをまるでほふるかの様に身を切り刻んだ。
「……!!」
少年とすずは防御はおろか声を上げる暇もなく、悪魔の贄となった。
岩陰から長身の身を翻す様に飛び出す。
「な…!!」
少年の眼が見開いた。
その目に魔力を最大限に高めた魔術師の姿が映る。
「もう遅い!!!」
宙に方陣が浮かび、磁場がねじ曲がるように黒い大気がこみ上げる。
その空間を押し広げる様に巨大なパフォメットを思わせる邪悪な悪魔が浮かび上がった。
「サモンデーモン!!!!!」
悪魔が手をかざすとと魔界の気を呼び込むと同時に大地が裂け、少年とすずをまるでほふるかの様に身を切り刻んだ。
「……!!」
少年とすずは防御はおろか声を上げる暇もなく、悪魔の贄となった。
「さて…」
既に屍となった二つのものから袋をとりあげる。
フィートシンボルと
「なんだ、この少女のものは…これは」
そこにはデモンズシールとなんだかよくわからないストロー、ミスティシンボルがあった。
「このストローはともかく…ミスティシンボルはかなり有利になるな」
そしてデミテルは忌々しい呪文が書き込まれた符を手に取った。
「成る程…悪魔を呼び寄せたわけか」
デミテルは符を無造作に破り掌に乗せるとそれは風にさらわれていった。
「どんな信念を持とうと理不尽が支配するこの場では無意味という事か…。さて、私も生き残る為の作戦を練るとしよう」
デミテルは遺骸を一瞥し、その場を立ち去った。
既に屍となった二つのものから袋をとりあげる。
フィートシンボルと
「なんだ、この少女のものは…これは」
そこにはデモンズシールとなんだかよくわからないストロー、ミスティシンボルがあった。
「このストローはともかく…ミスティシンボルはかなり有利になるな」
そしてデミテルは忌々しい呪文が書き込まれた符を手に取った。
「成る程…悪魔を呼び寄せたわけか」
デミテルは符を無造作に破り掌に乗せるとそれは風にさらわれていった。
「どんな信念を持とうと理不尽が支配するこの場では無意味という事か…。さて、私も生き残る為の作戦を練るとしよう」
デミテルは遺骸を一瞥し、その場を立ち去った。
【デミテル 生存確認
状態:無傷 MP若干消費
所持品:フィートシンボル、ストロー、ミスティシンボル、?????
行動方針:基本単独行動・出来る限り最低限の方法で邪魔者を駆逐する・ダオスを倒せそうなキャラをダオスに仕向ける
現在地:G4、川のあたり
状態:無傷 MP若干消費
所持品:フィートシンボル、ストロー、ミスティシンボル、?????
行動方針:基本単独行動・出来る限り最低限の方法で邪魔者を駆逐する・ダオスを倒せそうなキャラをダオスに仕向ける
現在地:G4、川のあたり
【すず、セネル死亡】
【残り52人】
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