流転する運命
信じがたい事態が起こった。
ジューダス達が向かうシースリの村から、突如として大音量の放送があった。
ミクトランのそれとは明らかに違う、少女の、必死な声。
希望を訴え、呼びかけを行う彼女の言葉は、はっきりとジューダス等四人に聴こえた。
ジューダス達が向かうシースリの村から、突如として大音量の放送があった。
ミクトランのそれとは明らかに違う、少女の、必死な声。
希望を訴え、呼びかけを行う彼女の言葉は、はっきりとジューダス等四人に聴こえた。
その呼びかけに強く反応したのはロイドで、
慌ただしく村の方向と仲間を交互に見ながら、動揺を隠しきれずにいた。
一緒に行動することになったヴェイグは、表情一つ変える事無く、黙って少女の言葉を聞いていた。
ジューダス自身は、表面上は静かにしながら、内心は黒い影が覆っていた。
それは呼びかけを行った少女等に対する不安よりも、
一緒に居る仲間達への不安の方が大きかったかもしれない。
事実、少女の呼び掛けにロイド以上に取り乱したのは、他ならぬ少女の仲間、メルディだった。
慌ただしく村の方向と仲間を交互に見ながら、動揺を隠しきれずにいた。
一緒に行動することになったヴェイグは、表情一つ変える事無く、黙って少女の言葉を聞いていた。
ジューダス自身は、表面上は静かにしながら、内心は黒い影が覆っていた。
それは呼びかけを行った少女等に対する不安よりも、
一緒に居る仲間達への不安の方が大きかったかもしれない。
事実、少女の呼び掛けにロイド以上に取り乱したのは、他ならぬ少女の仲間、メルディだった。
「ファラ・・・ファラがあそこいるよ!早く、早く行こうな!」
村の方向を指差して、オーバーアクション気味に騒ぎ立てる。
放送をした少女の声は不自然に途切れ途切れで、
彼女の状態が危険域であることを示していた。
「そ、そうだぜジューダス。まさか俺達が行こうとしてた場所にもう人が居たなんてな、早く助けに行ってやろうぜ!」
ロイドも便乗して声を上げる。
対する二人は、じっと黙っていた。
村の方向を指差して、オーバーアクション気味に騒ぎ立てる。
放送をした少女の声は不自然に途切れ途切れで、
彼女の状態が危険域であることを示していた。
「そ、そうだぜジューダス。まさか俺達が行こうとしてた場所にもう人が居たなんてな、早く助けに行ってやろうぜ!」
ロイドも便乗して声を上げる。
対する二人は、じっと黙っていた。
「・・・引き返すぞ」
仮面の男が口を開いた。その声はいつもより暗く、沈んでいた。
「え?」
きょとんとした目で仮面の男を見つめるロイドとメルディ。
「さっきの呼びかけを聴いただろう。あそこにはまず間違いなくやる気のある奴が集まってくる。行くのは自殺行為だ」
メルディはその言葉が理解できないといった風に、不安定に立っている。
やがてロイドが啖呵を切ったように喋りだした。
「な、なに言ってんだよジューダス!聴いただろ、あの人、協力しようって!
俺達と協力できる人じゃないか!それに、あの人、すごく苦しそうだった、早く助けに・・・」
「無駄だ、もう遅い。確かに僕達は協力者を求めていたが、こんな形で合流するのは危険すぎる」
「でもよ、でも、それに、あの人、メルディの仲間らしいじゃないか!助けてやらないと可哀想だろ!」
ジューダスは静かに頭を振った。仮面に付いたひも状の飾りが、大きく揺れた。
「行けば、死ぬ。間違いなくあそこは戦場になる。僕は、のこのこと出て行って死ぬつもりは無い」
その声ははっきりと、冷たい響きがあった。
ある意味でジューダスの言葉はとても現実的なものだった。
ジューダスはロイドとメルディを死なせたくは無かった。
しかし仲間との再会を強く望み、その死を怖れるメルディと、
希望、或いは優しい理想を捨てきれないロイドに、その言葉は届かなかった。
仮面の男が口を開いた。その声はいつもより暗く、沈んでいた。
「え?」
きょとんとした目で仮面の男を見つめるロイドとメルディ。
「さっきの呼びかけを聴いただろう。あそこにはまず間違いなくやる気のある奴が集まってくる。行くのは自殺行為だ」
メルディはその言葉が理解できないといった風に、不安定に立っている。
やがてロイドが啖呵を切ったように喋りだした。
「な、なに言ってんだよジューダス!聴いただろ、あの人、協力しようって!
俺達と協力できる人じゃないか!それに、あの人、すごく苦しそうだった、早く助けに・・・」
「無駄だ、もう遅い。確かに僕達は協力者を求めていたが、こんな形で合流するのは危険すぎる」
「でもよ、でも、それに、あの人、メルディの仲間らしいじゃないか!助けてやらないと可哀想だろ!」
ジューダスは静かに頭を振った。仮面に付いたひも状の飾りが、大きく揺れた。
「行けば、死ぬ。間違いなくあそこは戦場になる。僕は、のこのこと出て行って死ぬつもりは無い」
その声ははっきりと、冷たい響きがあった。
ある意味でジューダスの言葉はとても現実的なものだった。
ジューダスはロイドとメルディを死なせたくは無かった。
しかし仲間との再会を強く望み、その死を怖れるメルディと、
希望、或いは優しい理想を捨てきれないロイドに、その言葉は届かなかった。
別れの時が近付いていた。
「メルディはいや、ファラが死ぬの、いや!あっち行くよ!」
紫髪の少女は子どものように駄々をこねた。
その意思はとても強固なもので、誰にも止められないものだった。
仲間と再会できないこと、仲間の死を怖れているのだった。
微かに、メルディの体から黒い光が見えた気がした。
「ジューダス、俺は行くぞ。仲間になれる人達が居るのに、それを黙って見過ごすことなんて、出来はしない。
その人たちが危険な状況にいるってんなら、尚更見捨てれるもんか」
仮面の男がロイドを正面から見つめた。
その仮面の奥に垣間見える、沈んだ瞳。
「・・・死ぬぞ」
「そんなこと、俺がさせない。希望を捨てないで、力を合わせようとする人たちを、絶対に死なせやしない」
ロイドの言葉は強い響きを持っていた。
既にかなりの数の死者が出ている中で、彼の言葉は甘すぎた。
それでも、目の前のこの状況で、何もしていないでいられる彼でもなかった。
そしてそんな彼の性質を、ジューダスは多少なりとも理解していた。
もう何を言っても無駄だと、望みを捨てないロイドを止める術など無いと。
いや、そもそも希望にすがることの何が悪い?
或いは最初から分かっていたのかもしれない。
放送が聴こえた時点で、こうなることは必然だったかもしれない。
紫髪の少女は子どものように駄々をこねた。
その意思はとても強固なもので、誰にも止められないものだった。
仲間と再会できないこと、仲間の死を怖れているのだった。
微かに、メルディの体から黒い光が見えた気がした。
「ジューダス、俺は行くぞ。仲間になれる人達が居るのに、それを黙って見過ごすことなんて、出来はしない。
その人たちが危険な状況にいるってんなら、尚更見捨てれるもんか」
仮面の男がロイドを正面から見つめた。
その仮面の奥に垣間見える、沈んだ瞳。
「・・・死ぬぞ」
「そんなこと、俺がさせない。希望を捨てないで、力を合わせようとする人たちを、絶対に死なせやしない」
ロイドの言葉は強い響きを持っていた。
既にかなりの数の死者が出ている中で、彼の言葉は甘すぎた。
それでも、目の前のこの状況で、何もしていないでいられる彼でもなかった。
そしてそんな彼の性質を、ジューダスは多少なりとも理解していた。
もう何を言っても無駄だと、望みを捨てないロイドを止める術など無いと。
いや、そもそも希望にすがることの何が悪い?
或いは最初から分かっていたのかもしれない。
放送が聴こえた時点で、こうなることは必然だったかもしれない。
別れの時が訪れた。
「・・・そうか。なら勝手にするがいい。僕は僕で行動する。お前達はお前達で好きにするが言い」
ジューダスが言い放った。
それまで黙りこくっていたヴェイグは、ちょっと驚いて仮面の男を見た。
メルディはほとんど泣きそうな顔で、男達の顔を順々に見比べた。
ロイドは唇をぎゅっとかみ締めると、ジューダス等に背を向けた。
「行こう、メルディ。お前の仲間を、助けに行こう」
「あ・・・うん・・・」
二人は静かに駆け出した。
やがて、その姿が森の中に消えた。
ジューダスは瞼を閉じ、顔をうつむけて、悔やむように小さく呟いた。
馬鹿、と聞こえた気がした。
ジューダスが言い放った。
それまで黙りこくっていたヴェイグは、ちょっと驚いて仮面の男を見た。
メルディはほとんど泣きそうな顔で、男達の顔を順々に見比べた。
ロイドは唇をぎゅっとかみ締めると、ジューダス等に背を向けた。
「行こう、メルディ。お前の仲間を、助けに行こう」
「あ・・・うん・・・」
二人は静かに駆け出した。
やがて、その姿が森の中に消えた。
ジューダスは瞼を閉じ、顔をうつむけて、悔やむように小さく呟いた。
馬鹿、と聞こえた気がした。
「いいのか?」
ヴェイグが仮面の男に語りかけた。
仮面の男は顔を上げ、青髪の男を見つめた。
「お前も行きたいのであれば、止めはしないぞ」
「いや・・・俺としても、迷っているのが本音だ」
彼の胸の中で、かつて先程の少女と同じように、皆に演説を行った女性の姿が思い出されていた。
色んな状況の違いはあれ、あの時はなんとか大切な人を助けることが出来た。
しかし、今この状況において、果たして万事が上手くいくであろうか?
ヴェイグが仮面の男に語りかけた。
仮面の男は顔を上げ、青髪の男を見つめた。
「お前も行きたいのであれば、止めはしないぞ」
「いや・・・俺としても、迷っているのが本音だ」
彼の胸の中で、かつて先程の少女と同じように、皆に演説を行った女性の姿が思い出されていた。
色んな状況の違いはあれ、あの時はなんとか大切な人を助けることが出来た。
しかし、今この状況において、果たして万事が上手くいくであろうか?
「これから身を隠す。今のに釣られた奴等が、あの村へ移動しようとして鉢合わせるかもしれないからな」
無感情にジューダスがそう言い、ロイド達が消えたのとは別の方角へ歩き出した。
ヴェイグはしばらく迷い、とりあえず仮面の男に付いていった。
無感情にジューダスがそう言い、ロイド達が消えたのとは別の方角へ歩き出した。
ヴェイグはしばらく迷い、とりあえず仮面の男に付いていった。
【ジューダス:生存確認】
状態:健康
所持品:アイスコフィン、忍刀桔梗、(上記2つ二刀流可)、エリクシール
基本行動方針:ミクトランを倒す
第一行動方針:身を隠す
第二行動方針:協力してくれる仲間を探す
第三行動方針:ヴェイグと行動
第四行動方針:ロイド達が気になる
現在位置:B5森林地帯
状態:健康
所持品:アイスコフィン、忍刀桔梗、(上記2つ二刀流可)、エリクシール
基本行動方針:ミクトランを倒す
第一行動方針:身を隠す
第二行動方針:協力してくれる仲間を探す
第三行動方針:ヴェイグと行動
第四行動方針:ロイド達が気になる
現在位置:B5森林地帯
【ヴェイグ 生存確認】
状態:右肩に裂傷
所持品:スティレット チンクエデア グミセット(パイン、ミラクル)
基本行動方針:生き残る
第一行動方針:身を隠す
第二行動方針:ルーティのための償いをする。
第三行動方針:ジューダスと行動
第四行動方針:呼び掛けが気になる
現在位置:B5森林地帯
状態:右肩に裂傷
所持品:スティレット チンクエデア グミセット(パイン、ミラクル)
基本行動方針:生き残る
第一行動方針:身を隠す
第二行動方針:ルーティのための償いをする。
第三行動方針:ジューダスと行動
第四行動方針:呼び掛けが気になる
現在位置:B5森林地帯
【ロイド:生存確認】
状態:健康
所持品:ウッドブレード(自作)、トレカ、カードキー
基本行動方針:皆(Sの仲間及び協力してくれる仲間)で生きて帰る
第一行動方針:シースリ村に向かい、協力者と合流
第二行動方針:協力してくれる仲間を探す
第三行動方針:メルディと行動
現在位置:B5森林地帯からC3村へ移動中
状態:健康
所持品:ウッドブレード(自作)、トレカ、カードキー
基本行動方針:皆(Sの仲間及び協力してくれる仲間)で生きて帰る
第一行動方針:シースリ村に向かい、協力者と合流
第二行動方針:協力してくれる仲間を探す
第三行動方針:メルディと行動
現在位置:B5森林地帯からC3村へ移動中
【メルディ 生存確認】
状態:TP消費(微小) 背中に刀傷(小)左腕に銃創(小) 僅かにネレイドの干渉
所持品:スカウトオーブ、リバヴィウス鉱
基本行動方針:元の世界へ帰る
第一行動方針:シースリ村に向かい、ファラと合流
第二行動方針:ロイドと行動
第三行動方針:仲間と合流する
現在位置:B5森林地帯からC3村へ移動中
状態:TP消費(微小) 背中に刀傷(小)左腕に銃創(小) 僅かにネレイドの干渉
所持品:スカウトオーブ、リバヴィウス鉱
基本行動方針:元の世界へ帰る
第一行動方針:シースリ村に向かい、ファラと合流
第二行動方針:ロイドと行動
第三行動方針:仲間と合流する
現在位置:B5森林地帯からC3村へ移動中