「なんの因果でこげなことになったんじゃ」
赤毛の青年は一人ぼやく。
上半身裸の風貌は野生味に溢れ、無駄のない筋肉に覆われた体をみせつける。
遺跡船内にその名を轟かす山賊団の首領、モーゼス=シャルドンは森の中を歩いていた。
そこには常に自分と一緒であった相棒の姿はない。
魔獣使いをなりわいとする一族の出身である彼は、ギートというガルフを従えているのだが
この殺戮劇の舞台には連れてこられなかったようである。
赤毛の青年は一人ぼやく。
上半身裸の風貌は野生味に溢れ、無駄のない筋肉に覆われた体をみせつける。
遺跡船内にその名を轟かす山賊団の首領、モーゼス=シャルドンは森の中を歩いていた。
そこには常に自分と一緒であった相棒の姿はない。
魔獣使いをなりわいとする一族の出身である彼は、ギートというガルフを従えているのだが
この殺戮劇の舞台には連れてこられなかったようである。
「あの金髪が言ったことは本当じゃろうか…」
集められた参加者が殺し合い、勝者にはどんな願い事もかなえてやる。
確かにあの金髪はそういった。
もし本当であるならこれ以上うまい話はない。だが、
「セの字にジェの字、じゃったよな」
頭の中にヴァーツラフ軍、そして猛りの滄我との戦いで、ともに戦った二人の顔がうかぶ。
さすがに苦楽をともにした仲間と殺しあうのは気がひける。
山賊団の首領で一見すると野蛮な印象を受けるモーゼスだが
意外に人情味あふれる一面も持ち合わせているのだ。
集められた参加者が殺し合い、勝者にはどんな願い事もかなえてやる。
確かにあの金髪はそういった。
もし本当であるならこれ以上うまい話はない。だが、
「セの字にジェの字、じゃったよな」
頭の中にヴァーツラフ軍、そして猛りの滄我との戦いで、ともに戦った二人の顔がうかぶ。
さすがに苦楽をともにした仲間と殺しあうのは気がひける。
山賊団の首領で一見すると野蛮な印象を受けるモーゼスだが
意外に人情味あふれる一面も持ち合わせているのだ。
「だーーーーーーーー。あれこれ考えるのは性に合わんわい。
じゃがわいも見ず知らずの奴に殺されるのはごめんじゃあ」
セネルやジェイのことは再会したときに考えればいい。
とにかく自分が生き残ることを最優先にする。
そう結論付けたところで、まだ自分が支給品の中身を確認していないことを思い出す。
周囲を一通り見回し、人の気配がないことを確認した彼は、適当な木に手をかけするすると登っていく。
お宝を見るときは誰にも邪魔をされないところで、これは山賊を生業とする習性だろうか。
下からは自分の姿がみえないよう葉の陰に隠れると、さっそく皮袋の中に手をいれる。
「おお、これさえあれば鬼に金棒じゃ」
愛用する武器、スピアが支給品であった幸運に自然と笑みがこぼれる。
じゃがわいも見ず知らずの奴に殺されるのはごめんじゃあ」
セネルやジェイのことは再会したときに考えればいい。
とにかく自分が生き残ることを最優先にする。
そう結論付けたところで、まだ自分が支給品の中身を確認していないことを思い出す。
周囲を一通り見回し、人の気配がないことを確認した彼は、適当な木に手をかけするすると登っていく。
お宝を見るときは誰にも邪魔をされないところで、これは山賊を生業とする習性だろうか。
下からは自分の姿がみえないよう葉の陰に隠れると、さっそく皮袋の中に手をいれる。
「おお、これさえあれば鬼に金棒じゃ」
愛用する武器、スピアが支給品であった幸運に自然と笑みがこぼれる。
支給品の確認が終わった彼はしばらくこの場にとどまることにした。
なにも自分から動く必要ない。とにかく生き残ればいいのだ。
ここならよほどのことがない限り相手に見つかることはないし、
下を通る人間がいれば、奇襲をかけることもできる。そう考えたからである。
しばらく暇をもてあましていると、森の奥から人が歩いてくるのが見えた。
うっそうと茂った葉に日光がさえぎられ、はっきりとは確認できないが
間違いない、アレは人だ。スピアを握る手に思わず力がこもる。
その間にも人影はモーゼスに気づく様子もなく近づいてくる。
なにも自分から動く必要ない。とにかく生き残ればいいのだ。
ここならよほどのことがない限り相手に見つかることはないし、
下を通る人間がいれば、奇襲をかけることもできる。そう考えたからである。
しばらく暇をもてあましていると、森の奥から人が歩いてくるのが見えた。
うっそうと茂った葉に日光がさえぎられ、はっきりとは確認できないが
間違いない、アレは人だ。スピアを握る手に思わず力がこもる。
その間にも人影はモーゼスに気づく様子もなく近づいてくる。
「なんじゃあ。ガキか」
モーゼスの目に映ったのは、ピンク色の髪の少女であった。
(なにも女、コドモにまで手をかけることもないじゃろ)
そう思いその場をやり過ごそうとしたモーゼスだったが、少女の歩みがぴたりと止まる。
「こらー、聞こえたよーーー。誰がガキだって」
(なっ、なんじゃあ、なんで聞こえとるんじゃ)
小声でつぶやいたつもりであったのだが、予想外の事態にとまどうモーゼス。
彼の眼下ではあいかわらず少女が怒気のまじった声を張り上げている。
「でてきなさいよ、誰かいるのは分かってんだから。
それともあたしが怖くて出て来れないの?」
モーゼスの目に映ったのは、ピンク色の髪の少女であった。
(なにも女、コドモにまで手をかけることもないじゃろ)
そう思いその場をやり過ごそうとしたモーゼスだったが、少女の歩みがぴたりと止まる。
「こらー、聞こえたよーーー。誰がガキだって」
(なっ、なんじゃあ、なんで聞こえとるんじゃ)
小声でつぶやいたつもりであったのだが、予想外の事態にとまどうモーゼス。
彼の眼下ではあいかわらず少女が怒気のまじった声を張り上げている。
「でてきなさいよ、誰かいるのは分かってんだから。
それともあたしが怖くて出て来れないの?」
静観するつもりのモーゼスであったが、さすがにこの一言にはプライドを刺激されるものがある。
相手は少女だ。自分が負ける要素など見当たらない。
ちーと脅してやって支給品でも頂いてやろう、そう考えながら少女の10メートル程前に飛び降りる。
「ガキをガキゆうてなにがわるいんじゃ。
しっかしあの声を聞き取るとは、われ、なんちゅう地獄耳しとんじゃ」
「ふーんだ。あたしはハーフエルフだから人よりも耳がいいんだよぉだ。
それよりも17歳の美少女つかまえてガキとはなによ」
怒る少女を無視し、モーゼスは目的を達成すべく行動にでる。
相手は少女だ。自分が負ける要素など見当たらない。
ちーと脅してやって支給品でも頂いてやろう、そう考えながら少女の10メートル程前に飛び降りる。
「ガキをガキゆうてなにがわるいんじゃ。
しっかしあの声を聞き取るとは、われ、なんちゅう地獄耳しとんじゃ」
「ふーんだ。あたしはハーフエルフだから人よりも耳がいいんだよぉだ。
それよりも17歳の美少女つかまえてガキとはなによ」
怒る少女を無視し、モーゼスは目的を達成すべく行動にでる。
「おうガキ殺されたくなけりゃ、支給品置いてはようここからいねや。
わいもわれみとーなガキにまで手ぇかけたくないけんのう
おとなしゅういぬなら命まではとらんといちゃる」
モーゼスの言葉に少女はますます怒気の色を強める。
「またガキていった!それにあたしを脅そうっての?もー怒った。」
言い終わるや否や少女は小声で魔術の詠唱を開始する。
(ブレス系の爪術?)
少女の周りに、ただならぬ力の波動を感じたモーゼスはスピアを振り上げるが
「ライトニング」
モーゼスの振り上げた鉄の塊に稲妻が落ち、全身を電流がかけめぐる。
彼に幸運をもたらしたはずの武器は、一転不幸の元凶となってしまった。
「ぎゃーーーーーーーーー」
モーゼスは叫び声をあげその場につっぷす。全身をしびれが襲いうまく動けない。
どうにか顔をあげた彼の目に、勝ち誇った顔で見下ろす少女が映る。
わいもわれみとーなガキにまで手ぇかけたくないけんのう
おとなしゅういぬなら命まではとらんといちゃる」
モーゼスの言葉に少女はますます怒気の色を強める。
「またガキていった!それにあたしを脅そうっての?もー怒った。」
言い終わるや否や少女は小声で魔術の詠唱を開始する。
(ブレス系の爪術?)
少女の周りに、ただならぬ力の波動を感じたモーゼスはスピアを振り上げるが
「ライトニング」
モーゼスの振り上げた鉄の塊に稲妻が落ち、全身を電流がかけめぐる。
彼に幸運をもたらしたはずの武器は、一転不幸の元凶となってしまった。
「ぎゃーーーーーーーーー」
モーゼスは叫び声をあげその場につっぷす。全身をしびれが襲いうまく動けない。
どうにか顔をあげた彼の目に、勝ち誇った顔で見下ろす少女が映る。
「へへーんだ。どう?あたしをなめた罰だよ。
まあ殺さずに見逃そうとしてくれたとこみると
あんたも根っからの悪人ってわけじゃなさそうだから
命まではとらないであげる。その代わり…」
そう言うと地面に落ちているモーゼスの皮袋を手に取りながら
「支給品はいただいていくよお」
無邪気な笑顔を振りまきながら少女は中に手を伸ばす。
「なにするんじゃあ。それはわいの支給ひ」
モーゼスの抗議などどこ吹く風といわんばかりに中身をあさる少女は液体の入った小瓶を取り出した。
「なにこれ。ダークボトルじゃない」
「われ。この雷娘!!!次あったら容赦せんけーの。おぼえちょれえええええええええ」
モーゼスはあらん限りの声で怒りを表現するが、
体のほうは全くといっていいほど呼応してくれない。
まあ殺さずに見逃そうとしてくれたとこみると
あんたも根っからの悪人ってわけじゃなさそうだから
命まではとらないであげる。その代わり…」
そう言うと地面に落ちているモーゼスの皮袋を手に取りながら
「支給品はいただいていくよお」
無邪気な笑顔を振りまきながら少女は中に手を伸ばす。
「なにするんじゃあ。それはわいの支給ひ」
モーゼスの抗議などどこ吹く風といわんばかりに中身をあさる少女は液体の入った小瓶を取り出した。
「なにこれ。ダークボトルじゃない」
「われ。この雷娘!!!次あったら容赦せんけーの。おぼえちょれえええええええええ」
モーゼスはあらん限りの声で怒りを表現するが、
体のほうは全くといっていいほど呼応してくれない。
「いいことおもいついちゃった」
満面の笑みを浮かべると少女は、モーゼスの下に歩み寄り、
おもむろに小瓶に入った液体をふりかける。
瞬間、彼の身体はまがまがしい漆黒のオーラに包まれた。
「まあ。このゲームにモンスターが参加してるかどうかわかんないけど、
せっかくの支給品、使わないでおくのはもったいないもんね。
あと、あたしのことガキとか雷娘なんてよばないでよね。アーチェ・クラインって名前があるんだから
じゃあ、あたしそろそろいくね。ばいば~い」
そう言い残すとアーチェは、いまだしびれて動けないモーゼスに目もくれず歩き去ってしまった。
「なんの因果でこげなことになったんじゃ…」
モーゼスのぼやきが虚しく森の中に響いた。
満面の笑みを浮かべると少女は、モーゼスの下に歩み寄り、
おもむろに小瓶に入った液体をふりかける。
瞬間、彼の身体はまがまがしい漆黒のオーラに包まれた。
「まあ。このゲームにモンスターが参加してるかどうかわかんないけど、
せっかくの支給品、使わないでおくのはもったいないもんね。
あと、あたしのことガキとか雷娘なんてよばないでよね。アーチェ・クラインって名前があるんだから
じゃあ、あたしそろそろいくね。ばいば~い」
そう言い残すとアーチェは、いまだしびれて動けないモーゼスに目もくれず歩き去ってしまった。
「なんの因果でこげなことになったんじゃ…」
モーゼスのぼやきが虚しく森の中に響いた。
【モーゼス:生存確認
状態:しびれて動けない(数十分程度で回復)HP7/8 :ダークボトル効果継続中
所持品:スピア
行動方針:とにかく生き残る
現在地:C5の森入り口付近】
【アーチェ:生存確認
状態:健康
所持品:BCロッド・レジストリング・ダークボトル(残り2個)・スペクタクルズ(1個)
行動方針:????
現在地:C5の森入り口付近(シシックス城方面に移動中)】
状態:しびれて動けない(数十分程度で回復)HP7/8 :ダークボトル効果継続中
所持品:スピア
行動方針:とにかく生き残る
現在地:C5の森入り口付近】
【アーチェ:生存確認
状態:健康
所持品:BCロッド・レジストリング・ダークボトル(残り2個)・スペクタクルズ(1個)
行動方針:????
現在地:C5の森入り口付近(シシックス城方面に移動中)】