よろよろと歩いている者がいる。
皮袋をずるずると引きづり、脱力気味で、どうみても警戒感は皆無だ。
皮袋をずるずると引きづり、脱力気味で、どうみても警戒感は皆無だ。
あいつなら大丈夫だ
確実に―――――殺れる。
確実に―――――殺れる。
その者を狙う全身が燃え上がるように赤く、一本足の男、ジェストーナは思った。
背後よりゆっくり近づく。
そして力強く握りしめた獲物、ナイツサーベルを振りかざした。
「ヒャハハハハ!!!死ねー!!!!!」
背後よりゆっくり近づく。
そして力強く握りしめた獲物、ナイツサーベルを振りかざした。
「ヒャハハハハ!!!死ねー!!!!!」
ザシュッという何かが断ち斬れる音がする。
仕留めたか、と一瞬思ったが、それは皮袋であった。
「はあ~本当に俺様ついてねえなあ…。ハニー、今日はデートの約束なんてしてないぜ?」
振り返ると、朱色の長髪のその男、ゼロスは言った。
「貴様…いつのまに!!」
「お前がトロいだけなんじゃねえ?」
右手をひらひらさせてゼロスは言う。
ゼロスは破れた皮袋を見た。
「全く…よりにもよって獲物はけん玉かよ…」
がくりと肩を落とす。
この男―――なめくさっている!
ゼロスのどこまでもやる気のない態度はジェストーナの神経を逆なでにした。
「剣もないし、見逃してくれねえ?といいたいが、ハニーはそうでもないみたいだな!!!!」
そういうとゼロスは足下の砂をジェストーナの顔面に投げつけた。
「甘く見てるんじゃねえ!!!!」
ジェストーナはその剛力で力任せサーベルを振り、剣風を起こして砂を払った。
「む!」
ジェストーナなそのまま突進し、ゼロスを右袈裟に斬りつける。
「どひゃ!!」
体を仰け反らせるものの、肩に衝撃が走る。
ジェストーナはそのままゼロスの腹に左拳を叩きつける。
「うぐ…!!」
ゼロスの体はそのまま地面に倒れた。
ジェストーナは胸元をぐい、と持ち上げゼロスの体を地面すれすれまで持ち上げる。
「卑怯じゃねえ?俺様武器もってねえのよ?」
口から血が伝いながらも、引きつった笑みを漏らす。
「ハハハ!!話にならねえな!」
ジェストーナは勝ち誇った笑いで答える。
「ははは。全くだって?
…俺様をなめるな、よっ!!!!」
その刹那、ゼロスは足元にあった皮袋の中のけん玉を蹴り上げた。けん玉はゼロスの右手に渡り、躊躇せずけん玉の尖った先をジェストーナの首に突いた
。 「うがはあ!!!」
ジェストーナはゼロスの胸元を掴む手を思わず離す。
「うりゃ!!」
右蹴りをジェストーナの脇腹にお見舞いしジェストーナの体を後方へやるが、斬られた右肩の激痛で地面に手を着く。 「このクソガキがあ!!」
後方へ倒れそうになりながらもなんとか地面を踏みしめゼロスの左胸をサーベルで突く。
「う…!!」
ゼロスはそのまま地面に倒れた。
心臓には到達していないようだが、突かれた傷が思いの外深い。
右肩の切創も相まって、痺れるような激痛が全身を支配する。
ゼロスは苦笑いしながら呟いた。
「あー…分が悪すぎるわ、コレ。」
流れる血が熱い。
体中がどくどくと鳴き、意識は今にも薄れそうだったがぐっと拳を握って気を奮い立たせる。
ジェストーナは高らかと王者の様に笑った。
「フヒャヒャヒャ!!!だがしかし良くやった方だ。なにせこのオレが相手だからな。いいだろう、とっておきの高位呪文で止めを刺してやる」
ジェストーナは呪文の詠唱を始めた。
大気がざわめき、凄まじい力がジェストーナに集まる。
しかし
ゼロスはにやりと笑った。
「…先程俺様をなめるなって
言ったよなっ!!!!」
「何!!!?」
ゼロスは持てる限りの気力で立ち上がり、地面を蹴ってジェストーナへと一気に間合いを詰めた。
「バカめ!!武器のないお前に何ができる!?もう間に合わん!!エクス――――――――ふぐっ!!!!?」
仕留めたか、と一瞬思ったが、それは皮袋であった。
「はあ~本当に俺様ついてねえなあ…。ハニー、今日はデートの約束なんてしてないぜ?」
振り返ると、朱色の長髪のその男、ゼロスは言った。
「貴様…いつのまに!!」
「お前がトロいだけなんじゃねえ?」
右手をひらひらさせてゼロスは言う。
ゼロスは破れた皮袋を見た。
「全く…よりにもよって獲物はけん玉かよ…」
がくりと肩を落とす。
この男―――なめくさっている!
ゼロスのどこまでもやる気のない態度はジェストーナの神経を逆なでにした。
「剣もないし、見逃してくれねえ?といいたいが、ハニーはそうでもないみたいだな!!!!」
そういうとゼロスは足下の砂をジェストーナの顔面に投げつけた。
「甘く見てるんじゃねえ!!!!」
ジェストーナはその剛力で力任せサーベルを振り、剣風を起こして砂を払った。
「む!」
ジェストーナなそのまま突進し、ゼロスを右袈裟に斬りつける。
「どひゃ!!」
体を仰け反らせるものの、肩に衝撃が走る。
ジェストーナはそのままゼロスの腹に左拳を叩きつける。
「うぐ…!!」
ゼロスの体はそのまま地面に倒れた。
ジェストーナは胸元をぐい、と持ち上げゼロスの体を地面すれすれまで持ち上げる。
「卑怯じゃねえ?俺様武器もってねえのよ?」
口から血が伝いながらも、引きつった笑みを漏らす。
「ハハハ!!話にならねえな!」
ジェストーナは勝ち誇った笑いで答える。
「ははは。全くだって?
…俺様をなめるな、よっ!!!!」
その刹那、ゼロスは足元にあった皮袋の中のけん玉を蹴り上げた。けん玉はゼロスの右手に渡り、躊躇せずけん玉の尖った先をジェストーナの首に突いた
。 「うがはあ!!!」
ジェストーナはゼロスの胸元を掴む手を思わず離す。
「うりゃ!!」
右蹴りをジェストーナの脇腹にお見舞いしジェストーナの体を後方へやるが、斬られた右肩の激痛で地面に手を着く。 「このクソガキがあ!!」
後方へ倒れそうになりながらもなんとか地面を踏みしめゼロスの左胸をサーベルで突く。
「う…!!」
ゼロスはそのまま地面に倒れた。
心臓には到達していないようだが、突かれた傷が思いの外深い。
右肩の切創も相まって、痺れるような激痛が全身を支配する。
ゼロスは苦笑いしながら呟いた。
「あー…分が悪すぎるわ、コレ。」
流れる血が熱い。
体中がどくどくと鳴き、意識は今にも薄れそうだったがぐっと拳を握って気を奮い立たせる。
ジェストーナは高らかと王者の様に笑った。
「フヒャヒャヒャ!!!だがしかし良くやった方だ。なにせこのオレが相手だからな。いいだろう、とっておきの高位呪文で止めを刺してやる」
ジェストーナは呪文の詠唱を始めた。
大気がざわめき、凄まじい力がジェストーナに集まる。
しかし
ゼロスはにやりと笑った。
「…先程俺様をなめるなって
言ったよなっ!!!!」
「何!!!?」
ゼロスは持てる限りの気力で立ち上がり、地面を蹴ってジェストーナへと一気に間合いを詰めた。
「バカめ!!武器のないお前に何ができる!?もう間に合わん!!エクス――――――――ふぐっ!!!!?」
ゼロスのその手に握られていたもの―――けん玉からちぎれた玉。
ゼロスはそれをジェストーナの大口に突っ込んだのだ。
「はっ!!!」
もう片方の手に握られたけん玉の柄でジェストーナのサーベルを握る手首を強かに打つ。
「むが…!!」
手から放れたサーベルを玉を押し込んだ手で素早く受け取った。
「臭い口から吐いた魔法なぞ喰らうかっ!!!!!!」
そう言うと同時にジェストーナの喉元を深くかき斬った。
「―――うごァ…!!!!!!」
ジェストーナは気管に血が溢れて思うように声にならぬような声を上げた。
ズウン…と巨体が倒れる。
「はっ!!!」
もう片方の手に握られたけん玉の柄でジェストーナのサーベルを握る手首を強かに打つ。
「むが…!!」
手から放れたサーベルを玉を押し込んだ手で素早く受け取った。
「臭い口から吐いた魔法なぞ喰らうかっ!!!!!!」
そう言うと同時にジェストーナの喉元を深くかき斬った。
「―――うごァ…!!!!!!」
ジェストーナは気管に血が溢れて思うように声にならぬような声を上げた。
ズウン…と巨体が倒れる。
「…明日からデートの予約でみっちりスケジュールが埋まってるから死ぬわけにはいかないのよ」
脂汗をかき荒い呼吸をしながらゼロスは顔に浴びた返り血を腕で拭った。
ジェストーナは息絶えた。
「…おっと……」
貧血と痛みによろめいてゼロスも倒れる。
「あ~あ、俺様、超大変…
しばらく回復魔法でもかけて休むか…。全くこんなに痛いってのは夢じゃねえのか。とほほ。」
はあ、と大きく溜息し、安息を求めるかのように波の音を聞いた。
脂汗をかき荒い呼吸をしながらゼロスは顔に浴びた返り血を腕で拭った。
ジェストーナは息絶えた。
「…おっと……」
貧血と痛みによろめいてゼロスも倒れる。
「あ~あ、俺様、超大変…
しばらく回復魔法でもかけて休むか…。全くこんなに痛いってのは夢じゃねえのか。とほほ。」
はあ、と大きく溜息し、安息を求めるかのように波の音を聞いた。
【ゼロス 生存確認】
所持品:壊れたけん玉 ナイツサーベル ???? ????
現在位置:D8海岸
状態:切創 (多少回復したものの重傷)
行動方針:回復するまで待つ
所持品:壊れたけん玉 ナイツサーベル ???? ????
現在位置:D8海岸
状態:切創 (多少回復したものの重傷)
行動方針:回復するまで待つ
【ジェストーナ死亡】