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  • END of the Game -蒼天層・ここでグミを使うような奴のお帰りはあちら-

テイルズオブバトルロワイアル@wiki

END of the Game -蒼天層・ここでグミを使うような奴のお帰りはあちら-

最終更新:2019年10月13日 23:18

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

End of the Game -蒼天層・ここでグミを使うような奴のお帰りはあちら-


一対一の真剣勝負、そこには技術の持つ粋の全てが収められている。
同等の武器、同等の能力を持った2人の技術が拮抗する時、その勝敗を分かつのは非常に微小な要素となる。
それは練度であったり、一瞬の取捨選択であったり、はたまた2人が歩んできた過去の積み重なりであったりする。
無粋な横槍、手助けなど、周囲から一切の不純物を取り除いた完全な相対の中でのみ、
普段は小さ過ぎて形に出来ない、彼らが研鑽練磨してきたものの持つ“見事”を勝利と敗北の狭間に、垣間見ることができるのだ。
故に、真剣勝負は何よりも美しい。勝者にも敗者にもその美しさがある。

ならば、実戦は美しくないということだろうか。
一対多は当り前。横槍不意打ち飛び道具に虚言、罠。休憩や回復も完備。反則も無く審判は端から不在。
そもそも相手は勝手知ったる人間でさえ無く、四足多腕有翼人外化生上等。相手にとってこちらは敵ではなく餌。
生き残った方が勝ちで、どれだけ崇高な志があろうが死ねば土塊と成り果てて潰える。
大雑把で曖昧。真剣勝負が国お抱えの宮廷画家の名画ならば、実戦はさながら新米画家が仲間の顔に塗りたくったへのへのもへじか。

そんなものに、美しさなどあるのだろうか。あるのだ。

確かに、真剣勝負が持つ一種の気高さ、あるいは騎士道や武士道が持つ崇高さというべきものは無い。
そう言った微細な様式美が呼吸できるほど、戦場は美術館やサロンほど緩慢な場所ではない。
だが、レトリックな様式美を全て廃したその先にもう一つの美が存在する。
勝つ為に、極限までリスクを排除する。
生きる為に、最短最小最大効率で勝利を得る道筋を見つけ出す。
欲するものの為に、考え得る限りの策を編み、実行する。
死なぬ為に、華美な色気出さず、基本を丁寧に忠実に実行する。
望む為に、全てを見極め、全てを支配する。

一切の手段を選らばず、真の最善たる手段を選ぶ。
この酷過ぎる矛盾すらも許容する実戦の真―――――――合理という名の機能美だ。

ロッククライマーが僅かな岩場を見つけて登っていくように、苛烈な環境であるほど、そこからの活路は細く薄い。
しかし、その活路は確かに活きる路であり、これ以上ないというほどの理の輝きを放つのだ。
千年の研鑽を経た宝石には無い、蛇足を付加される前の純粋なる原石の光の“美事”なるや。

故に、実戦は何よりも美しい。敗者には辿り着けぬ生き残ったという結果にもまた、真の美しさがある。
クレス=アルベインが身を投じた戦いの備えた美とは、まさにそれだった。


ドドドォンと炎弾が3発着弾し、燃え焼けた大地の底からジュワァと水蒸気を纏った水流が立ち昇る。
けたたましく放たれる術撃を前にクレスは疾駆していた。的を絞らせること無いよう、常に全力で走り続けている。
一度でも巻き込まれれば、圧殺されてそのまま終了だ。それほど今のクレスの肉体は損耗し切っていた。
いかにミント、そしてマーテルの起こした奇跡により呪いを封じ込めたとはいえ、その肉体までも一新された訳ではない。
ロイドと銀髪の剣士、二人の腕利き剣士を同時に相手取り、
雷を駆使し翻弄した『コングマンだと思い込んでいた』両剣士を相手に最終奥義を放ち、
挙句の果てに本来ならば勝負自体が有り得ない晶霊術師キール――確か一度前にも見たような気がする――によって心臓にかなりの電圧を叩き込まれた。
如何に村に入るまでは休息を行っていたとはいえ、生半可な剣士ならばこの内2つも重なれば剣を握れない身体になっていただろう。
こうして戦いの形になっているだけ、クレスの積み重ねた鍛錬が勝ち得た幸福に他ならない。
だが損傷状況は予断を許さず、特に心臓は常に爆弾を抱えているも同義だ。数の上で既に劣勢、長引かせれば更に分は悪くなるだろう。

しかし、それでもクレスは一太刀すら振うことなく走り続けていた。
岩室ほど狭くは無くとも、お世辞にも広いとは言えない空洞内を、進行方向を壁と敵で塞がれないことだけを徹底して、走り続けていた。
近付いては剣を向けてくるヘルマスター達に返しの刃を向けることも無く、更に退いて逃げていた。
だが、クレスの行動は理に適っている。斧は威力が高いが故に、その重量も生半ではない。一太刀振うだけで大きな隙を生むことになる。
例えその刃がヘルマスターを1体両断できたとしても、待っているのはバーンストライクとスプラッシュの挟み撃ちだけだ。
故に、中途半端な攻撃さえも気安く放出はできない。しかし、それほどの重斧を以て走り続ければ待っているのは疲労だけだ。
このままでは自滅する。なのに攻めること無く走り続けるクレスは一体何を待っているのか。

その時だった。直近の晶術二つを走り抜けたクレスが、ヘルマスターらの位置を見て飛翔したのは。
「鳳凰天駆!」
跳躍の最頂点に達したクレスが焔を纏い、さながら火鳥の如くウィザード達を強襲する。
嘴の如く正面に突き立てられた炎の斧に、縦に3体並んでいたうち一番手前のウィザードが腹のど真ん中を穿たれる。
前衛後衛完璧に整えられた布陣を前に、真正面から前衛と斬り結ぶ馬鹿者は居ない。いるとしたら墓の中だ。
守るべき味方の後衛がないのであれば、わざわざ敵前衛の足を止める必要などない。
たった一人戦場に立つ剣士が真っ先に潰すべきは後衛だ。攻撃術の雨霰の中ではまともに剣を掲げることさえできないのだから。
クレスは詠唱直後の間隙を狙い、アルベインの強襲技を以て前陣をすり抜け後衛を喰い破った。
斧に突き刺さったモンスターを見ながら、クレスはその手ごたえを感じた。
やはり後衛型故か、脆い。この業物の斧であれば一刀で十分に裂ける。ならば―――――残りも倒す。


クレスの視線が突き刺さったモンスターの更に奥に移る。
そこには接敵を許して慌てふためくようなウィザードと、その後方で早く早くと急くように詠唱を輝かせるウィザードがいた。
他2体が詠唱を終えているにも関わらず、まだ詠唱している。
モンスターが唱えているのがエクスプロ―ドのような上級術だと断じるのに時間はかからなかった。
突き刺したモンスターを振り落としている暇はない。クレスはエンシェントノヴァを唱えようとするウィザードの“更に奥”を見ながら斧を振う。
「虎牙破斬!」
通常の斬撃を放つことなく、上下二段の連撃を放つ。急務であるのは詠唱している方の破壊であるが、唯の斬りでは奥のウィザードに届かない。
槍や剣と異なり突きによる攻撃を想定していない斧では、秋沙雨のように間合いの離れた相手を穿てない。
だからこそ、クレスは虎の二連で前方のウィザードを“押した”。斬られたモンスターはたたらを踏むようによろよろと下がるが、
背中が後ろの同型にぶつかってしまう。なぜお前も下がらないのかと後ろを向いたが、理由は明白だった。
詠唱中のウィザードの後ろには洞窟の湿り滴る壁があった。後方に存在し過ぎた為に、彼らには退くべき背後が無かったのだ。
更に言えば、彼らを守るべき前衛は未だ遥か遠く。クレスの手によって、限界まで距離をあけられてしまった故に。
「獅子閃空破!!」
それを最初から確認し、壁と自分で彼らを挟みこめるように強襲したクレスの赤い一閃が放たれる。
虎牙破斬の着地によって込められた足への力を殺すことなく放出された威力が、既に穿たれた1体含めて3体を纏めて壁へと縫いつける。
既に詠唱は潰されていたが、クレスの拳は止まらない。空いた右の掌に込められた獅子の一撃が、刃に残った残骸を掃うかのように壁に押し潰した。
彼らは最も不幸だった。彼らはクレスにとって一番恐るべき存在であったが故に、真っ先に呪われてしまったのだ。

撃破の余韻に浸る間もなく、クレスは身体ごと後方を振り向く。そこには中衛に位置し、詠唱を進めていたナイチンゲールが2体いた。
周囲を取り巻く法陣の色は白。一番最初の光属性の槍は、あちらのものだったか。クレスは詠唱者を誤っていたことに舌打ちした。
「魔神剣!」
だが、それ以上に悔む時間は無い。クレスは走るよりもまず先に斧で地面を逆上げに払い地面から衝撃波を飛ばす。
剣よりも重い斧故か、以前に見せた無色無拍の神撃ではない白色の衝撃。だがそれでも、ナイチンゲールのうち1体の詠唱を妨害するのには十分な速さだった。
被弾を免れたもう一体が、急ぎ虹槍を黒い天井から降らせる。しかし、槍にて貫くべきクレスの姿はもうない。
魔神剣を放った後、直ぐに“前方に回避した”クレスはそのままの速度で斧を2体を纏めて両断するべく横に薙ぐ。
1体はその断面から醜い機械の部分を晒しながら倒れ落ち、もう1体は断絶された1体が楯となり、辛うじて機体が二つに分かれることを避けた。
だが、この状況においては余命が2秒延びたというだけでしかない。
クレスの剛斧が、手負いの機械を今切断するべく、斧を振り上げ――――――――――――なかった。
「!!」
クレスは咄嗟に身を屈め、ガイアグリーヴァの刃の部分で楯と覆った。
直後、2体のバジリスクの牙がその刃に噛みつく。その牙にクレスは掠り傷でさえ触れる訳にはいかなかった。
後一歩で最後の後衛を破壊できる。その魅力を封じ込め、迷わず防御に専心する。
仲間が一切いない今のクレスにとって石化は死と同義だ。相討ちすら許されない今の状況では僅かな欲さえ命取りになる。
渇望するべきは、死なぬこと。倒れないこと。袋小路に追いやられないこと。勝つことは至上ではない。
その実戦における絶対律を忠実に守り、クレスはバジリスクの石化をギリギリで防ぐが、その表情は苦みきっている。
楯越しにでも軋む身体は、それほどに弱り切っている証。
バジリスクの背後から聞こえる金属音の群れは、引きつけておいた前衛が戻ってきた証。
時間がかかり過ぎた。万全ならばまだ短縮できた5秒が、この危機を招いている。


「獅子戦吼!」
クレスは半ば強引な獅子戦吼で斧に噛みつくバジリスクを弾き飛ばす。
無理な姿勢で放たれたそれは威力は全くと言っていい程なかったが、僅かに間合いさえ開けられれば十分だった。
「鳳凰天翔脚!!」
その間隙を見逃さず、地面に倒れたナイチンゲールを蹴り上げて炎で斬りつつ、バジリスクから更に距離を空ける。
何とか後衛の壊滅という最低条件を達したが、それで終わりになれば苦労はしない。
クレスは魔神剣を数度放ち牽制するが、漸く到着したヘルマスターがバジリスクの前面に立ち、自ら食らうことで楯となっていた。
5体一丸となって進む隊列は、壮観であり狡猾だった。バジリスクを強引に狙えばヘルマスターに止められて、バジリスクの牙にかかってしまう。
鳳凰天駆で背後を取ったとしても、攻撃に転じる前にヘルマスターが再び楯となるだろう。
そもそも、絶対に石化出来ない今、バジリスクキングの間合いに入ることさえできないのだ。
だが、遠距離の雄である魔神剣は前衛の楯を突破できない。この状況を破るには、魔神剣程に遠く、魔神剣よりも威力ある攻撃しかない。

クレスはじりじりと後退しながら一瞬だけ、背後の剣を見た。
黒にまで固まってしまった血塗れの襤褸切れに包まれた剣。その歪な剣を握ろうと僅かに手が緩む。
だが、何かを振りほどく様にして掌の肉に食い込むほどぎゅうとその手を握り締める。
その決意が形になったか、クレスはハッと何かに気付き、二度と迷うことなく敵の隊列へと駆け出した。
血迷ったか。ヘルマスターは眼前の愚か者を撫で斬りにすべく剣を振りかざし、バジリスクキングはその愚か者の面を永久に飾っておくために牙を顕わにする。
だが、クレスは血迷ったのでなければ諦念し万歳突撃をしたのでもなかった。
「紅蓮剣!!」
跳躍、そして投げられた斧が紅き焔を纏いながら回転して落ちていく。
アルベイン流剣術において、間合い外からの攻撃は魔神剣だけではない。
互いの間合いよりも遥かに遠い位置より放たれた燃える飛び道具は回転を携え恐るべき威力で隊列のど真ん中を狙い落とす。
バジリスクキングを守る様に真中に配置されたヘルマスターが高熱の斧によって飴のように軟く斬られ、
2匹並んだバジリスクキングは、寸分違わず2匹の間に着弾した轟斧によって爆裂する。
木っ端微塵といってもいい程の威力。これほどの奥義を持ちながら、何故使わなかったのか。
その答えを示すべく、残った2体のヘルマスターが仲間を悼むことなくクレスの着地地点へと急行する。
龍と共に空を駆けるドラゴンライダーの備える二段ジャンプや、スカイキャンセルといった小器用な技は、王道そのものの剣術たるアルベイン流には存在しない。
故に、一度中空を舞えば後は唯地面に落ちるのみ。ましてや、今クレスの手元には武器が存在しないのだから。
それこそが紅蓮剣の最大の弱点。間合い外からの高威力と引き換えの、着地し剣を得るまでの圧倒的な隙である。
助走をつけながらの紅蓮剣のため、クレスの身体は放物線を描く様に宙を泳ぐ。
その放物線は綺麗な弧を描き、それ故に着地点を推測するのは容易だった。
着地する間際のクレスに接敵し、2体のモンスターは今度こそと高らかに剣を振り上げた。
武器を、ガイアグリーヴァを持たぬクレスを殺す為――――“オーガアクスを持った”クレスを攻撃せんと――――!?
「!?」
混乱を示すような乱雑なノイズがヘルマスター達に走る。
何故クレスがバジリスクキングを潰すすためとはいえ、貴重な武器を手放したのかを一瞬で理解する。
しかし、もう遅い。
振り下ろされた刃は斧もヒトも無く、無意味に大地を裂いた。その情けない姿を雷光が遍く照らす。
「襲爪雷斬!」
迸る雷光がオーガアクスを輝かせ、そしてヘルマスターの1体を貫く。
残るは剣を地面に刺してしまい抜けずにもがく哀れな機械と、その頭上より斧を掲げる剣士が一人。勝敗を問う必要などなかった。
雷刃一閃。雷の速度で振り下ろされた刃が、最後の1体を金属の塊へと還す。
計10体。あれだけ賑やかだった洞窟が、再び静まりかえる。生き残ろうが、死のうが、唯一の勝者しかいない戦場には静寂しかない。

「僕、の……勝ちだ!」



だからこそ、クレスは斧を掲げそう言った。自分に言い聞かせるように、この勝利は“僕”だけで得たものなのだと示す為に。
だが、その叫びに言葉を返す者は無く、ただ洞窟だけが空しく残響する。
生き残る為に、死なぬ為に、技の全てを尽くして敵を屠る。そこに一切の無駄は無く、全ての不純物を排した純粋は何よりも美しい。
だが、その美しさは冷たく乾いていた。その美しさを共有するモノがいなければ、美しさにも技術にもなんの意味があるのだろうか。

そう、独り。勝利しても、独り。

その空しさに押し潰されるかのように、クレスの膝が重力に沿って折れる。
辛うじてオーガアクスを杖にして上体まで伏せることを拒むが、その損傷は誰が見ても明らかだっただろう。
この戦闘だけでつけられた傷は僅かであれど、既に瀕死一歩手前の位置に立つクレスにとっては何が致命になってもおかしくはないのだ。
既にコレットを助ける為に割って入った時でさえ、相当な無理がかかっていたのだから。
「集、気法…」
乱れる呼吸を無理にでも整え、クレスは人間が本来持つ治癒能力を活性化させる。
この島では焼け石に水の処置であるのは最早言うまでもないことではあったが、今この場では若干状況が異なっていた。
ティトレイから譲り受けたメンタルバンクルから、装備した腕を通じてクレスに光が伝播している。
その効果は敵を倒すごとにTP+5%。斬り捨てた敵は10体だから、そのTP回復量は実質全体の半分となる。
本来ならば3時間から5時間休憩しなければ回復できないものが、たった5分足らずで得られたのだ。
参加者一人を倒すだけでも苦労する島の上では扱いにくいアクセサリだったが、この様な機械を壊すだけで回復できるならば、メンタルシンボル等よりも役に立つ。
じわじわとした回復を待っていられない自分にとって最高の餞別を渡してくれたティトレイに、クレスは力無く笑った。
そして立ちあがり、クレスは少し離れた場所のガイアグリーヴァを拾い直す。
歪なものとはいえ笑い顔をまだつくれるだけの活力を得たが、その対価として得られた精神力の殆どは幾重の集気法によって失われてしまった。
そしてお世辞にもその得られた活力は、失った精神力と帳尻が合わないものだ。
乱発は出来ない。だが、再び剣を握ることが出来る、それだけでクレスにとっては十分な回復だった。

ガイアグリーヴァを拾い直したクレスが目を細めて更なる奥を睨むと、ぼう、と岩肌と水の湿りがおぼろげに映る。
どうやら闇に眼が慣れてきたらしいのか、クレスはランタンを拾うことなく奥へと踵を向ける。
ここから先は、ランタンで片手を潰す余裕さえなくなるだろう。
唯一の光を手放し、クレスは更に奥へと向かう。深く深く、更なる闇のその深淵へと。


―――――――――――――――――――――――――――――Cless Win !  Go To Next Stage!!



【クレス=アルベイン 生存確認】
状態:HP20%@集気法をTP40%分使用 TP20% 第四放送を聞いていない 疲労
   善意及び判断能力の喪失 薬物中毒 戦闘狂 殺人狂
  (※上記4つは現在ミントの法術により一時的に沈静化。どの状態も客観的な自覚あり。時間経過によって再発する可能性があります)
   背部大裂傷+ 全身装甲無し 全身に裂傷 背中に複数穴 
所持品:???@ダオスのマントで覆われた魔剣 ガイアグリーヴァ オーガアクス メンタルバングル
    ホーリィスタッフ サンダーマント 大いなる実り 漆黒の翼バッジ×2 コレットのバンダナ装備@若干血に汚れている
基本行動方針:「クレス」として剣を振るい、全部を終わらせる
第一行動方針:奥底へ進もう……
第二行動方針:ミクトランを斬る。敵がいれば斬って、少しでもコレット達の敵を減らす。
現在位置:中央山岳地帯・開かれた石室の向こう→さらに奥へ


【Notice】

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Select:『大地の味がする』

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