霧の壁に囲われ遮られた広大な海に浮かぶ大陸と、付随する島々によってなる世界、クレディグナ。
海に浮かぶ大地の姿は誰が見たものか、横たわる竜に似るといい、創世神話においても世界を捏ね上げたとされる古き神々は、遥か虚空天より落下し、息絶えた巨大な竜の亡骸を基に大地を創り上げたといわれる。
その為、各地には「竜」の名を冠する土地が多く存在する。
世界には浮遊魔力と呼ばれる魔力と、人体内で錬出される内練魔力の二種類が存在する。
浮遊魔力は大地に走る地脈(霊脈)より世界へと放出され、世界を支える精霊の糧となって自然の循環を促し、また内練と呼ばれる能力を有する者たちの体内へと取り込まれ、生命活動の過程で精製・増幅された内錬魔力となり、消費される。この内錬魔力を精製する能力を有する者を有魔力人、魔力を操る技術を有した者を魔術士や魔法使いと称する。
地脈とは大陸のもととなった竜の血管だとする学説も存在する。
浮遊魔力は大陸を縦横に走る地脈より等しく放出されるが、稀に地脈の裂け目や放出後の地形によって浮遊魔力の吹き溜まりともいうべき場所が存在する。魔力濃密点と呼ばれるこのような場所では、制霊力のバランスが崩れることで生物や植物、環境に異常を来たす場合があり、霊場と呼ばれ敬われる場合もあれば、危険な地域として隔絶された場所も存在する。
多彩な鉱物資源を有するが、化石燃料は存在しない。
石英が地脈の影響を受けて親魔力結晶となった魔晶石の発見以後、魔力を充填することが可能なこの結晶を蓄電池として用いることで、魔道技術の恩恵は魔法使いのみならず、魔力を操る術を持たぬ人々にとっても身近なものとなっている。
最終更新:2013年09月28日 22:03