少女の旅にフランベルジュはいらない ◆bKTM8q6rdY
「ここは……安全かな?」
すばしっこく移動しつつ、物陰に身を潜める少女――名は鏡音リン。
彼女は、いや彼女の家族はバトルロワイアルに放り込まれ、散り散りとなった。
まだ幼いリンにとって、突然過ぎる日常の終わりはあまりに過酷。
身を潜めているこの間にも、家族の誰かが殺されているのではないかと不安で仕方がない。
それでいて、この少女は同時に冷静でもあった。
彼女は、いや彼女の家族はバトルロワイアルに放り込まれ、散り散りとなった。
まだ幼いリンにとって、突然過ぎる日常の終わりはあまりに過酷。
身を潜めているこの間にも、家族の誰かが殺されているのではないかと不安で仕方がない。
それでいて、この少女は同時に冷静でもあった。
「……退路、よし。ここなら支給品の確認もできるかな」
隠れつつも、万が一見つかった際の自分の退路は確保しておく。
それほど足が速いわけではないが、対人なら小柄な自分の方が小回りがきいて逃げられると判断したのだ。
デイバッグからまずは地図とコンパスを取り出して、現在位置も確認。
そして自分に支給された道具を調べ……
そう、リンはこのバトルロワイアルという特殊環境においても、無駄なく動いていた。
家族が殺されるのも、自分が殺されるのも怖い。それは確かに幼い少女の本心だ。
ただ、彼女の家族構成……兄や姉のおかげで年齢不相応なたくましい適応力を手に入れただけ。
濃すぎる兄や姉のフォローに回っていたら、大抵のことに馴れてしまったのだ。
それほど足が速いわけではないが、対人なら小柄な自分の方が小回りがきいて逃げられると判断したのだ。
デイバッグからまずは地図とコンパスを取り出して、現在位置も確認。
そして自分に支給された道具を調べ……
そう、リンはこのバトルロワイアルという特殊環境においても、無駄なく動いていた。
家族が殺されるのも、自分が殺されるのも怖い。それは確かに幼い少女の本心だ。
ただ、彼女の家族構成……兄や姉のおかげで年齢不相応なたくましい適応力を手に入れただけ。
濃すぎる兄や姉のフォローに回っていたら、大抵のことに馴れてしまったのだ。
「……これ、剣? うわ、3本も?」
そんなリンの個別支給品はなんと3つもあった。
だが全て武器、それも近接攻撃しかできない剣のみ。
まともな使い手、せめて体格のしっかりした男ならともかく、リンは小柄な少女。
とてもではないが、剣を振り回して敵を撃退するなどできようはずもない。
だが全て武器、それも近接攻撃しかできない剣のみ。
まともな使い手、せめて体格のしっかりした男ならともかく、リンは小柄な少女。
とてもではないが、剣を振り回して敵を撃退するなどできようはずもない。
(なんか……お兄ちゃんやお姉ちゃんに持たせたら似合いそうな剣ばっかだね)
支給品はあてにならないと判断したリンは一旦剣をしまいつつ、離れ離れになった家族を思い出す。
(みんな……無事でいてね……)
自分の家族が殺されるわけがない! などとリンは思えなかった。
そんな甘い考えが通用する世界ではないことは、嫌でも思い知らされた。
彼女の白い服に付着した飛沫血痕――最初に主催者に殺された男のものだ。
目の前で、確かに一人の男が殺された。この冷たい首輪によって。
リンも、その時は流石に冷静でいることはできず、叫び声をあげたのを覚えている。
だが、少し落ち着いた現在。
リンはあえてその時の光景を思い出す。
そんな甘い考えが通用する世界ではないことは、嫌でも思い知らされた。
彼女の白い服に付着した飛沫血痕――最初に主催者に殺された男のものだ。
目の前で、確かに一人の男が殺された。この冷たい首輪によって。
リンも、その時は流石に冷静でいることはできず、叫び声をあげたのを覚えている。
だが、少し落ち着いた現在。
リンはあえてその時の光景を思い出す。
――この程度の触手で、この俺を止められるとでも思っていたのかぁ!?
殺された男の、最期の言葉。
あれだけ強そうな男が、あっさりと殺された事実は多数の参加者に影響を与えただろう。
主催者に抵抗することなど、無駄なのだと認識させただろう。
あれだけ強そうな男が、あっさりと殺された事実は多数の参加者に影響を与えただろう。
主催者に抵抗することなど、無駄なのだと認識させただろう。
(でも……殺されちゃったけど……確かにあの男の人は触手を――全部千切っていた。
つまり、あの怪物も怪我をする、倒せないことは……ないんだよね?)
つまり、あの怪物も怪我をする、倒せないことは……ないんだよね?)
だが、リンは逆にそれを勝機と認識していた。
無論、いくら相手が怪我をする生物の分類であったとしても、恐ろしい怪物である事実は変わらない。
子供であるリンがどう頑張っても倒せる相手ではないだろう。
子供であるリンがどう頑張っても倒せる相手ではないだろう。
(でも……あの時立ち上がった人達なら……)
リンの周りでも、何人かが立ち上がり、臨戦体勢をとる者がいた。
武器を取り上げられ、やむなく抵抗を中断した彼ら。
しかし立ち上がり、それぞれが武器を構えようとしたということは、戦闘経験者だろう。
彼らに武器を渡して、首輪をどうにかできたら? ……勝ち目はあるかもしれない。
幸いにも、リンの支給品は素人目で見てもかなり切れ味鋭そうな一品だ。
武器を取り上げられ、やむなく抵抗を中断した彼ら。
しかし立ち上がり、それぞれが武器を構えようとしたということは、戦闘経験者だろう。
彼らに武器を渡して、首輪をどうにかできたら? ……勝ち目はあるかもしれない。
幸いにも、リンの支給品は素人目で見てもかなり切れ味鋭そうな一品だ。
(とにかく、まず人を探さないと。
どのみち禁止エリアルールのせいで、いつまでも隠れ続けることなんてできないんだ。
……それだけじゃない。たぶん最後には地図の場所全部が禁止エリアにされちゃうだろうし……
それならすぐに動いた方が人も見つかるし、お兄ちゃん達とも……)
どのみち禁止エリアルールのせいで、いつまでも隠れ続けることなんてできないんだ。
……それだけじゃない。たぶん最後には地図の場所全部が禁止エリアにされちゃうだろうし……
それならすぐに動いた方が人も見つかるし、お兄ちゃん達とも……)
リンは辺りを見渡し、人の気配がしないことを確認すると物陰から立ち上がる。
そしてバッグの中から、護身のために唯一軽くてリンでも振れそうな剣を……
そしてバッグの中から、護身のために唯一軽くてリンでも振れそうな剣を……
(これ、本当に剣なのかな……? でも説明書に『双剣』ってあるし……)
若干疑問に思いつつ、リンはまるで野菜そのものな剣を両手で握る。
その姿は、彼女が敬愛する姉に近いものがあった。
その姿は、彼女が敬愛する姉に近いものがあった。
「……よしっ!」
意を決し、リンは飛び出す。
探し求めるは大切な家族と強く打倒主催者の志を持つ者。
小さな体に大きな思いをのせて、少女は戦いへの第一歩を踏み出す。
探し求めるは大切な家族と強く打倒主催者の志を持つ者。
小さな体に大きな思いをのせて、少女は戦いへの第一歩を踏み出す。
【中野区住宅街/一日目・日中】
【鏡音リン@VOCALOID】
【状態】:健康、一部にブロリーの返り血
【装備】:ツインネッギ
【道具】:基本支給品一式、ヴォーパルソード、グラットンソード
【思考】
基本:家族と共に生還する
1:打倒主催者思考の参加者を探し、協力する
2:家族が心配
3:首輪の無効化方法を知りたい
【鏡音リン@VOCALOID】
【状態】:健康、一部にブロリーの返り血
【装備】:ツインネッギ
【道具】:基本支給品一式、ヴォーパルソード、グラットンソード
【思考】
基本:家族と共に生還する
1:打倒主催者思考の参加者を探し、協力する
2:家族が心配
3:首輪の無効化方法を知りたい
支給品紹介
【ツインネッギ】
7期でラグナが作っていた双剣。魔力で鍛えられた以外はまんま2本のネギ。
元々がミクをパロディにした武器であり、装備すると様々なステータスが+39される。
【ヴォーパルソード】
8期でKAITOが愛用していた剣。元々はテイルズシリーズの氷の魔剣。
これでも十分強力だが、とある剣や宝石と組み合わせることでエターナルソードになる。
【グラットンソード】
7期でブロントさんが愛用していた暗黒の剣。ダークパワーっぽいものが宿っているらしい。
とある理由から、一時期ルカの持ち物候補に挙がっていたことがある。
【ツインネッギ】
7期でラグナが作っていた双剣。魔力で鍛えられた以外はまんま2本のネギ。
元々がミクをパロディにした武器であり、装備すると様々なステータスが+39される。
【ヴォーパルソード】
8期でKAITOが愛用していた剣。元々はテイルズシリーズの氷の魔剣。
これでも十分強力だが、とある剣や宝石と組み合わせることでエターナルソードになる。
【グラットンソード】
7期でブロントさんが愛用していた暗黒の剣。ダークパワーっぽいものが宿っているらしい。
とある理由から、一時期ルカの持ち物候補に挙がっていたことがある。
| 011:憂鬱少女と死にたがりの化物 | 投下順 | 013:孤高の天才 |
| 011:憂鬱少女と死にたがりの化物 | 時系列順 | 013:孤高の天才 |
| 初登場! | 鏡音リン | 028:金髪少女たちのお茶会 |