映姫「さて、今日のファイトでは永遠亭からの依頼により輝夜の部屋の片付けをして欲しいのですが……」
幽香「どうかしたの?」
映姫「ファイト前の確認に行った椛が、魔理沙の部屋の優に1200倍は汚いとの言を残して失踪しました」
リグル「失踪ってそんな……部屋で遭難なんてできないでしょ」
映姫「仔細は不明です。しかし永遠亭その物が彼女の部屋と見る事も出来ます」
幽香「汚かろうと何だろうと、『掃除』すればいいんでしょ」
映姫「そうですね。ちなみに勇儀はどうしましたか?」
リグル「……もしかして、アレかな?」
角の生えたアイアン・メイデン「(ごんごんごんっ)」
映姫「……鋼鉄の処女は拷問器具であって拘束具ではないと思いましたが」
幽香「誤差の範囲でしょ。行くわよ、リグル(じゃらっ)」
リグル「ぐぇっ……幽香さん、首輪はともかく鎖の指定は無いんだから引っ張らないで下さいよ……」
幽香「どうかしたの?」
映姫「ファイト前の確認に行った椛が、魔理沙の部屋の優に1200倍は汚いとの言を残して失踪しました」
リグル「失踪ってそんな……部屋で遭難なんてできないでしょ」
映姫「仔細は不明です。しかし永遠亭その物が彼女の部屋と見る事も出来ます」
幽香「汚かろうと何だろうと、『掃除』すればいいんでしょ」
映姫「そうですね。ちなみに勇儀はどうしましたか?」
リグル「……もしかして、アレかな?」
角の生えたアイアン・メイデン「(ごんごんごんっ)」
映姫「……鋼鉄の処女は拷問器具であって拘束具ではないと思いましたが」
幽香「誤差の範囲でしょ。行くわよ、リグル(じゃらっ)」
リグル「ぐぇっ……幽香さん、首輪はともかく鎖の指定は無いんだから引っ張らないで下さいよ……」
永遠亭近くの竹林、そこに集まったのは審判の映姫のほか、
いつも通りの幽香に鎖と首輪で引っ張られるリグル、そして一本角の生えたアイアン・メイデンだった。
映姫の説明を受けた幽香はリグルを引っ張って永遠亭に向かい、
角つきメイデンは飛び跳ねながらずしんずしんと永遠亭に近付いて行った。
いつも通りの幽香に鎖と首輪で引っ張られるリグル、そして一本角の生えたアイアン・メイデンだった。
映姫の説明を受けた幽香はリグルを引っ張って永遠亭に向かい、
角つきメイデンは飛び跳ねながらずしんずしんと永遠亭に近付いて行った。
幽香「この部屋ね。リグル、開けなさい」
リグル「うぅ、やっぱりこういう役回りなのかなぁ……お邪魔しまーす(すすっ)
……あれ、幽香さん、全然汚くないですよ。まあ妙に広くて物は多いですけど(すたすた)」
幽香「!リグル、戻りなさい!(ぐいっ)」
リグル「ぐぇっ!」
(すとととっ)
幽香「弓矢のトラップでお出迎えなんて甘く見られた物ね」
リグル「でも逆刺もないし掠り傷で済みそうだけど」
幽香「触らない方がいいわよ。恐らくその先端が濡れてるのは致死性の猛毒だもの」
リグル「ひっ!?」
幽香「ふぅん……初手から致死毒なんて、確かにあの白黒魔女の部屋の1200倍は汚いわね」
リグル「そ、そういう汚さだったんだ……あれ、幽香さん、入ってきた襖が無いよ!?」
幽香「慌てないの、どうせいつもの難題よ。こうなったら部屋の主を探すしかないわねぇ」
リグル「うわぁ……幽香さん凄く嬉しそうだ……」
リグル「うぅ、やっぱりこういう役回りなのかなぁ……お邪魔しまーす(すすっ)
……あれ、幽香さん、全然汚くないですよ。まあ妙に広くて物は多いですけど(すたすた)」
幽香「!リグル、戻りなさい!(ぐいっ)」
リグル「ぐぇっ!」
(すとととっ)
幽香「弓矢のトラップでお出迎えなんて甘く見られた物ね」
リグル「でも逆刺もないし掠り傷で済みそうだけど」
幽香「触らない方がいいわよ。恐らくその先端が濡れてるのは致死性の猛毒だもの」
リグル「ひっ!?」
幽香「ふぅん……初手から致死毒なんて、確かにあの白黒魔女の部屋の1200倍は汚いわね」
リグル「そ、そういう汚さだったんだ……あれ、幽香さん、入ってきた襖が無いよ!?」
幽香「慌てないの、どうせいつもの難題よ。こうなったら部屋の主を探すしかないわねぇ」
リグル「うわぁ……幽香さん凄く嬉しそうだ……」
その後幽香は、リグルを鎖で操って様々な罠をかいくぐり、同時にリグルを致命傷から救い、
文字通り生かさず殺さずで鵜匠の如くリグルを操り進んで行く。
またリグルの方は既に意識が朦朧としており、幽香の声に従って動く人形と化していた。
屋敷内の一室とは思えない広大な迷路の果てには、鬱蒼と茂る竹林が広がっていた。
幽香は大儀そうに溜息を吐くと、足を止めてリグルに前進を命じる。
リグルは命令のままにふらふらと前進し、長い鎖の先でその姿が見えなくなる。そして――
文字通り生かさず殺さずで鵜匠の如くリグルを操り進んで行く。
またリグルの方は既に意識が朦朧としており、幽香の声に従って動く人形と化していた。
屋敷内の一室とは思えない広大な迷路の果てには、鬱蒼と茂る竹林が広がっていた。
幽香は大儀そうに溜息を吐くと、足を止めてリグルに前進を命じる。
リグルは命令のままにふらふらと前進し、長い鎖の先でその姿が見えなくなる。そして――
リグル?「幽香さーん」
幽香「なに、リグル。何か見つかっ……きゃーっ!何なの!?」
幽香「なに、リグル。何か見つかっ……きゃーっ!何なの!?」
竹林から聞こえた、リグルの元気な声。
先程までの状態からは当然疑うべき声だったのだが、いつもの調子で返答してしまう。
すると幽香は竹林からの強大な吸引力により、何かに引き寄せられる。
意識を失う寸前、幽香が目にしたのは――瓢箪を手に悪戯な笑みを浮かべた輝夜の姿だった。
先程までの状態からは当然疑うべき声だったのだが、いつもの調子で返答してしまう。
すると幽香は竹林からの強大な吸引力により、何かに引き寄せられる。
意識を失う寸前、幽香が目にしたのは――瓢箪を手に悪戯な笑みを浮かべた輝夜の姿だった。
(すぽん)
輝夜「はい、一丁上がり。こういう手抜きをするからこんな罠に引っかかるのよ」
リグル「……(ぼへー)」
輝夜「さてと、この子はこの子で面白そうだし、ちょっと弄らせてもらおうかしら」
(ずんっ)
輝夜「……何、この音?……誰か居るの!?」
角付きメイデン「(ずんっ)」
輝夜「……こんな仕掛け作ったかしら?それとも永琳の趣味?」
メイデン「(ずんっ)」
輝夜「……じゃ、なさそうね。それにその角……もしかして地底の鬼?」
メイデン「(ずんっ)」
輝夜「……もしかしてピンチ?」
メイデン「(ずんっ)」
リグル「……(ぼへー)」
輝夜「さてと、この子はこの子で面白そうだし、ちょっと弄らせてもらおうかしら」
(ずんっ)
輝夜「……何、この音?……誰か居るの!?」
角付きメイデン「(ずんっ)」
輝夜「……こんな仕掛け作ったかしら?それとも永琳の趣味?」
メイデン「(ずんっ)」
輝夜「……じゃ、なさそうね。それにその角……もしかして地底の鬼?」
メイデン「(ずんっ)」
輝夜「……もしかしてピンチ?」
メイデン「(ずんっ)」
アイアン・メイデンに入っていた勇儀には、五感に訴える罠は一切通じなかった。
しかも部屋の広さを不審に思った勇儀の能力により、謎の力で広げられた部屋は謎の力で縮小している。
後退りした輝夜の背が、本来の部屋の壁に触れると、輝夜は諦めて降参を宣言した。
しかも部屋の広さを不審に思った勇儀の能力により、謎の力で広げられた部屋は謎の力で縮小している。
後退りした輝夜の背が、本来の部屋の壁に触れると、輝夜は諦めて降参を宣言した。
映姫「しかしまさか紫金紅葫蘆まで持ち出すとは」
幽香「汚いわねさすが月人きたない」
リグル「自業自得だと思う……」
幽香「何か言った?」
リグル「(ぶんぶんっ)」
勇儀「んー、やっと自由になれたよ。狭いし暗いし困ったもんだね」
リグル「……あれ、無傷?」
輝夜「その前に何であんな物に入ってたのよ」
勇儀「萃香と禁酒で勝負しててね。どうしても飲みたくなるから、あれを使ったのさ」
萃香「あれ、勇儀その話本気にしてたの?」
勇儀「え?」
萃香「鬼が禁酒なんてできるわけないじゃん」
勇儀「……お前って奴はぁっ!」
幽香「汚いわねさすが月人きたない」
リグル「自業自得だと思う……」
幽香「何か言った?」
リグル「(ぶんぶんっ)」
勇儀「んー、やっと自由になれたよ。狭いし暗いし困ったもんだね」
リグル「……あれ、無傷?」
輝夜「その前に何であんな物に入ってたのよ」
勇儀「萃香と禁酒で勝負しててね。どうしても飲みたくなるから、あれを使ったのさ」
萃香「あれ、勇儀その話本気にしてたの?」
勇儀「え?」
萃香「鬼が禁酒なんてできるわけないじゃん」
勇儀「……お前って奴はぁっ!」