「さて、東方ファイトの時間だが・・・へえ、それが天狗の正装なのかい?」
今回のファイト取り仕切り役になった小町が現れた射命丸をしげしげと見つめながら聞いた。
射命丸は山伏姿に錫杖を持ち、足元も同じ一本歯だがいつもの靴とは違いゲタである。
「ええ、まあ一応。近頃じゃ滅多に着ない上に私のはこの前の火事で焼けちゃってますから椛のを借りてきましたが」
「なるほどねえ、古式ゆかしい天狗様って訳だ。まあそれはともかく、今回のファイトはあそこに座ってる四季様の耳元で愛を囁いて顔をより真っ赤にさせた方が勝ちだ」
ぴっとてゐが手を上げる。
「はいはいはーい、しつもーん」
「はいそこの最長老」
「最長老言うな。どっちが顔が赤いかなんてどうやって判断するの?」
「ああ、それか」
そう言って小町は映姫の前にあるカメラ状の機械を指差す。
「あれは河童製のサーモグラフィとかいうもので、あれで体温を測れるらしい」
「・・・顔を赤くさせるって、そういう意味でいいんですか?」
「別にいいんじゃないか?まあ別の方法がお好みってんならかまわないが」
「まあなんでもいいじゃん。さっさと始めようよ」
「おいよ。ああ、因みにちゃんと赤くなるかどうかはさっきから何度もあたいが試したからご心配なく。じゃあ、先攻後攻は公正にコイントスで決めるよ」
今回のファイト取り仕切り役になった小町が現れた射命丸をしげしげと見つめながら聞いた。
射命丸は山伏姿に錫杖を持ち、足元も同じ一本歯だがいつもの靴とは違いゲタである。
「ええ、まあ一応。近頃じゃ滅多に着ない上に私のはこの前の火事で焼けちゃってますから椛のを借りてきましたが」
「なるほどねえ、古式ゆかしい天狗様って訳だ。まあそれはともかく、今回のファイトはあそこに座ってる四季様の耳元で愛を囁いて顔をより真っ赤にさせた方が勝ちだ」
ぴっとてゐが手を上げる。
「はいはいはーい、しつもーん」
「はいそこの最長老」
「最長老言うな。どっちが顔が赤いかなんてどうやって判断するの?」
「ああ、それか」
そう言って小町は映姫の前にあるカメラ状の機械を指差す。
「あれは河童製のサーモグラフィとかいうもので、あれで体温を測れるらしい」
「・・・顔を赤くさせるって、そういう意味でいいんですか?」
「別にいいんじゃないか?まあ別の方法がお好みってんならかまわないが」
「まあなんでもいいじゃん。さっさと始めようよ」
「おいよ。ああ、因みにちゃんと赤くなるかどうかはさっきから何度もあたいが試したからご心配なく。じゃあ、先攻後攻は公正にコイントスで決めるよ」
そして先攻はてゐに決まった。
「じゃ、私からいくよ」
てゐがとてとてとてと映姫の下へ歩いていく。
「閻魔様・・・」
「ひゃい!」
既に緊張で凝り固まってる映姫の耳元にてゐが口を近づける。
「幸せにするウサ」
・・・バフン
映姫の顔から盛大に水蒸気があがる。
「おー、今のは38度だ。じゃあ次、天狗さま行ってこい」
「わかりました」
同じく射命丸も映姫の耳に口を近づけ・・・
「閻魔様・・・私のために、朝食を作ってくれませんか?」
・・・ボフン
またしても映姫の顔から煙が噴出す。
「今のは38度5分。次うさぎー」
「世界中の誰より愛してる・・・ウサ」
ボフン
「たとえ世界を敵に回しても、私はあなたを愛しています」
ボフン
「私の両親に会ってもらえないウサ?」
ボフン
「私と一緒のお墓に入ってくれませんか?」
ボフン
「閻魔様と会えた事が、生きてきて1番うれしいことウサ」
ボフン
「たとえ閻魔様が地獄に落ちることになっても、私はお供します」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
ばたん
「じゃ、私からいくよ」
てゐがとてとてとてと映姫の下へ歩いていく。
「閻魔様・・・」
「ひゃい!」
既に緊張で凝り固まってる映姫の耳元にてゐが口を近づける。
「幸せにするウサ」
・・・バフン
映姫の顔から盛大に水蒸気があがる。
「おー、今のは38度だ。じゃあ次、天狗さま行ってこい」
「わかりました」
同じく射命丸も映姫の耳に口を近づけ・・・
「閻魔様・・・私のために、朝食を作ってくれませんか?」
・・・ボフン
またしても映姫の顔から煙が噴出す。
「今のは38度5分。次うさぎー」
「世界中の誰より愛してる・・・ウサ」
ボフン
「たとえ世界を敵に回しても、私はあなたを愛しています」
ボフン
「私の両親に会ってもらえないウサ?」
ボフン
「私と一緒のお墓に入ってくれませんか?」
ボフン
「閻魔様と会えた事が、生きてきて1番うれしいことウサ」
ボフン
「たとえ閻魔様が地獄に落ちることになっても、私はお供します」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
ばたん
「あ、遂に倒れた」
「閻魔様ー、大丈夫ですかー?」
てゐと文が映姫をゆさゆさと揺らすがオーバーヒートした発動機の如くもくもくと煙を噴出したきりさっぱり目覚める気配はない。
「ジャッジ、結果は?」
「私のときに倒れたんですから、私の勝ちですよね?」
2人の問いに、しかし小町はサーモグラフィを見ながら腕を組んで首を傾げている。
「おかしいなあ」
「どうしたんですか?」
「いやさ、あたいが最初に試しにやった時は、今映ってる倍くらいは赤かったんだが・・・」
「閻魔様ー、大丈夫ですかー?」
てゐと文が映姫をゆさゆさと揺らすがオーバーヒートした発動機の如くもくもくと煙を噴出したきりさっぱり目覚める気配はない。
「ジャッジ、結果は?」
「私のときに倒れたんですから、私の勝ちですよね?」
2人の問いに、しかし小町はサーモグラフィを見ながら腕を組んで首を傾げている。
「おかしいなあ」
「どうしたんですか?」
「いやさ、あたいが最初に試しにやった時は、今映ってる倍くらいは赤かったんだが・・・」
結果:射命丸の勝ち