ファイトの指定を聞いたれみりあは震えていた。
やはり自分はどこかでカリスマを落としてしまっていたらしい。
そんな重要な事にすら、今まで気付かなかった挙句が、名前の平仮名化である。
勝利を確保するため、隣に友人パチュリーを従え、skmdyを狙ってはいるものの、
実際に己の失ったカリスマを慧音が身につけてきたらと思うと、どうしても震えが止まらないのだ。
やはり自分はどこかでカリスマを落としてしまっていたらしい。
そんな重要な事にすら、今まで気付かなかった挙句が、名前の平仮名化である。
勝利を確保するため、隣に友人パチュリーを従え、skmdyを狙ってはいるものの、
実際に己の失ったカリスマを慧音が身につけてきたらと思うと、どうしても震えが止まらないのだ。
パチェ「ねぇレミィ、落ち着きなさいよ」
れみりあ「うー……いいのよパチェ、そんな呼び方しなくても……
私はれみりあ、カリスマを落として途方に暮れるか弱い吸血鬼なのよ」
れみりあ「うー……いいのよパチェ、そんな呼び方しなくても……
私はれみりあ、カリスマを落として途方に暮れるか弱い吸血鬼なのよ」
思わず抱き締めたくなる程に弱々しい姿を見せながら、自嘲気味に笑う。
見ているのが辛くなって目を逸らしたパチュリーが見たのは、いつも通りの慧音の姿だった。
見ているのが辛くなって目を逸らしたパチュリーが見たのは、いつも通りの慧音の姿だった。
慧音「やあ、遅れてしまったな、申し訳ない」
れみりあ「……」
慧音「どうした?何かあったか?」
パチェ「その……多分レミィは、なぜいつもの格好なのかと聞きたいのよ」
慧音「あぁ、その事か。それはな……無い物を着る事は出来ないからだ」
れみりあ「……」
慧音「どうした?何かあったか?」
パチェ「その……多分レミィは、なぜいつもの格好なのかと聞きたいのよ」
慧音「あぁ、その事か。それはな……無い物を着る事は出来ないからだ」
朗らかな笑顔で語る慧音、気を失いかけて何とか踏ん張るれみりあ。
そんな友の姿を見て、パチュリーが食ってかかる。
そんな友の姿を見て、パチュリーが食ってかかる。
パチェ「そんな言い方無いでしょう!?あなたレミィのカリスマを何だと――」
慧音「落ち着きなさい。確かに私は無いと言った。だがそれは、意味が違う」
れみりあ「……うー?」
慧音「コスプレに際して、私は十分に情報を集める。
今回も白沢の知識を総動員して確認したのだが……
お前の『落とした』カリスマなど、何処にもなかった。わかるか?」
れみりあ「だから、私に……カリスマなんて、無かったって……ッ」
慧音「違う。お前はカリスマを落としていなかった。
だから、何処にも無いのだ、『落としたカリスマ』なんて物は」
パチェ「……なるほど、辻褄は合うわね」
レミィ「じゃ、じゃあ……私、カリスマでいいの?うーうー言わなくても!?」
慧音「いいんだとも。ほら、よく見れば名前も元に戻っているだろう」
パチェ「ほんとだ……レミィ、やっぱりあなたはいつも通りのレミィだったのよ!」
レミィ「うん、ありがとうパチェ……それに、慧音」
慧音「事実を述べただけだ、礼には及ばん。それよりも……」
慧音「落ち着きなさい。確かに私は無いと言った。だがそれは、意味が違う」
れみりあ「……うー?」
慧音「コスプレに際して、私は十分に情報を集める。
今回も白沢の知識を総動員して確認したのだが……
お前の『落とした』カリスマなど、何処にもなかった。わかるか?」
れみりあ「だから、私に……カリスマなんて、無かったって……ッ」
慧音「違う。お前はカリスマを落としていなかった。
だから、何処にも無いのだ、『落としたカリスマ』なんて物は」
パチェ「……なるほど、辻褄は合うわね」
レミィ「じゃ、じゃあ……私、カリスマでいいの?うーうー言わなくても!?」
慧音「いいんだとも。ほら、よく見れば名前も元に戻っているだろう」
パチェ「ほんとだ……レミィ、やっぱりあなたはいつも通りのレミィだったのよ!」
レミィ「うん、ありがとうパチェ……それに、慧音」
慧音「事実を述べただけだ、礼には及ばん。それよりも……」
穏やかな空気の中、慧音は持ってきた松明をレミリアに手渡す。
慧音「……私はファイトの指定条件を満たせないからな。お前に任せよう」
レミィ「ええ……見てなさい、天狗の家なんて私にかかればひとっ飛びよ!(バシュッ)」
パチェ「レミィ、あんなにいい笑顔で……」
慧音「ああ……やはりああでなくてはな」
咲夜「申し訳ありません、その……嘘を強要してしまったようで……」
慧音「いいのさ、嘘も方便だ。それに私には、ファイトの勝利より皆の笑顔の方が嬉しいのさ」
レミィ「ええ……見てなさい、天狗の家なんて私にかかればひとっ飛びよ!(バシュッ)」
パチェ「レミィ、あんなにいい笑顔で……」
慧音「ああ……やはりああでなくてはな」
咲夜「申し訳ありません、その……嘘を強要してしまったようで……」
慧音「いいのさ、嘘も方便だ。それに私には、ファイトの勝利より皆の笑顔の方が嬉しいのさ」
レミリアの飛び去った先で、山が燃える。
三人は、いつまでもその火を眺めていたのだった。
三人は、いつまでもその火を眺めていたのだった。