秋である。
暦の上では立冬を迎えているが、気候的にはまだ晩秋とあって秋静葉さんが頑張った結果、
アリスとパチュリーは秋の切なさにあてられてしまっていた。
唇に寂しさを覚えつつも誰彼なしにキスするというはしたない事は出来ず、
もやもやした物を抱えつつ、ファイト会場へとやって来た。
暦の上では立冬を迎えているが、気候的にはまだ晩秋とあって秋静葉さんが頑張った結果、
アリスとパチュリーは秋の切なさにあてられてしまっていた。
唇に寂しさを覚えつつも誰彼なしにキスするというはしたない事は出来ず、
もやもやした物を抱えつつ、ファイト会場へとやって来た。
映姫「さて、今日のファイトですが」
おなじみの審判・映姫の背後には巨大な紙が張ってあり、無数のキスマークがついている。
映姫「この中から霧雨魔理沙のキスマークを早く探し当てた方の勝ちです。
なお、外した場合はそのキスマークの主とキスをして頂きます。
一応補足として、男性は含まれていませんので安心して下さい」
おなじみの審判・映姫の背後には巨大な紙が張ってあり、無数のキスマークがついている。
映姫「この中から霧雨魔理沙のキスマークを早く探し当てた方の勝ちです。
なお、外した場合はそのキスマークの主とキスをして頂きます。
一応補足として、男性は含まれていませんので安心して下さい」
魔女二人は『外したらキス』という罰則に、逆に胸がキュンとなったのだが、
当てるべきが魔理沙のキスマークとあって、なんとかそれを抑え込んだ。
きっと先に当てれば魔理沙の唇を独り占めできるに違いない。そんな淡い期待を抱いて。
当てるべきが魔理沙のキスマークとあって、なんとかそれを抑え込んだ。
きっと先に当てれば魔理沙の唇を独り占めできるに違いない。そんな淡い期待を抱いて。
ファイト開始の宣言と共に、アリスは目隠しを着け、パチュリーは魔法の詠唱を始める。
目隠しをしたアリスは紙に密着し、全神経を嗅覚に集中させ、魔理沙の匂いを求める。
パチュリーの唱える魔法が何かは傍目には解らないが、どうやら魔法により選別を行っているようだ。
目隠しをしたアリスは紙に密着し、全神経を嗅覚に集中させ、魔理沙の匂いを求める。
パチュリーの唱える魔法が何かは傍目には解らないが、どうやら魔法により選別を行っているようだ。
アリス「……これね。このキスマークから、魔法薬の匂いがする」
パチェ「……これだわ。このキスマークに、魔法の森固有種のキノコの反応があるわ」
二人は別々の理屈により、魔理沙が日頃接するであろう物の反応を求めた。
だが、二人は別々のキスマークを指し示した。そう、少なくとも片方は、外れという事だ。
映姫「なるほど……では、よろしいですね」
確認を求める映姫に頷く二人。
互いに恋敵である二人は己の選択に絶対の自信を持ち、余裕の笑みで交わす目線が火花を散らす。
映姫「……アリスの選んだそれはパチュリーの、パチュリーの選んだそれはアリスのキスマークです」
アリス・パチェ「「……え?」」
余裕の笑みもどこへやら、映姫の回答に、二人の目が点になる。
映姫「では、二人でキスをして下さい」
映姫はあくまでも淡々と、呆ける二人にキスを命じる。
まずアリスが、続いてパチュリーがのろのろと足を動かし、近寄って、顔を合わせる。
アリス「……すぐ終わらせて、次で必ず当てるんだから」
パチェ「勝ちを急ぎ過ぎたわね……次は絶対外さない」
思わず目線で火花を散らす二人だが、互いの唇が目に入るとそれが沈静化する。
アリス「……(なによ、インドア派だからって妙に柔らかそうな……)」
パチェ「……(見るからに入念にお手入れしてますって感じね……)」
そして二人は互いの唇に惹かれ合うと、目を閉じて――
(ちゅっ)
アリス「……(柔らかい……ナチュラルでいて、そのくせ潤いがあって……)」
パチェ「……(この弾力……心地良いわ……微妙な唇の動きが、また七色って感じで……)」
アリス&パチェ「「(味も見ておこう(ちろっ))」」
映姫「……(はぁ)」
パチェ「……これだわ。このキスマークに、魔法の森固有種のキノコの反応があるわ」
二人は別々の理屈により、魔理沙が日頃接するであろう物の反応を求めた。
だが、二人は別々のキスマークを指し示した。そう、少なくとも片方は、外れという事だ。
映姫「なるほど……では、よろしいですね」
確認を求める映姫に頷く二人。
互いに恋敵である二人は己の選択に絶対の自信を持ち、余裕の笑みで交わす目線が火花を散らす。
映姫「……アリスの選んだそれはパチュリーの、パチュリーの選んだそれはアリスのキスマークです」
アリス・パチェ「「……え?」」
余裕の笑みもどこへやら、映姫の回答に、二人の目が点になる。
映姫「では、二人でキスをして下さい」
映姫はあくまでも淡々と、呆ける二人にキスを命じる。
まずアリスが、続いてパチュリーがのろのろと足を動かし、近寄って、顔を合わせる。
アリス「……すぐ終わらせて、次で必ず当てるんだから」
パチェ「勝ちを急ぎ過ぎたわね……次は絶対外さない」
思わず目線で火花を散らす二人だが、互いの唇が目に入るとそれが沈静化する。
アリス「……(なによ、インドア派だからって妙に柔らかそうな……)」
パチェ「……(見るからに入念にお手入れしてますって感じね……)」
そして二人は互いの唇に惹かれ合うと、目を閉じて――
(ちゅっ)
アリス「……(柔らかい……ナチュラルでいて、そのくせ潤いがあって……)」
パチェ「……(この弾力……心地良いわ……微妙な唇の動きが、また七色って感じで……)」
アリス&パチェ「「(味も見ておこう(ちろっ))」」
映姫「……(はぁ)」
この後二人は延々とキスを続け、ファイト開始から半日経過の時点で水入り、無効試合となった。