「あー……なにかカオスな予感しかしないぜ」
魔理沙が頭を掻きながらけだるそうにぼやく。
「始まる前から腐らない腐らない。でもアリスってば腕相撲は強いんだよ。
てゆーか、あいつの関節技ってめちゃくちゃ痛いんだよね。
それと、臭いとか水虫の件に関しては対戦者には公開されてない情報だからオフレコでお願いね」
てゆーか、あいつの関節技ってめちゃくちゃ痛いんだよね。
それと、臭いとか水虫の件に関しては対戦者には公開されてない情報だからオフレコでお願いね」
過去の対戦を思い出したのか、顔をしかめながらフランが言う。
「オフレコとか誰に向かって言ってんだ……ともかく今度からあいつには体を触らせないようにするぜ」
「そんなことよりそろそろ始まるみたいだよ」
「そんなことよりそろそろ始まるみたいだよ」
見れば、幻想郷ファイトアリーナ中央に用意された、鬼同志の腕相撲にも耐えるように設計された厨合金製のテーブル(?)を隔ててアリスと文が対峙している。
「以前の対戦、見ましたよ。来るとわかっていれば技なんていくらでも防ぎようがあります。
力と技を兼ね備えた上に清く正しい天狗が、小手先の技しか取り得のない人形遣いに遅れを取るはずがないのです」
「誰の言い回しを真似てるのかは追求しないけど、それなら口で強さをひけらかすよりさっさと始めるのが筋じゃない?」
力と技を兼ね備えた上に清く正しい天狗が、小手先の技しか取り得のない人形遣いに遅れを取るはずがないのです」
「誰の言い回しを真似てるのかは追求しないけど、それなら口で強さをひけらかすよりさっさと始めるのが筋じゃない?」
厨合金製テーブルの周囲を回るように歩いていたアリスが歩みを止めて言う。
「たしかに仰る通りです。さっさと始めましょう」
筋力を行動によってアピールするためかどうかは定かでないが、文が見るからに重そうなテーブルを持ち上げて少し斜めになっていたテーブルの向きを正して下ろす。
そして、アリスから見えないように靴を脱いでいる。絶対蹴るつもりだろ……。
まぁ、アリスも同じように見えないように靴を脱いでいるので、ここはお互い様としておこう。
そして、アリスから見えないように靴を脱いでいる。絶対蹴るつもりだろ……。
まぁ、アリスも同じように見えないように靴を脱いでいるので、ここはお互い様としておこう。
「烏って、鳥類の中ではダントツで賢いみたいだけど、所詮鳥頭の中ではチャンピオンだっただけだったみたいね」
不敵に笑いながらアリスが言う。
「そうやって余裕ぶっこいてると痛い目に遭うということわざを知らくぁwせdrftgyふじこlp;@!!」
突然、文が口元を両手で押さえながらぶっ倒れてのた打ち回る。
「気付かなかったのかしら? 私が風向きを計算してこの位置を取ったことに。
風下に立った時点でとっくにあなたの負けは確定していたのよ。
風使いのくせにそんなことにも気付かないなんて、所詮は鳥頭ってことかしらね」
風下に立った時点でとっくにあなたの負けは確定していたのよ。
風使いのくせにそんなことにも気付かないなんて、所詮は鳥頭ってことかしらね」
あー……アリスさん? 風下側の観客席が阿鼻叫喚の地獄絵図になってるんですが……。
「これはもうえんがちょとかそういうレベルじゃないぜ。って言うかお前ら腕相撲する気ないだろ」
「ねぇ魔理沙……。今回はアリスのノックアウト勝ちでいいのかな……?」
「他にどうしろって言うんだよ……。腕相撲でノックアウトとか一体どうなってるんだよ……」
「ねぇ魔理沙……。今回はアリスのノックアウト勝ちでいいのかな……?」
「他にどうしろって言うんだよ……。腕相撲でノックアウトとか一体どうなってるんだよ……」
結果:風向きを計算して臭気で文をノックアウトしたアリスの勝ち。