「体の気の流れを操って涙腺を閉じれば!」
「人形たちに切らせれば私は大丈夫……」
「競技の後で、涙が出たという歴史を無かったことに……」
「このみじん切りスライサーを使えば被害は最小限に!」
「タマネギの汁から逃れられる運命を引き寄せるわ」
「タマネギの汁だけの死を操ればいいのよ」
「タマネギと目の間を永遠にすれば、私は被害を受けずにすむわね」
「乾を操ってタマネギの汁を一瞬で蒸発させれば……」
「人形たちに切らせれば私は大丈夫……」
「競技の後で、涙が出たという歴史を無かったことに……」
「このみじん切りスライサーを使えば被害は最小限に!」
「タマネギの汁から逃れられる運命を引き寄せるわ」
「タマネギの汁だけの死を操ればいいのよ」
「タマネギと目の間を永遠にすれば、私は被害を受けずにすむわね」
「乾を操ってタマネギの汁を一瞬で蒸発させれば……」
山田「能力禁止に決まってるでしょう」
「「「「「「「「ええーー!?」」」」」」」」
「「「「「「「「ええーー!?」」」」」」」」
もちろん能力以外も色々禁止。
みんなには包丁とまな板でちゃんとみじん切りに挑戦してもらう条件で、勝負開始――
と、ここでレミリアが待ったをかけた。
「審判。今回の勝負基準は何かしら?」
「タマネギみじん切り耐久。タマネギを切りながらどれだけの時間涙を流さずにいられるかです」
「反対するわ。それでは、タマネギを切るペースを遅くすれば、勝利が格段に有利になる」
「む……確かに」
「貴族たる私にそんなセコい真似はできないわ。
だから、タマネギを切った数で勝負させなさいな。これなら不平等は出ないでしょう?」
みんなには包丁とまな板でちゃんとみじん切りに挑戦してもらう条件で、勝負開始――
と、ここでレミリアが待ったをかけた。
「審判。今回の勝負基準は何かしら?」
「タマネギみじん切り耐久。タマネギを切りながらどれだけの時間涙を流さずにいられるかです」
「反対するわ。それでは、タマネギを切るペースを遅くすれば、勝利が格段に有利になる」
「む……確かに」
「貴族たる私にそんなセコい真似はできないわ。
だから、タマネギを切った数で勝負させなさいな。これなら不平等は出ないでしょう?」
というレミリアの意見が認められて、勝負は「幾つタマネギを切れるか」のチーム合計になった。
改めて勝負開始。
そして、いきなりレミリアが仕掛けた。
吸血鬼のパワーを無理やり生かした秘技、超速包丁さばき!
5個、10個、50個! 瞬く間にボウルが切られたタマネギで次々と埋まっていく。
これがレミリアの考え――涙が出る前に大量にタマネギを切ってしまえば!
「っっふぎゃぁあああ! 中指切れたぁあ!」
だがそれも一瞬のこと。包丁の扱いに慣れてないレミリア、中指の先を爪の真ん中あたりから切り飛ばしてしまった。
指先は神経が集中している、いくら吸血鬼だから再生するとは言え、これは痛い。
しかも、中指が切れた痛みに驚いているうちに、100個以上のタマネギを刻んだ汁のダメージがさらに涙腺を刺激。
ボロ泣きレミリア、すかさず現れた咲夜が血と涙と鼻水を拭いてあげた。そして映姫の判決。
「レミリア・スカーレット、記録0個」
「っで、な゛んでよ゛!」
「それはみじん切りではありません、千切りです」
改めて勝負開始。
そして、いきなりレミリアが仕掛けた。
吸血鬼のパワーを無理やり生かした秘技、超速包丁さばき!
5個、10個、50個! 瞬く間にボウルが切られたタマネギで次々と埋まっていく。
これがレミリアの考え――涙が出る前に大量にタマネギを切ってしまえば!
「っっふぎゃぁあああ! 中指切れたぁあ!」
だがそれも一瞬のこと。包丁の扱いに慣れてないレミリア、中指の先を爪の真ん中あたりから切り飛ばしてしまった。
指先は神経が集中している、いくら吸血鬼だから再生するとは言え、これは痛い。
しかも、中指が切れた痛みに驚いているうちに、100個以上のタマネギを刻んだ汁のダメージがさらに涙腺を刺激。
ボロ泣きレミリア、すかさず現れた咲夜が血と涙と鼻水を拭いてあげた。そして映姫の判決。
「レミリア・スカーレット、記録0個」
「っで、な゛んでよ゛!」
「それはみじん切りではありません、千切りです」
というわけで、レミリア脱落から改めて両チームタマネギ刻み再開。
割と早い段階でリタイアしたのはにとり、続いて幽々子だった。この二人は家事に慣れていない。
家事も得意な慧音、中華料理を得意とする美鈴、魔法の森で自給自足がデフォルトのアリスに対し、
意外にも料理経験が云千年単位で豊富な輝夜と神奈子が迎え撃つ。
3対2だというのに勝負は互角の様相を呈してきた、
ここでアリスが珍しく本気を出す。
器用さを充分に生かして、「タマネギ3個縦に積み重ねて切る」という荒業に挑戦。
目線と並行にすれば、飛んでくるタマネギの汁は一個分で済むはず、という考えだった。
が、これが失敗。3個も重ねると、その分目とタマネギが近くなり、モロに汁が飛ぶことになった。
痛くない感じない、と自分に言い聞かせつつ、その3個だけでも切ってしまうが、涙腺の直接刺激には耐え切れずに涙をこぼした。
続いて、薄目を開けて切っていた慧音が落涙。これで残るは美鈴のみ。
だが、この美鈴が幾ら経っても落ちなかった。平然と次から次へとタマネギを切っていく。
1時間ほど経った頃、輝夜が離脱。涙が落ちる前に戦場を後にし、日陰でそっと涙を拭いたという。
ここから、勝負は一昼夜続いた。夜が明けた頃、おなかがすいたという理由で神奈子リタイア。
こうして、美鈴が一人その後もタマネギを刻み続け、3ボスチームの勝利となった。
勝利の理由について、美鈴はこう語ったという。
「おなかがすいたので、飛んできた汁を吸い込んで飲んでたんです」
割と早い段階でリタイアしたのはにとり、続いて幽々子だった。この二人は家事に慣れていない。
家事も得意な慧音、中華料理を得意とする美鈴、魔法の森で自給自足がデフォルトのアリスに対し、
意外にも料理経験が云千年単位で豊富な輝夜と神奈子が迎え撃つ。
3対2だというのに勝負は互角の様相を呈してきた、
ここでアリスが珍しく本気を出す。
器用さを充分に生かして、「タマネギ3個縦に積み重ねて切る」という荒業に挑戦。
目線と並行にすれば、飛んでくるタマネギの汁は一個分で済むはず、という考えだった。
が、これが失敗。3個も重ねると、その分目とタマネギが近くなり、モロに汁が飛ぶことになった。
痛くない感じない、と自分に言い聞かせつつ、その3個だけでも切ってしまうが、涙腺の直接刺激には耐え切れずに涙をこぼした。
続いて、薄目を開けて切っていた慧音が落涙。これで残るは美鈴のみ。
だが、この美鈴が幾ら経っても落ちなかった。平然と次から次へとタマネギを切っていく。
1時間ほど経った頃、輝夜が離脱。涙が落ちる前に戦場を後にし、日陰でそっと涙を拭いたという。
ここから、勝負は一昼夜続いた。夜が明けた頃、おなかがすいたという理由で神奈子リタイア。
こうして、美鈴が一人その後もタマネギを刻み続け、3ボスチームの勝利となった。
勝利の理由について、美鈴はこう語ったという。
「おなかがすいたので、飛んできた汁を吸い込んで飲んでたんです」