東方ファイトスレ @まとめウィキ

32スレ第22戦

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tohofight

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次回の東方ファイトはボクシング――
因縁の対決に相応しい種目に対し、一週間の準備期間が設けられる。
しかし文は新聞の用意が忙しいからと言ってろくに準備もせず、
直前になって疲れが溜まったと嘯いて永遠亭にお邪魔した程度。
そしてファイトの朝、大妖精の篭る山へと迎えに行った小町は、
臓器を抜かれて横たわる巨大熊の死骸と、血に濡れた手でそれを見下ろす大妖精、いやDie妖精の姿を発見した。
Die妖精「東方ファイトですから……事故もありえますよね……?」
そう言ってDie妖精は血濡れの手で口元を隠し、おかしそうに笑い声を上げた。

映姫「能力の使用は反則になります。では両者コーナーへ」
レフェリーに扮した映姫が二人の体に触れ、凶器が無いのを確認すると指示を出す。
文「能力禁止では、折角の瞬間移動殺法もお預けですねぇ」
Die妖精「ええ。そっちも風でガードなんて甘い事は出来ませんよね」
映姫「いい加減にしなさい、両者コーナーへ!」
早くも舌戦を始めようとする二人をコーナーに向かわせると、リングサイドで小町がゴングを鳴らした。

Die妖精「先手必勝ッ!」
開幕、軽さを活かしたダッシュで一気に肉薄すると、低い姿勢から伸び上がり、文の顔めがけてパンチを放つ。
余裕の表情でグレイズを試みる文だったが、目を細めると大きくそのパンチを避ける。
文の避けた後には小さな鎌鼬が起こり、文の毛先を切り落とす。
文「この私の顔に、風で傷を作ろうなんて……随分余裕ねぇ」
とはいえ流石に顔と顎は守る気になったのか、ガードを上げる文。
しかしそれを見たDie妖精は、狙い通りと口の端を上げ、懐に潜り込む。
Die妖精「顔は見せ技……本命はこっちよ!」
小柄ながら体重を乗せた一撃を、文の肝臓めがけて打ち込む。
顔や顎への攻撃は難しく、またローブローに意味は無い。考えた結論が、レバーブローだった。
正確に拳が肝臓の位置を捉えたのを感じ、思わずDie妖精の表情が緩む。しかし――
文「あら、それで攻撃のつもり?」
Die妖精「えっ……効いてない!?」
余裕の薄笑いで見下ろす文に、思わず驚くDie妖精。二発、三発と打ち込んでもやはり反応はない。
Die妖精「……(こうなったら……Die往生流奥義、三月殺し!)」
拳を構え直すと、先程とは力加減も角度も変えた、殺人拳を同じ肝臓めがけて繰り出す。
文「おお、こわいこわい。ボクシングはもっと優雅にやる競技よ」
Die妖精「……くっ!(手応えが無い……そんなはずは!あいつだって生き物でしょう!?)」
必殺の拳も通じなければ、Die妖精は一歩離れる。
片手を引き、片手をそれに重ね、構える振りをして、グラブをずらして先端に隙間を作る。
その中で指先を伸ばすと貫手を作り、反則上等の必殺の一撃を狙う。
Die妖精「(Die往生流、奪命貫手!射命丸文、死ぃねよやぁーッ!)」
低姿勢のままダッシュしたDie妖精は、体ごと拳を当てる。
肝臓部分に密着したグラブの先は破け、貫手の先端が射命丸の肌を貫く。そして――
Die妖精「なっ……無い!?」
文「残念だったわね……もう万策尽きたでしょう?お休みなさい」
指先が狙った臓器を捉えられなければ、再度驚き、声を上げるDie妖精。
文は余裕の表情のまま拳を構えると、強烈なボディブローによりDie妖精を一撃で気絶させた。

永琳「なるほど、流石……嫌われ慣れしてる、とでも言うべきかしら」
鈴仙「だからって、まさか勝負に備えて肝臓を抜くなんて……」
永琳「まあいいわ。帰るわよ、ウドンゲ。手術の準備をしなくちゃ」
鈴仙「はい、肝臓を戻すんですね」
永琳「あと、理性と良心をね」
鈴仙「あれ、そんな物があったんですか?」
永琳「なかったのよ」
鈴仙「……は?」
永琳「なかったから、ちょっと培養しておいたの。
今度主役を張るでしょう?そこで悪さをしないように、ちゃんと埋め込んでおかないとね」
鈴仙「……えー、まさか……いや、そうですね、はい」

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