寒風吹きすさぶ北の海で開催される事になった今回の東方ファイト。
予想通りというか、競技実施前に騒動が起こった。
「だめ! だめに決まってるでしょう! アリスちゃんが死んじゃうじゃない!」
「おかーさん。わたしなら大丈夫だから。頑張ろう?」
予想通りというか、競技実施前に騒動が起こった。
「だめ! だめに決まってるでしょう! アリスちゃんが死んじゃうじゃない!」
「おかーさん。わたしなら大丈夫だから。頑張ろう?」
子供を庇って怒る親と、親を説得する子供という魔界ではよくある光景がひとしきり展開された後、
永琳・紫合作のバイタルチェック式神をつけて競技が行われる運びとなった。
心拍や血圧など、バイタルサインが異常値を示したら即座に負けとみなし、スキマで安全な場所へ回収する手筈である。
永琳・紫合作のバイタルチェック式神をつけて競技が行われる運びとなった。
心拍や血圧など、バイタルサインが異常値を示したら即座に負けとみなし、スキマで安全な場所へ回収する手筈である。
競技の下馬評はポテンシャルこそ高いものの、小柄で体温を奪われやすいアリスは不利。
まず神綺の安定勝利かと思われた。
まず神綺の安定勝利かと思われた。
しかし魔界神ともあろう人が寒中水泳ぐらいでへこたれるはずが無いと信じて無心に泳ぐアリスと、
わが子が必死に泳ぐ姿に心を掻き乱されっぱなしの神綺ではルール上の差が大きすぎた。
冷水で毛細血管は収縮する一方神綺の心拍は上がり続け、それに伴って血圧が急上昇。
体力的にはまだ余裕があるものの、このままでは血管が破裂しかねない。式神チェックに引っかかった所で即刻回収された。
一方アリスは予想外に頑張り、25m地点にまで到達した。
まだバイタルは問題ないものの、勝負がついた以上無理をさせる必要もないと判断されて回収された。
わが子が必死に泳ぐ姿に心を掻き乱されっぱなしの神綺ではルール上の差が大きすぎた。
冷水で毛細血管は収縮する一方神綺の心拍は上がり続け、それに伴って血圧が急上昇。
体力的にはまだ余裕があるものの、このままでは血管が破裂しかねない。式神チェックに引っかかった所で即刻回収された。
一方アリスは予想外に頑張り、25m地点にまで到達した。
まだバイタルは問題ないものの、勝負がついた以上無理をさせる必要もないと判断されて回収された。
回収先にて、完全に目を回して時々うわごとのように自分の名を呼ぶ神綺を見たアリスは、
嬉しい一方で「あんまり長く親元にいるとお母さんのためにならないかも……」と思ったという。
嬉しい一方で「あんまり長く親元にいるとお母さんのためにならないかも……」と思ったという。
勝者アリス