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32スレ第30戦

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tohofight

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だれでも歓迎! 編集
状況確認のためスナックみすちーを訪れた小町を出迎えたのは、赤のパーティードレスにショールを羽織った一輪だった。
僧侶としていささかどうかという以上にチャラい服装に目を丸くした小町だったが、
その盛況ぶりは一輪へと熱い視線を送るスナックの客を見れば一目瞭然だった。
一輪「いらっしゃい。ミスティア姐さん、こっちに一人追加よ」
くだけた感じの口調が服装に合っていて、夜も勝負も始まったばかりだというのに既に客は盛り上がっている。

大妖精「すいません、遅れちゃいました」
遅れてやって来た大妖精は、店内の熱気に若干引きつつも健気に笑顔を浮かべ、挨拶をする。
すると、一輪を取り巻いていた客達は、意味ありげな視線を大妖精に集中させる。
客A「ほぅ、あれが……」
客B「なるほど、確かに……美味しそうだ」
客C「あの新聞に書いてあった通りだ」
大妖精の格好はいつも通りだったが、店の空気に対してあまりに無垢な少女の姿は、
文の策により文々。新聞に書かれた事もあって、店に集まった客の視線を集めてしまっていた。
一方で客の意味深な呟き声の会話を理解しかね、小首を傾げながら笑顔をキープする大妖精。
奥の方の席へと腰を下ろすと、一輪の元から半分以上の客が大妖精の方へと移ってしまう。

大妖精「えっと……ありがとうございます、皆さん」
客A「いやー、本当に可愛いなぁ。まさに妖精みたいだ」
客B「この子は妖精だろ。きみ、大妖精って言うんでしょう?」
大妖精「あ、はい。妖精の、大妖精です」
初々しく頭を下げての挨拶に、客の顔がまた緩む。そして……
客C「それでさ、きみの……身体が美味しいって新聞で読んだんだけど?」
大妖精「えー、妖精は食べられませんよー」
客A「いやいや、そっちの意味じゃなくてさ」
大妖精「はぁ……どういう意味なんですか?」
客B「それはもちろん、なぁ?」
客A・C「「なぁ」」
大妖精「??」
客の笑顔に何か嫌な物を感じつつも、堪えて笑顔の大妖精。
行動に出ようとする客が居ないのは、小町が睨みを効かせているからで、
いつ会話の裏の意味を説明してskmdyしてもおかしくない状況だ。

一輪「くっ……何よ、あんな子供……あー、なんだか暑くなっちゃったなー」
一方、客を奪われた一輪は、羽織っていたショールを脱ぎ、胸元の大きく開いたドレス姿になる。
小町の睨みもあって大妖精に脈なしと見た客の一部が、そちらへと少し流れる。
しかし人数は五分と五分である。

一輪「……(こうなったら最後の手段よ!)」
客は二人の間を行き来し、色気を求めて一輪につく客と、癒しを求めて大妖精につく客とに分かれる。
人数も雰囲気も五分の情勢にミスティアが頭を悩ませていると、店の扉が開いた。
ミスティア「あ、いらっしゃ……ちょっと多くない?」
里人たち「いや、よくわからないんだけど、足が勝手にこっちに……」
一輪「いらっしゃーい、ほら、こっちの席が空いてるわ。どうぞ」
大妖精「うわぁ……」
店一杯に押し寄せた里人に、軽い恐怖心があるのか奥に隠れる大妖精。
一方一輪は店の中央に陣取り、大勢の客の相手をこなしている。
ミスティア「これは勝負あったわね」
小町「んー……まあ、そうだね。物言いをつけても良いんだけど、大妖精があれじゃあね」
ミスティア「物言い?」
小町「さっき言ってたろ、足が勝手にって。きっと入道を使ったんだよ」
ミスティア「あぁ……まあ、入店の時点で条件は互角って考えれば」
小町「人数勝負でなきゃ勝てたんだろうけどねぇ」
大妖精「あはは……そ、そろそろ失礼しますね」
客D「帰り道に気をつけてね、大ちゃん」
客E「頑張るんだよ、大ちゃん」
大妖精「はい、ありがとうございます」
小町「……そもそもこの店に不似合いじゃないかい?」
ミスティア「失礼ね……まあ、確かにそうだけどさ」

結果:大妖精が人数と熱気に負けてしまい、半リタイヤ。乗り切った一輪の勝ち。

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