アドマイヤラプラスは、日本の競走馬、種牡馬。
主な勝ち鞍に、2023年の大阪杯、2023・24年の天皇賞秋、2024年のクイーンエリザベス2世カップ、インターナショナルS、ジャパンカップ。
現役時代に国内外でGⅠを6勝。先行力とスピードを生かし、屈指の強豪世代と呼ばれる2022クラシック世代の筆頭格となった。
主な勝ち鞍に、2023年の大阪杯、2023・24年の天皇賞秋、2024年のクイーンエリザベス2世カップ、インターナショナルS、ジャパンカップ。
現役時代に国内外でGⅠを6勝。先行力とスピードを生かし、屈指の強豪世代と呼ばれる2022クラシック世代の筆頭格となった。
欧州表記 | Admire Laplace |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 栗毛 |
生誕 | 2019年4月15日 |
死没 | (現在存命中) |
父 | ドゥラメンテ |
母 | サニーバード |
母の父 | Siyouni |
生国 | 日本 |
牧場 | 追分ファーム |
馬主 | 近藤旬子 |
競走成績 |
血統背景
父ドゥラメンテは2015年の2冠馬。早逝したものの5世代の産駒からタイトルホルダー、リバティアイランドなどの多くの活躍馬を出した。
母サニーバードはフランス産馬でJRAで2勝。母父Siyouniはフランスの種牡馬で、凱旋門賞馬ソットサスなどを輩出している。
牝系をたどると英オークス馬サンプリンセスにたどり着く。
母サニーバードはフランス産馬でJRAで2勝。母父Siyouniはフランスの種牡馬で、凱旋門賞馬ソットサスなどを輩出している。
牝系をたどると英オークス馬サンプリンセスにたどり着く。
現役時代
2021年の8月末の新潟の2歳新馬戦を勝利し、続くアイビーステークスも連勝。重賞初挑戦となる東スポ杯2歳Sでは、人気を分け合ったグロリアスブレイズにわずかに差し切られ2着。ホープフルSに向け調整されていたものの、筋肉の疲労が強かったためここは回避した。
「輸送に慣れさせたい」という意図から、陣営は京都で開催される翌年のきさらぎ賞を復帰戦とする。ここを先行策で押し切り重賞初制覇し、皐月賞に直行した。
レースではグロリアスブレイズを凌ぎつつ最終直線で1度先頭に立ったものの、後方から足を伸ばしたグランドカプリースに差しきられ2着に終わる。
続く日本ダービーは先行集団を追走して直線で伸びたものの、後方から一気に末脚を発揮したグロリアスブレイズに差しきられての3着。
レースではグロリアスブレイズを凌ぎつつ最終直線で1度先頭に立ったものの、後方から足を伸ばしたグランドカプリースに差しきられ2着に終わる。
続く日本ダービーは先行集団を追走して直線で伸びたものの、後方から一気に末脚を発揮したグロリアスブレイズに差しきられての3着。
秋は距離適性を考慮して天皇賞(秋)を目標とし、前哨戦として毎日王冠に出走。先行して終盤で抜け出したところをライズザフラッグに差しきられての2着だったが、実力は示す形になり、有力馬として天皇賞(秋)に挑む。
しかし、本番の天皇賞(秋)では最終直線で伸びを欠き9着に終わる。レース終了直後に鞍上の福永祐一騎手が異変を感じて下馬。レース後の検査により軽度の骨折と炎症が判明したため、急遽治療・放牧がおこなわれた。
しかし、本番の天皇賞(秋)では最終直線で伸びを欠き9着に終わる。レース終了直後に鞍上の福永祐一騎手が異変を感じて下馬。レース後の検査により軽度の骨折と炎症が判明したため、急遽治療・放牧がおこなわれた。
幸いこの怪我の治りは速く、翌年3月の金鯱賞にて、新コンビとなる横山武史騎手鞍上で復帰。先行集団を追走して直線でも伸び、最後は手綱をやや緩める余裕を見せながらゴールし、世代の実力者の面目を示す重賞2勝目を挙げた。
次走となった大阪杯ではグロリアスブレイズに次ぐ2番人気に。鞘重馬場となる中でも安定した走りを見せ、終始後手に回り9着に終わったブレイズを尻目に勝利。念願のG1初勝利を飾った。
G1馬として挑んだ宝塚記念は、やや外を回される結果となりながらも直線でいったんは先頭に立つが、グロリアスブレイズに差しきられ、さらに外から飛んできたフルールドゥオーロにも差しきられての3着。横山騎手は敗因を「距離の得意不得意もあるが、良いポジションを取り切れなかった」と語った。
次走となった大阪杯ではグロリアスブレイズに次ぐ2番人気に。鞘重馬場となる中でも安定した走りを見せ、終始後手に回り9着に終わったブレイズを尻目に勝利。念願のG1初勝利を飾った。
G1馬として挑んだ宝塚記念は、やや外を回される結果となりながらも直線でいったんは先頭に立つが、グロリアスブレイズに差しきられ、さらに外から飛んできたフルールドゥオーロにも差しきられての3着。横山騎手は敗因を「距離の得意不得意もあるが、良いポジションを取り切れなかった」と語った。
次走は天皇賞(秋)で、宝塚記念を制したフルールドゥオーロとの一騎打ちと目された。道中は先団6番手を追走し、レース終盤では早めに仕掛けて先頭に立つ。最後は追い込んでくるフルールドゥオーロの猛追をアタマ差しのぎ切り、GI2勝目を挙げた。
ジャパンカップと天秤にかけて出走した有馬記念では、いつものように先行策でレースを進め、終盤で先頭に立つ勢いを示したが、そこからの伸びが悪く4着。5戦3勝でこのシーズンを終えた。
ジャパンカップと天秤にかけて出走した有馬記念では、いつものように先行策でレースを進め、終盤で先頭に立つ勢いを示したが、そこからの伸びが悪く4着。5戦3勝でこのシーズンを終えた。
5歳初戦は初の海外遠征となるドバイターフだったが、ここはゴール寸前で差しきられて2着。帰国後、再度の海外遠征として、香港のクイーンエリザベス2世カップに挑戦。ここには現地の絶対王者であるインディファティカブルが出走しており、不利という見方も多かった。しかし実際のレースでは最終直線でも粘りを見せ、追い込むインディファティカブルからハナ差で粘り切り、見事勝利。日本及び香港の競馬ファンから名勝負として賞賛されるに至った。
勢いに乗った陣営は、英国のインターナショナルSに乗り込む。昨年の英ダービー馬ロンドンアイや、フランスのダヴ―ら強豪が出走する中、見事勝利。ゼンノロブロイの同レース挑戦から19年目に、英国G1制覇の快挙を達成した。
勢いに乗った陣営は、英国のインターナショナルSに乗り込む。昨年の英ダービー馬ロンドンアイや、フランスのダヴ―ら強豪が出走する中、見事勝利。ゼンノロブロイの同レース挑戦から19年目に、英国G1制覇の快挙を達成した。
帰国後、連覇を目指して天皇賞(秋)に出走。この年の皐月賞馬とダービー馬などを含む下の世代の強豪が挑む中、悠然と先行し、終始有利に立ち回って完勝。王者の座を維持し、貫禄を見せつけた。続くジャパンカップでは先団から脚を伸ばし、グロリアスブレイズの猛追を抑え込んで勝利。GI6勝目となる。
本来はこれを引退レースにする予定だったが、秋古馬3冠の可能性が浮上したこと、陣営に出走の機運が高まったこと、状態が想定以上に早く回復したことも相まって、急遽有馬記念への出走も決定。結果はグロリアスブレイズがラストランを飾る中での3着となり、リベンジを達成される形となった。
この年、GI4勝の活躍により、最優秀4歳以上牡馬及び年度代表馬を獲得している。
この年、GI4勝の活躍により、最優秀4歳以上牡馬及び年度代表馬を獲得している。
エピソード
大変穏やかな性格であり、牧場の育成担当者は「いつもボーッとしていて、周りが騒いでいても特に反応せずにそれを眺めていた」と語っている。
調教師は「2歳から3歳にかけては真面目過ぎた。明らかに走りが力んでいる」と語っており、実際新馬戦ではかなり掛かり気味にレースを進めているのが分かる。4歳以降は気性が安定し、掛かり癖もほとんどなくなった。
調教師は古馬入り以降のこの馬の成長を「サボりが上手くなった。調教とレースの違いを理解していて、レースが始まるギリギリまでやる気を出さないようになった。この賢さ、そしてメリハリの付け方がラプラスの強さの理由だったと言ってもいい」と語っている。
調教師は古馬入り以降のこの馬の成長を「サボりが上手くなった。調教とレースの違いを理解していて、レースが始まるギリギリまでやる気を出さないようになった。この賢さ、そしてメリハリの付け方がラプラスの強さの理由だったと言ってもいい」と語っている。
調教助手は育成に関わった立場から、「馬場にはゆっくりのっそりやってくる。いざ走らせると、どれだけ追っても走りそうな気配がない。条件馬相手の追いきりであっても特に先着しようとする意欲が感じられず、ほぼ同時にゴール。そして来た時とと同じように、ゆっくりと厩舎に戻っていく。調教に関わる身からすれば奇妙ではあったが、同時にそういう馬がいざレースとなれば恐ろしいスピードを発揮する辺りに面白さを感じた」と語っている。