裏出雲に伝わる縁起絵巻に書かれている四体の異形。
描かれている四体は古い日本の伝承に出てくる化物や妖怪そのままで、不気味さと懐かしさを同時に覚える姿の絵として並んでいる。
永い年月を生きた獣が神格化した、低級な神に近いものたち。
かつては裏出雲が契約を交わし、
黄泉軍と戦うための戦力として裏出雲の支配下に置かれていた
簡単に言えば善玉妖怪。
永い年月のあいだに自然と忘れ去られ、今は裏出雲との契約が消滅してしまっているため、
大地は
黄泉路の浄化と並行して精霊たちと再契約を結ぶことになる。
契約を結ぶには、まず拳を交わし相応の力を示すことが必要。神格化した精霊といえども元は動物霊であるため、力を認めたものにしか従わないためである。
また、契約を交わすのは男である大地でなくてはならず、女である
穂波では契約できない。
というのも、契約のためには精霊と男の陰陽を和合させ、放たれる“精”を精霊が受け止めねばならないためである。