発言者:[[ジョージ・ゴードン・バイロン]] 対象者:[[自称“三本指”の男>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/254.html]] [[己の賜力>狂人塔楼]]の中で[[《伯爵》]]の残した[[マジェンタ]]と繋がり、姿を消した彼の望みに対し想いを募らせていたバイロン。 そんな彼の前に&ruby(トライフィンガー){[[三本指]]}を名乗る包帯男が正面から堂々と襲いかかるも、 そのあまりに無計画で&bold(){執念}を感じさせぬやり方に、バイロンはその男は本物の三本指ではないと容易く見抜いた。 「茶番」は終わりだと告げ、殺意も滲ませながらバイロンは、 かつて自分を狙ったという“三本指”、異形なる者の名前を名乗ったその男の真意を問い質す。 それに対し、男はこの邂逅の真の目的をあっさりと告げる─── &size(13){&color(#E50000){&bold(){『本物の&ruby(トライフィンガー){三本指}に逢いたくはないか?} }} &size(13){&color(#E50000){&bold(){もし、あんたが奴と闘って勝つ自信があるのなら……その正体を教えてやってもいい』}}} &ruby(ブルーブラッド){[[藍血貴]]}の中でも、《伯爵》を除けば最も永く生き、血の力を蓄えてきたバイロンに対して、あまりにもあからさまな挑発。 年功序列、血統の尊さが何より優先される[[鎖輪社会>鎖輪]]の常識から言えば、自殺行為のような物言い。 だが、その言葉を吐いた男はそんな“暫定”最強格の藍血貴を前にしても、平然とした調子を崩しておらず…… &bold(){そして何より、バイロンの興を惹いたのは、自分と同類の匂いを感じさせる、夢見る童のようなその無邪気さであった。} 結果…バイロンは、この素性の知れぬ男の誘いに乗ってみることに決めた。 客観的にみれば不明な点だらけで疑う要素しかない、&bold(){新たな“踊り”の相手に、}バイロンは告げる――― &big(){&color(#604C99){&bold(){「“行為”に予め意味を問うのは、怯懦の表れだ。}}} &big(){&color(#604C99){&bold(){その者の価値を保証するのは、何を考えたかではない。何を為したかということでしかないというのに」}}} &big(){&color(#604C99){&bold(){「……故に、私は自他の行為に意味を問わない。}}} &big(){&color(#604C99){&bold(){&ruby(それ){意味}は常に、行為の後を追いかけてくる影に過ぎんと判っているからだ」}}} &bold(){数多の命を喰らい、同時に見下ろしてきた過去を背に、彼はそれが当然だとする。} そして――包帯の男が語った&color(black){&bold(){真の三本指の名前}}を聞き、バイロンは &size(17){&color(#604C99){&bold(){「なるほど……その者が正体ならば、確かに私と因縁がある訳だ。&ruby(・・・・・・・・){それだけではなく}&size(15){&italic(){───}}な」}}} まだ見えぬ血の香り、嵐の兆しを感じ取り……&color(darkslateblue){その魔性の麗貌に深い笑みを浮かべていたのだった。} &size(19){&color(#661745){&bold(){「おまえと私は似ている。憧憬という灯火を翳し、}}} &size(19){&color(#661745){&bold(){縛りなき荒野を流離う旅人……共に、目指すは己を魅了し導いた超越者との再会」}}} ――後にバイロンは、包帯の奥に真実を隠す男にこう告げて、自分と《伯爵》との因縁を語り聞かせる。 &size(12){&color(#671755){&bold(){不死の命に驕れる血族を罰する真の“王”の到来を求め、あらゆる悪逆非道を躊躇いなく実行する魔人。}}} &size(12){&color(#cc0000){&bold(){弱者でありながら妄執で縛りを超えた“先駆者”の復活を望み、同族の血を喰らう鬼の贋作。}}} &size(12){&bold(){&color(#9d0707){引き起こすは無秩序と破壊。}&color(#671755){恋焦がれるは、偉大なる&ruby(ヴァンパイア){吸血鬼・超越者}。}}} &size(13){&color(#671755){&bold(){他者の輝きに目を灼かれた狂気の二人が、掟、縛りの象徴たる鎖輪を「儀式」の場とすべく動き出す}―――}} ---- #comment