指揮官マレーネ、覚醒す。
拠点で割り当てられた自室で休息する凌駕の元に、訪れたのはマレーネ。
先程は現状を無視し、余りに感情的になり過ぎたと――謝罪し、そういった人としての生の感情を無理に抑え込む事はないと、
年上らしく彼女を受け止めようとする凌駕の言葉にも、背負った使命を果たす事が最優先だと少女は頑なになってしまう。
そうして立ち去ろうとするマレーネを一人にはしておけず――凌駕は衝動的に、その小さな手を掴み語りかける。
等身大のマレーネという女の子……
高嶺よりも幼く、小さいその姿。
そんな彼女がひたすらに戦って戦って――そこで未来を終わりにしてはならないだろう。
どれだけ絶望的な現実でも――俺達人は想像や仮定の中から答えを導き出すことだってできるだろうと。
――そう、例えば戦いが終わったらマレーネには秋月家の養女に入ってもらう、とか。
俺にとっては妹が一人増えるのかな? 高嶺も自分より幼い妹にお姉さんぶりたがるのだろうな……。
―――だがその例えは、マレーネのデリケートな部分を再び刺激するものだったらしく……
「ば……馬鹿かッ、貴様は!」
「……くそっ、何故だ。貴様と話していると、何故こうも感情を乱される……」
「貴様が、そんなだから……あの人みたいに優しくするから………」
眼帯を抑え、消え入るような声で呟くマレーネ。
そして次に彼女は掴まれた手を振りほどき……小さな体で凌駕を押し続ける―――
その行動の真意を測りかね、流れに任せるか―――そう軽い気分でベッドに倒された凌駕は、驚愕する。
マレーネの小さな両手が、自分のズボンのベルトに伸びていたのだから。
硬直する凌駕に邪悪な笑みを浮かべながら――少女は告げる。
「貴様の勘違いを正してやろうと思ってな。私が妹などではないと、その躰にはっきりと教え込んでやる」
「こんな事をされてしまえば、もう馴れ馴れしく私を妹扱いはできまい。妹と寝る変態の兄などと呼ばれたくなければな……」
「いささか未発達なのは否めんが、既に私も女としての機能は有している……ふふ、私を侮ったな。たっぷりと汚してやるぞ……」
説得も虚しく――自分の感情を制御できないままマレーネは、ヤケクソ気味にお前と最後までシてしまって、弱みを握ってやるとまで宣言。
妹のように見ていた指揮官は、今、秋月凌駕にとっての天敵……女という未知の存在へと生まれ変わろうとしていた……
- 妹のように扱われるのが嫌だからって、キレて何やらかしてんの? -- 名無しさん (2020-05-03 15:05:40)
- ゴムなしで既成事実作ってるだけだから無問題 -- 名無しさん (2020-05-04 20:13:42)
最終更新:2020年06月17日 18:48