理外学
空想科学 - Vicipaedia
最終更新:
vicipaedia
-
view
目次
概要
空想科学は、物語構造の解析、物語間の航行技術の開発や、上位/下位物語層の動向調査を行う学問である。
![]() |
Fig.1 物語間の関係について表現した抽象図 |
"神へと至ること"を目指した旧十字教神秘主義は、空想科学の最も古い研究例ということもできる。
成立
2009年の"嘆きの水曜日事件"で発生した数多くのインシデントの一つである"下位物語によるメタ干渉"は、それまで机上の空論とされていた物語仮説の注目とメタシナリオへの警戒を一層強めることとなった。
主な研究
物語仮説は安全保障上の重大な懸念点であり、国連超常安全保障理事会の主導の下いくつかの研究計画が秘密裏に進行中である。
バベル計画
バベル計画(バベルの塔計画)は、聖典の記述になぞらえて命名された、"下位物語によるメタ干渉を阻止する"ことを目的とする研究である。下位物語への潜入調査は上位に対してのそれより遥かに簡単であるが困難は多く、PAMWACなど民間団体とも協力しながら潜入技術の開発/改良を行っている。
現在までに「メタ認知インシデント」と呼ばれる下位物語層の住人が上位物語の存在に気づく現象はそれほど多く見られていない。
現在までに「メタ認知インシデント」と呼ばれる下位物語層の住人が上位物語の存在に気づく現象はそれほど多く見られていない。
拉致被害者の奪還
並行物語に拉致された被害者を奪還する試みは、各国の迷子保護局などの機関で行われている。残念なことに追跡技術の不足や拉致技術で劣る場合がほとんどであるため、拉致先の特定、交渉、奪還はいずれも難航している。
ゲマトリア計画
ゲマトリア(数秘術)は、元は神智学の一分野であり、数秘術により"神へと至ること"を目的とした研究である。現在のゲマトリアは数秘術に限らず様々な手段で"上位物語へ至ること"を目的として研究している。
上位物語の存在は我々の安全保障において非常に重大な懸念点である。未だ実在こそ証明されてはいないものの、下位物語の存在とこれまでの物語構造の調査から、実在はほぼ確実と見られている。
上位物語の存在は我々の安全保障において非常に重大な懸念点である。未だ実在こそ証明されてはいないものの、下位物語の存在とこれまでの物語構造の調査から、実在はほぼ確実と見られている。
表現規制勧告
下位物語住民の権利保護と倫理的懸念のため、「不道徳な表現の規制」「青少年の保護」を名目に過度な表現を減らすことを目指す工作活動。PTAや各権利者団体、活動家に呼びかけ社会運動化することを狙っていたが、ポリコレの活性化など予期しない事態が発生し、有害図書指定などを除けばあまり上手く行っていない。
小ネタ
- 嘆きの水曜日
- 2009年の9月16日はあらゆる意味で災厄の日であり、超常テロや指定異常存在の収容違反事案、大規模海洋災害などが発生した。これらの
不自然な同時多発と"メタ干渉"は、物語仮説の重要性を大いに高めた。
- 物語仮説
- 小説の中、ゲームの中、夢の中など、世界はより上位の物語世界の中の物語であるという仮説。世界は樹形に連なった物語構造鎖を成しており、私達の世界は高い確率でその枝葉にすぎないと考えられている。
- メタ干渉
- 平たく言えば第四の壁を突破されること。嘆きの水曜日事件以後そのような事案は発生していないが、一度発生した以上は可能であるという事実が重要であり、下位物語への潜入調査と必用であれば物語改変が行われている。また、逆に上位物語への干渉の試みも行われている。
- 神の盲点
- 「書かれたこと、想像されたことが世界の全てではない」というのを端的に表した言葉。実のところ、いわゆる「原作でもアニメでも言ってないだけ」のセリフは本当に言っている可能性があり、物語世界の創造者の見ていないところにも世界は広がっている。現実力学の言葉を借りれば、観測者がいないにも関わらず力場強度が保たれる場所は視界の範囲内であり、そうでないところは盲点である。
空想科学研究は、その機密性からほとんどが神の盲点で研究されている。
- PAMWAC(アニメキャラクターと結婚するための研究計画局)
- 名前の示す通り、アニメキャラとの結婚を目指すいわゆるパラオタク(パラテックとオタクを合わせたかばん語)の集まりであり、下位物語への潜入技術にかけてはエキスパートな民間団体。研究提携や下位物語への潜入調査の依頼など、多くの点で協力してもらっている。しかしながら、彼らは同時に下位物語から登場人物を"引っ張り出す"(拉致る/エルマると呼ぶ場合もある)技術に関してもエキスパートであり、構成員の一部は指定テロリストである。
- 迷子保護局
- 国連、及び主要各国に設置されている機関。主な業務内容は、並行物語や下位物語層から迷い込んだ者を保護し、勾留又は送還することと、並行物語に拉致された被害者を奪還することである。