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第一話 「緊急事態?」 (2)
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匿名ユーザー
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夜の街は、ただ寂しい。
大きな市街ともなれば、夜も歓楽街で華やかかつにぎやかに彩られるのだが、今いるこの小さな街では、夜を主とする酒場さえ見あたらない。灯りもなく、ほんのわずかな星明かりが照らす。
闇と静けさが支配する空間を、オルニアは歩いている。土を踏みしめる音が小さく響く。
「で? 何があるの?」
シーズに示された方に進んでいるが、彼曰くの「緊急事態」について詳しい説明は成されていない。
だが、
『分かりません。漠然として、かつ明確に何かがあると啓示があっただけです』
何の役にも立ちはしない。
それでも歩き続けて。
「………………」
街を出てしまった。この街は森の中にある。一歩出れば、木々が乱立する自然が立ちはだかる。視界を遮る黒々とした幹が、左右を阻む。
「……まだ?」
湿った土が気持ちの悪い感触を伝えてくる。そういえば、寝る前は雨が降っていた。もともと柔らかい土をしているこの近辺は、どこも似たような状況だろう。
オルニアは右手から光を出し、転ばないように照らしながら歩いている。
大きな市街ともなれば、夜も歓楽街で華やかかつにぎやかに彩られるのだが、今いるこの小さな街では、夜を主とする酒場さえ見あたらない。灯りもなく、ほんのわずかな星明かりが照らす。
闇と静けさが支配する空間を、オルニアは歩いている。土を踏みしめる音が小さく響く。
「で? 何があるの?」
シーズに示された方に進んでいるが、彼曰くの「緊急事態」について詳しい説明は成されていない。
だが、
『分かりません。漠然として、かつ明確に何かがあると啓示があっただけです』
何の役にも立ちはしない。
それでも歩き続けて。
「………………」
街を出てしまった。この街は森の中にある。一歩出れば、木々が乱立する自然が立ちはだかる。視界を遮る黒々とした幹が、左右を阻む。
「……まだ?」
湿った土が気持ちの悪い感触を伝えてくる。そういえば、寝る前は雨が降っていた。もともと柔らかい土をしているこの近辺は、どこも似たような状況だろう。
オルニアは右手から光を出し、転ばないように照らしながら歩いている。
オルニアは“消現の奇跡”という力を持つ。手で触れた状態であらゆるものを現し、手に触れた状態ならあらゆるものを消せる。その両手は決して傷つくことはない。
この力はシーズによって託されたものである。彼曰く、この力は神の力の一部であるらしい。なぜそんな力を授けたのか、彼は話そうとはしない。
この力はシーズによって託されたものである。彼曰く、この力は神の力の一部であるらしい。なぜそんな力を授けたのか、彼は話そうとはしない。
森の一角は切り開かれている。
そこには子供のための、木で作られた遊具があちこちに置かれている。
その中心に残された切り株の上に、一つの影が立っていた。
星は完全に雲に覆われ、完全な闇が、その場を支配している。
「……ここかな。じゃ、あとは時を待てば向こうから来るかな」
声は、闇に消えていく。
そこには子供のための、木で作られた遊具があちこちに置かれている。
その中心に残された切り株の上に、一つの影が立っていた。
星は完全に雲に覆われ、完全な闇が、その場を支配している。
「……ここかな。じゃ、あとは時を待てば向こうから来るかな」
声は、闇に消えていく。