3Dモデル改造

このページでは、もともとゲームファイルに存在する3Dモデルを改造する方法を記しています。
詳細に述べるにはプログラムの教科書レベルの記述が必要になりますので、一番簡単な、形を変えるだけの改造方法を示します。
※あくまでも3Dモデルデータの改造です。設計画面での画像は変化しないので注意してください。
 設計画面での画像を変えるには、cginfo.cgsと対応する画像ファイルの改造が必要です。


1.事前準備

必要なソフトをインストールしておきます。

まず、3Dモデルデータを閲覧するためのソフト。拡張子xのファイルを開く事のできるソフトが必要です。
有名なものとして、DirectX8のSDKに付属している「Dxviewer」などがありますが、古いSDKを入れたくない人も多いかと思います。
他にフリーソフトとして「MMD(MikuMikuDance)」等を使う事が出来ます。

次に、鋼鉄の咆哮で扱われているxファイルはバイナリ形式なので、これを改造しやすいようテキスト形式に変換するソフトが必要です。
これもネット上を探せば見つかりますが、使い方の簡単なものとして、
HP「前田稔(Maeda Minoru)の超初心者のプログラム入門」にて公開されている、「XFileConvert」などの変換ソフトを使う事ができます。



2.改造元のファイルの準備

鋼鉄の咆哮3における3Dモデルデータは、DirectX8までサポートされていた3Dモデル形式、x形式が採用されています。

実際のファイルはbfobjフォルダやstobjフォルダの中に存在する、圧縮フォルダ(Objects.bb3、obj.bb3)の中に格納されています。
拡張子「bb3」を「zip」に変更して、解凍すれば中身を見る事ができるはずです。

この中に存在する、拡張子「x」のファイルを改造します。
ファイル名だけで中身の分かるものもありますが、分からないものはビューアでモデルを確認してください。

なお、単純にxファイルだけを開くと、単色で塗りつぶされた3Dモデルが表示されると思いますが、これはテクスチャが読み込まれていない為です。
(※テクスチャ…3Dモデルデータに貼り付ける画像ファイル。この画像で3Dモデルに色づけします)
テクスチャは、bfobjフォルダならObjects.bb3の中に、stobjフォルダならtex,bb3の中に存在します。
必要であれば、テクスチャを3Dモデルファイルと一緒の場所に移動させます。



3.3Dモデルデータの改造

まず、改造することに決めたx形式のファイルを、コンバーターを使ってTEXT形式に変換します。

変換したファイルをメモ帳などのテキストエディタで編集します。
実際に書き換えるべき部分は「Mesh」と記載された部分の直後、
ここから、「-1.732051;2.300000;1.100000;」等のように小数3つが縦に並んでいるのが見つけられるはずです。

この小数の組は、それぞれ3次元空間上のx、y、zに相当する、点の座標を表しています。
先の例では(x,y,z)=(-1.732051,2.300000,1.100000)と同じ意味です。
これらの頂点を結ぶ事で3Dモデルが形成されているため、この座標をずらしてしまえば、3Dモデルの形を変えることが出来ます。
※小数でない部分は座標ではないので、触らないほうが良いです。



4.改造後

3Dモデルの改造が終わりましたら、ビューアで正常に改造できている事を確認します。
その後、コンバーターで再びバイナリ形式に変換し、ファイルをbb3の圧縮フォルダの形に戻してください。
最後に、鋼鉄の咆哮3を起動して、意図したとおりの結果になっているかどうか確認します。



5.具体例

2chのスレで話題になっていた、潜水艦探照灯の改造を行います。
なお、潜水艦と駆逐艦の探照灯は共通であるため、駆逐艦の探照灯の見た目も変化します。

まず、必要なファイルです。
自作設計艦のモデルデータはstobjフォルダ内にあるので、その中のobj.bb3とtex.bb3を解凍します。
必要なモデルデータは「ALL_DDLT.x」ですので、これをコンバーターでテキスト形式に変換します。

ここで、変換後のモデルデータを開き、「Mesh」の部分を探します。

今回は単純に、台座の部分を短縮してしまいます。
要は、全部の頂点のy座標を下げてしまえば良いので、単純に全ての頂点のy座標を「14.000000」減らしてみます。
すると、以下の画像の様になるはずです。(但し、0以下になる場合は0とする。)

実際にモデルデータをビューアで確認すると下図のようになりました。
これで満足できたら、データを圧縮フォルダに戻します。
今回テクスチャはいじってないので、obj.bb3だけ作成し、差し替えれば良いことになります。

最後に、鋼鉄の咆哮3を起動して、実際に変更が反映されているか確認します。
今回の例で作成した探照灯を搭載した潜水艦です。以前に比べ探照灯が目立たなくなったのではないでしょうか?


最終更新:2014年01月24日 22:25