「ゾーン」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ゾーン - (2011/10/24 (月) 16:50:37) のソース
**ゾーン(ぞーん) [[遊戯王5D's]]に登場する、アンモナイトのような巨大な装置に乗る謎の人物。 ユダヤ教に於ける生命の樹に宿る守護天使をモチーフとした「[[時械神]]」デッキを使用する。 手札から発動できる罠カードを大量投入しているのも大きな特徴。 切り札はダアト(隠された真理)に秘められし11番目の時械神《究極時械神セフィロン》。 顔は仮面を着けているため目の周囲しか見る事が出来ないが、目の周りの皺から相当な高齢である事が伺える。 [[アポリア]]の回想シーンでは足を引きずっている上に全身を鎧のようなもので固めているためおそらく義手、義足であると思われる。 左目の色が[[遊星>不動遊星]]と同じ色である、仮面の模様が遊星のマーカーと同じ、乗っている装置の形状が遊星号に似ている等の事実から、登場当初から遊星何か関係があるのでは、と予想されていた。(後述) ちなみに乗っている装置を左右対称にすると遊星の頭と同じ形になる。偶然か狙ってデザインされたのかは不明。 声帯が壊死し補強しているのか、声が機械音混じりである。 **劇中に於ける存在 初登場時は異空間に存在し、治安維持局のメイン・コンピューターの暴走によって転移されてきた[[遊星>不動遊星]]たちを元の世界に送り返した。 [[プラシド]]が活動を活発化させたことでアーククレイドルの出現が危ぶまれた(遊星が危険に晒されるとサーキットが完成しないため)際には、 記憶を失ったブルーノに語りかけて一部の記憶を取り戻させ、遊星に[[アクセルシンクロ]]を可能にする[[カード]]《[[シューティング・スター・ドラゴン]]》を与え、 一方で[[ホセ]]に機皇帝グランエルのパーツを託した。この頃に言及された「運命の神」とは、おそらくゾーンのことである。 アーククレイドルの出現後は亜空間に吸い込まれた[[シェリー>シェリー・ルブラン]]の元へと現れ、彼女を導くようになる。 敗北し海中へ沈んだ[[アポリア]]はその頃にサルベージし、遊星ギアに配置した。 その後アンチノミーの回想にも邂逅したてのゾーンが登場。 この時に登場したゾーンは外見が遊星そのままだったことから「未来の遊星の姿では」と推測されていた。 ただし対戦車砲ですら倒せなかったグランエルを一撃で葬る兵器をDホイールに積んでいたことから、本物の遊星よりもかなりの危険人物であることも示唆されていた。 146話、未来のネオドミノシティ廃墟にてついに遊星達と対面。 本体に腕が見当たらない為か巨大な腕パーツを操り、石版から変化した巨大なカードを操り、 カードを地面に叩きつけたりやたらに遊ばせたりするというとんでもない[[デュエル>決闘]]スタイルを見せ付けた。 手札及びデッキバウンスや墓地利用封じ、大幅なバーン&ライフゲイン挙句は大量の手札補充の効果を持っている。 アンチシンクロがコンセプトである[[アポリア]]の機皇帝よりもシンクロ対策としては実戦的であることは[[密に、密に>「密に 密に」]]。 本人いわく、時械神の数は10種類。どうせ全種類が登場することはないだろう(例:[[アルカナフォース]])と多くの視聴者が予想していたが、驚異の超高速召喚コンボで10種類すべてを視聴者に披露している。 時械神の中でもゾーンのエースである《時械神メタイオン》は初登場時、鏡に映っている顔のあまりのひどさで視聴者を驚愕(或いは絶望)させ、 鏡に映った顔が女性の時械神でさえ声が野太いなど、色々と予想を裏切る演出やデザインがされている。 また、遊星のコピーデッキを使用していたゾーンがこれらの時械神をいつどのように入手したのかは不明である。 タッグフォース6によれば[[未来組]]と共に未来再興計画を進めていく最中で手に入れたようだが、詳細は不明のままである。 [[アポリア]]には、[[アンチノミー>ブルーノ]]の記憶を消去して[[チーム・5D's]]の下へと送り込んだのは彼らに希望を抱いていたからだ、と指摘されるも、希望を取り戻したアポリアと入れ替わるように絶望、絶望と口にし始めた。 また、復活させたアポリアやアンチノミーについては、所詮記憶を継承させたコピーとしか見ておらず反旗を翻した際には見切ってもいたようだ。 (ただし、このことに関しては、未来の救済という同志との最大の目的を達成するためにあえて非情に徹している、との見方も出来る。現にアポリアと2人で会話するときの態度は仲間との会話そのものだった) [[希望を取り戻したアポリア>説明死]]をリアルでやったら間違いなく友達なくしそうな余裕かつ嫌味ったらしいプレイングと口撃を持って葬り去ると、遊星号に翼が生えた事をいい事に今度は[[フライングデュエル]]を開始した。 この時に、遊星はこれまで自分が敷いたレールの上を辿ってきただけであるから、そのレールを敷いた自分は遊星にとっての神であり、その神が滅ぼすといった以上、滅びるのが運命だと語った。 148話にて遊星の罠《シンクロ・バリア・フォース》によってダメージを受け、自身も吹き飛ばされると、仮面にヒビが入る(1500のダメージ)。 その素顔には遊星と同じマーカーが存在しており、同話の予告で自身が未来の遊星であるとカミングアウトし、下記にある真実がこのときに全て明かされた。 考え方も彼と同じため、遊星のとる戦術はゾーンにとっては筒抜けらしい。 しかし、ゾーン自身も、150話では遊星に自身の思考を読みきられてトドメをさせなかった。 それどころか「不動遊星のデータは全て集積しているので、想定外の行動は存在しない」と考えていたことが、最終的に大きな仇となる。 151話にて、新たな未来を切り開く力を手に入れた遊星が、[[トップクリアマインド>アクセルシンクロ]]すら超越する新たな境地''オーバートップクリアマインド''を体得、 史実には存在し得なかった''リミットオーバーアクセルシンクロ''によって《[[シューティング・クェーサー・ドラゴン]]》を召喚され、彼の戦略が完全に破綻する。 時械神を全て破壊され、自身も切り札である《究極時械神セフィロン》を召喚するが、 最終的には遊星の罠《集いし願い》(墓地のドラゴン族シンクロモンスターの攻撃力の合計分《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力を上昇させる)によって強化された《スターダスト・ドラゴン》と死闘を繰り広げ、結果敗北。 生命維持装置も故障したが、最後に遊星に希望を見出し、彼は自身のモーメントを利用してアーククレイドル中心部のマイナス回転モーメントの回転方向を変え、その命を散らせた。 **ゾーンの正体 その真の正体は、破滅の未来で世界を救う為にすでに伝説の英雄となっていた[[不動遊星]]の外見と人格を自らに移植した名もない科学者である。 未来の遊星とは&bold(){遊星の未来の姿}という意味ではなく&bold(){破滅の未来に存在した「遊星」という人格}という意味であった。 科学者として育った彼は破滅する世界の運命に巻き込まれ、検証を続けることで「人類に渦巻く欲望こそモーメントの暴走の原因である」ということを突き止めたが、 自身では増長した人々の心を動かすことはできなかった。 そんな中彼はかつてネオドミノシティを救った英雄である不動遊星の名を思い出す。 その英雄伝説を調べるうちに、人類を救う最後の手段として''世界を救う為に自らが不動遊星となり、英雄を復活させる''ことを決心する。 機械で外見を整形、さらに頭にイリアステルの三皇帝のつけていた機械を埋め込み人格をも移植した。途中落雷があり機械が停止したものの特に問題なく手術は成功した。 その結果声以外は完全に遊星と同化した。ちなみに遊星号と服は移植手術をする前から用意してあった。もし手作りだとすれば、コスプレ趣味といわれても仕方が無い。 そして[[クリアマインド>アクセルシンクロ]]の境地を人々に伝え、教えを受けた人類を協調させることで、暴走した防衛システムの攻撃を止めさせることまでは成功した。 だが地道な活動では人類全てには伝わらず。致命的な暴走を始めたモーメントによって救ったはずの人々まで死なせてしまい自らも顔の右半分を失った。 この時彼は、世界を救えなかった憤りからか絶望からか、希望の象徴であった《シューティング・スター・ドラゴン》を握りつぶしてしまう。 その後は世界をさまよい、惑星に残った3人の生き残りである[[アンチノミー>ブルーノ]]、[[パラドックス]]、[[アポリア]]と出会う。 4人は破滅した未来を救うべく、歴史の改変を試みた。 研究には長い年月を要し、最終的には全員が生命維持装置に依存することになった。そしてゾーンを除く3人は死亡してしまった。 3人の生前にゾーンはそれぞれの意見を聞き、自分たちが立てた計画とその意見を元に、歴史の改変に乗り出す。 まず[[アポリア]]を本人の要望から[[ルチアーノ]]、[[プラシド]]、[[ホセ]]の3人に分けて人格を移殖したロボットを送り込み[[イリアステル]]を創設。 [[ルドガー>ルドガー・ゴドウィン]]を煽動してモーメントの暴走と[[地縛神]]の復活に巻き込み、[[ゼロ・リバース]]を発動させることでモーメントを破壊、シティだけを一時的に破滅させて世界そのものの被害を抑える作戦には成功した。 だが、その後のシティの復興と遊星達の尽力で、結局モーメントは新設されてしまう。 次に[[パラドックス]]の人格をロボットに移植し、[[DM>遊戯王デュエルモンスターズ]]の世界に転送してデュエルモンスターズを消滅させようと試みた([[クロスオーバー映画>劇場版 遊戯王~超融合!時空(とき)を越えた絆~]])が、[[主>遊戯]][[人>遊城十代]][[公>不動遊星]]3人の妨害に遭い失敗した。 最後に、実際にゾーン自身の力で歴史を導こうと、自分たちが建造したアーククレイドルを過去の時空に突き立てることにした。 アーククレイドルの出現に必要なエネルギーを供給する「サーキット」の完成を目論み、 [[ダークシグナー]]との戦いから半年が過ぎた時空(=サテライトが復活してモーメントが肥大化した時代)を標的にする。 アポリアの分身である3人に順を追って機皇帝を模したカードを与え、同時に[[アンチノミー>ブルーノ]]の人格を移植したロボットを送り込んだ。 また、この段階でのゾーンは「未来へ希望を託す」目的で、本来は[[チーム・5D's]]の仲間を「演じさせる」はずだった[[アンチノミー>ブルーノ]]を、敢えて記憶を消去して仲間に「させる」ことにした。 このことで[[未>アポリア]][[来>ブルーノ]][[組>パラドックス]]は全員コピーであると判明したが、彼のみ生前の自分自身ではなく他人のコピーである。 よって彼は遊星達の時代から見て未来の人間であり、他の3人と同様モーメントの逆回転によって滅亡した世界の最後の生き残りの一人である。 世界を救う義務も無く自らに何も非が無いにもかかわらず、自らの外見ならず人格までも捨てて世界を救おうと試み、それでも失敗してしまい、スレではコスプレ等と叩かれた彼の絶望はある意味[[アポリア]]の比ではないと言える。 尚、顔を失ったことが原因かは不明だが遊星の人格と名無しの科学者の人格が混濁している節がある。歴代主人公にあった[[闇人格]]ともいえる。 また、後に遊星本人ではなかったことが判明し、それによって産地偽装蟹・養殖・カニカマ・コスプレ野郎などという哀れな呼び名がついてしまった。 実際、遊星本人で無かったことについては賛否両論である。 しかし外見だけでなく人格まで上書きしている以上、未来での遊星は彼であるのであながち自分は不動遊星という発言は間違ってはいない。 また、ボスキャラとしては堂々とした語りかたや全てを見透かすような計画などが彼自身のものであることには変わりはなく、 その点では[[猥褻物を陳列してたり>大邪神ゾーク・ネクロファデス]]、[[神を名乗る割にはセコイ手を使ってた奴>ダークネス]]らとは一線を画す大物と呼ぶにはふさわしいと言えるだろう。 また、[[遊星>不動遊星]]に[[アクセルシンクロ]]の鍵となる[[シューティング・スター・ドラゴン>スターダスト・ドラゴン]]を渡したり、[[イリアステル]]の創始者であったりと、ストーリーへの関わり方も彼らの比ではない。 卓越した技術力を除けば過去作のラスボスと違い、&bold(){これといって特別な能力を持たない普通の人間だった}という点も異色。 ただしその技術力は、自分を麻酔無しで別人に完全手術したり、グランエルを一撃で倒す兵器を作ったり、過去へ時間移動したり、 その技術力は明らかに無名の科学者の域を超えている。遊星として生まれ変わる前から世界を救わんとする行動力と技術は既に化け物クラスであった。((ただし劇場版での台詞から時を越える技術はパラドックスが開発した可能性もある。また、作中の科学力は作中に置ける「現代」の次点で既に我々の住む現実世界の科学力を遙かに凌駕しているため、麻酔無しでの手術くらいは日常的に行えるレベルにあった可能性もある。)) [[アポリア]]や[[アンチノミー>ブルーノ]]、[[パラドックス]]との絆のみを依り代に老いた体を鞭打ちながら未来を変えようと闘い続け、 最後に再び希望を遊星に見出して彼に未来を託し、自己の命を犠牲にしてクレイドルを止めたその姿は、痛々しいまでに遊星そのものだったと言える。 また、「不動遊星のコピーである彼が犠牲となった」ことで、結果的に[[シェリー>シェリー・ルブラン]]の見た「[[遊星>不動遊星]]が死ぬ未来」というヴィジョンは、図らずも成立したことになる。 [[デュエル>決闘]]中の遊星の「未来を変える可能性は1人1人の手に平等にある」という言葉に対して「私にはそんな時間は残されていない!」と反駁したことや、 最後に遊星に「君達が変えていく未来を私も見届けたかった……」と語ったことから、自身に残された少なすぎる時間から来る焦りが今回の悲劇を招いたようだ。 アポリアへのコピー発言もこれによるところが大きいと思われる。 また[[アポリア]]が指摘したように、未来へ希望を見出すために[[アンチノミー>ブルーノ]]の記憶を消去したことは、 結果的にアンチノミー自身の「本当の意味での」仲間意識を芽生えさせ、遊星に新たなる[[アクセルシンクロ]]のヒントを与えた。 このことで遊星は未来を切り開く力を手に入れ最終決戦に勝利しているので、彼の意思によって未来に希望を見出すことに成功しているともいえる。 故に「希望を捨てずに最後まで自分の意志を貫く」という遊星のスタンスまさにそのものをゾーンも持っていたことが伺える。 なお、アンチノミーの回想シーンなど視聴者がヒントにしていた要素は、ある意味「ゾーン=遊星」というミスリードを狙って配置されたものであろう。 #endregion **その他 なお監督のツイッターによると 「ゾーンの後下部のガラスの中にはカードが入っているのですが、そのカードはモーヤンのカレーやディアンケトといった回復魔法カードが入ってます。 」 (ゾーンのためにカレーを作るディアンケトを想像してはいけない) これがゾーンの言う「回復装置」だったのだろう。 名前の「Z-ONE」とは、最後の一人を表す造語であると思われる(Zはアルファベットの最後であり、ONEは「一人」といった意味があるため)。 声優は石川英郎。 北米版ではWRGPで物語が終了しているため、ほとんど出番がなく、最終回ではアポリアの計画失敗に伴い絶望の末に死亡している((ZEXALを放送する為か、事実上打ち切りである))。