唯澪@ ウィキ

もう一人のアナタ

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もう一人のアナタ


EDの唯を澪が見たらどうなるか考えたら、妄想が止まらなくなりました
ここでの唯はEDの髪型です


「失礼しました」
そう言って、私は職員室から出る

「さて、部活に行こうかな!」
今日は進路相談で遅れてのクラブ参加
楽しかった高校生活もあと1年を切り、考えるのは進路のこと

「はぁ…もう3年か、早いなぁ…」
なんて独り言をつぶやきながら、これからに不安を募らす
だが、こんなとき私の支えとなるのが…

「ふふっ…今日も唯は可愛かったなぁ…」
そう、我が放課後ティータイムのギター&ボーカル唯である
何か嫌なこと、辛いことがあったときに、唯のことを考えるとあっという間に不安がふっとぶ
授業中に寝る唯、おいしそうにお弁当を食べる唯、楽しそうに話す唯…
挙げればキリがないほど、唯にはいいところがある。そして、その一挙手一投足がかわいいときた!

「唯はかわいい…かわいい唯…か、かわ唯…んっ、かわ唯!!」
おぉ、素晴らしい言葉を発見したぞ!『かわ唯』か…これは近いうち広辞苑に乗るな!
我ながら素晴らしい語彙力だ!伊達に作詞やってないな!
なんて自画自賛をしていると部室前まで来ていた

『よーっし、できた!おっ、なかなかいいぜー』
『まぁまぁ、素敵ね、唯ちゃん!』
『そぉ?私イケてる?』
『はぁ、また練習が…』
部室内からみんなの会話が聞こえてきた
んっ、やけににぎやかだな…さわこ先生のコスプレでも着たのかな
この会話内容から察するに、唯が何かしてるのか?
だとしたら…私も見たいぞ!

「みんな、遅れてごめんっ!」
逸る気持ちを抑えきれず、私は勢いよく扉を開けた…

「おっす澪、おせーぞ」
「あら澪ちゃん、お茶淹れるわね」
「澪先輩こんにちは」
「あっ、澪ちゃーん!ねぇねぇ、見て見てー!」
そう言いながら唯は私のほうに振り向いた
私は、唯の顔を見て驚いた
今私の眼に映る唯は、前髪を下ろしている…
いつも私が見てきたかわ唯では…ない

「お、おおいぃ…ゆ、ゆ、ゆいぃ…どうしたん…だよ」
いつもと違う唯の姿に、驚きと戸惑いを隠せない私
というか、モロに出てるし…

「えへへー、イメチェンだよっ」
そう言いながら笑顔でVサインをする唯
よかった、見た目は違えどいつもの唯だ…

「イメチェンって…なんでそんなことを」
次第に新しい唯に慣れてきたのか、私の動揺も収まった

「これが原因です…」
後輩の梓が、雑誌の表紙を私に見せた

「これって…今人気の…」
「そうです、あのバンドです」
表紙に写ってたのは、今女子中高生に人気のバンドのボーカルだった

「これと唯に何の関係があるんだ?」
もうどうでもいいって顔をしている梓に、そう問いかけた

「唯先輩の髪の長さが、この人と同じぐらいだから髪型真似できるんじゃないかって…律先輩が…」
なるほど、律の仕業か…まったく、練習もしないで

「そしたら唯先輩が同じ髪型にやるって言いだして…そしたらムギ先輩もノリ出して…」
そしてできたのがこの唯ってわけか…
最初は違和感あったけど、これはこれで…イイッ!!


「もう、澪先輩から何か言ってください!じゃないと練習が…って澪先輩?!…澪先輩!!」
「うぉっ?!…お、おぉ…そうだな!」
危ない危ない、楽しそうにはしゃいでいる唯に見とれてた
こっちの唯もいいけど、やっぱいつものかわ唯が一番だよな!
よし、名残惜しいけどここはビシッと言わないとな!

「おい、そろそろ練「ねぇ澪ちゃん!私、かっこいい?」
私の注意に言葉をかぶせ、イメチェン唯が私に近づいてきた

「ええぇっと…か、かかかかっこいいと…思うぞぉっ!」
突然の出来事に驚いて、声が裏返った!ハズかしーっ!
というか、そんな急に私に振るなよ!

「おいーっ、澪の奴声裏返ってるぞー!」
「うふふ、びっくりしたのよね。澪ちゃん」
くそっ、お前ら人をからかって!…でも、びっくりして声裏返ったのは否定できない…

「あれ、なんか澪先輩、顔赤くなってません?」
「えっ、あっ、あぁ…最近暑くなったからなー、だからじゃないか?」
どうしよう…あの唯に見つめられたら、知らないうちに顔が赤く
それに心臓の鼓動が速くなってきた…

「そうか?むしろ今日は寒いくらいだぞ」
「そうね、天気予報で昨日より気温が下がるって言ってたわね」
おいぃ!お前ら、人がせっかく言い訳したのに…

「寒いのに顔が赤いって…澪ちゃん、もしかして風邪!」
「あーそうかもしれませんね。なんか今日の澪先輩、挙動不審ですし」
ありがとう唯、こんなときに私を心配してくれて。お前は私の天使だ
それに引き換え梓め、先輩に向かって挙動不審だなんて…まぁ、否定できないけど


「い、いや。大丈夫、風邪じゃないって…」
「だめだよー、風邪は早いうちに治さないと。りっちゃんみたいに休んじゃうよ!」
「おい、お前に言われたかねぇ!」
ま、まぁユイルスには感染中だけど…ってうまいこと言ったかな、私?

「よし、私がおでこで熱を測ってあげよう!」
「うえぇっ?!だ、大丈夫だって!」
「いーからいーから、私に任せて!」
そんな逃げようとする私の両手をガッチリと唯がつかむ
いっ、あ、あぁ…イメチェン唯が近づいてくる
んんっ…唯が、かわ唯は…でも、見た目はかっこいい唯…かっこいい、唯…かっこ唯…
私、また新しい言葉発見したぞ!って、ゆ、唯が近いぞーっ!!!!!

―――――――――コツン

「んーっ、熱はないようだねー」
「だったらホントに暑いのかー?」
「澪ちゃん、暑がりさんだったのね」
あっ、あぁ…唯のおでこが私のおでこに…目の前に…唯が…かっこ唯が
かわ唯かっこ唯、唯かわ唯かっこ唯。唯かわかっこ…ゆい、かわいい、かっこいい…ゆ…い…

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あぁ、意識が…遠…のく…

―――――――――バターン!!

「おい、澪の奴倒れたぞ!」
「えぇっ!いやーっ、澪ちゃん死んじゃいやだーっ!!」
「あらまぁ、でも幸せそうな顔」
「はぁ…もう帰っていいですか…」

ふ、ふふ…かわ唯でもなくかっこ唯でもなく、唯は唯…だな
とりあえず…今は、このおでこに残る唯の…余韻を…楽しませて…く…れ…


以上です、澪は天然唯に振り回されてるといい
長々と失礼しました

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