蘇える金狼

『蘇える金狼』(よみがえるきんろう)は、大藪春彦の小説。これを原作とした同名の映画、テレビドラマが多数製作されている。


あらすじ

株式会社東和油脂に勤める29歳のサラリーマン、朝倉哲也は上司からの信頼厚い真面目実直の社員である。しかし、彼にはある計画があった。夜ごとにボクシングジムに通い肉体を鍛える彼は、トンネル会社などを利用して私腹を肥やし会社を食い物にする重役たちの姿を垣間見る。自分もその一人になる野望を抱いた朝倉は、2年の準備期間をかけて計画を練り、実行を開始した…。

映画

1979年(昭和54年)公開。角川春樹事務所製作、東映配給。131分、フジカラー、ビスタサイズ。

同じく松田優作主演で映画化された『野獣死すべし』が大幅な設定変更がなされたのに較べて、こちらは時代設定(原作は東京オリンピック直前)と一部のストーリー、登場人物のキャラクターを変更した以外にはほぼ原作に忠実に作られている。ただし、原作に豊富に描かれているベトナム戦争前の横須賀の情景(作中では犯罪行為においてアメリカ海軍横須賀基地の付帯施設が巧みに利用されている)は、海堡などに変更となった。また、原作では朝倉が共感した若手総会屋の桜井はコミカルなキャラクターに変更された。桜井を狙う私立探偵の石井も、怪優・岸田森によって、白いスーツにマントという吸血鬼を彷彿させる姿で仕込み杖を操るという強烈なキャラクターとなった(原作ではこのような描写はない)。

最終更新:2010年08月19日 18:57
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