クロスフュージョン

「シンクロチップ、スロットイン!」 「「クロスフュージョン!!」」

【システム名】 クロスフュージョン
【読み方】 くろすふゅーじょん
【登場作品】 アニメ:『AXESS』『Stream』『BEAST』『BEAST+』
劇場版:『光と闇の遺産』

【詳細】

アニメ「ロックマンエグゼAXESS」~「ロックマンエグゼBEAST+」に登場する原作には無いアニメ版のオリジナル要素。
『AXESS』第1話「クロスフュージョン!」から登場している。

変身シーンもあることから変身ヒーローものになったものの、視聴者には概ね好評だった。

「シンクロチップ」と呼ばれる特殊なチップをPETにスロットインすることで、オペレーターの肉体を依り代にネットナビを現実世界に実体化させることができる。
行動の主導権はオペレーター側にある。

クロスフュージョンは、「ディメンショナルエリア」と呼ばれる特殊な空間内でしか行えない。

クロスフュージョンの名のごとく、オペレーターネットナビが融合した状態となり、ネットナビの基本装備や固有能力、バトルチップを現実世界でも使用することが可能となる。
元々は、宇宙空間などの過酷な環境下での活動や、災害救助等の場面で利用する目的で研究開発が行われていた。

クロスフュージョンした時の姿はネットナビに近い姿になることが多いが、オペレーターの容姿がある程度反映される。
例えば、CFロックマンではロックマンの髪となる部分が熱斗と同じ髪色になっている。
また、変身時の姿はオペレーターの体型に合わせられるため、オペレーターとネットナビの体格差が激しいほど、ネットナビとの容姿の差も大きくなる。*1

クロスフュージョン中は常人とは比較にならないほどに身体能力や耐久力が大幅に強化される他(ジャンプだけで数十メートル飛び上がる、瓦礫に埋もれても無傷、車を素手で持ち上げる等)、ネットナビが元々持っていた固有能力も大幅に強化された状態で使用可能。
ロックマン単体の場合、ロックバスターではビーストマンに傷一つ負わせることができなかったが、クロスフュージョン時はチャージショット1発で科学省の屋上もろともビーストマンの脇腹と右腕を吹き飛ばしている)

前述の通りバトルチップを現実で実体として使用することも可能だが、事前にPETにチップを装填しておかなければならず、チップが無い、あるいは装填していたチップを使いきった場合、ネットナビの基本装備(ロックマンならロックバスターブルースならブルースソード等)か、素手での戦闘を余儀なくされる。
『AXESS』の時点ではアドバンスドPETを使用していたため、PET内にチップは最大5枚までしか装填しておけず、戦闘中度々チップ切れを起こす、あるいは有効打になるチップが入ってなかった等、ピンチを迎える場面も少なくなかった。

この弱点については、『AXESS』中盤にてバトルチップを追加転送できるバトルチップゲートが開発されたことによって多少なりとも改善され、『Stream』以降でプログレスPETにモデルチェンジが行われたことで、あらかじめPET内に25枚までバトルチップデータをインストールしておくことができるようになり解消された*2

『BEAST』でPETが変わりリンクPETとなると、クロスフュージョン時に飛行能力「ジェットバーニア」が標準装備され、空中戦にも強くなった。*3
但しこれは付け焼き刃のような面が強く、ゾアノスワローマンのような飛行能力が圧倒的に高い相手に関しては追いつけないなどの場面があった。
ちなみに、『Stream』の時点でチャーリー&ジャイロマンのCFジャイロマン、燃次&ナパームマンのCFナパームマンだけは自力で飛行ができていた。*4

クロスフュージョンはオペレーターの体力が尽きるか、ナビエンブレムが破壊されると自動的に解除される。
特に後者は、PET側が耐えきれない場合はPETやナビが破損する場合もある。
『AXESS』第34話「指名手配はプリズマン」でCFロックマンのエンブレムが破壊され、PETは破損しロックマンも治療期間が必要となるにまで至った。
第36話「完成!新型PET」にてアドバンスドPET2が完成し、弱点であるエンブレムがある程度補強された。
しかし、『Stream』中期にあたる劇場版『光と闇の遺産』に登場したKA-222のアメロッパ軍兵器「No1017」、『Stream』第41話「極秘指令CF」のコスモマンの一撃で、それぞれCFロックマンのエンブレムが破壊されている。*5

『AXESS』ではダークロイド、『Stream』ではデューオが試練の一環として作り出したアステロイド、『BEAST』ではコピーロイドで実体化したゾアノロイド、『BEAST+』ではゼロウイルスやファントムナビ達と、主に戦いを繰り広げた。

以下、
クロスフュージョン可能なオペレーターネットナビの組み合わせ一覧

『AXESS』以降

『Stream』以降
※熱斗と炎山は『AXESS』のシンクロチップを以降も引き続き使用している
※クロスフュージョンメンバーのシンクロチップはデューオの試練後に科学省が回収・保管していたが、『BEAST』で再びメンバーに与える
※ミヤビはデューオの試練後にDr.ワイリーにシンクロチップを返却しようとしていたが、そのまま持ち続けることになる

『BEAST+』

一部を除き、大半のメンバーが原作『5』のチームオブブルースまたはチームオブカーネルの面子と照応している。

クロスフュージョンは誰でも可能というわけではなく、「シンクロ率」と呼ばれる数値が高くなければクロスフュージョンが行えない。
この数値は、オペレーターネットナビの信頼関係やネットナビのプログラムとオペレーターの身体との相性等複雑な要素が関係しているらしく、単純に仲が良いだけではシンクロ率は高くならない(名人談)。
実際に、『Stream』28話にて大山デカオガッツマンがクロスフュージョンを試みた場合は、シンクロ率の低さ故に失敗している。
しかし、シンクロ率は一定的に決まったものでなく変動するものなので、将来的にはデカオとガッツマンはもちろんのこと、全ての人間とネットナビがクロスフュージョンできる可能性は0とは言いきれない。

逆に大前提として、オペレーターネットナビの信頼関係は不可欠の為、そもそも仲が悪いのは論外として、クロスフュージョン中にナビとの間に不和が生じたりすると、シンクロ率が下がり結果クロスフュージョンができなくなり、変身中は強制的に解除される。
熱斗ロックマンは『AXESS』第3話「じゃばじゃばやばい水の泡!」でバブルマンと戦っている最中に喧嘩をし、クロスフュージョンの維持が不可能になったことがある)

上述のようにシンクロ率が低いとクロスフュージョンは不可能だが、Dr.リーガルシェードマンを通じて科学省から強奪した7枚のシンクロチップのうち3枚に改造を施し、ダークチップ(アニメ版)の性質を組み込んだ「ダークシンクロチップ」を開発、岬刑事やゆりこに使用させ、『AXESS』最終話「光とどく場所」では自身も使用しクロスフュージョンを実現させただけでなく、熱斗たちを何度も苦戦させたシェードマンを一撃でデリートしたり、立体映像の物質化によって巨大な分身を世界中で侵攻させたり(本編ではアメロッパ、キングランド、シャーロ、ナマステ、クリームランドを襲撃した)、科学省へ侵攻する際、残りのシンクロチップ4枚を合成させて出現させた巨大レーザーマンのソリッドビジョンと同化して巨大化するということまでやってのけた。
(その後、そのダークシンクロチップと4枚のシンクロチップの破片は『Stream』でガウスに回収されて愛娘のテスラ専用のシンクロチップの制作に使用される。)

ダークチップの作用(アニメ版のダークチップには能力上昇の他に狂暴化、依存性及び禁断症状が発生する)によって、ネットナビだけでなく、オペレーターもダークチップに蝕まれることになり、それによりダークシンクロチップを使用してのクロスフュージョンが互いの利害関係となり、シンクロ率が強制的に引き上げられる。

その結果、真辺警視に変装したゆりこに騙されて実験と称してダークシンクロチップを使用させられた岬刑事は正義感に燃える性格から一転、自らの欲望のために一切ためらわずに犯罪行為(ギガネットバンクでの預金データの強奪、警察車両や都市の破壊、宝石強盗、現金輸送車の襲撃等)を行う極悪人に変貌してしまった。
(その後、入院と治療、リハビリによって回復はしている)

ただし、Dr.リーガルゆりこについてはデューオのプローブ(のために遺伝子改造が行われている)であるためかダークチップの影響は受けていなかった。
(ダークブルースはこれを「なるほど、シンクロ率も高く、ダークチップの影響もないと。デューオの遺伝子のなせる業という事か。」と評していた。)

並行世界「ビヨンダード」では、「ディメンショナルエリアの実験」の失敗によりネットナビが制限時間付で実体化できる世界となっており、こちらでも一応クロスフュージョンは可能だが、当然シンクロチップはこのような不安定な空間に適した作りにはなっておらず、クロスフュージョン中は常に凄まじい痛みに苦しめ続けられてしまい、体力の消耗が尋常ではないため、長時間の戦闘は不可能。

こちらの世界とビヨンダードを繋ぐ次元の亀裂「フォッサアンビエンス」がこちらの世界で拡大した状態(『BEAST』最終話「光を超えて」)の場合、こちらの世界ではディメンショナルエリア無しでもクロスフュージョンが問題なく可能となる。


アニメでのラッシュは現実世界でも実体化できたり、電脳世界に通じる穴を作ってウイルス召喚や逃げ道確保など、特殊な行動が取れる(初代エグゼ第二期にて雷の影響で偶発的に手に入れた能力)ため、『AXESS』第50話「ダーク対ダークの決戦」にてシェードマンに目を付けられ、現実世界に実体化するための素材とされたことがある。
科学省バトルチップ開発システムとクロスフュージョンのデータを合わせて強制的にシンクロチップに変換され、シェードマンをディメンショナルエリアなしで現実世界に実体化させた。
特殊な経緯を得て誕生したシンクロチップの為、差別化のためか一貫して「ラッシュシンクロチップ」と呼ばれる。

このデータ変換されたプロセスは、『AXESS』最終話にて無事に元に戻れた(シェードマンデリートによって一度ラッシュ諸共バラバラになった)後もラッシュの体に残留していたようで『Stream』での名人の解析によってそれが判明、以降ラッシュはシンクロチップに変身できるというトンデモ行為まで出来るようになった。

初めてラッシュシンクロチップを使ったのはデカオだったのだが、結果は上記の通り大失敗。
…したのは元々不可能だった為であり、メイルが使ったときはクロスフュージョンに成功し、以後メイルが使用するようになった。

シンクロチップ化したラッシュごとクロスフュージョンしているためか、クロスフュージョン状態のメイル+ロールはラッシュの能力も使用できるようになっており、通常能力の他(バトルチップ使用+ロールウィップ+ロールアロー等)ラッシュホールという電脳世界に直結している電脳穴を生成することができる。
そのため、初戦の第28話「ピンクパンチメイル」ではこの能力で実体化したウィルス達を電脳世界に強制送還したり、第40話「ネオWWW壊滅」では実体化したデザートマン(アステロイド版)を巨大なラッシュホールに落とし込み一撃でデリートするなどの大金星を上げた。
(『Stream』でアステロイドとして復活したデザートマンは、熱斗とロックマンを何度も苦戦させた強敵である)

『BEAST+』の第9話「空き缶に願いを」では、Dr.ワイリーが制作した新型シンクロチップ、「逆シンクロチップ」が登場。こちらは、人間を電子データに変換し、電脳空間でナビとクロスフュージョンさせるもので、ワイリーマークの空き缶に封印されていた2枚をクロヒゲとチロルが使用した。ただし、現時点ではまだ不完全なもので、ナビと分離させないと電脳空間で消滅してしまう恐れがある。

『Stream』ではCFメンバー全員に変身シーンがある(熱斗と炎山はプログレスPETに変更した際にリニューアルされており、CF形態の見た目も変化している)。
何故かメイルのみは前作のシーン(『AXESS』での炎山の変身シーンの構図を基にしたもの)の使い回しである。そのためチップを転送するシーンはプログレスPETだが、シンクロチップを構えてスロットインしようとするシーンと変身する時のシーン(『AXESS』での熱斗のポーズを基にしたもの)は『AXESS』の場面のためアドバンスドPETになっている。全員集合でクロスフュージョンするシーンでもそのままのためかなり目立つ。

ちなみに、テスラの変身シーンだけは単体で公開されておらず、チャーリーの変身シーンなどと複合されているものしか存在しない。
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最終更新:2024年03月06日 21:46

*1 特に顕著なのがCFナパームマンとCFナイトマン。CFナパームマンの場合、ナパームマンの細身とは違って燃次の大柄な体型となる。CFナイトマンの場合もプライドのスレンダーな体型となるうえ、カラーリングはナイトマンの黒ではなくプライドの姫衣装(原作『2』)を意識した白基調となっている。また、CFメディの場合は、メディの豊乳気味の影響(?)か、ジャスミンがそうでなかったのと比べ明らかに胸がある。髪パーツも、メディはポニーテールだが、ジャスミンがCFメディになった場合はシニヨンを伸ばしたようなツインテールだった。バイザーの色も、メディはオレンジだがCFメディはブルーになっている。

*2 『Stream』第3話「アステロイドの脅威」にて炎山が熱斗にプログレスPETを渡した際、炎山が「チップは5枚1組で25枚までPETに搭載しておける」と説明し、これに対し熱斗は「バトルチップゲートの機能も持っているのか」と言っていた。

*3 これまでは空中戦に持ち込む場合、バトルチップ「ダッシュアタック」のキオルシンに乗るなどで対応していた

*4 第45話「星の記憶」での遺跡からの脱出、第46話「ねらわれた紋章」でのネオWWW基地から脱出する際に披露している

*5 前者は破損などは発生しなかったが、後者では今度はシンクロチップが破損するという事態に陥った。