基本情報



略歴

ロードレア国の隠密
戦乱の時代の常套手段として隠密は各国に派遣されるが、中にはその国に仕官して、長年かけて内部から情報をもたらす者もいた。
イルもそんな潜入員の一人で、ヴェリアが直属の隠密から選抜され、リューグ国へ埋伏させた。

多くの潜入員が途中で正体がばれ、後世に名前を残すこともなく討たれいく使い捨ての道具とされていたが、彼自身の才能と幸運が重なり、潜伏年数を重ねてリューグ国の将軍となっていたイルは、様々な内情をヴェリアに逐一報告していた。
ヴェリアが早い段階でベルザウスを危険人物として目をつけたのも、彼の報告からである。
そして、ガザとの確執を利用した反間の計をイルに実行させ、ガザ刺殺事件が発生し、これによってベルザウスの反乱が数年は遅れることとなる。

その後、再びロードレア国に戻ったイルは、隠密としての仕事が多かったことから、その軌跡は歴史から忽然と消え、フェルス城の戦い(706)、ギルラ高地の戦い(708)にわずかに記録が残るのみとなる。

ロードレア国滅亡後はあてもなく民として暮らしていたが、同じ隠密出身で、ベルザフィリス国の将軍となっていたリディの元に流れ着き、彼女の統治領に住むこととなる。


人物

  • 一部の文献では、リディとかつて同僚だったとあるが、彼がリューグ国に潜伏した時点でリディは十歳だったので、同僚というより当時まだ修行中だったリディと単に面識があった、または面識もなかったが、同じ境遇で育てられた為仲間意識があった、という繋がりであったと思われる。


関連項目



最終更新:2024年07月21日 03:41