基本情報
略歴
エザリアンの孤児院で育ち、
メファイザスと共に悪ガキコンビを組んでいた。同僚の評判は悪かったが、妹弟子
アレス、そして師である
エザリアンは、この二人の才能を見抜き、二人を理解していた。
独り立ちする年齢になると、まずは放浪の旅を始め、諸国を回った結果、自らの手で天下の兵馬を動かすことこそが自分の居場所だと思い始め、
アレスの招きに応じて
レイディックが治める
ロードレア国へ仕官する。
しかし、
ラディアの死(
舞姫散華)によって、取れたはずの天下を
レイディックが捨てたと、かねてから立案していた「五年天下取りの策」を自ら焼き捨てた。(この策の存在に関しては、後世の創作と言う説もある)
それでも彼の采配は健在で、
エスデリアの戦い(696)では、
ロッド国の謀将
ギザイアを難なく破っている。
ベルザフィリス国と本格的な対決となった
ディースの戦い(701)では、陣営の差から戦場での勝利は譲る者の、勝者であった筈の
ディルセアを怯えさせ、702年の
第2次ディースの戦いで
ディルセアを破る。
こうして
ベルザフィリス国を抑えると、かねてよりの計画であった、歴史上かつて無い大遠征(
ヴェリアの大遠征)を計画。
一年の準備を要して実行され、
ロー・レアルス国に侵攻、序盤は計画通りにことが進むが、やがて彼の前に思わぬ壁が立ちはだかる。
兵士を「駒」としてすべて計算通りに自由自在に操る天才であった彼だが、その駒も人間であるという根本的なことを忘れていたのか、長期戦による兵士たちの心理的な不安にまでは考えが及ばず、追い詰められた兵士達は略奪と謀略に走り始める。
更に、彼の前にはもう一人の天才
メファイザスが立ちはだかり、
リアーズ冬の陣(704)で戦局は逆転、撤退を余儀なくされる。
アレスを失ったヴェリアは、歴史的悪女の
ルフィに惑わされ衰退の一途をたどったと伝えられ、人格が崩壊したかの様に描かれいるが、近年の研究においてそのエピソードのほとんどが後世の創作であったことが判明し、史実においては
フェルス城の戦い(706)で
ディルセアを相手に完勝するなど、その慧眼がいまだ衰えていないことを見せ、現在では再び
ヴェリア像の見直しがされている。
ロー・レアルス国の
ルーを相手に
ネルヴァの戦い(707)で互角に戦うが、突如陣中で吐血してそのまま没した。
彼は、出陣前に自分に何かあれば
ミリフォンを新たな国主にする等、後継におけるあらゆる手をうっていたが、それでも彼の死は、
ロードレア国滅亡のはじまりであった。
人物
- 最も得意としていたのは「心理戦」であり、これはカルディスやディルセアといった、深読みするタイプほど、ヴェリアの術中にはめることができた。特にディルセアは、ヴェリアに対して苦手意識をもち続けていたことを後に回想している。
- その一方で、将の心は読めても、兵士は道具としてしか見ておらず、彼らの心理を読みきれなかったことが自らを滅亡へと導くこととなる。
- ルフィと出会ってから、確かに酒に逃避することもあったが、それは常識の範囲内であり、バイアラス達はヴェリアへの失望というより、ルフィや彼女が作った派閥と徹底的にそりが合わなかったことが出国の原因であったという説がある。また、ルフィが最初からヴェリアに復讐するために近づいたという説を推す者には、その派閥争いすらもルフィの計画であったと考えている。
関連項目
最終更新:2024年08月22日 20:32