概要

聖都クレアの戦いとは、ラドリザン1255年10周期22日目、ラグライナ帝国とクレアムーンの間で行われた戦いである。
クレアムーンの首都ヒモロギ(聖都クレア)で行われた首都決戦である。


戦闘に至るまでの背景


ラグライナ帝国は、シチルの戦いの後に結ばれた和議により一旦本国に撤退していた。
だが、ラグライナ帝国は、最終的にはクレアムーンを制圧するつもりだった為、次の出陣に向けての準備は怠っていなかった。

その後、クレアムーンが自衛の為に軍備を再建すると、それを待って「クレアムーンが再び侵攻する意思を見せた」と、すぐさま討伐軍を派遣した。
実際にクレアムーン軍と戦った前線の将軍の間では、戦乱の時代によくある「戦った相手を必要以上に尊敬する」風習により、だまし討ち当然のこの出陣に乗り気ではなかったが、そこは将軍としての責任を果たすため、私情を消してクレアムーンへ向かった。

ロイカーンライカーンラスティは、まともな守備部隊もなく簡単に陥落。
ラグライナ帝国軍は、首都ヒモロギへの道へ迫っていた。


両軍の戦力

攻撃側 守備側

ラグライナ帝国軍
軍勢
クレアムーン
総兵力59000 兵力 総兵力32000
ラディス 総指揮 柊飛鳥
軍師 成瀬風華
主要参戦者

ラディス

グレイアス


カレン

イリス

柊飛鳥

成瀬風華

エアード

成瀬有希
首都

真田弥生

ユーコ


戦闘経緯


ヒモロギは、北、東、西は山脈に守られ、南は大河が流れ、そこへたどり着く道は数本の橋しか存在しない。
ラグライナ帝国軍は、橋を落とされた大河を中央突破するしかなく、10周期22日目に攻撃を開始。
これに対して守りやすいクレアムーン軍は、迫り来る帝国軍に矢の雨を降らせた。
それでも兵力の差に物を言わせて正面から突撃する帝国軍、更にに密かに渡河部隊を指揮させるが、柊飛鳥がこれに対応、水際で撃退する。


10周期25日目、昼夜問わず続いていた総攻撃は、この日帝国軍の最大の猛攻に切り替わる。
「1日で流された血は戦史上最大」とまで呼ばれた激戦が繰り広げられ、地形を利用して帝国軍を四日に渡って押し戻したクレアムーン軍もついに力尽き、これ以上戦えば全軍が崩壊すると判断、その日の夜に夜陰に乗じて全軍首都にまで後退、籠城によって最後の決戦を挑むこととなった。


ヒモロギを完全包囲したラグライナ帝国軍。
援軍のあてのない籠城に未来はなく、勝敗は決したかに思えたが、その翌日から突然の大吹雪が吹き荒れ、補給部隊すらたどり着けずに遭難し、ラグライナ帝国軍に凍死者、餓死者が続出。
その吹雪に乗じてクレアムーン軍が出陣し、損害を与えては撤退する一撃離脱作戦を慣行した為、帝国軍の包囲網は徐々に遠のいていった。

吹雪は止まることを知らず、不作もあって兵糧に問題のあったクレアムーン軍にすら被害が出る。
結局、帝国軍は自然には勝てず、撤退を余儀なくされる。


戦いの結末

後に「麻耶の護吹雪」と呼ばれたこの天災によって戦いは仲裁され、両軍共に兵力を使い果たし、再編成の為長い睨み合い状態となる。

雪解けを待って帝国軍が攻撃を再開すればクレアムーンは歴史から消滅していたが、総指揮官であるラディスは、心のどこかで今回のだまし討ちに近い開戦に抵抗があったのか、部隊を大きく後退させ、新領土の統治、部隊の再編に集中し、クレアムーン軍とは形だけのにらみ合いに徹した。

そして、これがセルレディカ統治時代では、最後のラグライナ帝国とクレアムーンの戦いとなった。


最終更新:2024年07月08日 12:24