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アニメキャラ・バトルロワイアル @ Wiki

Take a good speed.

最終更新:2021年11月29日 14:24

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Take a good speed. ◆q/26xrKjWg


 絶影の剛なる拳を受けて、女は森に墜落した。
 月夜の中でも分かるほどに舞う土埃を見やりながら、劉鳳は呟く。

「やったか?」
「いーや、完全には入らなかった。また来るぞ劉鳳」

 クーガーに否定されるが、それに対して反論はできなかった。あくまで希望的観測からつい出てしまった言葉だ。あの程度で本当に終わったとは劉鳳も考えてはいない。
 このやりとりも、既に何度か繰り返されてきたものだ。

 予想以上に時間を浪費していた。
 アルターを出し続けて、戦い続ける。普段なら何ともないそれが、この場ではどういう意味を持つか。
 絶影の解放状態を維持し続けることは、決して楽なことではない。
 しかし、この女――シグナムと戦うには必要なことだ。それは認める。事実、二対一にも関わらず、シグナムはなおもこちらに食い下がっている。
 確実に防御をかいくぐって与えられた一撃は、最初にクーガーが不意をついて食らわせた一撃だけ。
 互いに勝負を決定付ける必殺の一撃を受けることなく、膠着状態が続いている。

「ならば、奴が俺の正義に、断罪に屈するまで続けるだけのことだ!」
「やれ正義だ、やれ断罪だ――」

 土埃が晴れた後に残るのは、ついさっきまでは森を為していた木々の残骸。それらを押しのけてシグナムが姿を見せた。

「――お前の言う正義とは何だ? 目の前の敵を片っ端から叩き潰すことか?」
「何だと!?」
「それでお前の正義とやらは満たされるのか? そんなことにかまけている間に取り返しのつかないものを失うかもしれないのに?」

 その言葉を受けて、劉鳳は僅かに動揺する。
 心当たりがあったからだ。
 己の短慮な行動のせいで真紅は疑心を抱き、過程はどうあれ彼女は死んだ。
 己が赤いコートの男――そしてカズマと戦っている間に桜田ジュンは悪意ある者に襲われ、そして彼も死んだ。
 ……もし、また同じことが起きてしまったら?

 あの鳳凰寺風を含めた一団、そして彼女らを追っていったぶりぶりざえもん。こうやって戦っている間に、もし彼らが凶悪かつ強力な殺人者に襲われでもしたら?

 病院にいるのはカズマだけではない。片手を失った無力な少年もいると聞く。こうやって戦っている間に、もしその少年の容態が悪化して手遅れになってしまったら?

 正義を貫く覚悟はある。
 だが、果たしてそれは正義なのか?

 一瞬の逡巡。
 烈迅の発動の遅れが、そのまま隙となる。
 シグナムは初動の遅れた触鞭の回避に成功し、劉鳳本人を目指して突っ込んできた。
 自身も腕に覚えはあるが、アルターと互角に戦える存在を相手にできるような異能は持ち合わせていない。
 アルターを行使する本人――自立可動型のアルター使いにとって、絶対にして究極の弱点。
 こちらに向かって振り下ろされた剣と、間に割って入ったクーガーの蹴撃が火花を散らす。そして劉鳳はクーガー諸共吹き飛ばされた。

 恐らくシグナムもそうであったように、彼らもまた吹き飛ばされた勢いでいくつもの木々を薙ぎ倒し、ようやっと止まる。
 こんがらがった状態で、クーガーが心底呆れた様子で呟いた。

「劉ー鳳ー、確かに俺はお前の断罪の邪魔をしないとは言った。お前となら打ち砕けない壁なんぞないとも。だがな、お前が正義の神髄を見つけてないってんなら話は別だ。
 そんなザマじゃあ、お前は俺の邪魔にしかならない……さっさと行って、さっさとお前の正義を見つけてこい」
「しかし! 目の前の悪を放ってなど――」
「即決即断! 行動はスピーディーに! 後悔先に立たずったぁ、昔の人も随分とうまいこと言ったもんだ。
 別にあの女の肩を持つ訳じゃないが、言ってることは必ずしも間違ってるわけじゃない。分かるな? 劉鳳。それより何より」

 立ち上がったクーガーの唇の端が、不敵に吊り上がる。

「俺が――俺の速さが、あんな女に負けるはずがない。お前が奴を断罪するまでもない。だから心置きなく行ってこい」

 彼に倣い、劉鳳もまた立ち上がる。手元に絶影を引き戻しながら。
 こちらの返事を待たずに――いかにもクーガーらしいが――劉鳳にとって致命的な一言を突き付けてくる。

「今やらなきゃ手遅れになるかもしれないことが、あるんだろう?」

 見抜かれていた。自分の動揺を。

「……すまん、クーガー」

 絶影に飛び乗る。軽々と――とはとても言えない。
 そして、いくら脚部限定とはいえども、クーガーも自分と同じように長時間に渡ってアルターを酷使している。
 表には全く出さないが、消耗は決して少なくないはずだ。
 しかし、彼がそこまで言うならば大丈夫だ。同じ志を背負い、HOLYで共に戦い抜いてきた仲間。なればこそ、大丈夫だと信じなければ。

 正義。
 それは、悪を断罪すること。その為ならばどんな犠牲も厭わない。
 だが。
 自己を犠牲にするだけでなく、他者を――それも本来ならば守るべき者達までをも犠牲にすることが、本当に正義と言えるのか。
 それはただの独りよがりで、正義とは程遠い代物なのではないか。
 断罪すべき悪を全て断罪し。
 守るべき者達を全て失って。
 その果てに、何があるのか。正義と呼べるものは残っているのだろうか。

(ぶりぶりざえもんにも言われた。クーガーにも、そして断罪すべき悪であるあの女にまでも。俺が貫かねばならない正義とは――)

 誰かが答えてくれるわけではない。
 己で見定めるしかない。

「行くぞ! 絶影!」

 そして、劉鳳は飛び立った。
 己の正義を見定めるために。

   ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

「……厄介払いは済んだか?」

 背後から聞こえてきた声に、クーガーは振り返った。
 そこには剣を提げた女が一人。

「劉鳳を背後から襲いでもするかと思ったんだが、意外と大人しいな」
「お前を放置してそんなことをすれば私が無事では済むまい。こちらとしては、奴が残ってくれた方が良かったのだが」
「奴の名誉のために言っておくが、劉鳳だって本当ならあんなもんじゃないさ。ただ、俺が知ってる奴と比べて、どうにも吹っ切れてない。
 あまりの不甲斐なさにみもりさんが泣くぞ。全くみもりさんを泣かせるとは許せん奴だ」

 一度はHOLYを離脱し、世界の広きを知って己の正義を見定めたあの劉鳳と同一人物だとは、とても思えない。

「……そうだな、訂正しよう。確かに奴も強い。迷いさえなければ」
「随分と聞き分けがいいなぁ? シグナルさんよ」
「シグナムだ」
「でもって、お前は何を失ったんだ?」
「言っただろう。取り返しのつかないものを、だ」

 察しは付いていた。シグナムのあの言葉は、劉鳳だけに告げられたものではない。むしろ彼女自身にこそ向けられた言葉だ。
 目の前の敵を叩き潰すことにかまけ、そして取り返しのつかないものを失った。

(俺に言わせれば、結局は速さが足りないってことだ)

 取り返しのつかないものを失う前に、目の前の敵を全て叩き潰せば、それで事足りていたはずだ。
 もっとも、自分とて偉そうに人のことを言えたものではない。
 己の速さが足りなかったばかりに、間に合わなかった。獅堂光の命は永遠に失われた。だからその言葉を口には出さなかった。出せなかった。

「お前に良く似た男を一人知っている」
「ほほーう! この俺のように加速の極致を求める男が他にも――」
「飄々とした、三枚目を気取った男だ。巫山戯たことばかりを抜かしていたな。奴は女子供を逃がして私の前に立ち塞がった。私は奴の挑発にいいように踊らされ、逆に追い詰められた」
「で、そいつはどうなった?」

 何の気兼ねもなく続きを問う。問うのを憚る必要はない。問う必要があるからこそ即座に問うだけだ。

「死んだよ。私が殺した」

 シグナムも即座に答える。答えるのを憚る必要がないのだろう。

「私は同じ過ちを繰り返した。お前が満身創痍だと思って油断した挙げ句がこれだ。今も隙だらけを装ってこちらの出方を窺っているのだろう?」
(……ちっ)

 あくまで表には出さず、胸中で舌打ちする。
 こちらを道化かポンコツかと思い込んで心のどこかで侮り続けてくれれば有り難かったのだが、どうやらもうそんな期待はできなさそうだ。

「取り返しのつかないものを取り返す。それがどういうことか、私には分かっていなかったようだ」
「取り返す、だと――」
「騎士の名も誇りもとうに捨てた。ヴィータと決別し、形見の服も捨て置いてきた。何もかもを捨てた――つもりになっていただけだった。
 不意に問われれば騎士としての名を騙り、自分の勝手で為すべきことだと決心しておきながら主の為だと言い訳をする。
 半端な覚悟だ。惰弱だ。甘えだ。故に慢心を招き、自滅の危機を何度も味わった。今もその危機の中にいる」

 もはや彼女が語りかけているのは自分ではない。どのような言葉を挟もうと無駄だと、クーガーは認める。

「今こそここに宣言しよう。私は覚悟を決めた。全てを捨てる。ここにいるのは、何でもない、ただのシグナムという一人の女だ」

 その決意は、続く一言に全て集約されていた。

「私が求めるものは、たった一つ。他にはもう何もいらない」

 シグナムは剣を横に構える。
 話はこれで終わり。そういう彼女なりの意志表示なのだろう。

(ここに来て開き直りやがったか)

 迷いは速さに直結する。
 五感から情報を取り入れ、脳に伝え、分析し、判断し、行動を起こすための指令を各部に送り、実際に各部が動く。迷いがあればその全ての過程で遅れが生じる。先程の劉鳳のように。
 逆に、迷いがないということは、その全ての過程を最速で行えるということだ。
 シグナムはその領域に到達した。

 だが、それは己も同じだ。臆する必要は全くない。
 クーガーは息を吸い続けた。
 それを一気に吐く為に。己の声を乗せて。

「いいか一度しか言わないからその耳かっぽじいてよく聞いておけ! 俺はお前の言うその男とは違う! まず俺は三枚目じゃない! 巫山戯たことは言っていない! お前に殺される気も全くない! それにこうやってお前と戦う理由! ミオンさんとの約束であり兎に角お前をミオンさん達から遠ざけようという意図もあったがそれで全てというわけではない! 残りは――」

 最後の一声を合図に、彼は一歩を踏み出した。

「――俺の速さがお前の全てを凌駕すると証明するためだぁぁぁぁ!」

 同時にシグナムもこちらに飛び込んでくる。交錯と同時に蹴りを三発。一発目は剣に阻まれ、二発目はすんでのところでかわされ、三発目は攻勢に転じた彼女の一撃とぶつかり合った。
 そして、お互いに弾け飛ぶ。
 シグナムも長時間の戦闘で相当の疲労を負っているはずだが、それよりも遙かにこちらの消耗の方が大きい。元より残されているものはほとんどなかったのだ。
 自分からして見れば、既に速度もかなり落ちている。
 このような戦い方を続ければ、そう長くは保たないだろう。

 だが、最速を証明できなければ、自分の存在に意味などない。
 己にどれだけの力が残されているのか。
 そんな面倒なことを考えるのはもう止めだ。

「シグナムよ! 確かにお前も速い! しかしどれだけ速かろうが失ったものを取り返せなどしない! むしろ取り返せないものがあるからこそ人は速さを求める!」

 言葉を重ねるごとに、根拠のない力がみなぎっていく。
 加速は止まらない。
 彼女の剣撃がこちらの胴を薙ぐべく迫ってくる。しかし、剣の切っ先は服と表皮とを僅かに削り取っただけで通り過ぎていった。

「どんな攻撃も俺を捉え切れなければ意味がない! どんな回避も俺を避け切れなければ意味がない! どんな防御も俺より先に構えられなければ意味がない!
 そう! 俺は最速の男! 文化の神髄を見つけた男だ!」

 そうだ。
 自分は既に見つけていた。
 そして、この地で再び見つけた。
 これは一度通った道だ。終着点は近い。残された僅かな時間を紅茶でも飲みながらゆっくり過ごすのも悪くはなかったはずだ。
 だが、今度はあえてその道を駆け抜けようとしている。ためらうことなく、より速く。願ったり叶ったりだ。まさに自分に相応しい。どんな代償を払おうとも構わない。
 命を懸けるに値する。
 己の信じるもの。
 他にはもう何もいらない。

「瞬殺のぉぉぉぉ――」

 クーガーは叫んだ。

「――ファイナル・ブリットォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!」

   ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 シグナムが最後に視認できたクーガーの姿は、まさに異形だった。彼の全身を包むのは鋭敏なフォルムの装甲。
 そして一瞬でかき消える。

 咆哮と同時に、衝撃が訪れた。

 防御できたのではない。彼の攻撃が運良く騎士甲冑の厚い装甲にぶち当たってくれただけのことだ。受け流す余裕などは全くなく、吹き飛ばされた挙げ句、こうしてビルの壁面を豪快にぶち破る羽目になった。
 その威力は先程までの攻撃の比ではなかったが、それでも致命傷には至っていない。辛うじて動ける。
 だが、”辛うじて”ではここで終わる。
 悶絶してのたうち回りたくなる衝動を完全に無視して、即座にペンダントの宝石に込められた魔力を解放した。クラールヴィントを通して、それは強力な癒しの力となる。宝石は呆気なく砕け散った。
 それを惜しむ暇すらない。シグナムはすぐに立ち上がった。

 どんな攻撃も、この男を捉え切れなければ意味がない。
 どんな回避も、この男を避け切れなければ意味がない。
 どんな防御も、この男より先に構えられなければ意味がない。

 ついでに言えば、逃げることも。この男から逃げ切れなければ意味はない。

(ならば――為すべきことは一つ!)

 この期に及んでクーガーが防御に回るとは思えない。まず間違いなく、攻撃を仕掛けてくるだろう。先程と同等か、あるいはそれ以上の一撃を。
 剣に生きてきた者としての本能が告げるは、生き残るための最善策。
 その攻撃に対し、攻撃を以て応える。
 求められるのは威力ではない。速度だ。
 それでもなお、まず間違いなく、こちらの攻撃が相手に届くより先に、相手の攻撃がこちらに届く。だが、自分には主から賜った騎士甲冑がある。

 外道の戦術を取ってきた自分がどうしようもない窮地に陥って選ぶのが、何の小細工もない真っ向勝負。何とも皮肉な話である。
 結局のところ、自分にできるのはせいぜい剣を振り回すことだけなのだ。
 そう、剣を振り回すことだけだからこそ。

(奴が己の速さを信じるように、私はそれをこそ信じよう!)

 自分の身体が開けた穴から、ビルの外に飛び出した。
 月に照らされたクーガーの姿を認める。
 彼はまだ動かない。
 両腕をだらりと伸ばし、ただそこに突っ立っている。未だ動き出さないことに全く意味はない。彼の速度はこちらの知覚の限界をあっさりと超えてしまうのだから。
 距離が詰まる。
 決着の瞬間が迫る。
 僅か一挙動で相手に致命の一撃を与えられる間合い。

 そして、シグナムの剣は、クーガーを貫かなかった。

「……そうか。そういうことか」

 シグナムは構えを解き、剣を引いた。
 クーガーの全身を覆っていた装甲が、まるで水に溶ける雪のように消えていく。全ての装甲が消えた時、彼のサングラスが地面に落ちた。
 クーガーは立ち尽くしていた。顔は伏せられ、その表情を窺うことはできない。
 身動ぎ一つない。
 あるはずがない。
 彼はもう死んでいるのだから。

 彼の能力が魔法に通じるものではないとは気付いていた。同時に、身体に多大な負担を強いるということも。
 少なくとも魔力を媒介とはしていない。
 では、何を媒介としていたのか。
 クーガーは己の命そのものを媒介としていたのだ。全身を酷使しつつ、かつ命という最も単純なエネルギーを速さに変換していた。
 そして、残された全てを賭けて全身全霊の一撃を放った。たとえ本来の威力、いや速さには遠く及ばなかったとしても。それですらあの速さだった。
 もし万全の状態から、あの一撃が放たれていたならば――

(ぞっとする話だ)

 ――きっと自分なぞ粉々に吹き飛ばされていたに違いない。

 劉鳳が戻ってくる可能性も十分にある。今彼の相手をするのは避けたい。それに休息も必要だ。一刻も早くこの場を離れておかねばならない。
 感慨に耽る時間はない。
 勝利の余韻に至っては、それそのものが存在しない。

「まさか私やテスタロッサの速さを――私の全てを凌駕する速さを持つ男がいようとは、夢にも思っていなかった」

 クーガーは勝った。そして逝った。
 己は負けて、こうして無様に生き残っている。
 それでもいい。勝とうが負けようが、生き残れさえすれば。それ以上を望むのは不相応というものだ。

「認めよう。確かに、お前は最速の男だ――最速の男”だった”」




【E-6/夜中】

【劉鳳@スクライド】
[状態]:疲労中/全身に中程度の負傷(手当て済)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(-2食)/斬鉄剣@ルパン三世/SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱
    真紅似のビスクドール/ローザミスティカ(真紅)@ローゼンメイデン
[思考]
基本:自分の正義を貫く。正義とは何かを見定める。
1 :ぶりぶりざえもん達と合流し、彼らを守る。
2 :病院へと戻り、怪我を負った少年を助ける。
3 :悪を断罪する。(※現在確認している断罪対象)
  ※アーカード、長門有希を騙った朝倉涼子、ウォルターを殺した犯人。
   シグナムの断罪についてはクーガーを信じて任せました。
4 :ゲームに乗っていない人達を保護し、ここから解放する。
5 :機会があればホテルに向かう。
[備考]
※ジュンを殺害し、E-4で爆発を起こした犯人を朝倉涼子と思っています。
※例え相手が無害そうに見える相手でも、多少手荒くなっても油断無く応対します。
※朝倉涼子については名前(偽名でなく本名)を知りません。


【G-7/真夜中】

【シグナム@魔法少女リリカルなのはA's】
[状態]:疲労大/脇腹他、全身に打撲(一応処置済)/騎士甲冑装備
[装備]:獅堂光の剣@魔法騎士レイアース
    クラールヴィント@魔法少女リリカルなのはA's
    鳳凰寺風の弓@魔法騎士レイアース(矢18本)
    コルトガバメント(残弾7/7)
[道具]:支給品一式×3(食料一食分消費)、スタングレネード×3、ルルゥの斧@BLOOD+、ルールブレイカー@Fate/stay night
    トウカの日本刀@うたわれるもの、ソード・カトラス@BLACK LAGOON(残弾6/15)
[思考・状況]
1 :戦闘現場から離れ、身を隠して回復に徹する。
2 :無理をせず、殺せる時に殺せる者を確実に殺す。
基本:自分の安全=生き残ることを最優先。
最終:優勝して願いを叶える。
[備考]
※放送で告げられた通り八神はやては死亡している、と判断しています。
 ただし「ギガゾンビが騎士と主との繋がりを断ち、騎士を独立させている」
 という説はあくまでシグナムの推測です。真相は不明。
※第二回放送を聞き逃しました(禁止エリアE-4については把握)。
※シグナムは『”人”ではない』ので、獅堂光の剣を持っても燃えません。
※劉鳳を極めて強力な戦闘能力の持ち主だと認識しています。
※中途半端に抱えていた騎士の名も思いも全て捨て、覚悟を決めました。
 相見えた者の外見・強弱・負傷の程度などに惑わされず、生き残るために最善を尽くします。




【ストレイト・クーガー@スクライド 死亡】
[残り35人]

※ストレイト・クーガーの遺体は、F-7に立ち尽くしたまま放置されています。


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投下順で読む

Back:ここがいわゆる正念場(後編) Next:月下流麗 -月光蝶-

228:ここがいわゆる正念場(後編) シグナム 244:のこされたもの(相棒)
228:ここがいわゆる正念場(後編) 劉鳳 235:孤城の主(前編)
228:ここがいわゆる正念場(後編) ストレイト・クーガー

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