ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko2946 まりさ、ゆっくりしていってね!!! 上
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『まりさ、ゆっくりしていってね!!! 上』 20KB
いじめ ほんのり救いのないお話を。拙文ですが、ゆっくりしていってね…
いじめ ほんのり救いのないお話を。拙文ですが、ゆっくりしていってね…
「ゆぅ…みててね、おとうさん。」
とある子まりさがいた。
父は群れ一番の英雄のまりさ。母は群れ一番の美れいむ。
その一粒種である子まりさは、気弱ながらも、全身に愛を受けて育っていた。
自分である程度狩りもできるようになった。まだ甘えたい盛りではあるがいずれ独り立ちもできるだろう。
しかし、ある日父まりさが突然死んでしまった。群れを襲ったふらんと相打ちになったのだ。
子まりさは、父まりさに恥じぬゆっくりになれるように、父まりさとの思い出の場所であるこの大きな広い崖で、一人誓いを立てていた。
父は群れ一番の英雄のまりさ。母は群れ一番の美れいむ。
その一粒種である子まりさは、気弱ながらも、全身に愛を受けて育っていた。
自分である程度狩りもできるようになった。まだ甘えたい盛りではあるがいずれ独り立ちもできるだろう。
しかし、ある日父まりさが突然死んでしまった。群れを襲ったふらんと相打ちになったのだ。
子まりさは、父まりさに恥じぬゆっくりになれるように、父まりさとの思い出の場所であるこの大きな広い崖で、一人誓いを立てていた。
「ゆ…おどうざん…ゆえええん。」
しかし、自然と涙があふれてしまう。
ここで父まりさに色んなことを教えてもらった子まりさ。その胸に父まりさとの思い出が去来する。
狩りの仕方、野宿の仕方、戦いの仕方、そして、妻であるれいむとの出会いの話…
今では全ての思い出が遠く、懐かしく、もう父まりさとの新たな思い出を作れないという事実は子まりさに重くのしかかる。
その時、さぁっ、と一陣の風が吹き抜けた。
ここで父まりさに色んなことを教えてもらった子まりさ。その胸に父まりさとの思い出が去来する。
狩りの仕方、野宿の仕方、戦いの仕方、そして、妻であるれいむとの出会いの話…
今では全ての思い出が遠く、懐かしく、もう父まりさとの新たな思い出を作れないという事実は子まりさに重くのしかかる。
その時、さぁっ、と一陣の風が吹き抜けた。
「ゆ…ゆんっ!」
頬を伝う涙を、全身ぶるんぶるんと震わせて振り払う子まりさ。
崖には様々な花が咲き乱れ、端に立つと遠くまで見渡せる。とても美しい光景だ。
子まりさは、この崖を吹き抜ける爽やかな風に吹かれると、嫌な思いが全て吹き飛んでしまうような気がした。
崖には様々な花が咲き乱れ、端に立つと遠くまで見渡せる。とても美しい光景だ。
子まりさは、この崖を吹き抜ける爽やかな風に吹かれると、嫌な思いが全て吹き飛んでしまうような気がした。
「ゆっ!」
そして、子まりさは父との思い出を胸に秘め、帰路に着いた。
その目は穢れを知らず、まるで宝石のようにきらきらと輝いていた。
その目は穢れを知らず、まるで宝石のようにきらきらと輝いていた。
「ただいま、おかあさん!」
「ゆ!おかえり、おちびちゃん!」
「ゆ!おかえり、おちびちゃん!」
家に帰ると母れいむが温かく出迎えてくれる。
この家は、群れの中心から少し離れた場所にあり、いつも静かな場所だ。
母れいむは、夫を失った当初は嘆き悲しんでいたが、最近ようやく立ち直った。
しかしまだ夫のことを引きずっているのか、食が随分と細くなり、体が弱り気味であった。
それでも今、この家庭にはかつてのような生活が訪れていた。
この家は、群れの中心から少し離れた場所にあり、いつも静かな場所だ。
母れいむは、夫を失った当初は嘆き悲しんでいたが、最近ようやく立ち直った。
しかしまだ夫のことを引きずっているのか、食が随分と細くなり、体が弱り気味であった。
それでも今、この家庭にはかつてのような生活が訪れていた。
「どこにいってたの?またみんなのところ?」
「きょうはちがうよ!ないしょだよ!」
「ゆぅ、ならいいけど…ほら、ごはんにしようね!」
「ゆわーい!」
「きょうはちがうよ!ないしょだよ!」
「ゆぅ、ならいいけど…ほら、ごはんにしようね!」
「ゆわーい!」
母れいむは美しいだけでなく、狩りも父まりさほどではないが出来た。
それは、弱った体でも自分と子の分を確保できる程度には。
残念ながら、頭の方は普通のゆっくりに漏れず弱いようだが、狩りができる時点で十分有能だと言えよう。
それは、弱った体でも自分と子の分を確保できる程度には。
残念ながら、頭の方は普通のゆっくりに漏れず弱いようだが、狩りができる時点で十分有能だと言えよう。
「おかさあん。もっとたべないの?」
「いいよ、もうおなかいっぱいだよ!おちびちゃんおたべ!」
「ゆぅぅ!むーしゃむーしゃしあわせえええええ!」
「いいよ、もうおなかいっぱいだよ!おちびちゃんおたべ!」
「ゆぅぅ!むーしゃむーしゃしあわせえええええ!」
母れいむが食べきれなかった分まできちんと平らげる子まりさ。
しあわせ、と叫ぶたびにびちゃびちゃと汚らしく食べかすが飛び散るが、躾もされていない野良の世界では当たり前。
母れいむはそんな様子を気に留めることもなく、子りさまの顔についた食べかすや、地面にとんだ食べかすを丁寧になめとってゆく。
この子まりさ、母が少し弱ってきていることに気が付いていたが、子供ゆえどうしていいかわからないようだ。
そんな子まりさにできることは、こうしてとにかく精一杯明るく振舞って母れいむを元気づけようとすることくらいであった。
しあわせ、と叫ぶたびにびちゃびちゃと汚らしく食べかすが飛び散るが、躾もされていない野良の世界では当たり前。
母れいむはそんな様子を気に留めることもなく、子りさまの顔についた食べかすや、地面にとんだ食べかすを丁寧になめとってゆく。
この子まりさ、母が少し弱ってきていることに気が付いていたが、子供ゆえどうしていいかわからないようだ。
そんな子まりさにできることは、こうしてとにかく精一杯明るく振舞って母れいむを元気づけようとすることくらいであった。
「おちびちゃん、そろそろすーやすーやしようね。」
「ゆっくりりかいしたよ!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
そして、2匹は体をくっつけ、すーりすーりする。
母は子の、子は母の体温を感じながら、安らかに眠った。
母は子の、子は母の体温を感じながら、安らかに眠った。
「ゆっくりいってきます!」
「ゆふふ、ゆっくりいってらっしゃい!」
「ゆふふ、ゆっくりいってらっしゃい!」
子まりさはそう言うと、家を出る。行き先は決まっている。群れの子ゆっくり達が集まる場所だ。
この群れは、ある程度子ゆっくりが大きくなるまでは親ゆっくりが狩りをする。
その間、子ゆっくりは何をしているかと言うと、一つ所に集まり、遊んだりしている。
これはゆっくりの群れで普通に見られる光景で、こうして社会性などを学ぶのだ。
この群れは、ある程度子ゆっくりが大きくなるまでは親ゆっくりが狩りをする。
その間、子ゆっくりは何をしているかと言うと、一つ所に集まり、遊んだりしている。
これはゆっくりの群れで普通に見られる光景で、こうして社会性などを学ぶのだ。
「ゆ!みんな、ゆっくりしていってね!」
「ゆー!まりさだ!」
「まりさ、ゆっくりしていってね!」
「ゆー!まりさだ!」
「まりさ、ゆっくりしていってね!」
子まりさが群れの子ゆっくり達が集まる場所に行き挨拶をすると、みんながみんなよい返事をする。
いつもの風景だ。
いつもの風景だ。
「きょうはおにごっこをするみょん!」
「むきゅ、はしるのはつかれるからかくれんぼがいいわ。」
「ゆー!ぱちゅりーもいるし、かくれんぼにしよう!」
「むきゅ、はしるのはつかれるからかくれんぼがいいわ。」
「ゆー!ぱちゅりーもいるし、かくれんぼにしよう!」
そして、いつものように今日は何をして遊ぼうかと相談している。
が、今日はいつもと違う光景が見られた。
が、今日はいつもと違う光景が見られた。
「それじゃ『ドンッ!』ゆぅうう!?」 『ゴロゴロ』
「ゆへへへ…おまえのおとうさん、しんじゃったのぜぇ…?」
「いいきみだわぁ!」
「ゆへへへ…おまえのおとうさん、しんじゃったのぜぇ…?」
「いいきみだわぁ!」
突然何者かに突き飛ばされる子まりさ。
突き飛ばした犯人は、ゲス子まりさとゲス子ありすであった。
この2匹は姉妹で、親も等しくゲスである。
子供とは言え、他の子供達より一回り以上体も大きい。もうすぐ成体になるといったところか。故に力も強い。
この2匹は、立派な父、そして美しい母を持つこの子まりさに日頃から嫉妬していたのだが、
子まりさの父に出てこられると、自分たちの立場がまずくなるため今まで手出しできなかったのだ。
突き飛ばした犯人は、ゲス子まりさとゲス子ありすであった。
この2匹は姉妹で、親も等しくゲスである。
子供とは言え、他の子供達より一回り以上体も大きい。もうすぐ成体になるといったところか。故に力も強い。
この2匹は、立派な父、そして美しい母を持つこの子まりさに日頃から嫉妬していたのだが、
子まりさの父に出てこられると、自分たちの立場がまずくなるため今まで手出しできなかったのだ。
「ゆっへっへ。きょうからおまえはまりささまとありすのどれいにしてやるのぜ。」
「すっきりー!どれいにもしてあげるわぁ!んっほぉおおお!」
「ゆぐぅ…どぼじでごんなごとずるのぉおお…」
「すっきりー!どれいにもしてあげるわぁ!んっほぉおおお!」
「ゆぐぅ…どぼじでごんなごとずるのぉおお…」
しかし父まりさが死んでしまった今、2匹を躊躇わせるものは何もない。
そう思い、意気揚々と子まりさを虐める2匹であったが…
そう思い、意気揚々と子まりさを虐める2匹であったが…
「そこまでみょん。」
「ゆ、ゆぅっ!?」
「なんのつもりなのかしらあああ!?このげすみょん!」
「ゆー!げすはそっちだよ!」
「そうよ!まりさはなにもしてないじゃない!」
「ゆ、ゆぅっ!?」
「なんのつもりなのかしらあああ!?このげすみょん!」
「ゆー!げすはそっちだよ!」
「そうよ!まりさはなにもしてないじゃない!」
当たり前ではあるが、2匹の計算外の出来事が起こった。他の子ゆっくり達が反発したのだ。
ゲスにありがちな、「自分は誰よりもゆっくりしている」と言う思考を持つゲス2匹。
それ故、他の子ゆっくり達もゆっくりしている自分達に無条件で賛同するであろうと思い込んでいたのだ。
ところが、そう上手くいくはずもなく。
力づくでどうにかしようにも、子ゆっくりの間で一番強く、体もこの2匹に劣らない大きさを持つ
子みょんが真っ先に子まりさを庇ったため、それも上手くいきそうにない。
ゲスにありがちな、「自分は誰よりもゆっくりしている」と言う思考を持つゲス2匹。
それ故、他の子ゆっくり達もゆっくりしている自分達に無条件で賛同するであろうと思い込んでいたのだ。
ところが、そう上手くいくはずもなく。
力づくでどうにかしようにも、子ゆっくりの間で一番強く、体もこの2匹に劣らない大きさを持つ
子みょんが真っ先に子まりさを庇ったため、それも上手くいきそうにない。
「ふんっ!このげすども!」
「いなかものにはつきあってられないわぁあ!」
「いなかものにはつきあってられないわぁあ!」
そうなると2匹が引き下がらざるを得ないのは必然であった。
悔しそうに、恨めしそうに、子まりさを見つめながらどこかへと去って行く2匹。
悔しそうに、恨めしそうに、子まりさを見つめながらどこかへと去って行く2匹。
「まりさ、だいじょうぶみょん?」
「ゆぅ…だいじょうぶだよ!」
「むきゅ、よかったわ。それじゃあ、かくれんぼしましょう!」
「「「ゆっくりりかいしたよ!」」」
「ゆぅ…だいじょうぶだよ!」
「むきゅ、よかったわ。それじゃあ、かくれんぼしましょう!」
「「「ゆっくりりかいしたよ!」」」
そして何事もなかったかのように、遊び始める子ゆっくりたち。実に平和な光景であった。
「それじゃあみんな、ゆっくりばいばい!」
「またあしたみょん!」
「わかるよー!」
「またあしたみょん!」
「わかるよー!」
やがて、遊びも終わり、それぞれが帰路に着く。
途中までは他の子ゆっくりたちと共に帰っていたのだが、やがて子まりさ1匹になった。
その時、事件は起こる。
途中までは他の子ゆっくりたちと共に帰っていたのだが、やがて子まりさ1匹になった。
その時、事件は起こる。
「ゆ~おかあさんはゆっく『ドン!』ゆぅう!?」
またしても突き飛ばされる子まりさ。当然犯人は…
「ゆへへへ…」
「さっきはよくもやってくれたわね。」
「さっきはよくもやってくれたわね。」
この2匹だ。子まりさは何もしていないのだが、なぜか悪いことをしたことになっている。
「ゆぅ!なんでこんなことをするの!?ゆっくりできないよ!」
「やかましいのぜ!ゆっくりできないのはおまえだけなのぜ!」
「そうよ!このいなかもの!」
「ま、まりさはゆっくりしてるよ!へんなこといわないでね!」
「すこし…だまるのぜえええ!」 『ボスッ!』
「ゆぅうう!」 『ごろごろ』
「やかましいのぜ!ゆっくりできないのはおまえだけなのぜ!」
「そうよ!このいなかもの!」
「ま、まりさはゆっくりしてるよ!へんなこといわないでね!」
「すこし…だまるのぜえええ!」 『ボスッ!』
「ゆぅうう!」 『ごろごろ』
ゲス子まりさに突き飛ばされ、転がってゆく子まりさ。
と、その衝撃で子まりさの帽子が頭から離れ、地面に落ちた。
と、その衝撃で子まりさの帽子が頭から離れ、地面に落ちた。
「ゆ!まりさのゆっくりしたおぼうしさん!かえってきてね!」
「ゆふぅう~…なんなのぜ、このきたないおぼうしはぁ?」
「やめてね!ふまないでね!」
「そうねえ…じゃあかわりに、あなたをふんであげるわぁ。」 『グミュ』
「ゆぶぅううう!?」
「ゆふぅう~…なんなのぜ、このきたないおぼうしはぁ?」
「やめてね!ふまないでね!」
「そうねえ…じゃあかわりに、あなたをふんであげるわぁ。」 『グミュ』
「ゆぶぅううう!?」
子まりさの帽子を踏みつけるゲス子まりさ。
帽子を取り返すため駆けだそうとしたが、ゲス子ありすに踏みつけられ、身動きが取れなくなる。
そして…
帽子を取り返すため駆けだそうとしたが、ゲス子ありすに踏みつけられ、身動きが取れなくなる。
そして…
「まりささまがこのおぼうしをかっこよく…してやるのぜっ!」 『ぶちぶちぶちぃ!』
「ゆ…ゆわぁああああああああああああああ!まりさのおぼうし!おぼうしぃいいいいい!」
「あなたみたいないなかものにはおにあいねええ!」
「まったくだぜえ!ゆひゃーひゃひゃ!」
「なおってね!ゆっくりしたおぼうし!なおってね!ぺーろぺーろぉおお!」
「ゆ…ゆわぁああああああああああああああ!まりさのおぼうし!おぼうしぃいいいいい!」
「あなたみたいないなかものにはおにあいねええ!」
「まったくだぜえ!ゆひゃーひゃひゃ!」
「なおってね!ゆっくりしたおぼうし!なおってね!ぺーろぺーろぉおお!」
子まりさの帽子を食いちぎるゲス子まりさ。
帽子は頭頂部が千切られ、ぽっかりと穴が開いてしまった。
必死で帽子をなめまわす子まりさを尻目に、高笑いしながら2匹は去っていった。
帽子は頭頂部が千切られ、ぽっかりと穴が開いてしまった。
必死で帽子をなめまわす子まりさを尻目に、高笑いしながら2匹は去っていった。
「ゆぐ…どぼじでえええ…なんにもわるいごどじでないのに…」
いくら帽子をなめようとも、直るはずもない。まりさは仕方なく、家に帰った。
「ゆぐ…ただいま…」
「おか…ゆわぁあああ!?おちびちゃんおぼうしどうしたのおおお!?」
「おか…ゆわぁあああ!?おちびちゃんおぼうしどうしたのおおお!?」
やはり、真っ先に子まりさの帽子について触れる子れいむ。
ゆっくりにとって、お飾りが傷ついているということは、そのゆっくりはゆっくりできていないということ。
母れいむの反応は当り前であろう。
ゆっくりにとって、お飾りが傷ついているということは、そのゆっくりはゆっくりできていないということ。
母れいむの反応は当り前であろう。
「ゆぐ…まりさのおぼうしは…」
そこまで言って、思わず口をつぐむ。
母れいむが最近弱っているのは子まりさにもわかっていた。
そんな母に、他の子ゆっくりに虐められて、帽子をゆっくりできなくさせられたと言ったら…?
母れいむが最近弱っているのは子まりさにもわかっていた。
そんな母に、他の子ゆっくりに虐められて、帽子をゆっくりできなくさせられたと言ったら…?
「と、とりさんがきゅうにきて、おぼうしゆっくりできなくさせられたよ…」
「そんなぁ…とりさんれいむのかわいいおちびちゃんにいじわるしないでねぇ…」
「そんなぁ…とりさんれいむのかわいいおちびちゃんにいじわるしないでねぇ…」
子まりさがそんなことを母れいむに告げられるはずもなく。結局、鳥が急にやってきて、お帽子をちぎったと説明した。
説得力のない言い訳だが、まりさが思いついた中では最もそれらしい言い訳であり、
また母れいむも、悲しいかな餡子脳故に、その主張を疑うことなく信じ切ってしまう。
説得力のない言い訳だが、まりさが思いついた中では最もそれらしい言い訳であり、
また母れいむも、悲しいかな餡子脳故に、その主張を疑うことなく信じ切ってしまう。
「ゆ…ゆええええええ…」
と、ついに我慢が限界に達し、泣き出してしまう子まりさ。
帽子をちぎられた時点で泣かなかっただけ、このその精神力は強靭であると言えよう。
更にその知能も、母を気遣い嘘をつける程度にはあった。
これは、母れいむが注いだ愛、そして父まりさの教育が培ったものであった。
普通ならば、帽子をちぎられた時点で発狂せんばかりに泣きわめき、家に飛んで帰って親にその理由を言うものだ。
子まりさが泣き出したのを見て、母れいむは慌てて宥める。
帽子をちぎられた時点で泣かなかっただけ、このその精神力は強靭であると言えよう。
更にその知能も、母を気遣い嘘をつける程度にはあった。
これは、母れいむが注いだ愛、そして父まりさの教育が培ったものであった。
普通ならば、帽子をちぎられた時点で発狂せんばかりに泣きわめき、家に飛んで帰って親にその理由を言うものだ。
子まりさが泣き出したのを見て、母れいむは慌てて宥める。
「お、おちびちゃんなかないで!おかあさんはそれでもおちびちゃんがだいすきだよ!」
「ゆぐ…ほんとうに?」
「ほんとうだよ!ほら、ぺ~ろぺ~ろ。」
「ゆわあぁ…おかあさんのぺ~ろぺ~ろはとってもゆっくりしてるねえ…」
「ゆぐ…ほんとうに?」
「ほんとうだよ!ほら、ぺ~ろぺ~ろ。」
「ゆわあぁ…おかあさんのぺ~ろぺ~ろはとってもゆっくりしてるねえ…」
母れいむに宥められ、泣き止む子まりさ。泣き疲れたのか、そのまま眠ってしまった。
「れいむのかわいいおちびちゃん…ゆっくりしていってね…」
母れいむの子を見る表情は、帽子がゆっくりしていなくても変わらず、まさに慈母であった。
次の日の朝。
まりさは昨日夕食を抜いた分、たっぷり朝食を食べた。そして
まりさは昨日夕食を抜いた分、たっぷり朝食を食べた。そして
「ゆっくりいってきます!」
と元気よく言い、また子ゆっくりの集まる場所へ向かっていった。
「ゆふふ…おちびちゃん、げんきになったみたいでよかったよ!」
昨日の出来事を忘れているかのように、いつも通りの子まりさに安心する母れいむ。
そして子まりさはお帽子がゆっくりしていないことも気に留めず意気揚々と駆けだす。
なんのことはない。本当に自分の帽子がゆっくりしていないことを忘れているだけなのだ。
ゆっくりできない記憶は苦痛や恐怖と共に与えられないと、非常に忘れやすくなるゆっくりでは仕方ないことだ。
それに、これから向かう先で嫌でもその事実を思い出すことになる。
そして子まりさはお帽子がゆっくりしていないことも気に留めず意気揚々と駆けだす。
なんのことはない。本当に自分の帽子がゆっくりしていないことを忘れているだけなのだ。
ゆっくりできない記憶は苦痛や恐怖と共に与えられないと、非常に忘れやすくなるゆっくりでは仕方ないことだ。
それに、これから向かう先で嫌でもその事実を思い出すことになる。
「ゆ!みんな、ゆっくりしていってね!」
「ゆー!まり…さ…?」
「まりさ、ゆっくり…ゆぅ?」
「ゆ?みんな、どうしたの?」
「ゆー!まり…さ…?」
「まりさ、ゆっくり…ゆぅ?」
「ゆ?みんな、どうしたの?」
自分に向けられる怪訝な視線に気づく子まりさ。
「おぼうし…どうしたの…?」
「おぼうし?まりさのおぼうしはとってもゆっくりしてるよ!」
「ゆっくりしてないみょん…」
「ゆぅう!どうしてそんなこというの!ぷくー!」
「むきゅう…じぶんでみてみるといいわ…」
「おぼうし?まりさのおぼうしはとってもゆっくりしてるよ!」
「ゆっくりしてないみょん…」
「ゆぅう!どうしてそんなこというの!ぷくー!」
「むきゅう…じぶんでみてみるといいわ…」
子ぱちゅりーに促され、帽子を脱いでその様子を見る子まりさ…
「ゆ…ゆわぁああああああ!?」
ようやく自分の帽子がどうなっているかに気づいた、というより思い出したようだ。
昨日の出来事が子まりさの中でフラッシュバックする。
昨日の出来事が子まりさの中でフラッシュバックする。
「むきゅ…なにがあったの…?」
「そ、それは…」
「そ、それは…」
子まりさはその場にいるすべてのゆっくりから向けられる明らかに冷たい視線を感じていた。
それでも友達の、いや友達だったよしみで一応理由を聞いてくる子ぱちゅりー。
ゆっくりの友情など、お飾りがゆっくりしているかどうかで脆くも崩れ去るものなのだ。
特に、頭の悪い通常種ならばなおさらだ。
子まりさは子ぱちゅりーに理由を説明しようとするが、その間に割って入る者がいた。
それでも友達の、いや友達だったよしみで一応理由を聞いてくる子ぱちゅりー。
ゆっくりの友情など、お飾りがゆっくりしているかどうかで脆くも崩れ去るものなのだ。
特に、頭の悪い通常種ならばなおさらだ。
子まりさは子ぱちゅりーに理由を説明しようとするが、その間に割って入る者がいた。
「ゆっへっへぇ!まりさはみたんだぜえ!?」
「ありすもたしかにみたわあ!」
「ありすもたしかにみたわあ!」
そう、あのゲス2匹である。
「むきゅ。いったいなにをみたというの?」
「そのまりさ…〝わるになる〟とかいってじぶんでおぼうしをゆっくりできなくしたんだぜ!」
「そのとおりよ!」
「ゆぅうう!?そんなことしないよぉお!?まりさとありすがおぼうしゆっくりできなくしたんでしょおおお!?」
「そのまりさ…〝わるになる〟とかいってじぶんでおぼうしをゆっくりできなくしたんだぜ!」
「そのとおりよ!」
「ゆぅうう!?そんなことしないよぉお!?まりさとありすがおぼうしゆっくりできなくしたんでしょおおお!?」
信じがたい言いがかりをつける2匹。しかし、周囲の反応は…
「わからないよー…」
「じぶんでゆっくりできなくするなんて…」
「しんじられないみょん…」
「じぶんでゆっくりできなくするなんて…」
「しんじられないみょん…」
その2匹のいうことを頭から信じているようだ。
帽子がゆっくりできなくなった時点で、この子まりさの信用は地に落ちたのだ。
帽子がゆっくりできなくなった時点で、この子まりさの信用は地に落ちたのだ。
「ゆぅう!そんなぁああ!どぼじでえええええ!?」
「うるさいわねぇ!」 『ドガッ!』
「ゆぶぇっ!」
「うるさいわねぇ!」 『ドガッ!』
「ゆぶぇっ!」
ゲス子ありすに体当たりされる子まりさ。
昨日までならば、他の子ゆっくりが庇ってくれていただろう。しかし今では
昨日までならば、他の子ゆっくりが庇ってくれていただろう。しかし今では
「せいっさいされてるよ…」
「しかたないんだねー。わかるよー…」
「むきゅ…そうね…」
「しかたないんだねー。わかるよー…」
「むきゅ…そうね…」
ご覧の有様だ。
「ゆひゃひゃひゃ!げすをせいっさいするのはさいっこうなのぜええ!」 『ドスッ!』
「まったくだわああ!」 『ドン!』
「いだいよおお!やめでええええ!」
「ちょ、ちょっとまつみょん!」
「みょん!たすけえええええ!」
「まったくだわああ!」 『ドン!』
「いだいよおお!やめでええええ!」
「ちょ、ちょっとまつみょん!」
「みょん!たすけえええええ!」
と、みょんだけはこの事態に口出しをした。
当然昨日のように庇ってくれたものだと思い込む子まりさだが…
当然昨日のように庇ってくれたものだと思い込む子まりさだが…
「やるならべつのばしょでやってほしいみょん。」
「…ゆ?」
「ここはみんながあそぶばしょみょん。そういうのはここではやめてほしいみょん。」
「…ゆ?」
「ここはみんながあそぶばしょみょん。そういうのはここではやめてほしいみょん。」
庇うはずなどない。
一応友達だったものが虐められている様子を見るのはいい気分ではないのだろうが、
なんにせよ制裁するなら別の場所にしろと言ったに過ぎない。
ゲス2匹も、周りから無言の圧力がかかった状態でやるのはいい気分ではないのだろうか、
一応友達だったものが虐められている様子を見るのはいい気分ではないのだろうが、
なんにせよ制裁するなら別の場所にしろと言ったに過ぎない。
ゲス2匹も、周りから無言の圧力がかかった状態でやるのはいい気分ではないのだろうか、
「…ふん。わかったのぜ。」
「こっちにくるのよ!」
「ど、どぼじでええええ!みんなああああああ!?だずげでよおおおお!?」
「こっちにくるのよ!」
「ど、どぼじでええええ!みんなああああああ!?だずげでよおおおお!?」
泣き喚く子まりさを2匹で引きずって、どこかへと去っていった。
そしてたどり着いた場所は群れから遠く離れた場所にある洞窟の中だった。
そしてたどり着いた場所は群れから遠く離れた場所にある洞窟の中だった。
「ゆへへぇ…ここはまりさとありすしかしらないひみつのばしょなのぜ。」
「しょうたいしてあげたのよ?かんしゃしなさい!」
「や、やめてね!ゆっくりできないよ!」
「だまるのぜ!」 『ガスッ!』
「ゆっくりしてないくせに、かってにしゃべるんじゃないわよ!」 『ドガッ!』
「しょうたいしてあげたのよ?かんしゃしなさい!」
「や、やめてね!ゆっくりできないよ!」
「だまるのぜ!」 『ガスッ!』
「ゆっくりしてないくせに、かってにしゃべるんじゃないわよ!」 『ドガッ!』
そして、凄惨な虐めが始まる。
「ゆふ~ん!なかなかいいおもちゃなのぜ!」 『ボムッ!』
「そうね!こえのでるおもちゃなんてあたらしいわぁ!」 『ドムッ!』
「ゆんやああああ!いちゃいよおおおお!」
「こえがちいさいのぜ…ゆぅん!」 『ドボォッ!』
「あら、いきおいがいいわね。まけてられないわ!」 『ドゴォッ!』
「やめて、やめてよおおおおおお!」
「そうね!こえのでるおもちゃなんてあたらしいわぁ!」 『ドムッ!』
「ゆんやああああ!いちゃいよおおおお!」
「こえがちいさいのぜ…ゆぅん!」 『ドボォッ!』
「あら、いきおいがいいわね。まけてられないわ!」 『ドゴォッ!』
「やめて、やめてよおおおおおお!」
2匹の間で、サッカーボールのように延々と転がされ続ける。
より大きな悲鳴をあげさせられるのはどちらか競争しているようでもあるようだ。
より大きな悲鳴をあげさせられるのはどちらか競争しているようでもあるようだ。
「ゆ!?まりさ…しーしーしたくなってきたのぜ!」
「ありすはうんうんはしたくなってきたわ!ちょっとおそとに…」
「どこにいくのぜありす?といれはここに〝いる〟のぜ?」
「…そうねえ!ふふふふふ!」
「おい!くちあけるのぜ!」
「ゆううう…」
「さっさとしなさいこのぐず!」
「ゆ、ゆひぃい…」
「そうなのぜ…そのままにしてるのぜ…」
「「すっきりー!」」 『もるんっ』
「ゆ、ゆぼぇえええええええ!?」
「なにはきだしてるのぜ!さっさとぜんぶたべるのぜ!」
「たべないとまたあそんであげるわよ!?」
「ゆええええん…」
「ありすはうんうんはしたくなってきたわ!ちょっとおそとに…」
「どこにいくのぜありす?といれはここに〝いる〟のぜ?」
「…そうねえ!ふふふふふ!」
「おい!くちあけるのぜ!」
「ゆううう…」
「さっさとしなさいこのぐず!」
「ゆ、ゆひぃい…」
「そうなのぜ…そのままにしてるのぜ…」
「「すっきりー!」」 『もるんっ』
「ゆ、ゆぼぇえええええええ!?」
「なにはきだしてるのぜ!さっさとぜんぶたべるのぜ!」
「たべないとまたあそんであげるわよ!?」
「ゆええええん…」
かと思えば、トイレの代わりにされる。2匹が出したうんうんとしーしーは、
ぺ~ろぺ~ろまでさせられて、跡形もなくなるくらい綺麗に食べさせられる。
ぺ~ろぺ~ろまでさせられて、跡形もなくなるくらい綺麗に食べさせられる。
「ゆひゃひゃ!かりのれんしゅうなのぜ!」 『ばちぃん!』
「ほらほら!れんしゅうにならないわよ!もっとにげなさい!」 『ぱぁん!』
「ゆぎゃっ!ゆっぎゃあああああ!」
「うるさいのぜ!むしはそんなこえでなかないのぜ!?」 『ばしぃっ!』
「まったくつかえないわね!むしいかのごみね!」 『べっちぃい!』
「ゆっぴいいいい!」
「ほらほら!れんしゅうにならないわよ!もっとにげなさい!」 『ぱぁん!』
「ゆぎゃっ!ゆっぎゃあああああ!」
「うるさいのぜ!むしはそんなこえでなかないのぜ!?」 『ばしぃっ!』
「まったくつかえないわね!むしいかのごみね!」 『べっちぃい!』
「ゆっぴいいいい!」
今度は狩りの練習と称して枝で追い立てられる。
追いつかれれば、枝で体中を鞭のように打ち据えられるので必死に逃げる。
この2匹はなかなか頭が回るようで、子まりさが中身を吐き出したり、傷ついて餡子が漏れ出さないよう一応手加減はしているようだ。
中身が失われなければ体力の低下もぐっと抑えられる。つまり、長く遊ぶための工夫だ。
追いつかれれば、枝で体中を鞭のように打ち据えられるので必死に逃げる。
この2匹はなかなか頭が回るようで、子まりさが中身を吐き出したり、傷ついて餡子が漏れ出さないよう一応手加減はしているようだ。
中身が失われなければ体力の低下もぐっと抑えられる。つまり、長く遊ぶための工夫だ。
「ふぅ、げすをせいっさいして…すっきりー!」
「またあしたもここにくるのよ!?こなかったら…もっとひどいめにあわせてあげるわよ!」
「まりささまたちがあそんでやるんだから、ちゃんとごはんもとってくるんだぜぇ!?」
「またあしたもここにくるのよ!?こなかったら…もっとひどいめにあわせてあげるわよ!」
「まりささまたちがあそんでやるんだから、ちゃんとごはんもとってくるんだぜぇ!?」
晴れ晴れとした顔で2匹は去っていく。
それもそのはず。今まで群れ一番の英雄と美ゆっくりの子として人気のあった子まりさの地位を底辺まで貶めた上、
他の子ゆっくりも認めた上で堂々と制裁できるのだから。
それもそのはず。今まで群れ一番の英雄と美ゆっくりの子として人気のあった子まりさの地位を底辺まで貶めた上、
他の子ゆっくりも認めた上で堂々と制裁できるのだから。
「ゆ、ゆひ、ゆひ、ゆひ…」
一方、子まりさは息も絶え絶えだ。
それでも前述したように、あのゲス2匹は一応手加減したので少し休めば家に帰れるくらいには体力は戻るだろう。
しかし、今まで痛みと無縁の世界に生きてきた子まりさにとって、今日の出来事は身も心もすり減らしてしまった。
そして、明日も来なければもっとひどいことをするという一言は、全身を絶望に染めるのには十分すぎた。
同族殺しは禁忌であるというのは、ゲスであろうがわかっていることなので殺されまではしないだろう。
だが逆に言えば、これから毎日殺されることもなく、激痛と屈辱に満ちた苦輪の日々が子まりさを待ち受けているのだ。
それでも前述したように、あのゲス2匹は一応手加減したので少し休めば家に帰れるくらいには体力は戻るだろう。
しかし、今まで痛みと無縁の世界に生きてきた子まりさにとって、今日の出来事は身も心もすり減らしてしまった。
そして、明日も来なければもっとひどいことをするという一言は、全身を絶望に染めるのには十分すぎた。
同族殺しは禁忌であるというのは、ゲスであろうがわかっていることなので殺されまではしないだろう。
だが逆に言えば、これから毎日殺されることもなく、激痛と屈辱に満ちた苦輪の日々が子まりさを待ち受けているのだ。
「ゆぐぅ…」
少し休んで体力も戻ったようで、重い体を引きずって帰路に着く子まりさ。
道中、子まりさの頭の中は、ぼろぼろになったこの体についてどう言い訳しようか、
それのみで占められていた。
道中、子まりさの頭の中は、ぼろぼろになったこの体についてどう言い訳しようか、
それのみで占められていた。
「ただいま…」
「おか…ゆわぁあああ!?おちびちゃんなんでそんなにぼろぼろなのおおお!?」
「おか…ゆわぁあああ!?おちびちゃんなんでそんなにぼろぼろなのおおお!?」
昨日のようなやり取りがまた繰り返される。
「ゆぅ……おにごっこのときに、こけちゃったんだよ!」
「そうなんだ…げんきにあそぶのはいいけど、からだにはきをつけてね。やくそくだよ!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
「そうなんだ…げんきにあそぶのはいいけど、からだにはきをつけてね。やくそくだよ!」
「ゆっくりりかいしたよ!」
またも明らかな嘘をつく子まりさ。そしてそれを信じ切る母れいむ。この時ばかりは父まりさがいないことに感謝した。
父まりさならば、昨日の帽子の言い訳の時点で子まりさの嘘を見抜いていただろうから。
最も、父まりさがいなくなったからこの虐めが始まったのだが、子まりさはそんなことは露とも知らないだろう。
父まりさならば、昨日の帽子の言い訳の時点で子まりさの嘘を見抜いていただろうから。
最も、父まりさがいなくなったからこの虐めが始まったのだが、子まりさはそんなことは露とも知らないだろう。
「それじゃあ、ごはんをむーしゃむーしゃして、きょうはもうねようね!
ちゃんとたべてちゃんとねれば、あしたにはなおるよ!」
「ゆわーい!ごはんだー!」
「おちついてたべるんだよ。」
「はむっはふ…くっちゃ…うっめ…し、し、し、しあわせえええええええ!」
「ゆふふ、おちびちゃんげんきなのはいいけど、ごはんがいっぱいとんでるよ!」
ちゃんとたべてちゃんとねれば、あしたにはなおるよ!」
「ゆわーい!ごはんだー!」
「おちついてたべるんだよ。」
「はむっはふ…くっちゃ…うっめ…し、し、し、しあわせえええええええ!」
「ゆふふ、おちびちゃんげんきなのはいいけど、ごはんがいっぱいとんでるよ!」
昨日よりもさらに意地汚く夕食を貪り、とび散らかす子まりさ。
子まりさの思いつく〝母に心配をかけない元気な姿〟は子まりさにとってこれくらいしか思いつかないのだ。
子まりさの思いつく〝母に心配をかけない元気な姿〟は子まりさにとってこれくらいしか思いつかないのだ。
「ゆふぅう~…おなかいっぱいだよぉ…」
「いっぱいたべたねおちびちゃん…そろそろすーやすーやしようね。」
「いっぱいたべたねおちびちゃん…そろそろすーやすーやしようね。」
そしてまたいつものように寄り添って眠る2匹。
子まりさは、母れいむの笑顔のためにあの2匹に虐められていることは絶対に言わないようにしなくては。
誰かに相談しても、そのゆっくりが母に告げ口してしまうかもしれない。だから絶対に隠さなくては。
そう心に決めたのだった。
子まりさは、母れいむの笑顔のためにあの2匹に虐められていることは絶対に言わないようにしなくては。
誰かに相談しても、そのゆっくりが母に告げ口してしまうかもしれない。だから絶対に隠さなくては。
そう心に決めたのだった。
「ゆっくりいってきます!」
そしてまた、いつものように出かけてゆく子まりさ。
その体は、手加減されたからか、きちんと栄養を取ったうえで十分な睡眠をとったからか、傷は治っていた。
流石の不思議饅頭だ。
母れいむには、子ゆっくりたちが集まるいつもの場所に行ってくると告げている。
しかし、実際は…
その体は、手加減されたからか、きちんと栄養を取ったうえで十分な睡眠をとったからか、傷は治っていた。
流石の不思議饅頭だ。
母れいむには、子ゆっくりたちが集まるいつもの場所に行ってくると告げている。
しかし、実際は…
「ゆへっ!ようやくきたのぜ!」
「ずいぶんおそいじゃないの…」
「ゆ、ゆぅ…そんな…ごはんをあつめて…」
「はやくよこすのぜっ!」 『ドガッ!』
「まったく、いいわけなんてとかいはじゃないわねえ!」
「しかもこれっぽっち…ほんとうにつかえないどれいなのぜ、このできそこない!」
「ゆひぃ…」
「ずいぶんおそいじゃないの…」
「ゆ、ゆぅ…そんな…ごはんをあつめて…」
「はやくよこすのぜっ!」 『ドガッ!』
「まったく、いいわけなんてとかいはじゃないわねえ!」
「しかもこれっぽっち…ほんとうにつかえないどれいなのぜ、このできそこない!」
「ゆひぃ…」
ここ最近、子まりさが行く場所はいつもここだった。
行かなかったにしろ、どうせゲス2匹は遊び場に来て子まりさを連れて行くのだから、変わりはないことだ。
遊び場に行ったところで、誰も構ってくれないどころか、あの冷たい目線を全身に浴びることになる。
初めの頃こそは遊び場に行っていたが、最近ではこうして食料を集めたうえで、真っ直ぐ洞窟へ行くようになった。
行かなかったにしろ、どうせゲス2匹は遊び場に来て子まりさを連れて行くのだから、変わりはないことだ。
遊び場に行ったところで、誰も構ってくれないどころか、あの冷たい目線を全身に浴びることになる。
初めの頃こそは遊び場に行っていたが、最近ではこうして食料を集めたうえで、真っ直ぐ洞窟へ行くようになった。
「くっちゃくっちゃ…うっめ!これうっめ!はむっはふはふっ!」
「んっほこれまじぱねっ!うっめぇ!くっちゃくっちゃ!」
「「しあわせええええ!」」
「ゆふぅ…ぜんっぜんおいしくなかったのぜ!」
「たべてあげただけかんしゃしなさいよね!」
「んっほこれまじぱねっ!うっめぇ!くっちゃくっちゃ!」
「「しあわせええええ!」」
「ゆふぅ…ぜんっぜんおいしくなかったのぜ!」
「たべてあげただけかんしゃしなさいよね!」
声、表情、振る舞い、2匹は自分に用いることのできる限りの手段を使い舌鼓をうつ。
そして、食べたあとはいつも子まりさを罵倒する。最早日常だ。
あんなに幸せを表現した後に罵倒しても説得力はないのだが、
2匹は自分たちのその振る舞いが子まりさに気づかれていないと確信しているようだ
そして、食べたあとはいつも子まりさを罵倒する。最早日常だ。
あんなに幸せを表現した後に罵倒しても説得力はないのだが、
2匹は自分たちのその振る舞いが子まりさに気づかれていないと確信しているようだ
事実、この子まりさの集めてくる食料は上等なものが多かった。
この群れでは親ゆっくりが狩りをするのが普通で、子まりさほどの個体ならばまず狩りはしない。
だからこそ、子まりさの視点でなければ気づきにくい場所に、豊富に食料は実っていた。
親ゆっくりほど量はないが、質の高さでいえば子まりさの方が高いのだ。
この2匹が思わず舌鼓をうつのも無理はないだろう。
この群れでは親ゆっくりが狩りをするのが普通で、子まりさほどの個体ならばまず狩りはしない。
だからこそ、子まりさの視点でなければ気づきにくい場所に、豊富に食料は実っていた。
親ゆっくりほど量はないが、質の高さでいえば子まりさの方が高いのだ。
この2匹が思わず舌鼓をうつのも無理はないだろう。
「じゃあありす、はじめるのぜ。」
「そうね、いっぱいあそんであげるわ!まりさ!」
「ゆぅう…」
「そうね、いっぱいあそんであげるわ!まりさ!」
「ゆぅう…」
そして、いつものように、虐めが始まる…
そしてある日。子まりさは、珍しく家にいた。本来ならとっくに家を出ている時間帯だ。
「おちびちゃん、きょうはあそびにいかないの?」
「まりさ、きょうはおかあさんといっしょにいるよ!」
「まりさ、きょうはおかあさんといっしょにいるよ!」
何故かと言えば、ついにまりさの精神に限界が来たのだ。
そして、まりさの導き出した結論は、あの洞窟に行かないこと。
毎日来なかったらひどい目にあわせると言われたことを忘れたわけではない。
しかし、今でもひどい目に合っているのだから変わらないじゃないか、ということだ。
そして、まりさの導き出した結論は、あの洞窟に行かないこと。
毎日来なかったらひどい目にあわせると言われたことを忘れたわけではない。
しかし、今でもひどい目に合っているのだから変わらないじゃないか、ということだ。
「おかあさん、きょうはまりさがかりにいってくるよ!」
「ゆゅ!?でも…」
「まりさ、もうかりができるんだよ!ゆっへん!」
「そう…じゃあおちびちゃん、きょうのかりはよろしくね!」
「ゆゅ!?でも…」
「まりさ、もうかりができるんだよ!ゆっへん!」
「そう…じゃあおちびちゃん、きょうのかりはよろしくね!」
体を大きくのけぞらせ、胸?を張るまりさ。
このまりさが狩りができるというのは事実だ。毎日毎日あの2匹に持っていく食料を集めている内、
元々父まりさに教えられ、ある程度の素養があった狩りの技術がさらに向上していたのだ。
このまりさが狩りができるというのは事実だ。毎日毎日あの2匹に持っていく食料を集めている内、
元々父まりさに教えられ、ある程度の素養があった狩りの技術がさらに向上していたのだ。
「ゆ!それじゃあゆっくりいってきます!」
そして、まりさは狩りをするために外に出た。
どのくらいの時間が経っただろうか、まりさの小さく、そして穴の開いた帽子には、食料がパンパンに詰められていた。
ちぎられた部分が頭頂部だったのが幸いしたのだろう。そこならばちぎられても食料を詰めるのにはさほど影響はない。
どのくらいの時間が経っただろうか、まりさの小さく、そして穴の開いた帽子には、食料がパンパンに詰められていた。
ちぎられた部分が頭頂部だったのが幸いしたのだろう。そこならばちぎられても食料を詰めるのにはさほど影響はない。
これぐらいの量があれば、食の細い母れいむと、少し我慢がいるが自分の分としては十分だろう。
いや、むしろいつもより質は上がっている分、母れいむも多く食べてくれるかもしれない。
もしそうなったら、自分が食べる分を減らしてでも、母れいむにご飯を多く上げよう!
そんなことを考えながら、うきうきと帰路に着いた。
やがて、家の近くまで来たとき、家の中が騒がしいことに気づいた。
客でも来ているのだろうか?そう思いながら家に入ったまりさの目に飛び込んだ光景とは…
いや、むしろいつもより質は上がっている分、母れいむも多く食べてくれるかもしれない。
もしそうなったら、自分が食べる分を減らしてでも、母れいむにご飯を多く上げよう!
そんなことを考えながら、うきうきと帰路に着いた。
やがて、家の近くまで来たとき、家の中が騒がしいことに気づいた。
客でも来ているのだろうか?そう思いながら家に入ったまりさの目に飛び込んだ光景とは…
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