ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3172 田舎に帰ってゲスと戯れてみた 後編
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
『田舎に帰ってゲスと戯れてみた 後編』 30KB
制裁 自業自得 お家宣言 家族崩壊 番い ゲス 現代 うんしー 後篇です。ふはー
制裁 自業自得 お家宣言 家族崩壊 番い ゲス 現代 うんしー 後篇です。ふはー
赤ゆ姉妹は潰して殺した。
番いの親れいむは家族崩壊を起こすことで精神を殺した。でも死んではいない。
精神を殺したなら次はどうするかって?決まってる。肉体も徹底的に壊し、殺すまでだ。
番いの親れいむは家族崩壊を起こすことで精神を殺した。でも死んではいない。
精神を殺したなら次はどうするかって?決まってる。肉体も徹底的に壊し、殺すまでだ。
「ぱーぴぷーぺぽー♪」
というわけで、俺は今その精神がぶっ飛んでしまった糞饅頭の前にいるのだが、正直これは気持ち悪い。
胡乱な瞳は上下左右にせわしなく動き回り、れいむ種特有のもみあげをぶんぶんと景気良さげに振り回している。
さらに口元はだらしなく下がり涎は垂れ流し、排泄口にあたるまむまむとあにゃるからは引っ切り無しに便が溢れている。
はっきり言おう、これはもうゆっくりでは無い。ただの汚物も同然だ。
胡乱な瞳は上下左右にせわしなく動き回り、れいむ種特有のもみあげをぶんぶんと景気良さげに振り回している。
さらに口元はだらしなく下がり涎は垂れ流し、排泄口にあたるまむまむとあにゃるからは引っ切り無しに便が溢れている。
はっきり言おう、これはもうゆっくりでは無い。ただの汚物も同然だ。
「かと言って、こいつを許す気も無いし……。うーん、何とか極力触らずに殺せる手段はないかな」
あれでもないこれでもないと一人で考え込んでいると、家族崩壊の元凶である親まりさが話し掛けてきた。
「に、にんげんざん……。ほんとうに、でいぶをごろじぢゃうのかぜ……?」
「何を言ってくるかと思えばそんな事か。さっきも言っただろう?お前らは徹底的に傷め付けて欠片も残さず殺すってさ」
「何を言ってくるかと思えばそんな事か。さっきも言っただろう?お前らは徹底的に傷め付けて欠片も残さず殺すってさ」
何を当たり前の事を、と言った風に親まりさの問いに答える。
最早、俺の中でこいつらに対する慈悲の心などは存在しない。あるのは唯、如何に惨たらしく殺すかという嗜虐心と純粋な怒りだけだ。
しかし、これだけ俺から敵意を向けられているというのに、この糞饅頭はまだ何か言いたそうにしている。
最早、俺の中でこいつらに対する慈悲の心などは存在しない。あるのは唯、如何に惨たらしく殺すかという嗜虐心と純粋な怒りだけだ。
しかし、これだけ俺から敵意を向けられているというのに、この糞饅頭はまだ何か言いたそうにしている。
「で、でも……。でいぶはおがじぐなっぢゃっだんだぜ……?ぞれをごろずっで、がわいぞうだとおぼわないのかぜ……?」
そしてこれだ。まだ分かっていない。
自分達が可哀想だと主張すれば、俺の気が変わって許してもらえるかもしれないと思っているのだろうか。
何処までもポジティブな餡子脳、完全に壊さなければ矯正は不可能の様だ。
自分達が可哀想だと主張すれば、俺の気が変わって許してもらえるかもしれないと思っているのだろうか。
何処までもポジティブな餡子脳、完全に壊さなければ矯正は不可能の様だ。
「うん、思わないね。大体、こいつがおかしくなったのはお前が原因でもあるんだよ?」
「ゆぐっ……」
「そうだなぁ。お前が我が侭なんて言わなければこんなことにはならなかっただろうね。
『ばりざがいぢばんだいじにぎまっでるんだぜ』だったっけ?子供相手にムキになるとか、どんだけ大人げ無い奴だよ」
「ゆうぅ……」
「ゆぐっ……」
「そうだなぁ。お前が我が侭なんて言わなければこんなことにはならなかっただろうね。
『ばりざがいぢばんだいじにぎまっでるんだぜ』だったっけ?子供相手にムキになるとか、どんだけ大人げ無い奴だよ」
「ゆうぅ……」
事実を突き付けられ押し黙るしかないまりさ。
ほんの少し前であれば俺の言葉に逆上し攻撃してきたかもしれないが、既に実力差を理解してしまったようだ。若干、つまらない。
だが、反抗する気も失せ、人が肩を落とすように頭全体を落とし絶望を表現する様は中々にゆっくり出来る。嗚咽と共にひょこひょこと揺れるおさげが何とも間抜けだ。
ん、おさげ?
ほんの少し前であれば俺の言葉に逆上し攻撃してきたかもしれないが、既に実力差を理解してしまったようだ。若干、つまらない。
だが、反抗する気も失せ、人が肩を落とすように頭全体を落とし絶望を表現する様は中々にゆっくり出来る。嗚咽と共にひょこひょこと揺れるおさげが何とも間抜けだ。
ん、おさげ?
「そうか!あれがあった!」
「ゆひっ!?」
「ゆひっ!?」
俺の突然の大声に竦み上がるまりさ。しかし、そんなことはどうでもいい。
今はこいつのみすぼらしい容姿から思い浮かんだアイデアを活かさなければならない。
善は急げとばかりに、俺は家の物置に駆け込んだ。
今はこいつのみすぼらしい容姿から思い浮かんだアイデアを活かさなければならない。
善は急げとばかりに、俺は家の物置に駆け込んだ。
「たぶん、ここならあるはず……」
昔から色々な放り込まれていた場所だ。ここには思いがけない物が埋っていたりする。
それ故に、探せばここは大抵の物が見つかってしまうのだ。そして俺の目当ての物も、
それ故に、探せばここは大抵の物が見つかってしまうのだ。そして俺の目当ての物も、
「あった……」
それは雑多な荷物の下敷きの状態で発見した。
埃が舞うのも構わず引っ張り出してみたが、太さ、長さと申し分無い。
これならきっと素晴らしい最期を演出してくれるだろう。
埃が舞うのも構わず引っ張り出してみたが、太さ、長さと申し分無い。
これならきっと素晴らしい最期を演出してくれるだろう。
「でいぶぅー。しっがりじでなのぜぇ……。ゆっぐりだよぉ……。ゆっぐじじよぉなのぜぇ……?」
「ゆぎぴぴぴっ!ばっだり~♪ずっぎび~っ♪」
「ゆぎぴぴぴっ!ばっだり~♪ずっぎび~っ♪」
物を手に意気揚々と戻ってみると、俺のいない隙に必死に何事かれいむに話し掛けているまりさがいた。
だが如何せん、精神をヤってしまったれいむがマトモな返事をするわけが無く、果てしなく哀れを誘うだけだった。
とりあえず視界に収めるのも嫌になるので、邪魔な方の糞饅頭は蹴り飛ばす。
だが如何せん、精神をヤってしまったれいむがマトモな返事をするわけが無く、果てしなく哀れを誘うだけだった。
とりあえず視界に収めるのも嫌になるので、邪魔な方の糞饅頭は蹴り飛ばす。
「でいぶぅー、ゆっぐびゅぶっ!?」
「はい邪魔。お前は後、今はこいつの番だから」
「ゆびっ……ゆっ?人間ざん、ぞれは……?」
「ん?おお、ゆっくりにしては目敏いじゃないか」
「はい邪魔。お前は後、今はこいつの番だから」
「ゆびっ……ゆっ?人間ざん、ぞれは……?」
「ん?おお、ゆっくりにしては目敏いじゃないか」
もしや本能的にゆっくり出来ない物と悟ったのかな?
まあ、聞かれたからには答えるのが礼儀だ。そう考え、俺はまりさにそれを見せつけ答えた。
まあ、聞かれたからには答えるのが礼儀だ。そう考え、俺はまりさにそれを見せつけ答えた。
「これはな、縄だよ」
「なわ、さん……?」
「ああ、正真正銘見紛うこと無く縄だよ」
「なわ、さん……?」
「ああ、正真正銘見紛うこと無く縄だよ」
そして、今回のれいむの処刑道具である。
「ぞれで、でいぶをどうずるのぜ……?」
「それは見てからのお楽しみ、ってな」
「それは見てからのお楽しみ、ってな」
何事か聞いてくるまりさには取り合わず、俺は準備に取り掛かる。
まあ、準備といっても大した事でもないんだけど……。
とりあえず、俺は発狂しているれいむの身体に縄を押し付けた。
まあ、準備といっても大した事でもないんだけど……。
とりあえず、俺は発狂しているれいむの身体に縄を押し付けた。
「ゆぎぴぴぎゅっ!」
「うわー……」
「うわー……」
ぬめぬめと何か分からない液体に覆われた表面が気持ち悪い。縄越しだというのに、その不快感は半端ではない。
ゆっくり特有の弾力ある身体にどんどん縄を巻き付けていく。正直触れたくも無いが、我慢するしかない。
ある程度の長さを残し、仕上げにきゅっと縄を締め付ける。
ゆっくり特有の弾力ある身体にどんどん縄を巻き付けていく。正直触れたくも無いが、我慢するしかない。
ある程度の長さを残し、仕上げにきゅっと縄を締め付ける。
「ぎゅぴっ!」
「ふぅーっ、完成」
「ふぅーっ、完成」
これぞゆっくり版モーニングスター、その名も「ゆーニングスター」!
縄でゆっくりを縛りぶん廻して対象にぶつけるという非常に原始的な武器だ。
今回は件のゆっくりが発狂しているので、一見すれば呪われた武器っぽいが、何かバッドステータス付与効果とか期待出来るやもしれない。
縄でゆっくりを縛りぶん廻して対象にぶつけるという非常に原始的な武器だ。
今回は件のゆっくりが発狂しているので、一見すれば呪われた武器っぽいが、何かバッドステータス付与効果とか期待出来るやもしれない。
「で、でいぶぅうううーっ!!どぼじではむざんみだいになっでるのぉおおおー!?」
「ゆぎゅぴぴー!」
「ゆぎゅぴぴー!」
妻のボンレスハムのような姿に悲壮な声をあげるまりさ。れいむは相変わらず奇声を発するばかりだが。
ハムとゲスじゃ天と地ほど価値に差があるというのに、失礼な奴め。
ハムとゲスじゃ天と地ほど価値に差があるというのに、失礼な奴め。
「よーし!それじゃあ第一投始めてみようかー」
まあ、いちいち糞饅頭の発現に耳を貸すのもあれなので、早速始めることにした。
縄をそのまま持つには粗すぎるので、両手に軍手を嵌める。これで準備は完了。
ゆーニングスターの長さは手をだらりと下げた状態で、先のれいむが地面に軽く触れる程度だ。
それに俺はゆっくりと勢いをつけていく。
初めは振り子の様にゆっくりと、そして徐々にその振り幅を大きくしていく。
縄をそのまま持つには粗すぎるので、両手に軍手を嵌める。これで準備は完了。
ゆーニングスターの長さは手をだらりと下げた状態で、先のれいむが地面に軽く触れる程度だ。
それに俺はゆっくりと勢いをつけていく。
初めは振り子の様にゆっくりと、そして徐々にその振り幅を大きくしていく。
「ゆぎゃっぴぃいいいいいーっ!!」
「ゆひぃいいいいいいっ!?でいぶっ!ゆっぐりじでねっ!?ゆっぐりだよっ!?どぼじでぞんなにゆっぐりじでないのぜぇええええーっ!?」
「ゆひぃいいいいいいっ!?でいぶっ!ゆっぐりじでねっ!?ゆっぐりだよっ!?どぼじでぞんなにゆっぐりじでないのぜぇええええーっ!?」
勢いは既に凄まじく、残像すら見える程になっている。
ゆっくり出来ないものが心底苦手なゆっくりであるまりさは、そのあまりの速さに恐慌をきたしている。
どれぐらいかと問われれば、れいむが回転しながら撒き散らすしーしーやうんうんが身体に掛かっても気付かない程である。
無論、そうなる様に調整しているのは俺なんだが。
ゆっくり出来ないものが心底苦手なゆっくりであるまりさは、そのあまりの速さに恐慌をきたしている。
どれぐらいかと問われれば、れいむが回転しながら撒き散らすしーしーやうんうんが身体に掛かっても気付かない程である。
無論、そうなる様に調整しているのは俺なんだが。
「ほーら、どうだ?ゆっくりしてるか?こいつはゆっくりしてるか?」
「じでばいっ!じでばいんだぜっ!!でいぶぅうう、ゆっぐりぃいいいいいっ!!!」
「はははっ、お前も相当ゆっくりしてないけどな。ほら、感動のご対面だ」
「じでばいっ!じでばいんだぜっ!!でいぶぅうう、ゆっぐりぃいいいいいっ!!!」
「はははっ、お前も相当ゆっくりしてないけどな。ほら、感動のご対面だ」
そう言ってまりさに歩み寄る。勿論、手元の鈍器を休めさせることは無い。
ゆっくり出来ないものが近付いて来るというのはやはり恐怖なのだろう。
まりさはしーしーを垂れ流しながら無様に逃げ始めた。
ゆっくり出来ないものが近付いて来るというのはやはり恐怖なのだろう。
まりさはしーしーを垂れ流しながら無様に逃げ始めた。
「ゆひっ!ゆぎっ!」
「おいおい折角、自分の奥さんと触れ合えるっていうのに逃げることないだろう?」
「ゆびっ!……っひ!ぐるなぁ……!ぞれば……、ゆっぐりでぎばいぃいいいいいっ!!」
「つれないなあ、お前の旦那は」
「ゆっぴぴぴっぴぴーっ!!」
「おいおい折角、自分の奥さんと触れ合えるっていうのに逃げることないだろう?」
「ゆびっ!……っひ!ぐるなぁ……!ぞれば……、ゆっぐりでぎばいぃいいいいいっ!!」
「つれないなあ、お前の旦那は」
「ゆっぴぴぴっぴぴーっ!!」
自分から逃げる旦那を見てれいむはどう思っているのか聞いてみたいが、あいにくと故障中だった。
絶賛事件の犯人の様に逃亡するまりさと違い、頭のネジが吹っ飛んでいるせいか、心なしれいむは楽しそうですらある。
俺は逃がすことも楽しむことも許さないんだけどな。
というわけで、俺は大きく一歩踏み込み、逃げるまりさのすぐ傍に脚を寄せる。
絶賛事件の犯人の様に逃亡するまりさと違い、頭のネジが吹っ飛んでいるせいか、心なしれいむは楽しそうですらある。
俺は逃がすことも楽しむことも許さないんだけどな。
というわけで、俺は大きく一歩踏み込み、逃げるまりさのすぐ傍に脚を寄せる。
「せーの……」
「ゆひっ……ゆ!?」
「ゆひっ……ゆ!?」
そして一際大きく振りを強くし、
――ゴッ!
「吹っ飛べぇえええーっ!!!」
「ゆびゃっぴゅぶぇっ!!!」
「くるにゃびゃぶらぁっ!!??」
「ゆびゃっぴゅぶぇっ!!!」
「くるにゃびゃぶらぁっ!!??」
裂帛の気合いと共に、片手ゴルフスイングの要領で糞饅頭を殴り付けた。
饅頭同士がぶつかったにしてはやたらと硬質な音を響かせ、まりさは弧を描きながら飛んで行った。
その飛距離、目算だが五メートル。成体ゆっくりにしては飛んだ方かな?
饅頭同士がぶつかったにしてはやたらと硬質な音を響かせ、まりさは弧を描きながら飛んで行った。
その飛距離、目算だが五メートル。成体ゆっくりにしては飛んだ方かな?
「ファー!って言えばいいのかな、これは?」
「ゆぎぴっ……!ぴぎひっ……!」
「ゆぎぴっ……!ぴぎひっ……!」
手元の糞饅頭に話し掛けるも、雑音を撒き散らすだけで答えは無い。まあ、別に期待もしてないけど。
となれば、飛んでった奴に感想を聞くまでだ。
俺は大股で地べたに横たわっているまりさに話し掛けた。
となれば、飛んでった奴に感想を聞くまでだ。
俺は大股で地べたに横たわっているまりさに話し掛けた。
「よお。一瞬でも飛べた気分はどうだった?」
「ゆげ……っへ。ゆ……げべえぇええええべええべっ!!!」
「うわっ!こいつ吐きやがった」
「ゆげ……っへ。ゆ……げべえぇええええべええべっ!!!」
「うわっ!こいつ吐きやがった」
ストレスかさっきの衝撃かは知らないが、こんな所で出餡多量で死なれても困る。
急いでオレンジジュースを取りに戻り、吐いた餡子を掬い、その大口に無理矢理突っ込む。
えずいて吐き出そうとするので、頭を踏みつけそれを許さない。
とりあえず吐かないことを確認してから、俺はオレンジジュースを振り掛けた。
急いでオレンジジュースを取りに戻り、吐いた餡子を掬い、その大口に無理矢理突っ込む。
えずいて吐き出そうとするので、頭を踏みつけそれを許さない。
とりあえず吐かないことを確認してから、俺はオレンジジュースを振り掛けた。
「ゆひぃ……。ゆひぃ……」
「まったく、油断も隙もあったもんじゃない。勝手に死ぬとかさ……」
「……」
「ん、何だって?」
「まったく、油断も隙もあったもんじゃない。勝手に死ぬとかさ……」
「……」
「ん、何だって?」
何か足元の糞饅頭からぼそぼそと声が聞こえてくる。
身を屈めて耳を寄せてみると、
身を屈めて耳を寄せてみると、
「……して」
「何?よく聞こえない」
「ころして……。まりさを、れいむをころしてくれだぜ……!」
「何?よく聞こえない」
「ころして……。まりさを、れいむをころしてくれだぜ……!」
そんな言葉が聞こえ、俺は内心歓喜した。
驚異的なポジティブ思考を持つゆっくりに自身を殺すことを要求される。これは並大抵のストレスでないと在り得ないことだ。
つまり、俺のやったことはそれだけこいつに精神的苦痛を与えることに成功したということだ。
だから俺はまりさに言ってやる。
驚異的なポジティブ思考を持つゆっくりに自身を殺すことを要求される。これは並大抵のストレスでないと在り得ないことだ。
つまり、俺のやったことはそれだけこいつに精神的苦痛を与えることに成功したということだ。
だから俺はまりさに言ってやる。
「分かった。ちゃんと殺してあげるよ」
「ゆっ……、それじゃあ……」
「ああ、でも楽には殺さないからね?」
「ゆえっ……?」
「何度でも言うけど、お前らは苦しみぬいた上に殺す。そこを履き違えられても困るよ。
踏み潰されてあっさり死ねるとでも思ったのか?それとも吐いた時に都合の悪い事餡子と一緒に忘れたとか?
いずれにしろ馬鹿らしいな、お前は」
「ゆっ……、それじゃあ……」
「ああ、でも楽には殺さないからね?」
「ゆえっ……?」
「何度でも言うけど、お前らは苦しみぬいた上に殺す。そこを履き違えられても困るよ。
踏み潰されてあっさり死ねるとでも思ったのか?それとも吐いた時に都合の悪い事餡子と一緒に忘れたとか?
いずれにしろ馬鹿らしいな、お前は」
勝手にぬか喜びしていたようだが、勘違いも甚だしい。
確かにゆっくりに殺害を要求されるという結果をあげられたが、この程度で止めるはずがない。
大体、ゲスゆっくりのゆっくりを手伝うようなことをするわけないでしょうが。
確かにゆっくりに殺害を要求されるという結果をあげられたが、この程度で止めるはずがない。
大体、ゲスゆっくりのゆっくりを手伝うようなことをするわけないでしょうが。
「というわけで、お前も元気になったことだし、第二投いきまーす」
「ま、待つんだぜ!まりさのはなしをきいでぶっ!?」
「ま、待つんだぜ!まりさのはなしをきいでぶっ!?」
今度は勢いはつけず、腕の力のみでまりさにれいむを叩き付ける。
威力は先程とは比べようもないが、ゆっくりには十分だ。せっかく治療された身体はまたも醜く腫れ上がり、声も濁り始めてきた。
威力は先程とは比べようもないが、ゆっくりには十分だ。せっかく治療された身体はまたも醜く腫れ上がり、声も濁り始めてきた。
「びゅんっ!ぐぷっ!ちぶっ!?」
「でいっ、やべっぷ!?ばりざが、じんじゃぱぁっ!?」
「でいっ、やべっぷ!?ばりざが、じんじゃぱぁっ!?」
叩かれるまりさもそうだが、叩く側のれいむも無事ではない。身体はまりさ並みに腫れ上がっている。
壁を殴れば自分の拳も痛いのと一緒だな。
そしてまりさはれいむに対して懇願するも無駄。操ってるのは俺だしな。
しばらく二匹を壁にぶつけたり、コンクリの地面とサンドイッチしてみたりしたが、遂に飽きがきてしまった。
そうとなれば、一体どう潰そうかと二匹をぶつけながら頭の隅で考えていたら、またもアイデア自らが飛び込んでくる事態が起きた。それは、
壁を殴れば自分の拳も痛いのと一緒だな。
そしてまりさはれいむに対して懇願するも無駄。操ってるのは俺だしな。
しばらく二匹を壁にぶつけたり、コンクリの地面とサンドイッチしてみたりしたが、遂に飽きがきてしまった。
そうとなれば、一体どう潰そうかと二匹をぶつけながら頭の隅で考えていたら、またもアイデア自らが飛び込んでくる事態が起きた。それは、
「ば、ばり、ざ……」
「で、でいぶぅうううーっ!?」
「で、でいぶぅうううーっ!?」
何とれいむが正常な思考を取り戻したのだ。叩けば治るとか、昔のテレビみたいな奴だ。
俺が改めて糞饅頭のでたらめさ加減に呆れている中、これ幸いとばかりにまりさはれいむに話し掛けていた。
俺が改めて糞饅頭のでたらめさ加減に呆れている中、これ幸いとばかりにまりさはれいむに話し掛けていた。
「でいぶ、でいぶ!ばりざだよ?ばりざのごどわがるのぜ!?」
「わがる、よ……。でいぶの……、いどじ、の……、だんなざんの、ばり、ざ……」
「ぞうだよっ!でいぶの、でいぶのぜいどじのだんなざんのばりざなんだぜぇえええ!!」
「ゆっ……。ごべんね、ばりざ……。でいぶ、ぢょっとねでだみだいだね」
「いいんだぜ……!ばりざは、でいぶがもどにもどっでぎでくれだだげで……っ!!」
「ゆふふ……。ごべんね、ばりざ……」
「わがる、よ……。でいぶの……、いどじ、の……、だんなざんの、ばり、ざ……」
「ぞうだよっ!でいぶの、でいぶのぜいどじのだんなざんのばりざなんだぜぇえええ!!」
「ゆっ……。ごべんね、ばりざ……。でいぶ、ぢょっとねでだみだいだね」
「いいんだぜ……!ばりざは、でいぶがもどにもどっでぎでくれだだげで……っ!!」
「ゆふふ……。ごべんね、ばりざ……」
何かさっきも見たような三文芝居をまたも始める糞饅頭の番。
はあ、もう一回ぶち壊すかと重い腰を上げようとした俺だが、事態は勝手に進んでくれた。
はあ、もう一回ぶち壊すかと重い腰を上げようとした俺だが、事態は勝手に進んでくれた。
「ねえ、ばりざ……。あのぐぞじじいは、どごにいっだの……?」
「ゆっ……。にんげんざんは……」
「わがっでるよ、ばりざ。ごごにいないっでごどは、ばりざがぐぞじじいをぜいっざいじだっでごどでしょ……?」
「でいぶ……。ぞの……」
「けんっぞんじなぐでぼいいよ……。ばりざがざいっぎょうのゆっぐりだっででいぶじっでるがら……。
いっだよね……?づぎにぐぞじじいとばりざがただかっだら、ばりざがきっどかづっで。でいぶのいうどおりだったでしょ……?」
「ゆうぅぅ……」
「ほら、でいぶだぢのあだらじいゆっぐりぷれいずで、いやなごどはわずれでみんなゆっぐりじよう……?
ゆっ……?ぞういえば、おぢびぢゃんだぢのこえがじないよ……?ばりざ、じらない……?それになんだが、がらだがきゅうぐつざんでいだいいだいだよ……」
「ゆっ……。にんげんざんは……」
「わがっでるよ、ばりざ。ごごにいないっでごどは、ばりざがぐぞじじいをぜいっざいじだっでごどでしょ……?」
「でいぶ……。ぞの……」
「けんっぞんじなぐでぼいいよ……。ばりざがざいっぎょうのゆっぐりだっででいぶじっでるがら……。
いっだよね……?づぎにぐぞじじいとばりざがただかっだら、ばりざがきっどかづっで。でいぶのいうどおりだったでしょ……?」
「ゆうぅぅ……」
「ほら、でいぶだぢのあだらじいゆっぐりぷれいずで、いやなごどはわずれでみんなゆっぐりじよう……?
ゆっ……?ぞういえば、おぢびぢゃんだぢのこえがじないよ……?ばりざ、じらない……?それになんだが、がらだがきゅうぐつざんでいだいいだいだよ……」
まあ、単に俺がれいむの後ろに立っていて、れいむからは見えないってだけなんだけどな。
だというのに、ありもしない妄想を語られ、まりさは心底辛そうな顔をしている。
れいむがようやく現状のおかしさに気付いたようなので、説明と捕捉をしてあげなきゃな。
だというのに、ありもしない妄想を語られ、まりさは心底辛そうな顔をしている。
れいむがようやく現状のおかしさに気付いたようなので、説明と捕捉をしてあげなきゃな。
「よお、糞饅頭。元に戻れたみたいで良かったなあ」
「ゆ?……ど、どぼじでぐぞじじいがごごにいるのぉおおおーっ!?ばりざがやっづげだはずでじょおおおおおおっ!?」
「いや、お前の勝手な妄想を押し付けるのはやめてくれ。そいつはお前が壊れた後も俺に勝ててないから。
ついでに言うと、お前らのおちびちゃんは二匹とも俺が殺した。お前が窮屈で痛いのは、俺が縄で縛って傷め付けたから。理解出来た?」
「り、りがいできるわげないだろぉおおおおおっ!!!
ばりざがぐぞじじいにまだまげた?じょうだんはがおだげにじでねっ!!
おぢびぢゃんをぐぞじじいがごろじだ?もうっぞうごごにぎわまれりっだよっ!!
でいぶをなわでじばっでいためづげだ?おばえばえずえむずぎのべんっだいがぁあああーっ!!!
じねぇええっ、ごのごみぐずっ!!うぞばっがりつぐなぁあああーっ!!」
「ごみ屑にごみ屑って言われても、『うんうんが飼いゆっくりを笑う』ってのと一緒だと思うんだ。
お前は嘘だって言うけどさ。何でそいつに負けた俺はここにいるの?何でお前のおちびちゃんの声がしないの?何でれいむを縛ってる縄を俺が持ってるの?
これって、俺の言った事が事実って事じゃないか?」
「ゆっ……」
「ゆ?……ど、どぼじでぐぞじじいがごごにいるのぉおおおーっ!?ばりざがやっづげだはずでじょおおおおおおっ!?」
「いや、お前の勝手な妄想を押し付けるのはやめてくれ。そいつはお前が壊れた後も俺に勝ててないから。
ついでに言うと、お前らのおちびちゃんは二匹とも俺が殺した。お前が窮屈で痛いのは、俺が縄で縛って傷め付けたから。理解出来た?」
「り、りがいできるわげないだろぉおおおおおっ!!!
ばりざがぐぞじじいにまだまげた?じょうだんはがおだげにじでねっ!!
おぢびぢゃんをぐぞじじいがごろじだ?もうっぞうごごにぎわまれりっだよっ!!
でいぶをなわでじばっでいためづげだ?おばえばえずえむずぎのべんっだいがぁあああーっ!!!
じねぇええっ、ごのごみぐずっ!!うぞばっがりつぐなぁあああーっ!!」
「ごみ屑にごみ屑って言われても、『うんうんが飼いゆっくりを笑う』ってのと一緒だと思うんだ。
お前は嘘だって言うけどさ。何でそいつに負けた俺はここにいるの?何でお前のおちびちゃんの声がしないの?何でれいむを縛ってる縄を俺が持ってるの?
これって、俺の言った事が事実って事じゃないか?」
「ゆっ……」
俺の言葉にれいむは必死に視線を周りに彷徨わせる。俺の言った事実を論破する為に。
れいむは見た。ずたぼろになり、静かに涙を流す番の姿を。
れいむは見た。ぺしゃんこに潰れた餡塊の中に、見慣れた子供達のお飾りがあるのを。
れいむは見た。自分を縛る縄の先が俺の手の中にあるのを。
おそらくれいむはこの時に理解したのだろう。俺が言った事は紛れも無い事実だと。
だけど、そんな事実が受け入れられ無くて、
れいむは見た。ずたぼろになり、静かに涙を流す番の姿を。
れいむは見た。ぺしゃんこに潰れた餡塊の中に、見慣れた子供達のお飾りがあるのを。
れいむは見た。自分を縛る縄の先が俺の手の中にあるのを。
おそらくれいむはこの時に理解したのだろう。俺が言った事は紛れも無い事実だと。
だけど、そんな事実が受け入れられ無くて、
「ばりざ……。うぞ、だよね……?」
またも現実逃避に番へと同意を求める。でも、当然返事は……
「ほんどう、なんだぜ……」
れいむの望む物では無かった。
「う、ぞ……」
「俺の言った事は全部本当だぞ?
お前が壊れた後にこいつはもう一回突っ掛かってきたけど、あっさり負けたよ。
お前のおちびちゃんはそいつを恨みながら死んでいったしな」
「ぞんな……。ぞんな……」
「俺の言った事は全部本当だぞ?
お前が壊れた後にこいつはもう一回突っ掛かってきたけど、あっさり負けたよ。
お前のおちびちゃんはそいつを恨みながら死んでいったしな」
「ぞんな……。ぞんな……」
絶望に表情を染めるれいむへ追い打ちとばかりに、俺は酷な現実を突き付ける。
イイ感じに瞳を彷徨わせ始めたれいむへ、俺はとっておきのとどめとなる現実を伝える。
イイ感じに瞳を彷徨わせ始めたれいむへ、俺はとっておきのとどめとなる現実を伝える。
「そうそう。お前の愛しの旦那さんはな?今のお前の姿がとってもゆっくり出来ないらしい」
「ゆえ……?」
「ゆっ!にんげんざん、ぞれは……」
「黙ってろ糞饅頭。あんな風に調子良く旦那面してるけどな、あれは嘘でお前のことなんかこれっぽちも思ってない。
そうでもなきゃ、自分の奥さんが近付いてくるのを拒むなんてありえないだろ。
しーしー垂れ流しで背を向けて、愛しい愛しい奥さんから必死に逃げるとかさあ」
「……ぞれも、ほんどうなの?……まりざ?」
「ゆえ……?」
「ゆっ!にんげんざん、ぞれは……」
「黙ってろ糞饅頭。あんな風に調子良く旦那面してるけどな、あれは嘘でお前のことなんかこれっぽちも思ってない。
そうでもなきゃ、自分の奥さんが近付いてくるのを拒むなんてありえないだろ。
しーしー垂れ流しで背を向けて、愛しい愛しい奥さんから必死に逃げるとかさあ」
「……ぞれも、ほんどうなの?……まりざ?」
れいむの問いかけに口が反射的に否定の言葉を出しかけたようだが、俺はそれを許さない。
目で訴えかける。嘘は吐くな、と。
まりさは俺の意図を察したのか、少し身体を震わせ、まるで自分の罪を告げるように重く口を開いた。
目で訴えかける。嘘は吐くな、と。
まりさは俺の意図を察したのか、少し身体を震わせ、まるで自分の罪を告げるように重く口を開いた。
「ぞれも、ほんどう、なんだぜ……」
「ゆ……、……じで……」
「……でいぶ?」
「……」
「うん。本当に壊れてしまったみたいだな」
「ゆ……、……じで……」
「……でいぶ?」
「……」
「うん。本当に壊れてしまったみたいだな」
それはまるで電池の切れかけた機械の人形のようで。
ぶつぶつぼそぼそとうわ言を吐き出し続けるだけの存在へと成り果ててしまった。
それだけの絶望だったんだろうな。
一度ならず二度も自分の愛した家族に裏切られる。俺なら確かに廃人か自殺ものだ。
ああしかし、これはあれだな。
ぶつぶつぼそぼそとうわ言を吐き出し続けるだけの存在へと成り果ててしまった。
それだけの絶望だったんだろうな。
一度ならず二度も自分の愛した家族に裏切られる。俺なら確かに廃人か自殺ものだ。
ああしかし、これはあれだな。
「こいつ、下手に元に戻らない方がよかったなあ」
神様の憐れみか、れいむは一度元に戻ってしまった。
しかし、それが逆に更なる絶望を生んでしまうとは何て皮肉なんだろうか。
まあ、俺にはこいつらへの制裁の丁度良いスパイスでしかなかったけど。
しかし、それが逆に更なる絶望を生んでしまうとは何て皮肉なんだろうか。
まあ、俺にはこいつらへの制裁の丁度良いスパイスでしかなかったけど。
「さて、ラスト一投いくとしますか」
予定外の事態は起きたが、計画に支障は無い。
そういう訳で、とっととれいむを始末することにする。
華々しい最期を少しでも演出する為に、俺は庭から少し離れたコンクリで舗装された場所に移動する。
当然、見届け役としてまりさを連れて行くのを忘れない。
そういう訳で、とっととれいむを始末することにする。
華々しい最期を少しでも演出する為に、俺は庭から少し離れたコンクリで舗装された場所に移動する。
当然、見届け役としてまりさを連れて行くのを忘れない。
「……」
かなり精神が参っているのか、ゆっくり特有の「おそらをとんでるみたい!」さえ言わない。
かなりイイ状態、だがもう一歩といった所だろう。その為には番の死をしっかりと見届けさせる必要がある。
コンクリの上にまりさを置くと、生意気にも目を閉じてしまった。
番の死を予想し、それを直視するのを拒む。非力なまりさの精一杯の抵抗なのだろう。
でも、俺はそんな甘えた考えを許す筈が無い。
俺はその辺に落ちていた短く、しかし太くて硬い枝を手に取る。
目を瞑り資格を遮断したまりさは、俺の立てる僅かな音にさえびくびくと反応をみせる。
そんなまりさに俺はひたすら無感情に、枝の先を瞼に通し、下の部分を顔に直接突き刺した。両目とも、だ。
これで、まりさは二度と目を閉じることが出来なくなった。
かなりイイ状態、だがもう一歩といった所だろう。その為には番の死をしっかりと見届けさせる必要がある。
コンクリの上にまりさを置くと、生意気にも目を閉じてしまった。
番の死を予想し、それを直視するのを拒む。非力なまりさの精一杯の抵抗なのだろう。
でも、俺はそんな甘えた考えを許す筈が無い。
俺はその辺に落ちていた短く、しかし太くて硬い枝を手に取る。
目を瞑り資格を遮断したまりさは、俺の立てる僅かな音にさえびくびくと反応をみせる。
そんなまりさに俺はひたすら無感情に、枝の先を瞼に通し、下の部分を顔に直接突き刺した。両目とも、だ。
これで、まりさは二度と目を閉じることが出来なくなった。
「ゆっ……!ゆぐわぁあああぁあああぁあああっ!!」
「現実から目を逸らしちゃいけない。人間も糞饅頭も一緒だよ」
「現実から目を逸らしちゃいけない。人間も糞饅頭も一緒だよ」
そこだけはな、と付けたし、俺は初めの様に腕をゆっくりと、しかし徐々に勢いをつけて回し始める。
まりさは妻の死、痛み、ゆっくり出来ないという三重苦に枯れることの無い涙を流し続ける。
そして、縄で縛られているれいむは、
まりさは妻の死、痛み、ゆっくり出来ないという三重苦に枯れることの無い涙を流し続ける。
そして、縄で縛られているれいむは、
「ゆ……、ゆわぁあああっ!ゆわぁああああああーっ!!」
死期が近いと悟った生存本能からか、それともゆっくり出来ないことを嫌う性質故か。
まるで別の獣の様に顎が外れんばかりに絶叫を始めた。
まるで別の獣の様に顎が外れんばかりに絶叫を始めた。
「ゆびゃああああぁあああぁああっ!!でいぶばぁあああ!!でいぶばぁあああああああああっ!!!」
俺の腕の回転が増す毎にれいむの絶叫も太く長くなっていく。
まりさが今どんな顔をしているか見てみたいが、俺は少しでも腕の力を緩めることをしたくなかった。
だから回す。更に回す。どんどん回す。
まりさが今どんな顔をしているか見てみたいが、俺は少しでも腕の力を緩めることをしたくなかった。
だから回す。更に回す。どんどん回す。
「ぁあああぁあああっ!!ゆっぐりっ!ゆっぐりぃいいいいいぃいいいいいっ!!」
途切れることの無いれいむの悲鳴。
でも、それも終わりは近い。俺の腕が限界を告げる。
でも、それも終わりは近い。俺の腕が限界を告げる。
「飛んで、いけぇーっ!」
そして、筋肉が最も力を溜めたその瞬間、俺は手を離した。
「ぁああぁあああぁああああっ!!ゆわぁああぁあああああああぁあああっ!!
どぼじでどぼじででいぶがごんなべにあうんだぁあああっ!!ゆっぐじゆっぐじゆっぐじざぜろぉおおおおおおおおぉおおおおおおっ!!!
ぐぞでいぶぐぞばりざぐぞありずぐぞばぢゅりーぐぞぢぇんぐぞみょんぐぞにんげんぐぞじじいぐぞばばあぐぞいぬぐぞねごでぼなんだっでいいがらぁあああああっ!!!
でいぶばぁああああああぁああああっ、ゆっぐじじだいんだびゅっ!!!」
どぼじでどぼじででいぶがごんなべにあうんだぁあああっ!!ゆっぐじゆっぐじゆっぐじざぜろぉおおおおおおおおぉおおおおおおっ!!!
ぐぞでいぶぐぞばりざぐぞありずぐぞばぢゅりーぐぞぢぇんぐぞみょんぐぞにんげんぐぞじじいぐぞばばあぐぞいぬぐぞねごでぼなんだっでいいがらぁあああああっ!!!
でいぶばぁああああああぁああああっ、ゆっぐじじだいんだびゅっ!!!」
――パァン!!
まるで水風船が割れたように、れいむは破裂した。
屋根よりも高く飛んで、地面にぶつかり壊れて消えてしまった。
最期の最期まで自分のゆっくりを望むとは、何とも糞饅頭らしい最期だ。
屋根よりも高く飛んで、地面にぶつかり壊れて消えてしまった。
最期の最期まで自分のゆっくりを望むとは、何とも糞饅頭らしい最期だ。
「……」
まりさに言葉は無い。ただ声も無く泣いてばかり。
ただ、それはまだ壊れていないということ。
根性は無いが、存外に強い精神の個体なのか。それとも、単に家族にそこまでの情が無かっただけなのか。
ただ、それはまだ壊れていないということ。
根性は無いが、存外に強い精神の個体なのか。それとも、単に家族にそこまでの情が無かっただけなのか。
「……どうでもいいか」
でも、最後はやはりそこに落ち着く。
糞饅頭の心情を理解したとして、やることに変わりはない。
まりさ以外の家族を殺したことで、計画は最終段階へと移る。
糞饅頭の心情を理解したとして、やることに変わりはない。
まりさ以外の家族を殺したことで、計画は最終段階へと移る。
「準備は良し。後は火を起こして、っと」
計画の最後にあたって、再度場所を庭へと移した。
正確には庭にあるごみ焼却の場所。と言っても、コンクリートブロックで囲んだだけの実に簡易な物だ。
そこにそこら辺に落ちていた枯れ葉や枯れ木を入れ、ついでに火種として家の燃えるごみを投入し、チャッカマンで点火。
火が十分回ったことを確認し、仕上げにブロックの上にバーベキューに使う金網を置く。これで準備完了である。
正確には庭にあるごみ焼却の場所。と言っても、コンクリートブロックで囲んだだけの実に簡易な物だ。
そこにそこら辺に落ちていた枯れ葉や枯れ木を入れ、ついでに火種として家の燃えるごみを投入し、チャッカマンで点火。
火が十分回ったことを確認し、仕上げにブロックの上にバーベキューに使う金網を置く。これで準備完了である。
「さーて、あと少しで終わりだぞ糞饅頭、って聞いてないかな?」
話し掛けても返事は無い。試しにさっき刺した枝を引き抜いたが、びくりと震えるだけだった。
無視といった感じでは無いので、意識が完全に上の空なのだろう。
過去の仲良し家族でも夢想しているのか、口元が僅かに緩んでいる。
でも悪いな糞饅頭。俺はお前のその僅かなゆっくりでもぶち壊したいんだ。
という訳で、これで現実に帰ってきてもらおうか。
俺はれいむを殺した後に、塵取りと箒でかき集めた『それ』をまりさに見せた。
無視といった感じでは無いので、意識が完全に上の空なのだろう。
過去の仲良し家族でも夢想しているのか、口元が僅かに緩んでいる。
でも悪いな糞饅頭。俺はお前のその僅かなゆっくりでもぶち壊したいんだ。
という訳で、これで現実に帰ってきてもらおうか。
俺はれいむを殺した後に、塵取りと箒でかき集めた『それ』をまりさに見せた。
「………………ゆ?ゆっ!?ゆぅうううううっ!!??」
まりさの定まらなかった視線が『それ』に固定される。
朦朧とするまりさの意識を無理矢理に呼び起こした『それ』は、
朦朧とするまりさの意識を無理矢理に呼び起こした『それ』は、
「でいぶぅうううー!?おぢびぢゃんんんんーっ!?」
実の家族の亡骸だった。効果はてきめんだな、やはり。
「うぞだぜぇえええーっ!!ごんなのうぞにぎばっでるんだぜぇえええーっ!!」
「嘘じゃない現実だ」
「だばれぐぞにんげんんんーっ!!ぜんぶ、ぜんぶおばえのぜいなのぜぇえええーっ!!
ばやぐごんなゆめがらばりざをがいっほうずるのぜぇえええ!!」
「人間にそんなこんな事が出来るわけが無いだろ。これは現実だ。
それにこの現実は全部お前のせいで生まれたんだぞ?ちゃんと理解してるか?」
「りがいなんででぎるがぁあああーっ!!」
「お前がぼろぼろなのも、家族が死んだのも、今こんな目に遭ってるのも。
お前が人間の家を奪おうとするから、お前が人間を甘く見るから、お前が自分を一番だと思ってしまったから」
「やべろやべろやべろぉおおおーっ!!!」
「本当はそうだって理解してるんだろう?」
「うるざぁあああああああぁああああああいっ!!!」
「嘘じゃない現実だ」
「だばれぐぞにんげんんんーっ!!ぜんぶ、ぜんぶおばえのぜいなのぜぇえええーっ!!
ばやぐごんなゆめがらばりざをがいっほうずるのぜぇえええ!!」
「人間にそんなこんな事が出来るわけが無いだろ。これは現実だ。
それにこの現実は全部お前のせいで生まれたんだぞ?ちゃんと理解してるか?」
「りがいなんででぎるがぁあああーっ!!」
「お前がぼろぼろなのも、家族が死んだのも、今こんな目に遭ってるのも。
お前が人間の家を奪おうとするから、お前が人間を甘く見るから、お前が自分を一番だと思ってしまったから」
「やべろやべろやべろぉおおおーっ!!!」
「本当はそうだって理解してるんだろう?」
「うるざぁあああああああぁああああああいっ!!!」
どうやられいむの様に現実をすんなりとは受け入れる気は無い様だ。
しかし、好都合。こっちはそのつもりでやっているんだ。
存分に抵抗し、そして残酷な現実を知ってもらおう。
しかし、好都合。こっちはそのつもりでやっているんだ。
存分に抵抗し、そして残酷な現実を知ってもらおう。
「そうか。そんなにも現実を受け入れられないか。だったら……、」
そう言って俺は糞饅頭の亡骸が入った塵取りを、業々と燃える火に近付ける。
ゆっくりは火を恐れる。それがゆっくり出来ないものだと知っているから。
それに自らの家族の亡骸を近付ける。どんな予感がまりさの中に浮かんだかは想像に難くない。
ゆっくりは火を恐れる。それがゆっくり出来ないものだと知っているから。
それに自らの家族の亡骸を近付ける。どんな予感がまりさの中に浮かんだかは想像に難くない。
「やめ……」
「こうするまでだ」
「こうするまでだ」
それを分かった上で、俺はその亡骸を火の中へと投下した。
「ゆわぁあああああっ!!!ばりざのざいっあいのがぞぐがぁあああああーっ!?」
餡子で火が弱まらないように更にごみを追加する。
火は勢いを弱めるどころか、一気に燃え上がり、周囲に熱風を生んだ。
火は勢いを弱めるどころか、一気に燃え上がり、周囲に熱風を生んだ。
「でいぶぅうううーっ!おぢびぢゃあああっであづっ!!ごごめっぢゃあづいぃいいい!!!」
生まれた熱風は当然、行き場を求める。
それは上空だったり、あるいは横倒しになっているブロックに空いている二つの穴だったりする。
丁度良くそんなピンポイントにいた(というか僕が意図的に置いた)まりさはモロに熱風の洗礼を顔で受けることになった。
顔を地面に押し付ける姿など、リアクション芸人もかくやといった動きをしている。
それは上空だったり、あるいは横倒しになっているブロックに空いている二つの穴だったりする。
丁度良くそんなピンポイントにいた(というか僕が意図的に置いた)まりさはモロに熱風の洗礼を顔で受けることになった。
顔を地面に押し付ける姿など、リアクション芸人もかくやといった動きをしている。
「あづっ!あぢゅいぃいいいーっ!!」
「おーい、いいのかそんなことしてて。お前の最愛の家族(笑)が燃えてしまうぞ?」
「ゆはっ!?みんなひざんにまげぢゃだべなんだぜ!?いまばりざがだずげであげるんだぜ!?」
「おーい、いいのかそんなことしてて。お前の最愛の家族(笑)が燃えてしまうぞ?」
「ゆはっ!?みんなひざんにまげぢゃだべなんだぜ!?いまばりざがだずげであげるんだぜ!?」
自分で家族を壊しておきながらよく言えたものだ。人間なら恥ずかしくて言えたものじゃない。
もう既に身体は火に舐め尽くされて原形は留めていないだろう。
それでも、助ける気だけはゲージを振り切って何も出来ない(しない)まりさを助けてやることにしよう。
もう既に身体は火に舐め尽くされて原形は留めていないだろう。
それでも、助ける気だけはゲージを振り切って何も出来ない(しない)まりさを助けてやることにしよう。
「助けたいか?家族を」
「あだりばえでじょぉおおおーっ!?おばえのぜいだろうっ!?ぐぞじじいはばやぐばりざのがぞぐをだずげるのぜぇえええ!!!」
「お前の奥さんにも言ったけど、家族の問題は家族で解決するべきで、他人が関わるべきじゃないんだ」
「じるがぞんなのぉおおおおおっ!!」
「でもな?家族を助けようとするお前を助けることは出来るんだ」
「ゆ?ぞればどういう……」
「さあ、時間はもう無い。これが俺の精一杯の手助けだ、行ってこいっ!」
「あだりばえでじょぉおおおーっ!?おばえのぜいだろうっ!?ぐぞじじいはばやぐばりざのがぞぐをだずげるのぜぇえええ!!!」
「お前の奥さんにも言ったけど、家族の問題は家族で解決するべきで、他人が関わるべきじゃないんだ」
「じるがぞんなのぉおおおおおっ!!」
「でもな?家族を助けようとするお前を助けることは出来るんだ」
「ゆ?ぞればどういう……」
「さあ、時間はもう無い。これが俺の精一杯の手助けだ、行ってこいっ!」
そう言って俺はまりさを放り投げた。
短時間とはいえ、凶悪なまでに熱せられた金網の上へと。
短時間とはいえ、凶悪なまでに熱せられた金網の上へと。
「ゆ……っ!?ゆっぎゃあああああああぁあああああぁがあああああああああぎゃああああああ!?」
さっき顔に喰らった熱風などとは訳が違う、正真正銘の火の熱さ。
人間でも耐えきれないというのに、痛がりのゆっくりであればそれは如何程のものなのか?
考えただけでも背中に言い知れない快感が走っていく。
しかも、ゆっくりにはそれだけに限らない苦痛が存在する。
人間でも耐えきれないというのに、痛がりのゆっくりであればそれは如何程のものなのか?
考えただけでも背中に言い知れない快感が走っていく。
しかも、ゆっくりにはそれだけに限らない苦痛が存在する。
「あ、何か香ばしい匂いがしてきた」
「あ、あぢゅううういいいいいいぃいいっ!!ぞじでぐざいぃいいいいいい!!
なんなんだぜっ!?なんで、どぼじでばりざがごんなべにぃいいいいいぎゃあああぁあああっ!!!」
「あ、あぢゅううういいいいいいぃいいっ!!ぞじでぐざいぃいいいいいい!!
なんなんだぜっ!?なんで、どぼじでばりざがごんなべにぃいいいいいぎゃあああぁあああっ!!!」
火の中から微かに饅頭の焼ける良い匂いが漂ってくる。これはおそらくまりさのあんよが焼ける匂いだろうか?
しかし、当のまりさは堪ったもんじゃないだろう。何たって自分のあんよが焼けてるんだからな。
更に他の糞饅頭たちが燃えたことで、上のまりさにその死臭がより強烈に当たっているようだ。
人間からすればただの良い匂いなんだけどねえ。
しかし、当のまりさは堪ったもんじゃないだろう。何たって自分のあんよが焼けてるんだからな。
更に他の糞饅頭たちが燃えたことで、上のまりさにその死臭がより強烈に当たっているようだ。
人間からすればただの良い匂いなんだけどねえ。
「っていうかほら、折角手助けしたんだから何かしろよ。でないとお前の家族燃えてしまうぞ?」
「ぞんなぁあああっ!?あんよがあづぐでいだいんでずぅうううーっ!むりでずぅうううーっ!!あどぐざいぃいいいーっ!!」
「それじゃあ、あんよ以外の部分が下なら大丈夫なんだな」
「ぞんなぁあああっ!?あんよがあづぐでいだいんでずぅうううーっ!むりでずぅうううーっ!!あどぐざいぃいいいーっ!!」
「それじゃあ、あんよ以外の部分が下なら大丈夫なんだな」
もはや確信犯もだが、俺はまりさを常備してある火鉢で挟み、引っ繰り返して乗せる。
つまりは頭やお帽子が金網に乗っている状態だ。
つまりは頭やお帽子が金網に乗っている状態だ。
「これで大丈夫だろう?」
「ぜひっ……。ぜび……っ!だ、だすがっだ、の……ぜ?」
「ぜひっ……。ぜび……っ!だ、だすがっだ、の……ぜ?」
勿論、そんな状態が大丈夫な訳が無い。
布であるお帽子は既に火の餌食となっているし、金網の隙間から垂れ下がったおさげにも引火は近い。
そしてわずか十秒でまりさは今がまだ危険な状況だと理解させられる。
布であるお帽子は既に火の餌食となっているし、金網の隙間から垂れ下がったおさげにも引火は近い。
そしてわずか十秒でまりさは今がまだ危険な状況だと理解させられる。
「ゆああっ、まだあづぐなっでぎあぢゅああああぁあああぁあああ!?
どぼじで!?おぼうしがばりざをまもっでぐれでるんじゃないのぉおお!?」
どぼじで!?おぼうしがばりざをまもっでぐれでるんじゃないのぉおお!?」
実はその帽子が原因で絶賛お前の頭は火事なんだけどな。そして遂には、
「あんぎゃあああっああああああああ!?ゆびゃっ!でぼ、あぅづぅいいいいいいぎいいいいぎいいいー!!
どぼじでばりざのやみにどげごむしっごぐのおぼうじど、やみにいちじょうのひがりざずきんぱづがもえぢゃっでるのぜぇえええええええっ!?」
どぼじでばりざのやみにどげごむしっごぐのおぼうじど、やみにいちじょうのひがりざずきんぱづがもえぢゃっでるのぜぇえええええええっ!?」
まりさはあまりの熱さに体勢を崩し、そこでまた身を焼く痛みに襲われ、結局初めの体勢に戻ってしまった。
だがしかし、その程度で頭の火が消えることは無く、むしろ加速的に勢いが増している。
だがしかし、その程度で頭の火が消えることは無く、むしろ加速的に勢いが増している。
「ああああっ!!おねがいだがらひざんはぎえでっ!!ゆっくしないですぐにだよぉおおあづいぃいいいいああぁああ!?
おぼうじっ……!おぼうじ……っ!ばりざのおぼうじのひざんも、ゆっくりしないでぎえでねっ!!でないど、ばりざ……、ゆっぐりでぎなっあああ!!
ぐざいぐざいよっ!ぼうばりざまでぐざぐなっぢゃっだよっ!!いじゃりょうにあばあばもっでゆぎゃっがああああああぁああっ!?
うぞでずごべんだばいいじゃりょうなんでいりばぜんだがらばりざをだずげでにんげんざんひざんおねがいだがらだずげでぐだざい……」
おぼうじっ……!おぼうじ……っ!ばりざのおぼうじのひざんも、ゆっくりしないでぎえでねっ!!でないど、ばりざ……、ゆっぐりでぎなっあああ!!
ぐざいぐざいよっ!ぼうばりざまでぐざぐなっぢゃっだよっ!!いじゃりょうにあばあばもっでゆぎゃっがああああああぁああっ!?
うぞでずごべんだばいいじゃりょうなんでいりばぜんだがらばりざをだずげでにんげんざんひざんおねがいだがらだずげでぐだざい……」
と言っているので、一時的に助けてやることにした。
再度、火鉢で身体を挟み、地面に適当に放り投げる。それだけでも全身に負った火傷で悶絶している。
人間で言えば、頭とあんよがⅢ度、その他がⅡ度といったところだろうか。
頭はつばの部分を僅かに残すばかりで、頭頂は野焼きされた山の様な状態。あんよはすでに炭に近いほどの黒さになっている。
ふむ、こんなところか。さて、本題というか、最後の戯れといきますか。
再度、火鉢で身体を挟み、地面に適当に放り投げる。それだけでも全身に負った火傷で悶絶している。
人間で言えば、頭とあんよがⅢ度、その他がⅡ度といったところだろうか。
頭はつばの部分を僅かに残すばかりで、頭頂は野焼きされた山の様な状態。あんよはすでに炭に近いほどの黒さになっている。
ふむ、こんなところか。さて、本題というか、最後の戯れといきますか。
「なあお前、結局家族を助けられなかったな。あんだけ最愛の家族が何だとか言っておきながらさ」
「ひっ……。ゆ、ぴひ……」
「分かっただろう?これが現実だって。お前が俺に負けたことも、家族をお前が原因で無くしたことも全部」
「ゆぎ……。っゆ……」
「理解しただろう?身体に負った痣や火傷、そして家族を傷付けられたという痛みがそれを教えたはずだ」
「…………」
「ひっ……。ゆ、ぴひ……」
「分かっただろう?これが現実だって。お前が俺に負けたことも、家族をお前が原因で無くしたことも全部」
「ゆぎ……。っゆ……」
「理解しただろう?身体に負った痣や火傷、そして家族を傷付けられたという痛みがそれを教えたはずだ」
「…………」
まりさは何も答えない。
死にかけているからかもしれないが、最後にはっきりさせたい事があるので、もう一度オレンジジュースを掛けてやる。
流石のオレンジジュースもこのレベルを癒すには無理がある。ただ、話せる分には十分だ。
死にかけているからかもしれないが、最後にはっきりさせたい事があるので、もう一度オレンジジュースを掛けてやる。
流石のオレンジジュースもこのレベルを癒すには無理がある。ただ、話せる分には十分だ。
「糞饅頭、お前が悪かったと思う事を言ってみろ。返答次第では生かして帰してやるよ」
「……ばりざはあ、にんげんざんのおうぢをよごどりじようどじばじだ」
「そうだな。他には?」
「……ばりざ、は……、むぼうにもにんげんざんにげんがをうりばじだ……」
「うん。他は?」
「……っひ。ばりざは……、ばりざがげんいんでがぞくを……、ごろじばじた……っ!」
「今さら泣くな、事実だろ。……で、他には?」
「ゆ?……ゆぅ」
「他には?もう無いのか?」
「ゆ……」
「……ばりざはあ、にんげんざんのおうぢをよごどりじようどじばじだ」
「そうだな。他には?」
「……ばりざ、は……、むぼうにもにんげんざんにげんがをうりばじだ……」
「うん。他は?」
「……っひ。ばりざは……、ばりざがげんいんでがぞくを……、ごろじばじた……っ!」
「今さら泣くな、事実だろ。……で、他には?」
「ゆ?……ゆぅ」
「他には?もう無いのか?」
「ゆ……」
助かりたい一心でゲスなりに考えての答えだったのだろう。
でも、こいつは肝心の一つを言えていない。それが俺の一番聞きたい答えでもあるというのに。
でも、こいつは肝心の一つを言えていない。それが俺の一番聞きたい答えでもあるというのに。
「無いんだな?それじゃあ……」
「ま、まっでくださいぃいい!ありばず!ありばずがらっ!!」
「本当だな?間違えたら、分かってるな?」
「ゆっ……」
「ま、まっでくださいぃいい!ありばず!ありばずがらっ!!」
「本当だな?間違えたら、分かってるな?」
「ゆっ……」
まりさは神妙に頷く。次の自分の答えで生死が決まるというのだから当然か。
そして、まりさは絶対の自信を浮かばせた顔で言った。
そして、まりさは絶対の自信を浮かばせた顔で言った。
「まりさ、かわいくってごめんねえー☆」
……は?イマコイツハナンテイッタ?
「にんげんざんはばりざのがわいざにしっどしてたんだねっ!きづいてあげられなくってごめんねっ!!」
……ああ、遅まきながらに理解した。つまりこいつは、
「ゆゆっ!これでぜんぶだね!それじゃあ、ばりざは……」
「ああ、お前は……」
「ああ、お前は……」
真正のどうしようもなく阿呆でマヌケなゲスだったわけだ。
「その口を閉じてろ」
「ゆ?なにをじで、おぞらをとんでるみだああぢゅぶぶぶぶぶっ!!??」
「ゆ?なにをじで、おぞらをとんでるみだああぢゅぶぶぶぶぶっ!!??」
期待した俺が馬鹿だった。本当に、俺はゲスよりもその点に関しては馬鹿だった。
ゲスに母へしようとしたことへの謝罪を期待するなんて、そんなこと絶対にあるはずがないのに。
変な期待をしてしまった。その結果がこのザマだ。
だからこそ許せない。俺にこれ程の失望を味あわせたこのゲスが!
ゲスに母へしようとしたことへの謝罪を期待するなんて、そんなこと絶対にあるはずがないのに。
変な期待をしてしまった。その結果がこのザマだ。
だからこそ許せない。俺にこれ程の失望を味あわせたこのゲスが!
「ほーら。口がくっ付いて声も出せなくなっちゃたろう?」
「~~っ!!」
「何を言ってるのか分からないのに、人をイラつかせられる。すごいなゲスって」
「~~っ!!」
「何を言ってるのか分からないのに、人をイラつかせられる。すごいなゲスって」
とりあえず、二度と薄汚い言葉が飛び出さないように、金網を外し直接に口を火で炙った。
すると見事に癒着してしまい、まるで最初からそこに何も無かったかの様な姿になった。
まだ何か言いたそうに無い口を動かしているが、大方『どぼじでやぐぞぐをまもらないの!?』とか何とかだろう。
あんな舐めた答えをしておいて約束も何もあったもんじゃないって。
すると見事に癒着してしまい、まるで最初からそこに何も無かったかの様な姿になった。
まだ何か言いたそうに無い口を動かしているが、大方『どぼじでやぐぞぐをまもらないの!?』とか何とかだろう。
あんな舐めた答えをしておいて約束も何もあったもんじゃないって。
「しかし、どうしようかなこいつ」
処分は確実なのだが、ネタが尽きてしまった。というかもうこいつと関わりたくない。
今更になって、何で実家に帰ってまでゲスの相手をしなきゃいけないのかという後悔が生まれてきた。
都会に戻れば毎日のように相手をするというのに、時間の浪費でしかなかった。
しかし、こいつの処分もしなくてはいけない。
ひどくくだらない二律背反に悩まされていると、ふと俺の目の前を過ぎ去っていくものがいた。
俺は視線を過ぎ去った方向に向け、『それ』を見つけた。
そして、一瞬にして問題は解決してしまった。
今更になって、何で実家に帰ってまでゲスの相手をしなきゃいけないのかという後悔が生まれてきた。
都会に戻れば毎日のように相手をするというのに、時間の浪費でしかなかった。
しかし、こいつの処分もしなくてはいけない。
ひどくくだらない二律背反に悩まされていると、ふと俺の目の前を過ぎ去っていくものがいた。
俺は視線を過ぎ去った方向に向け、『それ』を見つけた。
そして、一瞬にして問題は解決してしまった。
「ああ、その手があった」
俺は足早に『それ』へと向かい、食物連鎖という法則の偉大さに感動したのだった。
「あら、お帰り。すれ違いになったのね」
「ただいま、母さん」
「ただいま、母さん」
半年振りに会う母さんは以前よりも少し元気そうに見えた。
これも長まりさの群れの協力のおかげか。本当にありがたいものだ。
すると母さんの後ろから件のまりさも跳ねてきた。
これも長まりさの群れの協力のおかげか。本当にありがたいものだ。
すると母さんの後ろから件のまりさも跳ねてきた。
「おにいさん、おわったの?」
「終わったよ。そっちはどうだった?」
「ゆっ!まりさはがんばったよ!でも、いちぶのこたちが……」
「終わったよ。そっちはどうだった?」
「ゆっ!まりさはがんばったよ!でも、いちぶのこたちが……」
ああ、やっぱり間に合わなかったか。
死体を焼いたりして死臭が広がっただろうから、実際はもう少し広い範囲のゆくりが知ってしまっただろう。
でもまあ、一部のゲスとかへの見せしめ、抑止にもなっただろうし良しとしよう。
このまりさの群れに他にゲスがいるとは思えないけど。
死体を焼いたりして死臭が広がっただろうから、実際はもう少し広い範囲のゆくりが知ってしまっただろう。
でもまあ、一部のゲスとかへの見せしめ、抑止にもなっただろうし良しとしよう。
このまりさの群れに他にゲスがいるとは思えないけど。
「何、内緒話?」
「うん。母さんにだけはね」
「……それって酷くない?」
「ゆ!おにいさんのおかあさんはしらなくてもいいことなんだよ」
「うん。母さんにだけはね」
「……それって酷くない?」
「ゆ!おにいさんのおかあさんはしらなくてもいいことなんだよ」
きっと俺がやったことを知ったら、母さんは自分がやったというよりも落ち込むだろうから、言える筈も無い。
母さんも『ふーん』で流してくれて助かった。
そんな母さんの目が俺の後ろにいった。
母さんも『ふーん』で流してくれて助かった。
そんな母さんの目が俺の後ろにいった。
「あら、あれっておはぎ?私は置いてないし、あれはあんたが置いたの?」
「ん、まあね」
「でも、鳥って餡子食べるのかしら?」
「基本的に雑食だから大丈夫じゃないかな?食べないなら捨てればいいし」
「捨てればいいって、食べ物は粗末にしちゃ駄目でしょう」
「いいんだよ。……だってあれはごみ屑も同然だからね」
「ん?何か言った?」
「いや、別にそれよりもお土産買って来たから一緒に食べよう。動いたら腹が減っちゃった」
「乗り物を乗り継いだだけでしょう。はいはい、じゃあお土産持ってきて。私はお茶淹れるから」
「あいあい」
「ん、まあね」
「でも、鳥って餡子食べるのかしら?」
「基本的に雑食だから大丈夫じゃないかな?食べないなら捨てればいいし」
「捨てればいいって、食べ物は粗末にしちゃ駄目でしょう」
「いいんだよ。……だってあれはごみ屑も同然だからね」
「ん?何か言った?」
「いや、別にそれよりもお土産買って来たから一緒に食べよう。動いたら腹が減っちゃった」
「乗り物を乗り継いだだけでしょう。はいはい、じゃあお土産持ってきて。私はお茶淹れるから」
「あいあい」
そう言って母さんは家の中に入っていった。
玄関の前に残ったのは俺と長まりさだけ。そのまりさの視線はさっきの会話中からそれに固定されていた。
何処か寂しげに、悲しげに、そして憐れみに満ちた目でそれを見ていた。
我が家には野鳥に餌を与える習慣がある。
といっても野生の鳥が人間に懐く筈も無く、適当に木箱の上に果物などを置いてそれを食べる野鳥を観察するのが我が家の習慣なのだ。
そして今、そこには巨大な餡塊が鎮座している。
誰かの役に立つわけでも無かったそれは、こうやって食物連鎖の一部を担うという大役を果たさんとしている。
俺は何を言うでもなく、長まりさの頭に手を置いた。まりさも何も言わずにされるがままに俯いていた。
玄関の前に残ったのは俺と長まりさだけ。そのまりさの視線はさっきの会話中からそれに固定されていた。
何処か寂しげに、悲しげに、そして憐れみに満ちた目でそれを見ていた。
我が家には野鳥に餌を与える習慣がある。
といっても野生の鳥が人間に懐く筈も無く、適当に木箱の上に果物などを置いてそれを食べる野鳥を観察するのが我が家の習慣なのだ。
そして今、そこには巨大な餡塊が鎮座している。
誰かの役に立つわけでも無かったそれは、こうやって食物連鎖の一部を担うという大役を果たさんとしている。
俺は何を言うでもなく、長まりさの頭に手を置いた。まりさも何も言わずにされるがままに俯いていた。
――少しすると、木箱には餌の匂いに釣られたヒヨやメジロといった野鳥が集まって来た。
後書き
前回の投稿から日が結構過ぎましたが、何とか後編で完結となりました。
そして自分で書き終えて思ったのが、何ともくどい文章になったな、でした。
同じ様な表現や虐待、長けりゃ良いってわけじゃない、ずっと書きながらそう考えてばかり……。
早く他の話を書きたい!ならこの話を書き終えなければ、の一心で打ってました。
というわけで、次からは温めてたネタを投稿していきたいと思います。
長いだけで消化不良な拙作に付き合って下さった方、本当にありがとうございます。
次回も読んであげるという心優しい方には無上の感謝を……。
前回の投稿から日が結構過ぎましたが、何とか後編で完結となりました。
そして自分で書き終えて思ったのが、何ともくどい文章になったな、でした。
同じ様な表現や虐待、長けりゃ良いってわけじゃない、ずっと書きながらそう考えてばかり……。
早く他の話を書きたい!ならこの話を書き終えなければ、の一心で打ってました。
というわけで、次からは温めてたネタを投稿していきたいと思います。
長いだけで消化不良な拙作に付き合って下さった方、本当にありがとうございます。
次回も読んであげるという心優しい方には無上の感謝を……。
書いたもの