機動戦士Gundam GQuuuuuuX

登録日:2025/04/16 Wed 13:24:17
更新日:2025/04/25 Fri 11:56:24NEW!
所要時間:約 15 分で読めます





カラー×サンライズ

夢が、交わる。



GQuuuuuuX

機動戦士Gundam ジークアクス







『機動戦士Gundam(ガンダム) GQuuuuuuX(ジークアクス)とは、ガンダムシリーズのテレビアニメ作品。

制作はお馴染みサンライズと、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズのスタジオカラーが共同で執り行った。
ガンダムシリーズのテレビアニメで、サンライズ以外のアニメスタジオが元請けを担当したのはシリーズ初の出来事である。

2025年1月17日に、本作の冒頭数話を再編集した映画『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』が先行公開された。
テレビシリーズは2025年4月8日より日本テレビ系列で放送開始。日本テレビ系列でガンダムシリーズが放送されるのは史上初で、これによりガンダムシリーズは民放5系列での放送という偉業を達成。
但し、編成の都合から放送枠はトーク番組『上田と女がDEEPに吠える夜』と同じ扱い*1のため、放送開始直前には困惑の声が上がった。
地上波以外ではBS11でも放送されている。
話数に関しては全12話と告知済みであり、テレビシリーズとしては短め。

監督は『フリクリ』『トップをねらえ2!』の鶴巻和哉。
シリーズ構成は同2作の脚本の他、『少女革命ウテナ』『STAR DRIVER 輝きのタクト』のシリーズ構成を担当した榎戸洋司
キャラクターデザインは『戯言シリーズ』『刀語』のイラストや『サン・ムーン』以降のポケットモンスターシリーズで人間キャラデザインを手掛けるイラストレーターの竹。
メカニカルデザインは『エヴァンゲリオンANIMA』の山下いくと。
また、株式会社カラー社長の庵野秀明も、脚本、画コンテ、原画等として参加している。

スタジオカラーの久々の新作にしてTVシリーズということで、メディアでは社長である庵野秀明氏が「ウルトラマン」「仮面ライダー」に続き、ついにガンダムシリーズにまで手を付けた一人コンパチヒーローシリーズだと話題になったものの、メカデザの山下氏はXで「(GQuuuuuuXは)あくまで鶴巻監督の作品です。庵野さんがその援護射撃に横でなんかやるかもだけどそれだけです」とネタを交えながら説明している。


【イントロダクション】

宇宙に浮かぶスペース・コロニーで平穏に暮らしていた女子高生アマテ・ユズリハは、
少女ニャアンと出会ったことで、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》に巻き込まれる。

エントリーネーム《マチュ》を名乗るアマテは、 GQuuuuuuX(ジークアクス)を駆り、
苛烈なバトルの日々に身を投じていく。

同じ頃、宇宙軍と警察の双方から追われていた正体不明のモビルスーツ《ガンダム》と、
そのパイロットの少年シュウジが彼女の前に姿を現す。

そして、世界は新たな時代を迎えようとしていた。
機動戦士Gundam GQuuuuuuX 公式サイトより引用











※本項目は、映画版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』の情報も記載しています。
テレビシリーズでは未開示の情報も含まれますので、閲覧にはご注意ください。


































【概要】

本作は、宇宙世紀を舞台としたテレビアニメ作品である。
ちなみに、宇宙世紀を舞台とした新作テレビアニメは『機動戦士Vガンダム』以来の作品となった。

しかし、本作で描かれるのは『機動戦士ガンダム』に連なった「もしも(IF)」の世界–––

すなわち、「一年戦争においてジオン公国が勝利した後の世界」である。

分岐点となったのは、シャア・アズナブルによる「MSガンダムの強奪」である。
ガンダムが強奪されたことにより力をつけたジオンは躍進し、主要な宇宙拠点を喪失した地球連邦軍は敗北する。
尤も、連邦が消滅してジオンが地球圏全てを支配し完全勝利……みたいな状況ではない。
ジオンの地球侵攻~オデッサ撤退~ジャブロー攻略失敗~撤退は史実と同様に進み、連邦も宇宙要塞ソロモンを一度攻略しているため、あくまでジオン有利の休戦協定が締結されたという「痛み分けの勝利」にすぎない。
連邦によるスペースノイド弾圧こそ存在しないものの、内情は民間に払い下げられたMSによるクランバトル(後述)や難民によるスラム建設などでコロニーの治安はお世辞にも良いとは言えず、一応「戦勝国」となったジオン本国にしても他のコロニー国家との摩擦に加え、国を分裂させかねない最大級の厄ネタを同時に抱えているという、一見すると平和だが閉塞感の漂う世界を舞台としている。
そのため、数ある「敵役が勝利した世界」を舞台にした作品の中でも異彩を放っている。
終戦の決め手となった戦闘の中、不可思議な現象によりシャアはガンダムごと行方不明となり、英雄としての武勇伝が残った。

舞台となるのはUC0085、一年戦争改め「ジオン独立戦争」の5年後。
コロニー各地に出没している、ジオンの英雄シャア・アズナブルが搭乗していた「赤いガンダム」。
それを追っていたジオンの戦艦ソドンと、新たなガンダム「GQuuuuuuX」。
その戦闘に、2人の少女が巻き込まれ、うち1人はGQuuuuuuXを強奪してしまい、運命が大きく動き出す。

この「仮想戦記もの」な設定は映画『Beginning』公開まで秘匿されており、映画を見に行った観客に衝撃と困惑を与え某ニンジャ小説に至ってはエイプリルフールにあからさまなパロディエピソード*2を公開していた。
上記のあらすじは確かに嘘こそ言っていないが、宇宙軍がジオン公国軍であることも、正体不明のモビルスーツ《ガンダム》が元はRX-78-02そのものであることも読み取ることは困難であろう*3
また、公開直後は二重の意味で直接的なネタバレが憚られる状況のため、自分や制作陣の正気を疑う感想やジオン勝利の世界線を何度も擦り続けた怪作「濃爆おたく先生」(絶版)のコマを貼る*4、内容をマチュのスタイルの話にすり替える、何故か溶鉱炉に沈んでいくグラハムなどのネタバレ避け感想が飛び交うこととなった。

なお、「ジオンが勝利した世界」「シャアがガンダムを手に入れる」などといった設定は「ガンダムのIFもの」では鉄板の発想であり、例えばゲーム『ギレンの野望』でも同様のIFを取り入れている。
しかし、傾向としては宇宙世紀を舞台とした派生作品は「実はこういう事が起こっていた」的な、「足す」方向性が基本であり*5、意外とIF路線はほとんど行われていなかった。
「鉄板の発想」と言っても、どちらかと言うと「二次創作やファンの話題として」ということになる。
そのIF路線も今のところ設定面に関する独自解釈が主であり、本作のような直球で解りやすくかつ大胆な規模のIFはガンダム映像作品の長い歴史の中で初の試みと言える。


実は公式サイトのあらすじ紹介でイタリア語版が 一番最初の公開時点で秘匿内容をがっつり記述しており すぐに訂正されたが見た者を激しく困惑させた。
そして情報解禁が進むごとにあれが嘘バレやジョークとかではなくガチで設定をお漏らししていたことを察した。


【製作経緯】

本作の企画はカラー所属の鶴巻和哉に持ち込まれ、鶴巻自身の案で「ジオンが勝利した後の宇宙世紀」の仮想戦記が描かれることとなった。
鶴巻も内容が内容だったので半分ダメ元だったらしいが、まさかのGoサインには面食らったと後に語っている。

当初は、その分岐点となったシャアによるガンダム強奪の事件を第1話のアバンタイトルで描き、あとは本編に突入する予定だったが、ここを1エピソードとして独立させることとなり、庵野がそのプロットを担当した。
鶴巻としてはガンダム起動まで描いて、後はナレーションでもいいかと考えていたのだが、実は庵野は以前より「赤いガンダムに乗ったシャアが活躍する戦記もの」のアイデアを温めていた。
その結果庵野の筆がノリに乗ってしまい、あくまでプロットだけを依頼されていたはずの庵野が鶴巻監督に提出したのは、約40分にもわたる中編の脚本(しかもほぼ完成原稿)であった。

庵野としては「この先は鶴巻監督の感覚で削ってください」という意図だったが、最終的にこのジオン独立戦争のパートはソロモン落としパートを増やしたうえで再編集され、映画として全尺で公開されることとなった。
山下氏の言う「横からの援護射撃」がコロニーレーザー級の代物であることが早々にバレてしまった
ただ一方で庵野の富野らしいセリフ回しは自身では書けなかったと、庵野の脚本に助けられた面も多かったとも語っている。

なお、同パートはキャラクターデザインを松原秀典が担当しており、『機動戦士ガンダム』の絵柄に寄せている。
そのため、本編のデフォルメが効いた竹絵キャラクターとは見た目からして別作品のようである。

TV版放送時にこのパートがどうなるかについては大いに不安期待が寄せられ、カットされるという可能性も囁かれたが、結局1話分の尺に圧縮した上で第2話「白いガンダム」として放送された。
架空戦記色の強い後半をほぼカットした反面、これでもかと1stをオマージュしたガンダム強奪パートはほぼ据え置きで、TV放送なのをいいことにバージョン違い含めて1stのそれを限りなく忠実再現したアイキャッチという新ネタを仕込んだりして全視聴者を驚かせた。3バージョンあるせいでCM以外の部分にもおまけでアイキャッチを挟む始末


【主題歌】

  • OP「Plazma」
歌:米津玄師
多数のヒット楽曲を手掛けたシンガーソングライターを起用。
歌詞は概ね本編の内容をなぞっていると思しき内容となっている。
作曲にあたって米津は本作のコンテを見る機会があったようで、一通り目を通して爆笑したのだとか。

OPムービーは本作の主要キャラ勢揃いでスタイリッシュなMV風に仕上げたもの。
歌詞と動きを合わせた描写も所々あり、宇宙の彼方に飛び出していったり目眩がしてシャリア・ブルがぶっ倒れたりする。
あとはまあ、よく走る。しかも皆で、綺麗なフォームでシンクロ率100%の全力疾走をみせる。果たしてジークアクスは「OPで走るアニメは名作」のジンクスに乗れるだろうか?
が、OPが初めて流れた第2話は一年戦争の話だったので、OPと本編両方に出ることが出来たキャラはシャリア・ブルだけだった。マチュ?マチュのマすら出てこないぞ。…いやはいたか
なお、走るキャラクターや爆煙から現れる赤いガンダムなど、一部のシーンは『機動戦士Ζガンダム』のOP・EDを彷彿とさせるがオマージュなのかは不明。

ちなみに米津はガンダムに明るいようで、好きなMSはケンプファーらしい。朝の番組で取り上げられた際、「装甲の薄い特攻用の機体」と紹介され少しネットが荒れた。
楽曲が『Beginning』より先行して公開されたため、歌詞のせいでネット上ではジェリドのテーマとしてネタにされまくったが、結果的に「宇宙世紀の鉄板IFネタ」という点では微妙にかすっているネタでもあった。

  • ED「もうどうなってもいいや」
歌:星街すいせい
ホロライブプロダクション所属のVTuberを起用。
その衝撃の導入部のネタバレが広まるに伴い、「青い方のすいせい」「平たい方のすいせい」だの「もうどうなってもいいや(話の感想)」「もうどうなってもいいや(庵野の開き直り)」「私は好きにした、君たちも好きにしろ」だのとネタにされることに。しかも本人も主にゲーム実況で、しょっちゅうを振り回すサイコパスとして有名である。

  • 挿入歌「ミッドナイト・リフレクション」
歌:NOMELON NOLEMON
コンポーザーのツミキとボーカルのミキマリアの2人組ユニットNOMELON NOLEMONによる楽曲。
マチュとニャアンの2度目の邂逅の際に挿入歌として流れた。


【ストーリー】

宇宙世紀(UC)0079。
人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、すでに半世紀が過ぎていた。
地球周囲の巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。

地球から最も離れたスペースコロニー群・サイド3は「ジオン公国」を名乗り、地球連邦に独立戦争を挑んだ。
戦争が膠着状態になった中、ジオン軍は連邦のモビルスーツ(MS)製造計画「V作戦」をキャッチし、コロニーサイド7へと進軍した。
そこで、潜入し破壊工作を行っていたジオンのエースパイロット、シャア・アズナブルは、連邦の新型MSが放置されているのに気づく。
シャアはそのMS「ガンダム」を強奪し、駐留中の連邦軍を圧倒。
そのままガンダムはジオン軍へと持ち去られ、連邦とジオンのMS技術は更に差が開くこととなる。
だが、MSの投入にはこぎつけた連邦軍はジオン地上軍を撤退に追い込み、宇宙要塞ソロモンの制圧に成功する。
それに対し、ジオンは大攻勢により連邦軍の宇宙最大拠点ルナツーを制圧。
もはや趨勢は決した中、連邦軍は最後の悪あがきとしてソロモンを月面都市グラナダに落下させる作戦を決行する。

シャアの部隊がソロモンの軌道修正を試みるも、作戦は失敗。しかし、後に「ゼクノヴァ」と呼ばれる謎の超常現象が起き、ソロモンの一角は中にいたシャアとガンダムごと消失。結果的にソロモンの軌道は逸れてグラナダへの落下は阻止された。
そしてUC0080初頭、連邦軍は宇宙から完全撤退し、戦争はジオン公国の勝利に終わる。
だが、ジオンや各サイドの被害も大きく、スペースノイドの「本物の自由」は得られないままだった。

それから5年後のUC0085。
シャアの「マヴ」だったニュータイプの軍人、シャリア・ブルは、シャアの行方を探し続けていた。
やがて彼は、サイド6のイズマ・コロニーで「赤いガンダム」を発見し、部下のエグザベに、新型ガンダム「GQuuuuuuX」での出撃を命じる。

同じ頃、イズマ・コロニーに住む女子高生、アマテ・ユズリハは難民の少女、ニャアンと出会う。
ニャアンは違法な運び屋で、アマテは彼女の配達先について行くことに。

だがそこで、2人の目に飛び込んだのは、GQuuuuuuXと赤いガンダムの激しい戦いだった。

「本物の自由」に憧れていたアマテの運命は、GQuuuuuuXとの出会いにより大きく変わろうとしていた。


【登場人物】

【主要人物】

CV:黒沢ともよ
本作の主人公。幼少期のニックネーム及びクランバトルのエントリー名は「マチュ」。
イズマ・コロニーのお嬢様学校「ハイバリー高校」に通う、17歳の普通の女子高生。
コロニーでの平凡だが退屈な日常に辟易しており、「本物の自由」に憧れている。
一見無気力な少女だが、人並外れた行動力があり、あらゆることにも強気に出るタイプである一方で、目の前の理不尽を見過ごせず義憤する正義感の強さも持っている。
それらの行動が綺麗に嚙み合って突拍子のない行動を取ってしまいがちでもある
ひょんなことからジオンの新型MS・GQuuuuuuXに乗り込み、そのパイロットの資格を得て、ポメラニアンズのメンバーとしてクランバトルに出る。
明らかに普通の女子高生ではない血の気担当

  • ニャアン
CV:石川由依
イズマ・コロニーに不法滞在している難民の少女。
背が高く目つきが悪いが、若干鈍臭く、仕事でも失敗が多い。
普段は非合法の運び屋として生活費を稼いでいるが、要領の悪さから軍警察に追われたり、元締めや客から苦言を呈されたりしている。
アマテと偶然ぶつかってしまい、その際のトラブルからアマテにスマホの修理代を要求されて付き纏われ、結果的に彼女とポメラニアンズ、そしてGQuuuuuuXを出会わせた。
プロモで水着マチュとエロ過ぎるシュウジが出る最中、一人だけ麺を啜ってた食い気担当

  • シュウジ・イトウ
CV:土屋神葉
赤いガンダムのパイロットの少年。
浮世離れした性格をしており、ミニロボット「コンチ」が友達。
また、自機の赤いガンダムの「声」が聞けるらしく、「◯◯と、ガンダムが言っている」が口癖。
イズマ・コロニーの各地で「キラキラ」の落書きをしているが、その目的は不明。また、キラキラの事をシュウジは「向こう側」とも呼んでいる。
プロモで見せた脇下が大きく開けたTシャツに流し目と赤ら顔で話題を掻っ攫った色気担当

ジオン公国軍

CV:川田紳司
ジオン独立戦争で活躍したニュータイプの軍人。階級は中佐。
穏やかで紳士的な性格だが、やることは割と大胆な人物。
シャア・アズナブルの「マヴ」であり、シャアに強い敬意を抱いている。
行方不明になったシャアを捜索し続けており、ようやく巡り会えた「本物」の赤いガンダムに驚愕し、GQuuuuuuXを動かしたアマテに興味を抱く。
誰よりもシャアの事を理解し(わかっ)てる未亡人担当

  • エグザベ・オリベ
CV:山下誠一郎
シャリアの部下の一人。階級は少尉。
ニュータイプを養成するフラナガンスクールを主席で卒業したエリート軍人であるが、元はサイド5のルウム出身の戦争難民。
本来のGQuuuuuuXのパイロットだったが、オメガ・サイコミュを起動させることが出来ず、赤いガンダム相手に苦戦し、一度降りたところをアマテに機体を奪われてしまった。
なおその後はこの手のキャラには珍しく特に腐らず自分の不甲斐なさを反省している。
しかしながら苦戦したとは言っても赤いガンダム相手にサイコミュを使用しない手動操作、しかも初陣、かつ機種転換でGQuuuuuuXに乗り換えたばかりの状況で食らいついているためやはりエリート軍人には違いない。*7
変わった名前に見えるが綴りはXavier Olivetteであり、現代の西欧などで普通にあり得るもの。奇抜に見えるのは発音が独特なためだが、ジオン訛りの類だろうか*8
おそらく前作TVシリーズこの人にあたる不憫担当

  • コモリ・ハーコート
CV:藤田茜
シャリアの部下の一人。階級は少尉。
エグザベ同様の生え抜きのエリート軍人で、彼とは最早「公認の仲」である。
劇場公開時点では特に目立った活躍はないがシャリア、エグザべと共に主要人物の1人に数えられており、OPで走っているメンバーに入っている。

  • ラシット
CV:広瀬さや
ソドンの艦長。階級はシャリアと同じく中佐。
横柄だが泰然自若とした性格。

  • コワル
CV:村井雄治
ソドンの技術士官。階級は中尉。
台詞から、GQuuuuuuXの技術担当として乗艦していると思われる。
一人だけキャラデザが浮き気味だが、これは恐らく元が1stのキャラの為。*9

【カネバン有限公司/ポメラニアンズ】

  • アンキー
CV:伊瀬茉莉也
カネバンの社長で、ポメラニアンズのリーダー。
鋭い目つきをした威圧感のある女性。バツイチ
アマテの操縦技術を見込み、彼女をクランバトルの主戦力としてスカウトする。
なお、アマテに対して「本物かもしれない」と評しており、ニュータイプの事を知っている節がある。
その佇まいや言動には大人の女性らしい落ち着ちがある一方、
突然訪ねてきたアマテに対しては密かに銃を手に取り警戒するなど明らかに荒事慣れしている様子や、
後述のハロの持ち主である事からも不審さを感じる視聴者も多い。

  • ナブ
CV:千葉翔也
ポメラニアンズの実務担当。アンキーの右腕役。
アマテやニャアンに何かとキツい物言いをするが発言自体は常識的な人物で、
アンキーがアマテをクランバトルに誘った際には堅気の素人を巻き込むなと反対する、
二機のガンダムの交戦に巻き込まれそうになったアマテとニャアンに早く退避するよう促すなど、
ガラは悪いなりに理性的な対応を取っていた。

  • ジェジー
CV:徳本恭敏
ポメラニアンズのパイロット候補。
態度の大きいチンピラ崩れで、アマテを邪険にしていたが、飼い犬には懐かれている優しい面もある。
設定画では何とも言えない朗らかな笑顔を見せている。

  • ケーン
CV:永野由祐
ポメラニアンズのメカニック。工業学校を卒業している。
メンバーの中では唯一アマテに好意的な態度を取っている。

CV:釘宮理恵
ポメラニアンズのペットロボット。
耳部分がなく、代わりにニット帽を被っている。EDを見る限り、耳はスピーカーのようである。
ちなみにこのニット帽はアマテが「マチュ」として活動する時は彼女が被っている。
宇宙(ソラ)って、自由ですか?」と聞いたアマテに「ジユウ ジユウ!」と答え、その後の騒動の際にアマテと共に行動。
ザクの動かし方を教えたり、彼女と共にガンダムに乗りこんでから「ロックガ ハズレル」との言葉を発した。*10
謎の多いペットロボットである。

  • ポメラニアン
CV:越後屋コースケ
ジェジーの愛犬である黒いポメラニアン。
チーム名の由来と思われる。

【サイド6】

  • タマキ・ユズリハ
CV:釘宮理恵
イズマ・コロニーの監査局職員で、アマテの母。
娘のことが心配気味な過保護気質だが、特にアマテからは反感を持たれているわけではない。
夫は外交官。現在単身赴任中で家を空けている様子。

CV:興津和幸
サイド6の大統領補佐官。ジオン独立戦争時代は会計監査局に勤めていた。
婚約者とは破談になったらしい。


【ジオン独立戦争】

CV:新祐樹
ジオン公国軍の「赤い彗星」と呼ばれた仮面のエースパイロット。
ジーンの代わりにサイド7の偵察に赴き、そこで「閃き」により、放置していたガンダムを強奪し、ジオンの主戦力として持ち帰る大金星を上げる。その結果、少佐から大佐に昇格している。
その後は赤いガンダムのパイロットとして戦果を次々と立て、ニュータイプとしても注目を集める。
自らの運命を素直に受け入れてニュータイプとして人の革新となったジオン救国のアイドル。
しかし、ソロモン落下阻止作戦の最中に謎の現象「ゼクノヴァ」によりガンダムごと行方不明となってしまう。

CV:名塚佳織
ザビ家の長女で月面都市グラナダの統治者。
ニュータイプとしての実力を発揮し始めたシャアの力に興味を抱き、彼を手駒として活用する。
原典版よりも高潔な武人としての側面が目立ち、また兄ギレンを「人類の革新を唱えるも口先だけ」と嘆息する。
またこちらの世界でもシャアの正体がダイクンの遺児、即ち「キャスバル坊や」である事は見抜いていた。

  • ドレン
CV:武田太一
シャアの副官を務めるジオン軍中尉、後に大尉。
サイド7の襲撃から始まり、シャアの右腕役として活躍する。
映画版ではムサイに引き続きソドンの艦長、更に艦隊指揮も務めており、その姿は非常にカッコ良い。
作戦遂行時間のタイムリミットを過ぎても戻らなかったシャアを見捨ててでも部隊全体の脱出を優先するなど現場判断も的確だった。

CV:後藤光祐
シャアの部下のザクパイロット。
ガンキャノンのビームにやられかけるが、シャアに救われる。

  • ジーン
「本来の歴史」でシャアの代わりに出撃し、自身の行動が原因でガンダムの最初の犠牲者になったパイロット。
本作では自分のザクが故障したため出撃出来ず未登場だが、そんな事は知らずに歴史が大きく変わることに。
同時に正史でしぶとく戦う羽目になったジオン残党から恨まれる事にもなるが。

  • トクワン/デミトリー
ソロモン落下阻止作戦に参加していたメンバー。
本来の歴史ではそれぞれビグロザクレロのパイロットだったが両者ともMS乗りになっている。
劇中では名前が出ないため他人の空似説もあったが、演出の小松田氏から「IFの象徴としてトクワンとデミトリーが一緒にいる画面を描きたかった」とのことで本人と確定している。*11

  • マリガン
CV:斉藤壮馬
シャアの部下で階級は中尉。派閥としてはキシリア派に属しており、その意向を受けて様々な便宜を図る。
シャアに戦局を左右する特別な人、即ちニュータイプの素質があると匂わす。

CV:杉田智和
キシリアの部下の大佐。
シャアへの不満を口にしつつルナツー攻略戦の指揮を執るも、そのシャアにグラナダの命運を託す羽目になるという展開が第2話ではダイジェストにされたため、まさかの台詞なしという憂き目にあった*12
U.C.0085時点では中将に昇格しており、また軍事法廷のトップとして恐れられている。
原典では会戦が劣勢になったら南極条約を破って水爆を持ち出した男の軍事法廷とか悪い冗談としか思えない

  • フラナガン博士
CV:白熊寛嗣
ニュータイプを研究している科学者。
シャアにニュータイプの可能性があると太鼓判を押す。
彼の発言によりその前のシーンの戦闘でとんでもない事が起きていた事が判明したりもした

ザビ家四男。
ジオン軍を一身上の都合により除隊。

ザビ家三男。
ソロモンを指揮していたが、ビグ・ザムの操縦中に白い軽キャノンに撃破され死亡。
念願のビグ・ザム量産を見届けることは叶わなかった。
シャアが提案したガンダムのリバースエンジニアリングには反対していたが、キシリアの説得により了承したとの事。
なお、ガルマ暗殺が起きていないのでシャアがドズル派閥のままであり、毛嫌いもする理由がない事から、シャアに反発しての反対ではないと思われるが、その後シャアをキシリア派閥に引き抜かれてしまった

CV:越後屋コースケ
地球連邦軍の技術士官。
サイド7でMSの爆発が起きなかったため、宇宙に放り出されることはなくなった。

  • パオロ・カシアス
CV:中博史
地球連邦軍中佐。強襲揚陸艦ペガサス艦長。
ペガサスのブリッジで出航準備をしていたが、突如侵入してきたシャアが駆るガンダムのビームサーベルによりブリッジごと焼かれて死亡してしまう。

  • ワッケイン
CV:阪口周平
ルナツー司令の連邦軍人。
奪取された白いガンダムを相手に試験小隊を差し向けるが逆に全滅させられる。
その後は正史と異なり戦争最終盤まで生き残るものの、度重なる敗北に焦るあまり連邦軍の敗戦を悟り、攻略に成功したソロモン(コンペイトウ)をジオンも道連れにするためグラナダに落とす暴挙に出る。
「ジオンの栄光」の象徴でもあるソロモンを戦略兵器に使うという尊厳破壊というべきこの暴挙は、ソロモンに縁のある「白狼」「悪夢」が聞いたら間違いなく激怒するであろう。

  • 白い軽キャノンのパイロット
地球連邦軍のエースパイロット。ニュータイプと噂されている。


【登場機体】

【MS/MA】

本作の主人公機。
ジオン公国軍が秘密裏に開発していた新型ガンダムで、正式名称は「ガンダム・クァックス」。
最新鋭のサイコミュ「オメガ・サイコミュ」を搭載しており、パイロットの思考通りの駆動が可能となるらしいが、謎が多い。
サイコミュ起動時には頭部ブレード・アンテナを兼ねた拘束具が解除される。

ジオン独立戦争においてシャア・アズナブルがサイド7の連邦軍基地から強奪したMS。
サイド7の連邦軍を壊滅させジオン軍に持ち帰られた後は、その技術をジオン軍の戦力として組み込むべく徹底的な解析(リバースエンジニアリング)が行われた後、
シャア専用機として赤い識別色に塗り直され、彼に発現したニュータイプの力を活用すべく「アルファ型サイコミュ」が搭載された。
その際、無線式オールレンジ攻撃システム「ビット」の使用が可能となり、ブースターを兼ねて6基のビットを外付けしている。
このビットを用いて正史のララァに代わり、占領されたソロモンの連邦軍駐留艦隊に大打撃を与えた。
ゼクノヴァを引き起こしパイロットのシャアと共に行方不明になっていたが、UC0085のイズマ・コロニーにおいて2基のビットを装備した状態*13で突如として出現。
そのビットもエグザベ君に全て破壊されてしまったので初っ端からビットなしになってしまった
パイロットはシュウジ・イトウという少年だが、どういう経緯で機体を手に入れたのか、また一緒に消えたシャアがどうなったのかは不明。
更にシュウジの言葉を素直に受け止めれば、何らかの意志を有し、彼に指示を出している。

ジオン独立戦争におけるジオン公国軍の主力MS。地味に「ザク"Ⅱ"」ではなくただのザクである。*14
シャアも搭乗していたが、ガンダム強奪時に乗り捨てられた。
連邦軍も鹵獲機に黄色い塗装とターゲットマークを施して試験運用していた*15が、奪われた白いガンダムとの交戦で失われている。明るいカラーリングになってたのが仇になったか、正史のスレンダー役を務めることに。
戦争終結後は民間業者に払い下げられており、ジャンク屋の乗機やクランバトルの道具として利用されている。

  • MS-06-SSP 軍警ザク
サイド6の軍警が使用しているザク。
その名の通り「警察」と染め抜かれたシールドや各部の「POLICE」マーキング、赤色灯を特徴とする。
独立国家であるサイド6がジオンに対抗する為に備えている戦力としての意味合いも持つが、
それ故に治安維持に使用するには戦力過剰として批判されているらしく、実際パイロットも粗暴な人間が多い。
一般仕様の他、武装や推力を強化した特殊部隊仕様機(MS-06-SSPEX)も存在し、こちらも指揮官機は「角付き」である。

ガンダムと同じくV作戦で開発されていた砲撃型MS。
原典と異なり肩のキャノンはビーム砲になっており、バイザーの下には4眼のカメラアイがある。
ジオン軍の襲撃の際に出撃するが、シャアの白いガンダムにより呆気なく撃破されてしまう。
とはいえ、相対したデニムはそのあまりの火力に「なんてMSを作ったんだ!」とドン引きしており、軽キャノンのベースになったのも納得の機体ではある。

  • RGM-79 軽キャノン
ガンダムが鹵獲されたため、その量産型の代わりとしてガンキャノンを基に量産されたMS。RGM-79は正史においてはガンダムの生産タイプ「ジム」の型番となる。
ガンダムの開発データも活用されており、手脚をガンダムと同型のものに換装、キャノンを一つ外してビームサーベルを装備しており、白兵戦能力を増している。
連邦のニュータイプ兵士が搭乗していた白い軽キャノンはドズル・ザビを討ち取った戦績を残した。
なお、ジムもガンダム初陣時には開発が開始されているはずだが、軽キャノンに立ち位置を奪われてしまったことについて、ファンの間では「単に『GQuuuuuuX』ではまだ実機の建造が始まっていない」「ガンダムの強奪によって学習型コンピュータのフィードバックが不可能となり、実用化の計画が頓挫した」「ジムの仮想敵がザクからガンダムになり、要求される火力が上がった」「ガンダムの構造解析によってジオンに弱点がバレるリスクを警戒された」など諸説ある。
Kキャノンだと思ったらまんま軽キャノンだった事に驚いた視聴者も多い

メタ的には、予算とスケジュールの問題から連邦の新型機を新規制作できなかったため、ガンダムとガンキャノンのCGモデルをニコイチする形で急遽デザインされたという経緯がある。
庵野氏曰く「メタ的な事情が作中での事情と重なっている機体」。

  • RX-78-01 01(ゼロヒト)ガンダム
ガンダムの試作バリエーションのうちの一つ。
性能は白いガンダムと同じだが、ガンキャノンと同型の頭部を有しており、バルカンを装備していない。
サイド7から帰還中のムサイを僚機と共に襲撃し、シャアの白いガンダムと交戦。
僚機として出撃した鹵獲ザクとは違い、ビームライフルでは始末されずに射撃戦と格闘戦で渡り合う。
格闘戦の前に木馬だけでも破壊しようとしてハイパーバズーカを放つが、既にビームライフルを使いこなしていたシャアにそれすらも阻止され、最終的に頭部を切り飛ばされて撃破された。
尚、この戦いではシャアは得意のキックに加えて正史でアムロが見せた二刀流をも披露している。

と、物語上の役割はシャアの当て馬であり、シャアとの対決自体は完敗したと言っていい。
しかしよくよく戦闘を見てみると、恐らくは01を予てから試験運用していたと思しきこちらのテストパイロットもとんでもない技量の持ち主であることがわかる。

軽キャノンと同じく、ガンダムとガンキャノンのCGモデルをニコイチして用意された。
カラーリングや名称的に、元ネタはプロトタイプガンダム。
「黒いボディ」と「バイザー」という特徴は本家ガンダムの初期稿「ガンボーイ」と似ているが、上記の経緯からしておそらく偶然だろう。

サイド7でパーツのみ登場。
設定上では腕部と肩のキャノンがレールガンになっているとか。
ちなみにパーツのみ転がってたこいつの型番は「RX-75-03」だったのだが、「RX-78-03」と見間違えた視聴者もいたとかなんとか

ソロモン落下阻止作戦でシャリア・ブルが搭乗していたニュータイプ用MA。
有線式サイコミュによるオールレンジ攻撃が可能。
外見は誰がどう見てもブラウ・ブロだが、名称はトミノメモから引用している他、アルファ型サイコミュの成果なのか機体サイズも通常のモビルスーツに迫るほどに小型化している。
そのため、一人乗りとなっている。
なお、シムス中尉は一切登場しておらず、どこへ行ってしまったのか不明。*17

ジオン軍最強と謡われた大型MA。
連邦軍の宇宙における反抗作戦に対する切り札として多数が量産されており、
最低でも一個戦隊分の機体がルナツー攻略戦に投入、圧倒的な火力で防衛線をこじ開ける活躍を見せた。

【戦艦】

  • ペガサス/ソドン
サイド7に駐留していた地球連邦軍の新型強襲揚陸艦。艦籍番号(ハルナンバー)は「LMSD-70」。ホワイトベースではない*18
ガンダムを奪取したシャアによりブリッジを破壊された上で鹵獲され、艦名を「ソドン」と改称。
ムサイ級と同じ薄緑色に塗り替えられた後にジオン唯一の強襲揚陸艦として戦力に組み込まれた。
U.C.0085でも現役であり、シャリア・ブルの母艦となっている。
また回想におけるソロモン攻防戦では、少なくとも一隻のペガサス級が連邦軍艦隊に参加しているのが確認できる。こちらがホワイトベースだろうか?

正史でもお馴染みの、ジオンの主力艦。
大まかなデザインラインはオリジナルのムサイを踏襲しながらも、艦橋やMSドックや推進器などをパイプで繋いだような、より無骨な装いになっている。
主砲の砲身が3つあるタイプと2つあるタイプがあり、シャアの乗艦であるファルメルは前者。

ジオン最大級の戦艦。
艦橋脇の目のような窓がなくなっている他、砲塔が増えた。
また主砲周りはムサイと似たデザインになっており、技術的な繋がりをより感じさせる。
ルナツー攻略戦ではマ・クベが指揮するグワジンが旗艦を務めた。

地球連邦軍の主力戦艦。
割とオリジナルそのまんまのデザイン。
ソロモンに駐留していた多数の艦がシャアの赤いガンダムに蹂躙され、これがきっかけで戦況はジオン有利に傾いていった。

地球連邦軍の主力巡洋艦。
こちらもほぼオリジナルと同じデザイン。


【キーワード】

  • ジオン独立戦争
UC0079に勃発した、ジオン公国の独立戦争。
ミノフスキー粒子下の戦闘に優れたモビルスーツの投入により、ジオン公国は物量差に反して緒戦を優位に進める。
それでも地球連邦軍は地球に侵攻したジオン軍を宇宙へと追い返す事には成功、一時は宇宙要塞ソロモンを攻略してジオン本国へと迫る勢いを見せるが、
結局はガンダムの強奪により宇宙での不利を覆しきれなかった地球連邦軍がルナツーとソロモンの2大拠点を喪失。休戦協定が結ばれ、連邦軍の宇宙からの撤退を以て事実上終結した。
開戦から休戦まで約1年だったことから「一年戦争」とも呼ばれる。
このわずかな期間で当時の地球圏人口は半減。更に巻き込まれたコロニーから多数の難民を生み、5年経っても解決の兆しすら見えていない。

「宇宙に適応できる新しい人類」とされている、「直感が優れている」能力を持つ人間。
シャア・アズナブルやシャリア・ブルがその最初の観測例とされている。
尚、シャアが素直に覚醒し、シャリアもシャアの説得に応じたために正史では大きく人生を歪められることになる、かなりの数の人間がこっちの世界では救われることになったと思われる。

地球の周りに存在するスペースコロニー群(サイド)に存在するコロニーの一つ。
一年戦争中から中立の立場を表明する「サイド6」に属しており、
戦後一時期はジオンの占領下にあったようだがUC0085時点では独立した主権国家と認識されており、ジオンとも決して対等とは言えないが外交が行われている模様。
(立場上ミノフスキー粒子の散布にあまり縁がなかったのか)通常の電子機器が広く普及していたり、
ビルの屋上になぜか鳥居が存在したりと文化や在り方は現代日本のそれに近い。
ジオン独立戦争後はジオン公国による「押し付け」により難民の溜まり場ができるなど、苦しい立場になっている。

  • クランバトル
「クラバなんてまともな奴はやらない」
ジャンク屋の間で行われている違法なMSの試合。通称「クラバ」
2対2のマヴ戦を行い、制限時間の5分以内に相手のチームのどちらかのMSの頭部を破壊した方が勝ちとなる。
非合法な催しで関係者は軍警の検挙対象となるうえ、実弾を用いてのガチの壊し合いな為にパイロットが死亡する可能性まであるものの、その一方で娯楽としては非常に人気があるらしく、
イズマ・コロニー内ではスマホやテレビで容易に試合の中継が視聴できる他、お嬢様学校の生徒であるマチュもその存在を認知していた。
参加者の間では莫大な資金が動いているらしく、勝利すれば巨額の賞金が手に入る一方で「下手に試合放棄したら違約金で人生が詰む」とも。
前作TVシリーズの『水星の魔女』に続くMS同士でのバトルものの要素だが、あちらは学園内での公的な一種の競技で、クランバトルと違いMSの数の制限は無いが相手を殺すのはご法度だったりと違いはある。
また、限られた制限時間内に相手を倒さねばならないというのは本作にも関わった庵野氏が好きな特撮ヒーローや、ロボットアニメものではこちらなどを思い浮かべるかもしれない。
なお、MSが2on2で決闘するという内容から、その治安の悪さを含めてとあるゲームを思い浮かべた視聴者が多かった模様。

  • インストーラーデバイス
MSの戦闘用コンピュータのアクティベーションキー。正式名称「WG-X22100」
軍警に追われるニャアンが通りすがりのマチュに押し付けたことが本作の発端となった。
見た目はまんま「こんなもの」ことテム・レイの例の回路。作中ではケーブルでPCに繋いでいたが、接続部はHDDのSATA規格に似ている。

これをMSに搭載しない限り、武器の使用などMS戦に関わる機能はロックされる。ザクの場合、この状態ではモノアイが赤の代わりに青く点灯する。
民間に払い下げられているMSからは当然撤去されているが、実はデバイス部分がそのまま引っこ抜かれているだけで、差込口は封印も破壊もされずにそのまま残っているという手抜きぶりにより、デバイスを入手して接続すればロックが解除される
主にクランバトル用に高値で取引され、闇市場でのデバイスの流通・検挙の話は絶えないという。基本的にコロニーでは持っているだけで逮捕・獄中で点呼される禁制品。
なお作中の画面表示から、ニャアンが運んでいたのは出所不明のデッドコピー品と思われる。
ただカネバン公社のザクに挿入するとロックの解除ができていたので、放出時の処置の手抜きっぷりに拍車がかかる。
また、赤いガンダムのインストーラーデバイスがGQuuuuuuXとの戦闘で壊れた事から、意外と故障しやすいのかもしれない。

ちなみに作中でマチュが見ていた百科事典サイト「Foolypedia」によると
『元々はこれ自体が連邦軍のV作戦で開発されたデバイス「V-440」で、それをガンダム鹵獲後にジオニック社がフルコピーして生産した物』なのだとか。
……本当に文字通り「テム・レイの回路(のコピー品)」なのかもしれない。

  • M.A.V.戦術
MS戦の戦術の一つで、2機1組で攻撃を行う戦法。相方のことは「マヴ」と呼ぶ。
ミノフスキー粒子下の有視界戦闘においては先制攻撃を仕掛けた側が圧倒的に優位になるものの、その一撃を避けられれば優位性は失われる。
MAV戦術では2機1組でアドバンテージを連携により補完し合う、とのこと。作中では片方が囮になりもう片方が背後から奇襲を仕掛ける戦法が描かれている。

転じて、民間でも友人や恋人など行動を共にする人間のことをマヴと呼ぶスラングが広まっている。
上官に対しいきなり「(赤いガンダムは)大尉のマヴだったと聞いています」と昭和のヤンキーのような喋り方をして驚いた視聴者も少なくなかっただろう。
編み出したのはシャアとシャリアで、ジオン軍の教本にも掲載されている。
これまで(特にゲーム作品で顕著)3機1組で運用されることが多かったMS戦の常識を覆す設定だが、ザビ家への反抗を企てている2名が考案して広めたということで、なにか裏があると勘ぐる視聴者も多い。

尚、現実でも第二次世界大戦頃には戦闘機が2機1組で相互に支援して攻撃を仕掛ける「ロッテ」という戦術がドイツ空軍で確立され、他国の戦闘機部隊にも普及していた。*19
戦闘機部隊の最小単位を2機の編隊とする思想は現代になっても残っているが、シャアとシャリアはこれを更にMS戦向けに最適化して磨き上げたという事だろうか。

メタ的な話として、実際にMAV戦術はそういった戦闘機の戦術から取り入れて設定されたとか。

正史ではどっかの天パのせいで流行らなかったのでは? と視聴者に考察されている*20

  • ゼクノヴァ
ソロモンのグラナダ落下阻止のきっかけとなった現象。
赤いガンダムのアルファ型サイコミュが暴走、ミノフスキー粒子が異常反応し、ソロモンの一区画が消滅。
結果、ソロモンの軌道が変わったため落下せずに至ったが、中心にいたシャア・アズナブルは失踪した。

またこの際、月面都市グラナダの地下に格納されていた「オブジェクト」なるものが消失している。

  • シャロンの薔薇
「これもシャロンの薔薇のしわざなのか!?」
ゼクノヴァの発生時にキシリアが言及した存在。
グラナダ地下の「オブジェクト」と同一、もしくは関係し、これ以前にも超常現象を起こしているとも取れる代物だが詳細不明。
なんなら、これも第2話では全く話に登場しないので現状「-Beginning-」を見ていないと存在すらわからない

【備考】

テレビ放送版ではカットされているが、劇場版「-Beginning-」ではファーストガンダムのアバンタイトルに流れるナレーションが流れ、そこからジオン独立戦争パートが入る形となっている。
なので、初めて見に行った人から上記の様な驚きの感想が出てくることになった他、「これ初代だ!リバイバル上映かなんかだ!」などと観るものを間違えたと思った人が続出したと言う。

シナリオにはファーストガンダムにて使用されなかった脚本との共通項も多く、意識されたのではないかという意見も多い。


「追記・修正って、自由ですか?」

「ジユウ!ジユウ!」

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最終更新:2025年04月25日 11:56

*1 元々同枠後半にあった『ドラマDEEP』の時間を使う形で放送している。

*2 そのものをパロっているわけではなく、「物語の始まりでライバルであるダークニンジャがニンジャスレイヤーになっていたら」という、本作のアイデアを忍殺側に置き換えたネタ。

*3 ただし初報で一瞬映ったエルメスと同型の赤いビットやこの時点では名称不明だったシャリアのジオン式の階級が記された襟から、宇宙世紀が深く関わっていると読み取ったファンもそれなりにいた。

*4 作者である徳光康之氏も反応していた。

*5 足しに足された結果、一年戦争の隙間の時系列がギチギチ(逆に宇宙世紀の後の時系列はクロスボーンシリーズにほぼ一任)になってしまっているというのもよく言われる話である

*6 最もソロモン落としにも戦力を割いていたためルナツーが陽動作戦だった可能性もある、またGQuuuuuuXの世界にもシャリアの発言からソーラレイの存在が示唆されているが、ルナツー攻略に使われた描写はなかったため未使用のままになっている可能性が高い

*7 ついでにコロニー内ではできる限り火器の使用を避けており、軍人としての良識も備えている事が窺える

*8 現実に同じ綴りの人物がいた場合、姓はフランス語由来なのでそれに合わせると「グザビエ・オリベッテ」といった感じ。日本のアニヲタ的には『X-MEN』のプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア(英語)や、日本史の教科書に登場するフランシスコ・ザビエル(スペイン語、正確にはシャビエル/ハビエルが近い)等も馴染み深い発音だろう

*9 1stの第33話にブラウ・ブロの技術士官としてコワルという名のキャラが登場しており、それと同一人物の可能性がある。

*10 海外版ではもっと分かりやすくハロがロックを外した事を示す台詞になっていたという有志の情報もあるが、詳細不明。

*11 デミトリーはトクワンを慕っているが、それが分かるのはトクワンが登場・戦死した次回で敵討ちのためにデミトリーが登場した時、更に両者は映画版では出番をカット、原作で両者が揃うことはなかったことを幼少期から残念がってた小松田氏が無理やり捻じ込んだと対談動画で語っている

*12 ただし何故か登場シーンが新規カットになっている。

*13 ソロモン落とし戦で4基失っているので消失時と状態が一致している。

*14 原典のザクⅠ(旧ザク)にあたるMS-05も設定上は存在する。ただし、この世界のものは0ザクと呼ばれているようである。

*15 塗装パターンの元ネタはORIGIN版RX-78-01と思われる。

*16 撃ったのがミサイルだった可能性もなくはない(レーダー画面でのハイパーバズーカの弾頭表示がVAMPIRE=米海軍で使われる対艦ミサイルの符牒になっている)が、ミノフスキー粒子下でどれだけ誘導装置が機能していたか、ましてや白いガンダムに誘導→外れたら木馬に誘導なんて器用な真似ができたかについては疑問が残る。

*17 上記の通り、コワルはソドンに乗り込んでいるため、シムスだけがいないという事に違和感を覚えているファンも多い。

*18 原典におけるホワイトベースの艦籍番号は「LMSD-71」。元々ホワイトベースがペガサス級2番艦という事情を鑑みると、LMSD-70は原典の世界での1番艦ペガサスそのものと見るのが妥当か。

*19 3機1組の場合は「ケッテ」、更にロッテ編隊2個による4機編隊を「シュヴァルム」と呼ぶ。米軍では更に発展した「サッチウィーブ戦術」も生み出された。

*20 これに対して『MAV戦術が流行らなかったのは天パのせいではなく物量のゴリ押しを出来る連邦がやる必要のない戦術だから』という反論もある。