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anko3953 しんぐるまざーの朝は早い
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『しんぐるまざーの朝は早い』 11KB
パロディ 小ネタ 現代 失礼します。
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anko3933 ゆっくりと子供
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誤字脱字失礼します
今日は、公園に設置されたベンチの後ろの茂みにある、ダンボール箱に住むれいむ(生後3ヶ月12日)に密着してみようと思う。
AM5:40――
冬の始めに差し掛かり、まだ真っ暗なこの時間帯、しんぐるまざーは動き出す。
しんぐるまざーの朝は早い。
真っ暗な中、公園の外灯を頼りに、今回取材に協力してくれるれいむが這いずり出てきた。
「ゅ、ゆ~ん」と寝ぼけ眼を擦りながら、身体全体をほぐすように若干気持ち悪い動きをするれいむに、私は尋ねる。
冬の始めに差し掛かり、まだ真っ暗なこの時間帯、しんぐるまざーは動き出す。
しんぐるまざーの朝は早い。
真っ暗な中、公園の外灯を頼りに、今回取材に協力してくれるれいむが這いずり出てきた。
「ゅ、ゆ~ん」と寝ぼけ眼を擦りながら、身体全体をほぐすように若干気持ち悪い動きをするれいむに、私は尋ねる。
―――随分早いですね、いつもこの時間に?
私の質問に、れいむはこちらを見ずに答える。
「そうだよ、はやくしないとごはんさん とれないからね」と、れいむは寒さに身体を震わせながら、ゆっくり進みだした。
迷いの無いしっかりとした足取り、ベテランとしての風格が、揺れる汚いリボンに見え隠れしていた。
夜明け前が一番暗いと言う話を私は聞いたことがあったけれど、暗いとは明度の話ではなく心の問題なのかも知れない。
無言で、冷たい公園の歩道を進むれいむを見ながら私はふとそんなことを感じてしまった。
「そうだよ、はやくしないとごはんさん とれないからね」と、れいむは寒さに身体を震わせながら、ゆっくり進みだした。
迷いの無いしっかりとした足取り、ベテランとしての風格が、揺れる汚いリボンに見え隠れしていた。
夜明け前が一番暗いと言う話を私は聞いたことがあったけれど、暗いとは明度の話ではなく心の問題なのかも知れない。
無言で、冷たい公園の歩道を進むれいむを見ながら私はふとそんなことを感じてしまった。
―――これから、どちらへ?
「ゆぅ、きょうはちょっと あぶないけど ちかくのゴミ捨て場さんにいくよ」
―――近くなのに危ないのですか?
私の言葉に、れいむは小さく頷くと。
「ちかいからあぶないんだよ」そう告げた。
その言葉は、どこか重さを感じさせるものだった。
それからはれいむは、無言で、それでいてゆっくり這い進んでいった。
外灯はまだ暗い道を照らしてくれるが、それも完全ではないだろうに、彼女の足取りに迷いは無い。
しばらく進むと、公園を出て一つ角を曲がった先にあるゴミ捨て場についた。
そこには、蓋付のケースもなければ、ゆっくり避けのネットも無い、ただ木で作られた大きな本立てのようなゴミ捨て場があった。
今そこに、一人の年配の女性が二つのゴミ袋を置いている。
その光景を、れいむは角の陰からじっと見つめる。
「ちかいからあぶないんだよ」そう告げた。
その言葉は、どこか重さを感じさせるものだった。
それからはれいむは、無言で、それでいてゆっくり這い進んでいった。
外灯はまだ暗い道を照らしてくれるが、それも完全ではないだろうに、彼女の足取りに迷いは無い。
しばらく進むと、公園を出て一つ角を曲がった先にあるゴミ捨て場についた。
そこには、蓋付のケースもなければ、ゆっくり避けのネットも無い、ただ木で作られた大きな本立てのようなゴミ捨て場があった。
今そこに、一人の年配の女性が二つのゴミ袋を置いている。
その光景を、れいむは角の陰からじっと見つめる。
―――行かないんですか?
「まだ、まだだよ、まだだめ、いまは、まだだよ」
れいむは小さく呟き、そのままに身体に力を込めて行く。
私には解らない、高度な駆け引きが行われている、そんな感覚を得てしまう。
そして、ゴミ袋を置いた女性は大きく息を吐くと、こちらに背を向けてゴミ捨て場から離れていく。
女性が反対側の角に消えるか消えないかの瞬間、しんぐるまざー・れいむが動いた。
「ゆっ!」っと一声、今まで這っていたのに急に跳ねての移動を開始した。
ぽいんぽいんと、素早くゴミ捨て場に近づくとれいむは一旦動きを止めた。
その目が油断無く、積まれたゴミ袋を見渡す。
そこには熟練のしんぐるまざーならではの、鍛えられた眼力が篭っていた。
「これだよ!」
数秒の沈黙の後に、れいむは大きなビニールではなく、小さな、どこかのコンビニの袋らしきものを選び出し、頭に載せた。
れいむは小さく呟き、そのままに身体に力を込めて行く。
私には解らない、高度な駆け引きが行われている、そんな感覚を得てしまう。
そして、ゴミ袋を置いた女性は大きく息を吐くと、こちらに背を向けてゴミ捨て場から離れていく。
女性が反対側の角に消えるか消えないかの瞬間、しんぐるまざー・れいむが動いた。
「ゆっ!」っと一声、今まで這っていたのに急に跳ねての移動を開始した。
ぽいんぽいんと、素早くゴミ捨て場に近づくとれいむは一旦動きを止めた。
その目が油断無く、積まれたゴミ袋を見渡す。
そこには熟練のしんぐるまざーならではの、鍛えられた眼力が篭っていた。
「これだよ!」
数秒の沈黙の後に、れいむは大きなビニールではなく、小さな、どこかのコンビニの袋らしきものを選び出し、頭に載せた。
―――もっとしっかり選ばないんですか?
私の疑問は、今までゆっくりは袋を破いてゴミを選択する姿を見てきたので当然だった。
疑問に対して、れいむは実にシンプルに答える。
「そんなじかんはないよ」
そう言って彼女は、何かに背を押されるようにその場を離れていく。
私も拭えない疑問を感じながらも、その背を追っていく。
そのとき、背後にしたゴミ捨て場から何やら声が聞こえてきた。
チラッとそちらを見ると、数匹のゆっくりがゴミ袋に群がってゴミ袋を破いては散らかしていた。
「あのゴミすてばさんは、あいつらのむれの なわばりなんだよ」
無感動に告げる彼女は、帰る足を速めた。
今少しあそこに留まっていたら、引き裂かれたのはゴミ袋ではなくれいむだったのかも知れない。
そして、無事に食料を入手したれいむは真っ直ぐ子供の待つダンボールに戻ると思いきや、公園に入って直ぐの場所で戦利品たる袋を器用に舌であけた。
中には、れいむの読み勝ちなのか、野菜の切れ端などの生ゴミがたっぷり詰まっていた。
寒いこの時期腐敗も進んでいないで新鮮だ。
疑問に対して、れいむは実にシンプルに答える。
「そんなじかんはないよ」
そう言って彼女は、何かに背を押されるようにその場を離れていく。
私も拭えない疑問を感じながらも、その背を追っていく。
そのとき、背後にしたゴミ捨て場から何やら声が聞こえてきた。
チラッとそちらを見ると、数匹のゆっくりがゴミ袋に群がってゴミ袋を破いては散らかしていた。
「あのゴミすてばさんは、あいつらのむれの なわばりなんだよ」
無感動に告げる彼女は、帰る足を速めた。
今少しあそこに留まっていたら、引き裂かれたのはゴミ袋ではなくれいむだったのかも知れない。
そして、無事に食料を入手したれいむは真っ直ぐ子供の待つダンボールに戻ると思いきや、公園に入って直ぐの場所で戦利品たる袋を器用に舌であけた。
中には、れいむの読み勝ちなのか、野菜の切れ端などの生ゴミがたっぷり詰まっていた。
寒いこの時期腐敗も進んでいないで新鮮だ。
―――それを、どうするんですか?
「みてればわかるよ……」
れいむは、生ゴミの中から食べる部分のあまり無さそうな野菜くずなどを選ぶと、それを口に含んだ。
ゴミ袋は見つかりにくい場所に押し込んで、改めてダンボールに向かっていく。
その道を遮るように、2匹のゆっくりが現れた。
「おっとぉ、れいむ いまおかえりなのかぜぇ?」
「すどおりできるなんておもってないわよねぇ?」
まりさとありすだ、共に野良が長いのかれいむよりも汚らしい格好をしていた。
その二匹は、れいむの前に出るとニヤニヤ笑いながら何かを要求しだした。
強盗だろうか?
私が質問をする前に、れいむは口を開いた。
「れ、れいむは、しんぐるまざーなんだよぉお!」
取材を始めて初のしんぐるまざー宣言、そこにはしんぐるまざーとしてのこだわりを強く感じられた。
私が感心してると、れいむは更に続ける。
しかし……。
「やさしくしないと、いけな、ゅぶぉ!」
「うるっさいのぜ!」
しんぐるまざーとしての台詞を続けようとしたれいむに、まりさの体当たりが決まった。
れいむは痛みに悶えながら、口からさっき選んだ野菜くずを吐き出していた。
「ゆっへっへ、しっかりとってきてるのぜ」
「あたりまえよ、だれのおかげでこうえんにすめてると おもってるの? これはもらっていくわよ!」
二匹は、れいむの唾液に塗れた野菜くずを回収すると、笑いながら去っていった。
「れ、れいぶの、ごはんさんがぁ………………ふぅ」
二匹が見えなくなると、さっきまで涙ながらに震えていたれいむは何事も無かったかのように立ち上がった。
そして、さっきゴミ袋を隠した場所まで戻っていく。
そこで、私は疑問をぶつけることにした。
れいむは、生ゴミの中から食べる部分のあまり無さそうな野菜くずなどを選ぶと、それを口に含んだ。
ゴミ袋は見つかりにくい場所に押し込んで、改めてダンボールに向かっていく。
その道を遮るように、2匹のゆっくりが現れた。
「おっとぉ、れいむ いまおかえりなのかぜぇ?」
「すどおりできるなんておもってないわよねぇ?」
まりさとありすだ、共に野良が長いのかれいむよりも汚らしい格好をしていた。
その二匹は、れいむの前に出るとニヤニヤ笑いながら何かを要求しだした。
強盗だろうか?
私が質問をする前に、れいむは口を開いた。
「れ、れいむは、しんぐるまざーなんだよぉお!」
取材を始めて初のしんぐるまざー宣言、そこにはしんぐるまざーとしてのこだわりを強く感じられた。
私が感心してると、れいむは更に続ける。
しかし……。
「やさしくしないと、いけな、ゅぶぉ!」
「うるっさいのぜ!」
しんぐるまざーとしての台詞を続けようとしたれいむに、まりさの体当たりが決まった。
れいむは痛みに悶えながら、口からさっき選んだ野菜くずを吐き出していた。
「ゆっへっへ、しっかりとってきてるのぜ」
「あたりまえよ、だれのおかげでこうえんにすめてると おもってるの? これはもらっていくわよ!」
二匹は、れいむの唾液に塗れた野菜くずを回収すると、笑いながら去っていった。
「れ、れいぶの、ごはんさんがぁ………………ふぅ」
二匹が見えなくなると、さっきまで涙ながらに震えていたれいむは何事も無かったかのように立ち上がった。
そして、さっきゴミ袋を隠した場所まで戻っていく。
そこで、私は疑問をぶつけることにした。
―――さっきのは?
「れいむがこのこうえんさんに すめるようにくちをきいてくれたふたりだよ」
―――友人なんですか?
「さいしょはね、でも れいむがおかえしにごはんをあげるようにしてたら あんなふうになったよ」
寂しそうに、れいむは告げた。
どうやらさっきの二匹の来襲を予測して、少量のご飯を捨石に使ったらしい。
改めて、ゴミ袋を持ったれいむはダンボールに向かった。
やっとの帰還だ。
空はもう明るくなり始めていた、街も呼吸を始めたようにざわめきが聞こえてくる。
れいむは、ゆっくりと、横倒しにされたダンボールに入っていく。
私のしゃがみこんで、中を覗き込む。
薄暗いダンボール内では、汚れたタオルに包まれて二匹の子れいむが寝ていた。
もう一匹、その二匹より随分汚れた子まりさがダンボールの隅で、震えながら寝ている。
「ゆふふ、おちびちゃん、きょうもかわいいね」
子供の顔を見て、本日始めての笑顔を見せるしんぐるまざー、苦労も洗われる瞬間なのかも知れない。
寂しそうに、れいむは告げた。
どうやらさっきの二匹の来襲を予測して、少量のご飯を捨石に使ったらしい。
改めて、ゴミ袋を持ったれいむはダンボールに向かった。
やっとの帰還だ。
空はもう明るくなり始めていた、街も呼吸を始めたようにざわめきが聞こえてくる。
れいむは、ゆっくりと、横倒しにされたダンボールに入っていく。
私のしゃがみこんで、中を覗き込む。
薄暗いダンボール内では、汚れたタオルに包まれて二匹の子れいむが寝ていた。
もう一匹、その二匹より随分汚れた子まりさがダンボールの隅で、震えながら寝ている。
「ゆふふ、おちびちゃん、きょうもかわいいね」
子供の顔を見て、本日始めての笑顔を見せるしんぐるまざー、苦労も洗われる瞬間なのかも知れない。
―――子供は可愛いですか?
「あたりまえだよ、れいむにそっくりのかわいいあかちゃん、ぜったいたいせつにするからね」
そう答える彼女は、笑顔のまま子れいむ二匹を優しく舐めていく。
そう答える彼女は、笑顔のまま子れいむ二匹を優しく舐めていく。
―――そっちの子まりさは舐めてあげないんですか?
「そいつはゲスのまりさにだからね、あれくらいのあつかいでいいんだよ あまいくらいだよ」
しんぐるまざーのこだわりが光る瞬間だった。
「おちびちゃんがおきるまで、れいむはすーやすーやするよ……」
彼女はそう言うと、子れいむに寄り添うようにしながら眠りだした。
どうやら朝の狩の疲れをとるらしい。
休める時に休んでおく、しんぐるまざーとしての心構えが伺える。
しんぐるまざーのこだわりが光る瞬間だった。
「おちびちゃんがおきるまで、れいむはすーやすーやするよ……」
彼女はそう言うと、子れいむに寄り添うようにしながら眠りだした。
どうやら朝の狩の疲れをとるらしい。
休める時に休んでおく、しんぐるまざーとしての心構えが伺える。
AM9:20―――
子供の声で、れいむは目を覚ましたようだ。
食事を催促しながら、彼女の髪の毛を噛んで引っ張る二匹の子れいむ。
サイズの割にまだ、赤ちゃん言葉が抜けきらないらしい。
「ゆふふ、わかったよ、すぐにごはんさんにしようね、きょうはごちっそうさんだよ!」
れいむの言葉に、子れいむ二匹は声をあげて喜んだ。
れいむは、取ってきた袋の中から食べる部分の多く、尚且つ新鮮そうなものを選ぶと、二匹の前に置いて行く。
子れいむたちは、置かれた端から口をつけて食べ始めた。
それを見るれいむの顔は安らかで、しんぐるまざーとしての幸福に満ち溢れていた。
子いつの間にか目を覚ましたらしい子まりさは、黙ってその光景を見ていた。
子供の声で、れいむは目を覚ましたようだ。
食事を催促しながら、彼女の髪の毛を噛んで引っ張る二匹の子れいむ。
サイズの割にまだ、赤ちゃん言葉が抜けきらないらしい。
「ゆふふ、わかったよ、すぐにごはんさんにしようね、きょうはごちっそうさんだよ!」
れいむの言葉に、子れいむ二匹は声をあげて喜んだ。
れいむは、取ってきた袋の中から食べる部分の多く、尚且つ新鮮そうなものを選ぶと、二匹の前に置いて行く。
子れいむたちは、置かれた端から口をつけて食べ始めた。
それを見るれいむの顔は安らかで、しんぐるまざーとしての幸福に満ち溢れていた。
子いつの間にか目を覚ましたらしい子まりさは、黙ってその光景を見ていた。
―――子まりさにご飯はあげないんですか?
「ゲスにはごはんさんなんてもったいないよ! ほら いつまでもサボってないで おちびちゃんたちのうんうんかたづけなきゃだめでしょぉおぉおおお!!?」
れいむの叱責に、子まりさはビクッと身体を震わせて直ぐさま姉妹のベッドであるタオルケットに向かうと、寝てる内にしたらしいうんうんを口に入れていく。
「まったく、ゲスのまりさそっくりでつかえないやつだね!」
れいむの眉間に深い皺が刻まれる、苦労は絶えないのだろう。
そして、子まりさがうんうんを片付け、子れいむたちが食事を終えると、れいむな二匹を頭に載せるとダンボールから出て行く。
子まりさは何度も吐きながら、うんうんを咀嚼していた。
少しそちらに視線を送って、私はれいむを追う。
れいむの叱責に、子まりさはビクッと身体を震わせて直ぐさま姉妹のベッドであるタオルケットに向かうと、寝てる内にしたらしいうんうんを口に入れていく。
「まったく、ゲスのまりさそっくりでつかえないやつだね!」
れいむの眉間に深い皺が刻まれる、苦労は絶えないのだろう。
そして、子まりさがうんうんを片付け、子れいむたちが食事を終えると、れいむな二匹を頭に載せるとダンボールから出て行く。
子まりさは何度も吐きながら、うんうんを咀嚼していた。
少しそちらに視線を送って、私はれいむを追う。
―――これから何を?
「おちびちゃんのかわいさをみせて、おちびちゃんとれいむをかいゆっくりにしてもらうんだよ!」
笑顔で彼女は、ベンチの前に這い出る。
そして、そこに鎮座して何かを待っていた。
さっきかられいむの前を何人かの人間が足早に通り過ぎるが、どうやら彼女が待つのは彼らではないらしい。
厳しい目つきで、人を見極める。
そこには、しんぐるまざーとしてのこだわりと、矜持が感じられた。
二匹の子れいむは、れいむの頭の上で眠り始めている。
そして、それから数分れいむは一人の男性に声をかけた。
「にんげんさん! れいむのおちびちゃんをみてね! かわいいでしょ!」
れいむの声空しく、男性は舌打ちをすると足早に通り過ぎていった。
笑顔で彼女は、ベンチの前に這い出る。
そして、そこに鎮座して何かを待っていた。
さっきかられいむの前を何人かの人間が足早に通り過ぎるが、どうやら彼女が待つのは彼らではないらしい。
厳しい目つきで、人を見極める。
そこには、しんぐるまざーとしてのこだわりと、矜持が感じられた。
二匹の子れいむは、れいむの頭の上で眠り始めている。
そして、それから数分れいむは一人の男性に声をかけた。
「にんげんさん! れいむのおちびちゃんをみてね! かわいいでしょ!」
れいむの声空しく、男性は舌打ちをすると足早に通り過ぎていった。
―――選んだのはどう言う基準なんですか?
「ゆぅ、くわしくはいえないけど、ちょっかん、だよ」
長年の修練が与えた結果なのだろう。
彼女はその直感を信じて、声をかけ続けた。
長年の修練が与えた結果なのだろう。
彼女はその直感を信じて、声をかけ続けた。
PM17:10―――
途中、ダンボールに戻って休憩を挟みながらも、一日中声をかけた彼女には流石に疲労の色が濃く見られた。
途中、ダンボールに戻って休憩を挟みながらも、一日中声をかけた彼女には流石に疲労の色が濃く見られた。
―――今日は残念でしたね。
「ゆぅ…………」
不振に終わったことの落胆が強いのか、れいむはため息をつくだけだった。
彼女は、頭の上の子れいむを地面に下ろすと、優しく舌で舐めだした。
パートナーとして、我が子として精一杯の労いなのだろう。
安易な言葉を使わない、それもまたしんぐるまざーならではなのかも知れない。
「きょうは いいほうだよ……にんげんさんにいたいことされたり、ゲスにじゃまをされたりしなかったから」
自分を慰めるように、肯定をするように誰が聞くともなくれいむは呟いた。
「じゃあ、おちびちゃん、かえろっか……」
優しい笑みを浮かべて、二匹を導くれいむ。
しかし、子れいむたちは大きな声で空腹を訴え、れいむを「うそちゅき!」と罵倒しだした。
不振に終わったことの落胆が強いのか、れいむはため息をつくだけだった。
彼女は、頭の上の子れいむを地面に下ろすと、優しく舌で舐めだした。
パートナーとして、我が子として精一杯の労いなのだろう。
安易な言葉を使わない、それもまたしんぐるまざーならではなのかも知れない。
「きょうは いいほうだよ……にんげんさんにいたいことされたり、ゲスにじゃまをされたりしなかったから」
自分を慰めるように、肯定をするように誰が聞くともなくれいむは呟いた。
「じゃあ、おちびちゃん、かえろっか……」
優しい笑みを浮かべて、二匹を導くれいむ。
しかし、子れいむたちは大きな声で空腹を訴え、れいむを「うそちゅき!」と罵倒しだした。
―――嘘つき、とは?
「ゅ、ゆ、ゆゆぅ、あ、あまあまを もらえるからって おちびちゃんに きょうりょく、してもらってたんだよ、おちびちゃん、おちついて? ごはんにしよう?」
どうやら、子れいむたちはあまあまを条件にれいむに協力していたらしい。
しかし、それを満たせなかったれいむに不満と批判をぶつける。
最初の内は必死に宥めていたれいむだったが、子れいむたちの言葉が苛烈になるにつれて無口になっていく。
そして、爆発するようにれいむは飛び上がり二匹を自重をもって潰した。
ぶちゅっと、水っぽい破裂音が響く。
荒い息を吐く彼女は、しばらくすると一言呟いた。
「…………おちびちゃんはゲスだったよ、ゲスはせいさい、したよ」
しんぐるまざーとして、ときに非情な決断も必要である、彼女はそれを身をもって教えてくれた。
しばらく、我が子だった染みに舌を這わせていたれいむだったが、決別の決意が出来たのか、ゆっくりダンボールに進んでいく。
その、小さな背中に私は質問を投げかける。
どうやら、子れいむたちはあまあまを条件にれいむに協力していたらしい。
しかし、それを満たせなかったれいむに不満と批判をぶつける。
最初の内は必死に宥めていたれいむだったが、子れいむたちの言葉が苛烈になるにつれて無口になっていく。
そして、爆発するようにれいむは飛び上がり二匹を自重をもって潰した。
ぶちゅっと、水っぽい破裂音が響く。
荒い息を吐く彼女は、しばらくすると一言呟いた。
「…………おちびちゃんはゲスだったよ、ゲスはせいさい、したよ」
しんぐるまざーとして、ときに非情な決断も必要である、彼女はそれを身をもって教えてくれた。
しばらく、我が子だった染みに舌を這わせていたれいむだったが、決別の決意が出来たのか、ゆっくりダンボールに進んでいく。
その、小さな背中に私は質問を投げかける。
―――あなたにとって、しんぐるまざー、とは?
「………………かわいそうなんだよ」アト、オレイ ノ アマアマ ハヤクネ
重い一言を残して、彼女はダンボールに消えた。
私の取材はこれで終わりである。
今日この日、しんぐるまざーに関わった私は、彼女から多くのことを学ばされた。
如何に今まで私がしんぐるまざーを知らずに生きてきたのかということを実感させられた。
今日という日は私の中で大きな糧になることだろう。
胸に残る、暖かさと少々の寂しさを吐く息に滲ませながら私は電話を取り出した。
重い一言を残して、彼女はダンボールに消えた。
私の取材はこれで終わりである。
今日この日、しんぐるまざーに関わった私は、彼女から多くのことを学ばされた。
如何に今まで私がしんぐるまざーを知らずに生きてきたのかということを実感させられた。
今日という日は私の中で大きな糧になることだろう。
胸に残る、暖かさと少々の寂しさを吐く息に滲ませながら私は電話を取り出した。
―――加工所ですか? ゆっくりの清掃をお願いしたいのですけれど、はい、はい、はい、お願いします、はい。
やってきた作業服姿の加工所職員の方に挨拶をしながら、ゆっくり公園を離れる。
公園の入り口が小さく霞んだ頃、私の耳にある言葉が届いた気がした。
「れいむはしんぐるまざーなんだよ! がばいぞうなんだよぉおおおぉお!! やざじぐじろぉぉぉおぉおおおおお!!!」
公園の入り口が小さく霞んだ頃、私の耳にある言葉が届いた気がした。
「れいむはしんぐるまざーなんだよ! がばいぞうなんだよぉおおおぉお!! やざじぐじろぉぉぉおぉおおおおお!!!」