イチイさんが入室しました
イチイ->――ずっと、
イチイ->考えていた事があるんだ。
イチイ->(窓の方を向いて、背中越しに語る 満点の星空と夜景が広がっている
イチイ->この家にはずっと、解決しなければならない事が沢山あって、
イチイ->…そんな長年の膿を、蓄積された歪みを、すべて、解決してしまわない事には
イチイ->蒼菖蒲家当主として、家の―ぼくの課した重荷に、苦しむ弟妹達を差し置いて、
イチイ->幸福になるなんて、許されない。
イチイ->………ずっと、そう思ってきたんだ。
イチイ->…… だけど、
イチイ->今は、そうじゃない。(振り返り、
イチイ->……君が、
イチイ->隣に居てくれて、
イチイ->ぼくはずっと幸福だ。むず痒くて、時折恐くなるくらいに。
イチイ->…それを罪だと感じる事もあったよ。だけど、
イチイ->…気付いたんだ。君のお陰で、
イチイ->幸福は、ぼくに、確かな力をくれるという事を。
イチイ->ずっと勘違いしていたけど、幸福は到達点じゃないんだね。
イチイ->こうやって、幸福になった今だからこそ、できる事があるのだと思う。
イチイ->――蒼菖蒲家を変える、
イチイ->と、いう事も。
イチイ->……大言壮語のようだけれど、
イチイ->ずっと、君が、 …君が居てくれたら、
イチイ->やり遂げられると思うんだ。
イチイ->―――或在さん。(まっすぐに
イチイ->、………、
イチイ->(胸ポケットに手を入れ
イチイ->(掌に収まるサイズの小箱を取り出す
イチイ->(一歩、歩み寄り、
イチイ->ずっと、
イチイ->ぼくと、……
イチイ->ぼくと一緒に生きてくれ!!
イチイ->(小箱を差し出しながら言い切る
或在さんが入室しました
或在->(小箱を前に
或在->(ぎゅっと両手を握りしめ
或在->(肩を震わせポロポロと大粒の涙を流し
或在->…っ
或在->(ずっとずっと壱葦に微笑み涙する
或在->、、
イチイ->……、
或在->(壱葦を見つめ、とびきりの笑顔で、泣きじゃくって
或在->…っ
或在->(独り握ったその手を開き
或在->(一歩歩んで壱葦の手を両手で包み
イチイ->、
或在->……うん
或在->(一言だけ。言えて。
イチイ->(その、やっとのことで絞り出したような一言に
イチイ->…ありがとう。
或在->っっ(手を包み込んだまま壱葦に歩み寄り
イチイ->(こちらも言葉は少ない。両手を両手に包まれたまま
イチイ->或在さん、
或在->っ、っっ(何も言わず笑顔に涙をいっぱい携えて
イチイ->(泣きじゃくるその顔に、或在の額に、己の額をこつんと当て
イチイ->君を愛している。
或在->――うんっ、、
イチイ->――(そっと顔を寄せ
イチイ->(唇を重ねる
或在->――
或在さんが退室しました
イチイさんが退室しました
最終更新:2015年12月02日 19:02