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最初の一歩 [璃雨 ウルウ]

璃雨さんが入室しました
璃雨->(ポウフェナ高級別荘地…からは少し離れた、寂しげな場所にある建物
璃雨->(動物も草木も置物も、全て死んでる屋敷の中
璃雨->…。(お屋敷の一画、こじんまりとした台所の前に立つ
璃雨->(コンロの上では鍋が静かに、くつくつと煮えている
璃雨->……。(真顔でそれを見下ろして
璃雨->…そろそろ、
璃雨->何か食べられるようになっていれば良いけれど。
璃雨->(土鍋の蓋を閉じ、火を止め
璃雨->(完成した料理をトレイに乗せると
璃雨->(台所を出て、ある一室を目指す
璃雨->……(眠っているかもしれないと、静かにドアを引き、中へと
ウルウさんが入室しました
ウルウ->(召使用の部屋。ウルウの自室のベッドに、
ウルウ->(静かに眠る漆の姿
璃雨->……(静かにドアを閉め、眠るウルウの姿を見下ろす
璃雨->……。
璃雨->(傍のテーブルに一旦トレイを置き
璃雨->(椅子を引いて腰掛け、漆の様子を窺う
璃雨->……だから、
璃雨->上着くらい着なさいって言ったのに……(ぼそりと、小さな声で一人ごちる
璃雨->(ツァラドとレクロマクシスの狭間にある―あの町から帰ってきて1日。
璃雨->(氷龍の加護を受ける自分とは違い、彼は生身であの極寒の中を歩いていた。
璃雨->(帰って来て以降、体調を崩した彼はずっと寝込んでいる。
璃雨->(今まで不調の片鱗を見せる事すら一切無かったのに。
ウルウ->(静かに
ウルウ->(眠っている
ウルウ->(微かながら寝息を立てて普通に静かに眠っている
璃雨->……(椅子に片膝立てて、その上に肘と顎を乗せる姿勢で
璃雨->(なんとなく、漆の寝顔を見ている
ウルウ->(静かに眠っている
璃雨->……
璃雨->……(恐らく、これから、
璃雨->(色々な、新しい事が始まる。……のだろう、けど、
璃雨->……
璃雨->(…この人が目覚めないうちは、私一人で出来る事なんて、殆ど無いのよね…。
璃雨->……(何をするでもなく
璃雨->(なんとなく、漆の寝顔を見ている
ウルウ->(静かに眠って
ウルウ->
ウルウ->(数回、瞬きをする
璃雨->…、
ウルウ->(目を開けて璃雨へ視線を送る
璃雨->(椅子に片膝立てて、その上に肘と顎を乗せる若干やさぐれた姿勢で
璃雨->(漆を見下ろしている
璃雨->……
璃雨->……おはよう。
ウルウ->おはようございます。  璃雨、さん。
ウルウ->(返事をし、上体を起こす
璃雨->…。
璃雨->どう、調子は。(笑うでもなく、真面目に訊ねる
璃雨->(椅子に普通に座り直しつつ
ウルウ->問題、ありません。
ウルウ->私…は暫く眠っていたのですね?
璃雨->…あれから丸一日は経ってるわよ。
璃雨->余りにも起き出してこないものだから…様子を見ていたの。
ウルウ->…それは、…、ご迷惑をお掛け致しました。
璃雨->いえ。別にいいのよ。
璃雨->あんな所まで来させたのには私にも原因があるのだし。
ウルウ->…。 いえ、勝手に出向いたまでですから。
ウルウ->(そう言ってベッドから出ようとする
璃雨->もう動く気なの?(怪訝な顔してそれを制し
ウルウ->はい。…。1日も寝てしまっているのですから…。
璃雨->駄目よ。寝ていて。(漆の肩に触れ制しながらきっぱりと
璃雨->…何か用事があるのなら私がやるわ。
璃雨->出来る事に限られるけれど。
ウルウ->、(制されて
ウルウ->(同時に自分の体がまだ本調子でないことに気づき
ウルウ->…。
ウルウ->日常の業務を…行おうと考えただけです…。
璃雨->…。もう。(ある程度予想はできていたのか、呆れた調子で
璃雨->…日常の業務というのは? 私には出来ない事?(ぶっきらぼうに訊ねる
璃雨->それとも黒様に関わる事かしら。
ウルウ->それは…
ウルウ->(言いよどみ
ウルウ->(昨日の雪の中の情景を思い出しながら
ウルウ->いえ、
ウルウ->衣食住に関わる…基本的な事です…(あやふやな言い方で答える
璃雨->……。
璃雨->……あなたの家のように、専門的な教育を受けたわけでは無いけれど。
璃雨->私も家事は一通りできるわ。
ウルウ->…。
璃雨->……新たな『道』を歩むというのなら、
璃雨->万全で無い時くらい、人に任せてちょうだい。
ウルウ->…。
ウルウ->、いえ、
ウルウ->そうですね…。(観念したように
ウルウ->…(璃雨を見て
ウルウ->お願い致します。璃雨、さん。
璃雨->…(漆の顔を見て
璃雨->ええ。(真面目な顔で答える
璃雨->…食欲はある?(テーブルの上のトレイに目を遣りつつ
ウルウ->…。
ウルウ->(あまり聞かれたことのない問いにしばし間を起き
ウルウ->丸一日何も食べてないですから…食べないとなりません…。
璃雨->…そう。なら…、
璃雨->…丁度作っていたの。冷めてしまっているから、温めてくるわね。(トレイを片手で持って立ち上がる
ウルウ->…………………
璃雨->お粥でいいでしょう?
ウルウ->…はい。
璃雨->じゃあ、少し待っていて。(片手でドアを開け、外へと
璃雨->(パタン
ウルウ->…………………
璃雨->――(数分して、
璃雨->(再びトレイを片手に部屋に戻ってくる
璃雨->…はい。(持ってきたトレイを一旦テーブルに置く
ウルウ->…有難う御座います。(璃雨に礼を言う
璃雨->…いえ。(短く返し
ウルウ->…。
ウルウ->テーブルへ移っても?(璃雨へ聞く
璃雨->…。そうね。
璃雨->(言い、漆が移動できるように壁沿いに避ける
ウルウ->(ベッドから、出て、
ウルウ->(全身紺色の薄着姿で、テーブルへ移動し
ウルウ->(近くの椅子に腰掛ける
ウルウ->頂きます…。
璃雨->…ええ。(言って
璃雨->(別室から持ってきていた―先程まで座っていた椅子に腰掛け直す
ウルウ->(トレイの上の料理を。
ウルウ->(スプーンで口へ運ぶ
璃雨->……(ウルウの動作の一つ一つを、なんとなく見ている
ウルウ->
ウルウ->…有難う御座います。美味しいですね。(ごく普通に感想を述べる
璃雨->…、
璃雨->…そう。…ありがとう。(ごく普通に返事をする
ウルウ->(普通に食事を続ける
璃雨->……。
璃雨->(普通に食事を続けるウルウを、なんとなく見ている
ウルウ->…(見られながら、普通に食事を続ける
ウルウさんが退室しました
璃雨さんが退室しました

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最終更新:2015年12月09日 19:18