ゴミさんが入室しました
ゴミ->(時は二次会 パーティ会場内 から
ゴミ->(多くの人と談笑するその肩を半ば強引に引っ張って
ゴミ->(2人で廊下に出てくる
ЯiKUさんが入室しました
ЯiKU->っ、(廊下で向き合い
ゴミ->…総無視たぁやってくれるな。お前(睨むようにЯiKUと対峙し
ЯiKU->…… 何の用?
ЯiKU->ボクにはキミと話す事なんて何も無いんだけどな。(いつものハイテンションはなりをひそめ
ЯiKU->(険しい表情で目の前の兄を見る、お洒落なスーツ姿のイケメンアイドル
ゴミ->俺はお前に用がある。
ゴミ->ずっと、…話がしたいって思ってた。
ЯiKU->…(その真面目な視線を鬱陶しげに睨んで
ЯiKU->…何なの、今更。壱葦お兄ちゃんに何か言われたの?
ゴミ->はぃ?別に差し金とかじゃねぇよ。ただ…
ゴミ->影響、は受けたんだろうな。
ゴミ->ずっと真正面から話す事避けてたお前と、こうしてタイマン張る気になったんだからよ。
ЯiKU->……。それで、
ЯiKU->ボクに何を話すっていうのかな?…脱落者の伍箕お兄ちゃんは。
ゴミ->…お前が、
ゴミ->俺の事を軽蔑するのは当然だし、仕方無いし、お前の思う事なんだから好きにすりゃ良い。
ゴミ->だから、俺も今までお前にずっと思ってた事、全部吐き出しに来た。(じっと陸蕗を見つめて
ЯiKU->…は?
ゴミ->お前、
ゴミ->いつまで「そう」してるつもりだ?
ЯiKU->…アハ。何言ってるのお兄ちゃん?
ゴミ->…いつまで『ЯiKU様』でいるつもりだ、って訊いてるんだよ。
ЯiKU->解ってるけど。なんでそんなつまんない事訊くの?
ЯiKU->『ЯiKU』が在る限り何時までも、だよ。それが仕え護るって事でしょ?
ゴミ->……その後は?
ЯiKU->は?
ゴミ->護りたいって気持ちはわかる。影武者って仕事の事も、そりゃお前からしちゃ解ってねーだろうけど、解るつもりだ。
ゴミ->けど、
ゴミ->なんで『陸蕗<おまえ>』である事を捨ててまで、『ЯiKU<アイドル>』であろうとするんだよ。
ЯiKU->……アハ、
ЯiKU->変わんないね、お兄ちゃんは。やっぱりゴミ野郎のまんまだね。
ЯiKU->「護るべきものの為、己の全てを投げだすべし」。
ЯiKU->忘れちゃったの? …蒼菖蒲家の、かくあるべしという信念。
ゴミ->…忘れるわけねーだろ。
ゴミ->でも、壱葦兄貴はそれを捨てようとしてる。……否、違ぇな。
ゴミ->『解釈を改めようとしてる』。…そうは思わねーか?
ЯiKU->……あぁ、お兄ちゃんでも聞いてたんだ。
ゴミ->…お前が今日しょっぱなから当たりキツいのはそれもあるんじゃねーの。
ゴミ->……焦ってんだろ。
ЯiKU->、
ゴミ->突然に色んな事が変わってる。
ゴミ->壱葦兄貴が結婚して。鉢音が女だなんて思いもしなかったし、上手く言えねーけど、玖莉栖も漆も明らかに今までと違ってて。……弐棋兄貴もだ。
ゴミ->ずっと「この家らしく」則って暮らしてきたお前は、正直ついてけてねーんだろう。
ЯiKU->………っ(伍箕睨んで
ゴミ->俺はな、
ゴミ->この今を、この上無く良い状況だと思ってるよ。…お前とは逆に。
ゴミ->秘密を抱えて、偽ったまま生き続けるより、
ゴミ->みっともなくても、今まで抱えてたものが崩れちまうとしても、
ゴミ->全て晒した方がいいって、そう思ってる。
ЯiKU->……アハ、本気で言ってるの?
ЯiKU->今まで積み上げてきたものを崩して、逃げ出して、みっともない姿を晒して、
ЯiKU->お兄ちゃんらしいって言えばらしいけど。
ЯiKU->そんなモノが「良い」だなんて。どういう神経してたら言えるの?
ЯiKU->ボクは厭だよ。そんなの絶対に。
ゴミ->だからって、
ゴミ->自分じゃない物を演じて、成り変わろうとしてどうすんだよ!?
ゴミ->……『ЯiKU』が居なくなった時、お前はどうすんだよ。
ゴミ->『ЯiKU』の人生は、…本物の『ЯiKU』のものだろ。
ЯiKU->分かってる。
ЯiKU->そんなコト言われなくても!
ゴミ->それじゃあお前は、……お前自身は一体何処に行くんだよッ
ゴミ->何処に行くつもりなんだよ! 陸蕗ッ!!
ЯiKU->アハ、何処って。
ЯiKU->『ЯiKU<ボク>』の終わりに、ボクが何処に行くって……?
ЯiKU->アハ、そんなの……
ЯiKU->どうだっていい。
ゴミ->っ、ふざけんなよ!?
ЯiKU->ふざけてなんかないよ?
ЯiKU->『偶像<アイドル>』の輝きは有限で、一瞬。…だからこそあんな風に眩しい光を放つんだ。
ЯiKU->だからこそ魅惑的で、だからこそ価値がある。
ЯiKU->だからこそ、『偶像の影<ボク>』に意味が出来る。
ゴミ->…っ、
ゴミ->そんな事、 …本気で、言ってんのかよ。
ЯiKU->本気に決まってるだろ!本気じゃなきゃやれるもんか!!
ЯiKU->信念を捨てて道の途中で逃げ出した…おまえなんかには解らないっ!!
ゴミ->そんな信念!今更知るかよ!くそくらえだっつぅの!
ゴミ->…そりゃあ、おまえから見たらみっともないだろ。全然完璧なんかじゃねーだろうさ。
ゴミ->だけど、少なくとも、俺は俺の人生を生きてるから。
ゴミ->お前の言ってる事なんか、…全ッ然わからねーよっ!
ЯiKU->ボク自身が、ずっと望んでやってきてっ
ЯiKU->ずっと望んでやってる事なんだっ
ЯiKU->どうして好き勝手言われなきゃいけないんだ…どうして強制されなきゃいけないんだよ!
ЯiKU->……理想の通りに生きなきゃ、
ЯiKU->意味が、無いのに………
ゴミ->……俺は、
ゴミ->今のお前を見捨てられるほど冷たくないし、見守ってられるほど優しくもない。
ゴミ->好きにさせる、なんて言えねーよ。
ゴミ->そろそろ、
ゴミ->……目、覚ませよ。 陸蕗。
ЯiKU->――、
ЯiKU->・・・、
ЯiKU->……お兄ちゃんなんか、
ЯiKU->おまえなんか……大嫌いだッ!!
ゴミ->知ってる。(自嘲気味に笑って
ゴミ->だけど、俺にとってお前は、ずっと大事な弟だよ。
ЯiKU->…っ
ゴミ->だから、
ゴミ->いつか、お前がお前に戻る事を望んでる。…諦めるつもりも、譲るつもりも無い。
ЯiKU->………アハ、
ЯiKU->つまらないよ。
ЯiKU->本当なんて。
ゴミ->んな事ねえよ。
ЯiKU->ボクは厭だ。絶対に。
ЯiKU->……お互いに、
ЯiKU->主張が真っ向から食い違ってる。
ЯiKU->昔から相容れないよね、ボク達は。
ゴミ->…そーだな。何かにつけて喧嘩ばっかしてて。
ゴミ->『壱葦兄貴と弐棋兄貴、どっちの方が完璧か』、とかな。(笑って
ЯiKU->…うん。
ゴミ->…あぁ。
ゴミ->…そーだ。すげーどうでも良いと思うけど、言っとくわ。
ЯiKU->…?
ゴミ->俺ニートやめた。
ゴミ->貴族でも護衛でも無く。…フツーに、一般的に、働く事にした。
ЯiKU->……。……そう。
ЯiKU->どうでも良いね。本当に。
ゴミ->…何が言いたいか、つーと。
ゴミ->もう家に帰る事に引け目とかねーから。借金はあるけど。
ゴミ->だから、これからちょくちょく帰ってお前に説教しに来るから。
ЯiKU->…は?(露骨に眉間に皺寄せて
ゴミ->ま、
ゴミ->兄ちゃんってのは口うるさいって昔から相場が決まってんだよ。(ジャケットのポッケに手突っ込んで笑って
ЯiKU->…。
ЯiKU->アハ、そんなに態度大きくなったのって、まさか無職やめたからなの?
ゴミ->、ちげーよ。…多分。
ゴミ->おおよそは壱葦兄貴のお陰だよ。いっつも助けられてばっかだ。
ゴミ->(後は、………。……まあ言えねーわな。
ゴミ->…ま、言いたい事は言ったし、そろそろ行くわ。
ЯiKU->…そう。
ゴミ->わりーな。長々引き止めて。
ゴミ->そんじゃ、
ゴミ->またな。(陸蕗向いて
ЯiKU->…。(笑顔向けずに伍箕を見て
ЯiKU->言っておくけど、
ЯiKU->ボク、家に戻る日ってそんなに無いからね。
ゴミ->んなら数打って当ててくわ。(笑って
ЯiKU->…アハ、ホント煩い奴。
ゴミ->ま、元気でな。(両手ポッケで歩き出す
ЯiKU->……。(無言で見送り
ゴミ->(背越しに挨拶して去っていく
ゴミさんが退室しました
ЯiKU->………、
ЯiKU->……アハ、本当に、
ЯiKU->ホンットに……煩いな……(片手で顔を覆い、前髪をぐしゃっと
ЯiKU->壱葦お兄ちゃんも……あいつも……
ЯiKU->ボクはずっと完璧を目指してきて、ボクの望みはずっと、家訓にだって沿ってたのに、
ЯiKU->如何して今更勝手な事………
ЯiKU->……(溜息、を吐きそうになって
ЯiKU->っ、(咄嗟に押しとどめる
ЯiKU->(らしくなく声を荒げた事、怒りを露わにした事、『陸蕗』を全面に出し続けた、先程の応酬の数々が
ЯiKU->(後悔と疲労感となりどっと押し寄せる
ЯiKU->―――っ、アハ、(前髪ぐしゃっとして
ЯiKU->(ダメ、だなぁ、こんなんじゃ、
ЯiKU->(全然、完璧じゃない……
ЯiKUさんが退室しました