ニルバさんが入室しました
ニルバ->(何処かの街 何処かの場所
ニルバ->(冷たい夜の路地を、掃除機引き摺り歩く白尽くめ
ニルバ->…。
ニルバ->…。(カサカサカサッ
ニルバ->(後方から聞こえる僅かな音
ニルバ->…。ん。
ニルバ->(のそりと振り向き
ニルバ->(その場にしゃがみ、地面に手を差し出すような格好
ニルバ->(カサカサカサッ
ニルバ->(地を走る蟲がニルバの掌の上に乗ってくる
ニルバ->…。(掌を持ち上げ、中の蟲を見つめる
ニルバ->…。(掌の虫がカサカサと小刻みに翅をふるわせ
ニルバ->(何かを伝達している様
ニルバ->…。
ニルバ->…。…芭珀?
ニルバ->(のそっとその場から立ち上がり
ニルバ->(歩き出す
ニルバさんが退室しました
ニルバさんが入室しました
ニルバ->(何処かの町を出て
ニルバ->(ポウフェナの方へ歩く
ニルバ->…。
ニルバ->…。何だろ。
ニルバ->突然…。
ニルバ->(のそのそと低速で
芭珀さんが入室しました
芭珀->(道の反対側から走ってくる
芭珀->(パーティドレスを身に纏い、薄い金髪に透けるような肌、。紅い瞳の、紛う事無き美少女
ニルバ->…。 ?(目の前を見て
芭珀->(何も言わず、裸足でニルバに全力疾走
ニルバ->…。(目の前を見て
芭珀->、、、(ニルバの手前で立ち止まり
芭珀->わ~~~、ニルバだ~~~。(ぱたぱた両腕を振り
芭珀->わ~~~。
ニルバ->…。
ニルバ->…。久しぶり、…かな。
ニルバ->(人と関わる事が人より圧倒的に少ないので基準がわからない。なんとなく疑問形。
芭珀->うん。
芭珀->うんうん~~~。久しぶり~~~。
ニルバ->…。(芭珀を見下ろして
ニルバ->…。(その顔を見て
ニルバ->…。
ニルバ->何か、あった?
芭珀->んえ?
芭珀->あはははは、
芭珀->すごいねニルバ~~~。なんでわかるの~~~?
芭珀->…。
ニルバ->…。
ニルバ->…。だって。
ニルバ->笑ってない、から。
芭珀->へ?
芭珀->あはははは、そうなの~~~?(不思議そうに両手で顔を押さえて
芭珀->そっかぁ。わたし、今笑ってないんだね~~~。
ニルバ->…。うん。
ニルバ->…。
ニルバ->(ふと、芭珀の前で屈み
ニルバ->、(その細い身体をひょいっと抱き上げ、立ち上がる
芭珀->んえ???(抱き上げられ
ニルバ->…。
ニルバ->…。話、聞くから。
ニルバ->…どっか、落ち着いたとこ。…行く。(言うなり
ニルバ->(どっかに歩き出す
芭珀->・・・・。(肩に担がれる格好で
芭珀->あはははは、
芭珀->ニルバはわたしといてくれるんだね~~~。
芭珀->あはははは!嬉しいな~~~。
ニルバ->…。
ニルバ->うん。
ニルバ->…にんげん、ひとりじゃ生きてけないから。
ニルバ->必要な時は、…。
ニルバ->居るよ。
芭珀->・・・・。
ニルバ->(場所を変えるべく、どこかへと歩く
ニルバさんが退室しました
芭珀さんが退室しました
ニルバ->…。(場所を移すべく歩きながら
ニルバ->(裸足のあしが冷たい事に今更のように気付き
ニルバ->…。
ニルバ->もしかして、…今って、寒い?
芭珀->んぇ??(担がれたまんま
芭珀->ん~~~~、良くわかんない~~~~。
ニルバ->…。(何せ普段は極寒の地レクロマクシスに住まう亜人種
ニルバ->(一般的な寒暖とかよくわからん。にんげんはぬくい。死体はつめたい。そのぐらい。
ニルバ->(おまけに全身繋がってるタイプの作業着なので貸せるような上着も無い。
ニルバ->…。寒くない?
ニルバ->大丈夫、なら、いいけど。
芭珀->あはははは、
芭珀->たぶん大丈夫~~~。
ニルバ->…。そっか。(納得してしまい
ニルバ->…、じゃ、このまま、
ニルバ->どっか、…行こ。
芭珀->うん~~~。
ニルバ->(その後は無言。芭珀を抱えて少し歩き
ニルバ->(ひと気の無い夜の公園に辿りつく
ニルバ->…。(ベンチの傍に芭珀を下ろし
芭珀->~~(されるがままに座る
ニルバ->(のそっと隣に腰掛ける
ニルバ->…。
ニルバ->…。それで。
ニルバ->どう、したの?(芭珀の方は剥かず、宙を見たまま
芭珀->ん~~~
芭珀->ん~っとね~~~・・・
芭珀->ん~~~、、、
芭珀->・・・・
芭珀->(ぽろぽろと涙が零れ出す
ニルバ->…、(芭珀の方向きかけて、一瞬ビクッとして
ニルバ->…、(前向き直って
ニルバ->…。
ニルバ->…。うん。
ニルバ->(それだけ答える。言えるようになるまで待つつもり。
芭珀->うん。。。
芭珀->・・・・、
芭珀->んっとね~~~、(少しずつ絞り出すように
ニルバ->…。
芭珀->・・・・、
芭珀->・・・・さよならを、
芭珀->したんだ~・・・。
ニルバ->…。
ニルバ->…。さよなら。(ぽつりと
芭珀->うん~~~・・・。
芭珀->しなきゃいけないんだって。
芭珀->・・・それで・・・
ニルバ->…。
芭珀->・・・っ(再びぽろぽろと
ニルバ->…。
ニルバ->…、芭珀、悲しいんだ。
芭珀->、
芭珀->・・・・かなしい?
ニルバ->…。うん。
芭珀->そうなんだ・・・?これってかなしいんだ?
芭珀->あはは、かなしいってこんな気持ちなんだ~~~。
芭珀->・・・。
芭珀->あはは、そっか~~~
芭珀->かなしいって、 ・・・あはははは
ニルバ->…。
ニルバ->……悲しい、のは、
ニルバ->嫌かも、しれないけど。
芭珀->・・・・うん。(素直に
ニルバ->……にんげん、生きてたら、
ニルバ->…そういう日も、来るよ。
芭珀->・・・・。
芭珀->にんげん・・・
芭珀->…あははは、
芭珀->にんげんってめんどくさいね~~~・・・。
ニルバ->…。うん。
ニルバ->…ヒトの一生は幾つもの小さな死で出来ている。(珍しく途切れずに
芭珀->・・・・?
ニルバ->…。沢山のさよならと、
ニルバ->沢山のかなしいがあるって、事。
芭珀->・・・・。そっか~~~。
ニルバ->…。でも、
ニルバ->死があるのは、生きてるから。
ニルバ->かなしいがあるのは、…それだけ、
ニルバ->大切な何かが、芭珀にあったって、事だと思う。から。
芭珀->・・・・うん
ニルバ->…そういう、ちいさな光みたいなの、
ニルバ->…上手く言えないけど、そういうのが、
ニルバ->…。大事。なんだと、思う。 …痛くても。
芭珀->・・・・。
芭珀->あはは、
芭珀->ニルバもむずかしい事言うね~~~。
ニルバ->…。そ、だね。
ニルバ->…。俺も、良く解ってない。…。かも。
ニルバ->…けど、
ニルバ->人間だから。…わかんない事、沢山ある。
芭珀->にんげん、かぁ・・・。
ニルバ->…。芭珀も、沢山、わかんない事、あると思うけど
ニルバ->…。
ニルバ->皆、一緒だから。…多分。
芭珀->・・・うん。
ニルバ->…。
ニルバ->(無表情で頭に手を当てる
ニルバ->…、それで(こう見えてなんだかんだ、言いたい事頭の中であれこれこねくり回しているようで。
ニルバ->…(けほっと咳き込む
ニルバ->……。しゃべりすぎた。(ケホコホ
芭珀->・・・だいじょうぶ~~~?(隣見上げて
ニルバ->…、ぅん。(何せ一日の一切を無言で過ごす事も少なくない
ニルバ->…。
ニルバ->ごめん、…意味わかんない事ばっか、言ったかもしんないけど。
芭珀->ううん。
芭珀->・・・えっとね、
芭珀->ニルバの言うこと、ぜんぶはわかんないけど、
芭珀->ニルバが一生懸命、伝えようとしてくれるって事はわかったから~、
ニルバ->…。
芭珀->あはは、だからね、
芭珀->・・・ありがとう。
ニルバ->…。(隣を見下ろして
ニルバ->…。ありがと。(何か逆方向に目を逸らす
ニルバ->…。
ニルバ->…なんか、
ニルバ->あった時は、居るから。
ニルバ->かなしい時は、
ニルバ->…。
ニルバ->呼んで。
芭珀->あははは、(隣向いて
芭珀->ニルバは居てくれるんだね~~~(腫れた目で笑って
ニルバ->…。うん。
芭珀->・・・嬉しいなぁ。
ニルバ->…。
ニルバ->うん。
ニルバ->…。
ニルバ->…。
ニルバ->うん。(なんか繰り返して
ニルバ->(ふと、芭珀の足先が見える
ニルバ->、。
芭珀->んぇ?
芭珀->(めっっっちゃ紫色に変色した指先
ニルバ->…、
ニルバ->…やっぱり、今日、寒い?
芭珀->あはははは、よくわかんない~~~。
ニルバ->…。…。…。
ニルバ->…(横向いて
ニルバ->(のそっと芭珀を抱きかかえて立ち上がる
芭珀->、んぇ?
ニルバ->…。送る。
芭珀->あはははは、そっか~~~。
芭珀->ニルバやさしいね~~~。
ニルバ->…。別に。
ニルバ->…優しかったら、
ニルバ->…。(言い掛けて口ごもって
ニルバ->…。
ニルバ->案内、して。(歩き出す
芭珀->は~~~い。(担がれたまま袖だらんと
ニルバ->…。(あとは黙々と歩くだけ。
芭珀->あはははは、嬉しいよ~~~。
ニルバ->…。
ニルバ->…。
ニルバ->(歩いてく
ニルバさんが退室しました
芭珀さんが退室しました
璃雨さんが入室しました
璃雨->(ポウフェナ高級別荘地…からは少し離れた、寂しげな場所にある建物
璃雨->(玄源武家屋敷内
璃雨->(薄い水色のシンプルなロングドレスに身を包んだ璃雨の姿
璃雨->―――
璃雨->あーーーーー(ハンドバッグをソファの上に投げ捨て
璃雨->清っ々した!!(ネックレスを千切れそうな勢いで外し
璃雨->(ショールも取り払ってバッグの所に投げる
璃雨->ったく、……(忌々しそうに顔歪めて
璃雨->(ばさっと髪を片手で後ろに払い
璃雨->(靴脱いでソファに片足乗っけて
璃雨->(後ろ手にドレスのホックを外し始める
璃雨->(ファスナーを下ろし、背中が大きく開ける
ウルウさんが入室しました
ウルウ->(そこへ 音もなく現れる漆
ウルウ->、(璃雨の背に現れ、璃雨の背を見る
璃雨->(ダイニングでソファに足乗せてめっちゃ開放的に着替えてる
璃雨->、(足音を認識しておらず、気配に気づくのが少し遅れる
ウルウ->。
璃雨->、?(後ろを振り向く
ウルウ->(璃雨と目が会う。
璃雨->…あら。
ウルウ->(ちょうど今帰宅したのか。パーティ会場に出向いたままの格好。
ウルウ->(何故か全身の至る所に切り傷があり、両腕各所には血もにじむ
ウルウ->失礼致しました。(真顔で深々と礼をする。
璃雨->…。(現状を認識するのに、漆を見たまま少しの間。
璃雨->…ちょっと待って。立ち去らないで。(言って
璃雨->(背中のファスナーを再び上げる
ウルウ->………(頭を下げたまま
璃雨->良し。 …もう大丈夫よ。ごめんなさいね。(存外平然と、漆を見る
璃雨->…救急箱を持ってくるから。椅子にでも掛けていてちょうだい。(装飾類の無いシンプルなロングドレス姿で
ウルウ->……(頭を挙げ
ウルウ->いえ、失礼致しました。
ウルウ->傷の事ならお気になさらず…深手ではありません。
璃雨->気にしないでいるには無理のある傷だと思うけれど。(しらっと
璃雨->まあ、治癒の心得は無いから。気持ち程度だけどね。(言って勝手に漆と擦れ違って救急箱取りに行く
ウルウ->…………………(それを静止せず、無言で見送る
ウルウ->(自らの些細な事の為に、ヒトを動かすなんて、
ウルウ->(少し前まで、拒絶して居たのに…
ウルウ->…………………
璃雨->(少しして、救急箱片手に戻ってくる
璃雨->そうね…、じゃあ、そこの椅子にでも。(ダイニングテーブルの椅子を示し
ウルウ->いえ、大した傷ではありませんので。(璃雨に改めて伝える
ウルウ->お手をわずらわせる事では御座いません。
璃雨->…その強情も少しは治ったと思っていたのだけれど。(じと目で
璃雨->気にしないには無理がある、と言った筈よ。(さ、と目線で誘導する
ウルウ->そう簡単には………変わりませんね。
ウルウ->(自嘲気味に呟き、璃雨を見つめる
璃雨->……。(漆を見て
ウルウ->…………
璃雨->(…救急箱片手に何故か見つめ合い
璃雨->…そうね、じゃあ。こういうのはどう。(ごく真顔で
璃雨->着替えを見られた代わりに傷口を見せてもらうの。
ウルウ->…(観念して、椅子に座って
ウルウ->失礼致しました。(三度謝る
璃雨->…。(これから発つのに傷を治さなくては~…なんて言っても、自分でやるって言って聞かないでしょうから。
璃雨->…。(少し強引だけれど。…何意地になってるのかしらね、私も。(座った漆を見て
璃雨->(対面するように立ち、救急箱を傍のテーブルに置き、開く
璃雨->…。(漆を見下ろし
璃雨->脱がす。から。(もはや睨むに近い真顔でジャケットに手を伸ばす
ウルウ->(服の上からでも…
ウルウ->…
ウルウ->もう言っても無駄ですね。(観念したように
ウルウ->お願い致します。
璃雨->あら。(その様子見て
璃雨->素直で宜しい。(何故か不遜に
璃雨->(スーツのジャケットのボタンに手を掛け、外す
ウルウ->…………………
璃雨->(黙々とジャケットを脱がせ、線上に血の滲むシャツ姿に
璃雨->……。深手では無いとか言ってた気がするけれど。
璃雨->…まあ、戦人の基準ではそうなのかしらね。
ウルウ->…
ウルウ->………単なる兄弟喧嘩ですよ。
璃雨->……。
璃雨->(口に出されて少し驚く。原因については触れずにいる気だったから。
璃雨->…そう。
璃雨->なかなか了承が貰えなかった?(ごく普通に漆のワイシャツの首元に手を掛けながら
ウルウ->いえ、壱葦様にはすんなりと。(璃雨の手先を見ながら応える
璃雨->そう。(一つ一つ、上から順にボタンを外しながら
ウルウ->ただ…参華様にお会い致しました。
璃雨->それじゃ、喧嘩したのは別の、――…
璃雨->……そう。来ていたのね。(一瞬手が止まるが、再開
ウルウ->えぇ。来られておりました。(璃雨の手先を見つめる
璃雨->……。そう。
璃雨->言いたい事は言えた?
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->少しだけなら。
璃雨->……そう。
璃雨->まあ、そんなものよね。(スラックスからシャツ引っ張り出して
璃雨->どれだけ殴っても結局足りないくらい。
ウルウ->ええ。その通りです。
ウルウ->・・・しかし、
ウルウ->一言目すら言えなかった。以前までなら。
璃雨->……。
璃雨->……そうね、私も。きっとそうだったでしょう。
ウルウ->ええ。
ウルウ->そちらは、
ウルウ->"必要な事"を成せましたか?
璃雨->殴ってきたわよ。(あっさりと
璃雨->言質も取ったし。信用できないから録音もしてるわ。(ソファに放ったバッグにちらりと視線を遣り
ウルウ->(璃雨の顔見つめ
ウルウ->そうですか。(安堵したように。
璃雨->ええ。だから、私の方は大丈夫。
璃雨->また顔見たら何度だって殴りたくなるでしょうけど。 …きっとそういうものよ。
璃雨->……(Yシャツの前開かせた状態で
璃雨->・・・・・・(ふと我に返ったように
璃雨->っ(勢いで脱がす
ウルウ->……
ウルウ->(抵抗なく、、脱がされる
璃雨->…、(傷口の確認もそこそこに、救急箱に視線を遣って
璃雨->切り傷、で良いのかしら。(救急箱の薬を探りながら
ウルウ->えぇ、金剛石をまぶしたピアノ線による切り傷です。
ウルウ->・・・・・・・アノトキと同じ武器ですね。
璃雨->…………。(救急箱を探り
璃雨->これ、かしらね。(薬の一つを取り出し
璃雨->……そう、(向き直って
璃雨->ここを発つ前に、一つ訊いておきたかった事があるの。
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->なんでしょう。
璃雨->黒様の供養はどうされるの?(つとめて、一息で
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->(停止する
璃雨->………。
璃雨->(ウルウの片腕を取って
璃雨->(勝手に消毒液ぶっかける
ウルウ->…………………
ウルウ->(消毒液をぶっかけられる 表情は変わらない
璃雨->……今すぐに決めろとは言わない。言えないけど、(治療を続けながら
璃雨->…そこはちゃんとして、それから次に進まないといけない事だと思うの。
璃雨->……(停止した漆の顔を、窺うように見て
ウルウ->えぇ。
ウルウ->そう、
ウルウ->ですね。
ウルウ->(璃雨を静かに見つめて
璃雨->……考えないようにしていたのね。
ウルウ->いえ・・・
ウルウ->そんな、あたりまえのこと、すら
ウルウ->思い浮かばなかったようです・・・・・・・
璃雨->………あなたはあの時、私の手を引いてくれて、
璃雨->それからずっと、しゃかりきに前だけ見ているように見えていた。
璃雨->けど、……そうね。やっぱり、
璃雨->私達には、まだ沢山の時間が必要みたいね。(深刻そうな表情ではなく、困ったように笑んで
ウルウ->…………………
ウルウ->(そんな璃雨を見て
ウルウ->えぇ。
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->"私達"には、まだ沢山の時間が必要です。
璃雨->・・・・・・。
璃雨->急ぐ事は無いでしょう。時間はたくさんあるのだから。
璃雨->まだ、もう少し、
璃雨->……この場所で、考えてみましょうか。
璃雨->(彼と彼女の領域は不可侵。彼が己の心と向き合うのを、私は黙って待って――
璃雨->――私も協力するから。
ウルウ->えぇ。
ウルウ->…えぇ。
ウルウ->…………………助かります。
ウルウ->とても。
璃雨->私、こういう職業だから。…相談相手には悪くないと思うわよ。(なんて笑って
ウルウ->…相談相手、では収まりませんね。
ウルウ->……この話を、相談する相手なんて、今まで居なかった、
璃雨->……それじゃあ。
璃雨->何か別の名前を付けてくれるの?(冗談ぽく笑って
ウルウ->………では、(真面目にそれを受け取り
ウルウ->相談相手から、「相談」をとって……「お相手」と。
璃雨->、(きょとんと
璃雨->ふふっ(思わず少し吹き出したように
璃雨->そう、「お相手」ね。
ウルウ->えぇ。
ウルウ->璃雨さん、(璃雨を見て
ウルウ->私めは、独りでは生きれません。(静かに伝える
ウルウ->先ほど、ようやく、今更、・・・・・・・ようやく、気付かされました。
璃雨->……。(笑顔を止めて漆を見つめて
ウルウ->家訓に依存し、兄弟に依存し、主従に依存し、亡き主人にさえも依存してきた。
ウルウ->・・・・・・・
ウルウ->新しき道へ進むなら、黒様はしっかりと供養しなければなりませんね。
ウルウ->そんな当たり前の事さえも、璃雨さんに言われるまで気づきませんでした。
璃雨->…………。
璃雨->私も、よ。(ぽつりと
ウルウ->、
ウルウ->何を…
璃雨->私も一人では生きられないの。ずっと昔からそうだった。
ウルウ->・・・・・・・
璃雨->自分よりも弱い存在を見繕わなければ居場所をつくれない。そういう惨めな人間だった。
璃雨->あなたに近付いたのも、・・・・・・初めはそれが理由だったのよ。
ウルウ->…………………璃雨さん、
璃雨->……軽蔑しても構わないわ。
璃雨->……私はあなたを狂った人間だと思っていた。
ウルウ->…いえ。
ウルウ->軽蔑など、しませんよ。
璃雨->……だから、近付いたの。あなたの弱さを開かせ、覗き込む為。――宗教に勧誘する為に。
璃雨->……これでもまだ軽蔑しない?
ウルウ->えぇ。
ウルウ->仕事熱心なだけですよ。(あっさりと
璃雨->、(きょとんとウルウを見て
ウルウ->私めと同じですね。悪い意味で。
璃雨->っ、
璃雨->…………もう(小声で
璃雨->……(俯きがちに、おもむろに治療を再開する 包帯取り出して
璃雨->……あなたって、
璃雨->不意打ちみたいに優しいから狡いわよ。(声はぶっきらぼうに、表情は見せずに包帯巻き巻き
ウルウ->肝に銘じておきます。
璃雨->……。(もくもく包帯巻く
ウルウ->…………………
ウルウ->(黙って包帯を巻かれ
ウルウ->しばしの間、「お相手」をお願い致します。
ウルウ->璃雨さん。
ウルウ->(もくもくと包帯を巻く璃雨へと告げる
璃雨->……。
璃雨->ええ。(少しの間の後、返事
璃雨->(……「しばし」、ね。
璃雨->(……どうしたの私。……距離近いからって頭おかしくなってんじゃないの。
璃雨->……宜しくお願いするわ。漆さん。(……殺そう。上手く。
璃雨->はい。 お仕舞い。
璃雨->(包帯しゃきんっと切って
璃雨->折角だしそのまま着替えてきたらどうかしら?
ウルウ->…………………
ウルウ->はい。
ウルウ->ありがとうございます。(璃雨に深々と礼をして
璃雨->どういたしまして。(しらっと
璃雨->応急処置でしかないから、養生してちょうだい。
ウルウ->…では、着替えに向かわせて頂きます。(顔上げ、璃雨を見て
ウルウ->………
ウルウ->(一歩下がって
璃雨->ええ。
ウルウ->では、…また。
ウルウ->(短くそう伝えて
ウルウ->(自室へと向かう
ウルウさんが退室しました
璃雨->………。
璃雨->(一人残った部屋で
璃雨->いちいち舞い上がる「楽観主義」じゃないから。(自分に言い聞かせ
璃雨->(ぼすっとソファに埋もれる
璃雨さんが退室しました
最終更新:2016年03月03日 21:53